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羊をめぐる冒険
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羊をめぐる冒険の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全204件 121~140 7/11ページ
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「風の歌を聴け」ではクリーンヒット「1973年のピンボール」では凡打とすれば「羊をめぐる冒険」は満塁ホームランっていうくらい村上春樹のなかでも初期の作品としては傑作。 もう読み出したらやめられなくって・・・・ 残りのページが少なくなるにつれて寂しい気持ちさえした。 読み終わったあとの感動とこれを凌ぐ作品が待ちどおしくなってしまうほどの魅力ある文体にひかれてしまうでしょう。 | ||||
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作品 といった感じです。 ダラダラした日常の取り留めのない現実感 ミステリー的要素 冒険的要素 哲学・宇宙的要素 フィクション全開の不可思議要素 その全てが感じられて、読後とにかく「不思議」な感覚になる スッキリでもなければもやもやでもなく、何とも形容しがたい気分になります。 <僕>がその時その時に感じる気持ちや受け取る感覚(というか空気感)の描写は、素晴らしく、ある時自分が<僕>かのような感覚にのめり込むほど入り込むことができる(ここは前作からだが) それとは裏腹に今回は「羊」や、終盤の<鼠>のような「非現実的」なキャラクターが存在する。それらが現実世界と折り合う感覚は、現実世界で本を読む私にはとても「不思議」な感覚でしかたがなかった。 村上春樹氏の小説は、お話によくあるような「きれいごと」「ご都合主義」というところが一切ない。 それが非常にリアリティを引き立てていて私は好きだ。 あと比喩が非常に上手いこと。 一昨目から比喩表現と自分の感覚がピッタリ会うと感じていたが、一昨目やニ作目には腑に落ちない表現もややあった(それは私にも落ち度があるかもわからないが)今回はそういった所が全くなく、違和感なしにスイスイ読めた(しかしその違和感が私を一昨目のファンにした要素でもあったが)。 文章も前作まで、特に一昨目のように分断され飛び飛びになっている所はなく、小説のスタイルが変わったのかなと思えるくらい時間が流れるままに書かれてあった。 感覚的な意見としては<僕>が最後に泣くことが出来てよかったね。と思った。小説の中でこんなにも全てを失う主人公って、いないんじゃ…?と心配になったが、少しの希望が垣間見えるラストだった。これからは自分が大事だと思うものを手放さないで生きることに立ち向かって欲しいと感 | ||||
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一貫性のある主人公とその世界だけど、 一作毎で伝えているものが全く違う。 今回は特にそう。 個の問題から普遍へのシフト 近代の価値観の崩壊 を思わせる ただ、個人的に<僕>はひどくつまらない人間になってしまったなという印象。 第一作から冷めた(自分を客観視しすぎ)性格だとは思っていたけど、 それがさらに進んで、なんだか社会に操作された操り人形のよう。 こう、「自分にしかない思い入れ」のようなものが全く感じられない。 耳のモデルの女の子が、「あなたは自分の半分でしか生きていない」 と言っていたけど正にそんな感じ。 自分で自分の人生を切り開くというよりは、与えられるものを適度に受け取って何となく過ごすだけと言ったかんじ そうすると失っても傷つかないから。 今の時代はそうしたほうが生きやすい部分があり、そしてそうなったのであろうと思った。 「手応え」というのがない時代なのだろう。 自分で体を動かさずとも食べるものがあり、 仕事もそつなくこなせば軌道に乗る。 お金も自分でいくらの額をどうして稼いでいるのかわからない 夫婦の誓いを結んでも、毎日に確かな「愛」を感じるわけでもない そんな「手応えのなさ」「不確かさ」が人々を不安にさせていて、 もはやそれに人々は(主人公や鼠も)気付いてさえいない そんな印象を覚えました。 この(上)で登場した「普遍性」が(下)でどこに行き着くのか楽しみです。 | ||||
