■スポンサードリンク
追想五断章
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
追想五断章の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全96件 1~20 1/5ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作中作が出てくる作品は2倍おもしろい。この作品にはそれが5つも出てくるので10倍おもしろい。さらに書かれた経緯の過去パートと現在のパートが繰り返されるので、とにかくおもしろかった。リドルストーリーに倣い余韻を残す終わり方になる。読書を通して他人の人生を垣間見ることができるが、自分が主人公ではない。この点で作中作を読む主人公の視点と読者が一致する。我々もまた、分かったことや分からないままのことを抱えつつ人生が続いている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
古書店に勤める主人公が探偵役と言う事で、ビブリオミステリーかと思ったが、少し違った。ただ芥川龍之介「藪の中」などのリドルストーリーが、話の中核になっており、多少ビブリオ的な味はある。 さて、主人公は陰気で、あまり印象に残らないキャラ。事件も過去の話であり、故人の残した小説をめぐる、地味な感じの謎で、結末は何とも苦い。が、丁寧な心理描写で実に味わい深く、謎が解けていくに連れて、じんわりとカタルシスを覚えた。煮え切らず、敗残者的な主人公のキャラも、リアリティが感じられ、純文学的。エンタメ性は薄いが、構成のしっかりした、大人の味わいのミステリーであった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
古書店で手伝いをしている大学生のもとに、顧客から父親の遺作を探して欲しいとの依頼が舞い込む。 5編のリドルストーリーを巡る物語の巧みな構成は、筆者の実力が存分に発揮されたと感じ、静謐な雰囲気が漂うミステリーです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
米澤穂信は、ラノベ作家時代から学校や家庭といった日常を舞台に非日常の世界を構築して珠玉のミステリーを創るのが秀逸な作家である。一時、流行ったセカイ系や昨今、流行りの異世界系など非日常の中に日常を描くのは、比較的誤魔化しがきくが、一度読めば飽きてしまう。米澤先生は日常を丁寧に描くことによって非日常の世界にリアリティを与えることができる稀有な才能の持ち主であり作品は、一見淡々と物語が進むように感じるが登場人物の内面が丁寧に描かれていて、何度でも読み返したくなる魅力にあふれています。 現在、本格派ミステリー作家として不動の地位を築かれた米澤作品を是非ご堪能ください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
設定はおもしろいと思うけど、内容は浅かった。 宮部みゆき、横山秀夫を読んだ後だったので 余計に作者の力量のなさがはっきり感じられ、最後まで読むのが苦痛でした。 大風呂敷を広げたわりに盛り上がりがない。 謎もラストも予想の域を越えずガッカリ。 読み終えて、何の感慨も余韻も残らない。 読書仲間がこの作者を好きとのことで、 本屋にもよく平積みされていることもあり 6冊ほど読んだが、どの作品にも心うごかされることがなかった。 好きなかたには申し訳ないが 人生で読める本の冊数は限られているので 私はもうこの作者の本を読むことはないと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
氷菓のついでにこちらも読んだ。 それで、この作者の作風は自分にはいまいちなので跨いでいたのだということを思い出した。 余韻重視の作風で読了感が良くないのが作風とも言える。 エンタメを求めるラノベ読者層にとっては大きく的を外すものでしかない。 よくて氷菓や小市民みたいな謎解きシリーズだろう。 技巧派だの本格派だのといったものはエンタメから外れることが多い。 現に、この作者の時代考証には以前から疑問を抱いている。 それ以前に、この作品では何が伝えたかったのか正直理解し難い。 結局、何者にもなれないと自覚した主人公が依頼を中断して終わるだけ。 そんな現代人が誰でも自覚する程度の心理描写だけして終わられても、余韻も何も感じない。 模倣や習作の域をでないストーリー展開でそういう近代日本文学もどきを試しに書いたというだけなのだろうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いやこれは上手いとしか形容のしようが無い。精密に作られた細工のような物語が紡ぎ出される。最上の作品ではないか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
設定は面白いけど、最後まで読むと「なんだそれ」感。 ヒロインが4歳の時に事件は起こるが、その当時してしまった事が、体格的に可能だとは思えない。逆に設定年齢を上げると思考として矛盾が起きる。実写化する時に、どえらく苦労しそうな設定。 が、ラストはさておき、ドラゴンボールを探すかのような「断章」を探して行く設定は面白かった。 途中で助手がいなくなるし、登場人物全体の、主人公に肩入れしない感が、リアルで良い。 主人公の大学生(休学中)は、設定上腐っているが、なかなか優秀な人間ですね。 実家に戻るのは勿体ない。東京にしがみ付けよ、と最後には思った(笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み進めるうちに手に入る情報を頭の中でパズルのように組み立てていく作業が非常に楽しい一冊です。 ただ読物として楽しめるかはちょっとわかりません。ミステリーを「解く」人へのオススメ度は高いです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
