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贋作『坊っちゃん』殺人事件
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贋作『坊っちゃん』殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ジョーカーゲーム、トーキョープリズン、新世界に続いての購読です。 読後の感想として、形態模写としてはよく出来ているが、ストーリー、思想、推理小説としての完成度は低いと感じました。 まず、ストーリーに関してですが、物語中盤にご存知の人物たちの思いがけない過去や元祖坊っちゃんでの真相が明らかになるわけですが、 辻褄合わせとして矛盾がないものの、元祖で確立した各人物象が深まるどころか薄れてゆき、小説としての面白みがないように感じました。 また、他の作品でも散見する天皇制、共産主義の不備、熱狂的に戦争に突入していく国民性に対しての批判と警告は深みがなく、 物語のスパイスになるどころか、余剰効果とさえ感じます。 大詰めでは、思いも掛けない人物が真犯人として登場し、一部謎解きされるものの唸るほどのトリックでもなく、 物語としては突然、半ば強引に幕を閉じるかたちになり、読後、作者がこの作品に託したメッセージを感じ取ることができませんでした。 本作を作者の傑作と耳にすることがありますが、私の感想としては、本作はあくまで初期の作品であり、冒頭で示した作品の逆順で執筆、 作家として成長してゆき、ジョーカーゲームでようやく小説としての完成度が得られたのではないかと思います。 なので、ジョーカーゲームを読まれた方にとっては、他の作品で、それ以上の読後感を得るのは難しいと思います。 | ||||
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