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ある日、僕の頭に羊が浮かんできました。 それは、昔に読んだ村上春樹の本書に出てきた羊の姿とクロスしました。 10年ぶり?20年ぶり?に読みたくなり手に取りました。 春樹ワールド全開で、少し景気が良かった時代が懐かしく読みました。 | ||||
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他の方が散々書いているように、この作品で村上ワールドが完成した、と言ってもいいでしょう。 風の歌、ピンボールで実験的に紡いできた非現実と現実の交錯させる独特の文学手法がこの作品で完遂した、と言えます。 内容は読みやすく、面白く、適度にスリリングで適度にミステリーで適度にアイロニー。 背表紙の文句に在るように、この小説のテーマは「好きだけど別れていく」ということになります。 それは時代のせいなのか、年代のせいなのか、それとも個の問題なのか。 それは読者それぞれの解釈の問題なので追求しませんが、「好きでも離れて行かなくてはならない」 ここにこの作品の底しれない悲しさ、寂しさがあるのだと思います。 個人的に大好きな作品です。もう何度も読み返してます。 1Q84は個人的に合わない、と言う人にも読んで欲しいですね。 ということで★5つです。 | ||||
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村上氏の長編はこれまで「ノルウェイ」、「カフカ」、「世界の終わりと〜」と読んできたが、この長編は素直に彼の個性が表現されているという点において他の作品に群を抜いているように思う。何が「素直」かと言えば「僕」という存在や「鼠」という存在のリアリティ、メタファーの多様、推理小説ばりのエンターテインメント性などがそうだ。「カフカ」は文章といい、登場人物といい、こしらえものくさい印象が鼻についた。しかしリアリティ溢れるこの作品は読むものの心を震わせる素直な魅力を感じた。難点を挙げるならばストーリー進行の緩慢さと風景描写の冗長か。危機的な状況にあるにもかかわらず主人公らの行動に緊張感が感じられないのが疑問だし、下巻の登山のくだりは読んでいて飽き飽きした。あとこれは他の作品にも言えることだが主人公の「やれやれ」的な受身体質、すぐにやらせてくれる女性の性格にはいつまでたっても慣れない。 | ||||
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他の方が散々書いているように、この作品で村上ワールドが完成した、と言ってもいいでしょう。 風の歌、ピンボールで実験的に紡いできた非現実と現実の交錯させる独特の文学手法がこの作品で完遂した、と言えます。 内容は読みやすく、面白く、適度にスリリングで適度にミステリーで適度にアイロニー。 背表紙の文句に在るように、この小説のテーマは「好きだけど別れていく」ということになります。 それは時代のせいなのか、年代のせいなのか、それとも個の問題なのか。 それは読者それぞれの解釈の問題なので追求しませんが、「好きでも離れて行かなくてはならない」 ここにこの作品の底しれない悲しさ、寂しさがあるのだと思います。 ネタバレですが、最後の僕と鼠の会話の切なさは全村上作品の中でも屈指のものです。 弱さゆえに上手く生きられない鼠と、一般論で話を進めようとするけど、 同様にとても弱い「僕」。村上作品を読み続けるとこの章の重みがしみます。 個人的に大好きな作品です。もう何度も読み返してます。 1Q84は個人的に合わない、と言う人にも読んで欲しいですね。 ということで★5つです。 | ||||
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どうも深く理解することができない。 奇妙な男との会話(主に羊についてのことだが、右翼、洗脳と羊の関係性から、凡庸という言葉の概念など様々)はとても面白く、 例えも秀逸だが、深く理解することには至らない。どうもとっつきにくいのだ。 | ||||
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一二滝町の歴史についての記述はひとつのドキュメントを読んでいるような感覚がして、 リアリティを持っていたが、村上春樹作品の情景描写はイメージしにくい(作為的にやっているのかもしれないが)。 羊男って何だったのか、少しぎこちない気をまといながらの読了であった。 | ||||
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村上春樹の作品を読んでみようと思って挑戦したが、内容の解釈がなかなかできずよくわからないまま読みおわってしまった。 雰囲気には浸れると思いますが、私のような読解力に自信のない人にはお勧めできないです。 | ||||