凝った小説だと思いますが、小説内の仕掛けと、解くべき謎、明かされた事柄の3つの組み合わせがちぐはぐで、ミステリ小説としてのカタルシスを味わうことができませんでした。 入手した文章を元に過去に何が起きたかを推理する、というコンセプトは「氷果」と近いものだと思います。「氷果」の際は、「昔、学校で何が起きたか?」という解くべき謎がはっきりと明示されていたのに対して、この作品では背景となる事件が明らかになるのが中盤あたりなので、ミステリとしての面白さが出てくるまで時間が掛かったように思います。 「王とサーカス」でも、事件が起きるのは中盤以降でしたが、あちらは不思議と気にならず面白く読めました。おそらくこの作品では、挿入される掌編に仕掛けがあるのだろうな、でもそもそも何を解くか分からない、というモヤモヤした感じのまま中盤まで読むことになるので、丁寧に書かれた読みどころであるはずの内省パートを煩わしいと思わせてしまったのではないでしょうか。 語り手の自分探しのような要素が強いという点では、「王とサーカス」も同様かと思います。ただ「王とサーカス」のほうが、事件の発生までに語り手の葛藤や悩みを前半で読ませ、それを中盤以降の事件と絡めて読者を引っ張る技法が優れていたのではないでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
五編のリドルストーリーを読ませる構成は、自分にとっては新鮮で興味深かった。 内容自体は可もなく不可もなくといった印象。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミステリーとしての技巧は凝ってると思います。 ただ不幸なことに私はそこを重視するタイプではありませんでした。 あくまでエンタメ小説としては、どうしようもなく暗く面白みのない主人公がどうでもいい謎を淡々と追っていくだけの話です。 別に推理小説に人間描写は期待してないので別にいいのですが、暗いなりの苦悩やバックボーンなんて大してないのが、主人公の面白みのなさです。 とにかく主人公が暗ければ周りの人間に影響を受けて変化をするなんてこともなく傍観者として話が進んでいく上、途中で数回挿入される掌編が流れを遮るので、だんだん読み進めるのにうんざりしてきます…。 掌編が謎解きの鍵になっていることは明らかなので 仕方ないのですが…。 著者の別の作品のボトルネックや満願等の、主人公が暗かったり後味の悪い終わり方をする小説はかなり好きです。 本作はミステリーはあっても、それら他の作品にあったエンタメとして(もっと言えばキャラ小説風味)の魅力がないので、そういう部分に惹かれていた方は私と同じように退屈に感じるでしょう。 アニメの氷菓から入った方やミステリーと聞いて道尾秀介や伊坂幸太郎を連想される方は、小市民シリーズやボトルネック、満願がおすすめです。 まあ私が悪い読者でしたー。ごめんちゃい! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
書店で平積みでよく売れているような雰囲気のものから選んで読んでいる数冊目に出会った一冊。断章という名の、他からとったような小編を無理やり結合するような結末と感じてしまった。著者のほかの本だったらもっといい出会いだったのかもしれないが、とりあえず残念。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説は暗いほうの米澤穂信だった。五つの「リドルストーリー」を探して紡がれる物語。後半になるにしたがい、どうもやばいぞ、自分が予想するふうにはなって欲しくないなあと思っていたが、残念ながらそうなってしまった。でも、主人公にとっては、それまでの人生を吹っ切るきっかけにはなりそうではある。後味はよくない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読後まず感じたことは、とにかくこの作者はうまいなあということ。そもそも、この本の構造からして、普通の推理小説に比べてずいぶん複雑である。ある女性から、散逸した彼女の亡父が遺した結末のない短編小説を探すよう依頼を受けた主人公が、その小説を探す過程と見つけた小説の内容を通じて、依頼人の亡父の真のメッセージを探しあてるという内容なので、決してわかりやすい話ではない。まかり間違っても、テレビの2時間ミステリーの素材にはなり得ないだろう。にもかかわらず、すらすらと話を先に進めることができる。複雑な話を分かりやすく整理して、なおかつ読者の興味をどんどん煽ることができるその手腕は、現役の日本人推理作家でも屈指のものだと思う。 さらに、本作、そして米澤穂信の素晴らしいところは、個々の登場人物の人間味がよく伝わってくることである。人間描写に力を入れすぎると、往々にしてなぞ解きの部分がお粗末で、それこそ2時間ミステリーのようにお涙頂戴になることがある。逆に、その技巧におぼれて現実にはあり得ない大掛かりな舞台設定、複雑極まりないトリックに集中するあまり、小説として人間が全く描けない作家も少なくない。新本格と呼ばれる作家にそういう人が特に多い。しかし、米澤穂信は推理作家として極めて優れた技巧を持ちながら、人間をしっかり描くことのできる稀有な作家である。 本作を含めて、米澤穂信の作品には外れがない。だから、いずれの作品も他人に自信をもって薦めることができる。ただし、本作は最後の結末の後味が決していいとは言えないので、単純明快さを好む読者には合わない可能性がある。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短編集ではなく長編です。 パズルのピースがカチッとはまる緻密なプロットは流石です。ただ、物語に大きな盛り上がりがありません。しかしそれもかえって淡々とした雰囲気を醸し出しているので良し悪しですかね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
文体はやや読みにくいが、それも米澤作品の特徴。リドルストーリーに初めて触れた。こんなミステリーもあるんだなと感心。次第に物語の世界に引き込まれていく。ただラストがどこか淡く読後の達成感が今一つ。また主人公のその後をもう少し突っ込んで欲しかった。ぜいたくかな。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
始めはつまらないような気がしてたけど、どんどんおもしろくなって、3分の一過ぎたあたりから一気に読んでしまいました。文体も読みやすかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
評価の高い作家さんで、本作も含め3作品ほど読んでみました。本作品が3つめです。 タイトルにも書いた通り、自分には合わないようです。 本作のオチも概ね分かってしまいました。「やるとしたら〇〇だろうけど、そんな単純なオチじゃないだろうなあ」と思って読み進めていたのでガッカリでした。 また、道中の描写も淡々と、起伏もなく進むので、「早く読み終えたいなあ、盛り上がりにかけるなあ」という感じでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1つひとつ、解決の章を集めていく過程はとても楽しめました。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!