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著者は 『そうだ村上さんに聞いてみよう』 という著作で、 読者からの「羊男は人間なの?羊なの?」 という質問にたいして、正解はないと前置きした上でこのように答えている。 「羊という病を背負い込んだ人間」 本書を18歳の時に読んで、早9年の月日が経過した・・・・。 世間には色々なタイプの「羊という病を背負い込んだ人間」がいることを実感している。 またそれは、ある側面においては、私自身のことでもあるのかもしれない。 | ||||
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『風の歌を聴け』、『1973年のピンボール』に続く、’青春小説’シリーズ第3弾。 村上春樹の他の作品、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』、『海辺のカフカ』、『1Q84』 などを’異世界小説’とするならば、この『羊をめぐる冒険』は、 ’青春小説’と’異世界小説’とのちょうど転換点にあるかもしれません。 ベースが’青春小説’でありながら、少しだけ’異世界’が登場してくる本作品は、 他の’異世界小説’よりも、ある意味で緊張感があり、ぐいぐいとその世界に引き込まれていってしまいました。 全体的にはよくわからないことも多々あるのですが、 部分的には、その一文一文にとても共感できるところがあります。 主人公は身の回りに異常なことが起きても、淡々とその日常を当たり前の日常として過ごします。 台所を掃除し、床を掃除し、料理を作り、酒を飲む、、、。 そこになぜか自分と主人公との’一体性’を見出してしまって、 なぜか自分は少し救われた気がしてきます。 本当に不思議な作家です。この人は。 | ||||
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やっぱり村上春樹、好きです。 秘密結社の幹部とのやりとりなんか、ハラハラドキドキしました。 だけど、主人公のなんと淡々としていること。 なんかこの感じが村上春樹なんですよね。 それと、この作品は『ダンス・ダンス・ダンス』、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』、『1Q84』と 世界観が似ています。 前作の『風の歌を聴け』、『1973年のピンボール』を’青春小説’とするならば、 この作品は、後に続く’異世界小説’の第1号なのかもしれません。 期待して下巻を読みたいと思います。 | ||||
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すまん。。。面白くない。。。この物語がどこから始まりどこに向かうのか。。そこを期待しちゃダメなんだよってことなのかな。。。だとしても。。。 ダメだ(笑)。。。村上ファンには申し訳ないがなんだコレ。。。全共闘とバブルの間にぽっかりと空いたなんともいえない時間は感じたのだが。。。口にアイマセンデシタ。。。 | ||||
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『「羊をめぐる冒険」の今日的意味合い』 【以下、ハードカバー p.216より、三行抜粋(千歳空港での一場面)】 ・・・ 「我々は氷河時代に巡り会うべきじゃなかったかしら」と札幌に向(か)うバスの中で彼女は言った。 「あなたがマンモスを獲り、私が子供を育てる」 「素敵みたいだな」と僕は言った。 ・・・ 今まさに『原始(子)時代』です・・・。 忙しくて、まだ殆どは目を通しておりませんが、 偶然見つけた(“そして”、栞が挟んであった)このページがとても 気になりました。 (※ BGMは、コミネリサ“Missing you -Instrumental-”.) | ||||
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僕、素敵な耳の女性、鼠、羊博士、黒服の秘書、羊男、ジェイ… 僕がいままで読んできた村上作品の中で、登場人物の多い物語です。 しかも、そのどれもが非常に重要な役割を持っている。 村上作品が大好きですが、どれも、文章の流れが好きであって 物語の内容は、難しくて理解できたのかできてないのか わからないところがありました。 でも、この作品に関しては、徐々に物語に引き込まれて ゆっくりと、「僕」と一緒に旅をしていくような感覚が ありました。 いろいろと書いてしまうと、大事なところまで書いてしまいそうなので やめときますが、僕がこの物語に心を引かれたのは 鼠の弱さというものに強く共感したからだと思います。 | ||||
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村上作品として初めて読んだノルウェーの森が面白かったので、 前評判の高いこの作品を読んでみましたが、「なんですか。これ?」でした。 奇妙な登場人物がでてきて、奇妙な指令を実行するので、それなりに、先がどうなるのか気になり、最後まで読み通すことはできましたが、羊男って結局何? なんで耳が美しい女性が出てくるのか? 作者のイイタイコトは何? 理系人間には理解できなかった。 | ||||
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青春も終わりにさしかかった頃の、喪失感、彷徨の一抹の寂しさが表現されていて、私はこの作品は好きだ。 | ||||
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世界でもっとも過大評価されてる作家の10位以内に入るであろう作家が、村上春樹でしょう。あまりにも持ち上げられているが故にどうしても「あの作家のほうが」と叩きたくなってしまうが、読んでみるとやっぱり面白いし、独特の感覚がることは否定できない。村上春樹は良いところは非情にわかりやすい。優れている作家、恵まれた作家であると言わざるを得ません。 初期から中期の村上春樹の良さには三つのポイントがあります。文章、人間関係、テーマです。 文章においては簡潔な表現から情景を浮かび上がらせる表現力や、そこに取り入れられた不思議な比喩や、ユーモア。すらすら読めてしまうのに、いつの間にかいろんな方向に揺さぶられていることに気づかされます。このような文章が書けることが本当にうらやましい。 人間関係においては、感情を抑えたクールな「ぼく」と相手が、お互いの領域に踏み込まず微妙に距離を置きながらコミュニケーションを取ります。それゆえに大きく相手を傷つけることもなければ傷つくこともないはずなのに、どこかに特別な変化が生まれていることを感じさせます。それでいて一方では安直に「あなただけは特別なのよ」「君だけは特別なんだ」と、あからさまに主人公が特別視されます。一体何が特別なのか最初はよくわからないけれど、やりとりの中でなんとなく「そうなんだろうな」と思わせてしまうところが絶妙です。 テーマは非常にわかりやすい。自我や世界と自分に対する選択や、愛することの怖さなど、文学では腐るほど出てきた陳腐なものです。ところがコレを安直に表現しない。羊や鼠や蛍や名前のない女、影といったものに托します。そして、それについては説明しない。これにより、三つのメリットを生み出していると思います。一つは語りすぎによる無粋な感じがなく、読み手にゆだねられる気持ちよい重さ。次に、どこか絵本のようなファンタジックな味わい。最後は、文学にある行間を読む楽しみや構造を読み解く楽しみをデフォルメし、鈍い人でも「あ、何か謎があるぞ」とわかるように作っているのです。わざとらしいとも言えますが、上手いやり方でもあります。謎解きを楽しむものがエンタテイメントだとすれば、初期村上春樹は文学そのものをエンタテイメントにした点で、メタ・エンタテイメントと言えます。 羊をめぐる冒険は、ハードボイルドな探偵小説でもあり、ラブロマンスでもあり、メルヘンでもあり、いくつかの話の短編集でもある非常に不思議な小説です。途中まで話がどこに進もうとしているのがさっぱりわからず、場面もめまぐるしく変わります。羊をめぐって冒険をしているのは主人公ではなくて読者なのです。 読みやすくて、不思議で、上手くて、おもしろい。村上春樹の良さを知るには、まずはこの一冊(上下で二冊)が良いのではないしょうか。 | ||||
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奇妙な羊をめぐり、北海道を旅する物語。 この小説の中には比喩や隠喩がこれでもかっていうくらいに登場する。他の春樹作に比べてもかなり多い。 それが共感できるのもあれば、的外れに思うものもある。でも、一周目に共感できないものも、二周目では共感できたりするのかもしれない。三週目では一周目に共感できたのが、できなくなるかもしれない。 そんな比喩を味わうのがこの小説の醍醐味だろう。 | ||||
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