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粘膜人間



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【この小説が収録されている参考書籍】
粘膜人間 (角川ホラー文庫)

粘膜人間の評価: 3.46/5点 レビュー 95件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.46pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全54件 21~40 2/3ページ
No.34:
(4pt)

いっている!?

ホラー大賞の選考委員の評にもありましたが
「いっている」感にあふれています。若い頃の筒井康隆を思い出しましたが、筒井作品のほうが「まとも?」だと感じました。
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No.33:
(4pt)

機械、白痴、幻覚、妖怪、拷問

作者が大事に持ってる変態性癖コレクションの露店市みたいに、 出し惜しみの無いように並べられた独り妄想ワールドが楽しい。 串刺しグロも結構よかった。
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No.32:
(4pt)

残酷を愛する方へおすすめ

ホラー大賞受賞作ということで手に取りました。
スラスラと読みやすい文章、独特の世界観ながらグイグイと読み手を引き込んでいく展開・構成力などさすが大賞の風格ありといった感じです。これが処女作とは恐れ入る…。全三章からなる話ですが完成度は非常に高い作品でした。
ただ本作はけして万人向けではなく、それどころかかなり人を選ぶいわゆるマニア向けの内容になっています。
ホラー小説と銘打っていますがホラーというよりグロ小説です。徹底的に痛めつけられる人たちが多く出てくる話です。
このあとどうなってしまうんだ!?と読み手を最後まで引っ張っていく力はありますが、読んでいて怖いと感じることはほぼないのではないかと。
その大きな要因に、本作は主人公が定まっておらず読者が恐怖を感じるほど登場人物に感情移入できないのと、作中に出てくる河童の言動がとにかくひょうきんで怖さを和らげているから。
登場人物のほとんどは肉体的にも精神的にも作者はここまでしちゃうのか?というほど痛い目に合い、実際読んでいて凄惨さが文字から漂ってくるほど臨場感があるのですが、そのグロさにうわあ…となっても前述の通り恐怖感には繋がらないので不思議と読みやすいです。
ですがグロ耐性がない方は読んでいて非常に辛いと思うので全力で避けましょう。逆に残酷な描写が好きな方には垂涎ものの作品になるかと思います。
全三章でまとめられていますが二章目が特に面白かったです。二章にはちょっとしたどんでん返しも仕掛けられており読み終わった瞬間にしばらく呆然としてしまいました。
ただ登場人物たちの背景はところどころ薄い部分があり、そこがもっと濃く描写されていたら恐怖を誘発されていたかもしれないと思うと少し惜しいです。
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No.31:
(5pt)

無責任に誰彼と無くお勧めしたい。でも自分の名前は出さないで欲しいw

一言で言えば高熱でうなされた夜中、悪夢で満た内容を整理せずにそのまま書いたような作品。
高熱で魘されていると脳が馬鹿になっているので、部分的にやけに現実的で詳細な部分があるかと思えば、
まるで現実離れした荒唐無稽な部分もあり、普通ならそれがどう考えても不整合でどこかでそれを
整合しようとして荒唐無稽な存在は無難におさめる意識が働くところが、この作品では何の疑問ももたれずに
ある意味辻褄が合わないような不協和音をそのままに一つの世界として存在している。

そんな感じ。特に落ちも意味もまとまりも無くなんとなく終わる感じも悪夢と同じ。

近い世界感と言うと水木しげるの世界に近い気がします。
旧日本軍をイメージさせるアナクロな軍隊、河童と言う存在が普通に認識されていること、あっけらかん
とした残虐性、木の実を入れて失った眼球の代わりにするなどの超自然的要素と暗い時代が溶け合わずに
混ざり合って気持ちの悪いどろどろのしろものになっている。

グロとかそういうのが売りな話では無いです。一番の売りは作品世界と構成の異常性。
異常なものを描こうとして描くんじゃなく、思いつくままそのまま書いた結果異常な代物になってると言う
ある意味天然な感じ。言っちゃ何だけど作者の正気を疑うような作品。まともな人間は一人として出てこないしw

ただこれは、貶してる訳じゃなく、凄く気に入っている。この作者の作品は現在5冊出ているけれど全部
揃えているくらいには。

惜しむらくは、続刊はこの作品ほどには異常ではない事。巻を追うに従って「まとも」になっている。
まあ、まともと言っても世界はこの作品にも通じる世界なんだけど、構成的にちゃんと起承転結している
まともな話になっているので、落ちも無くぶつっと終わるような作者の正気を疑うような異常性は影を
潜めてしまっているのが惜しいところ。

ぜひ読んで「何だコリャ???」と思わず口に出して見て欲しい。本当にそんな話だからw

だがそれがたまらなく好き
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No.30:
(4pt)

ここをこう変えれば、大傑作になるはず。改訂求む(ネタバレ、グロネタ注意)。

飴村行さんの「粘膜蜥蜴」は大傑作です。ラストシーンで、全ての伏線が回収され、オセロの白黒を全部ひっくり返すように痛快に終わるからです。その点で、本作「粘膜人間」は終盤が弱い。異常なキャラによる異常な世界の構築の点では申し分ないですが。

で、よく読むと、伏線になりそうなところがいっぱいあるのに放置されていて、なんとももったいない。以下、ここをこう変えれば、伏線が終盤に活かされるという提案を書きます。下記を参考に、改訂版を是非作っていただきたい。

(以下、エロネタ・グロネタ注意。小説世界の話なので、ご寛容のほどを)
途中で少女が「〇門から槍を刺されて悶え苦しむ幻覚」の拷問を体験するというシーンがあります。これが後で活かされていない。そこで、小説のラストで、「怪物」雷太にバックから〇〇〇〇され、噴出した〇〇で内臓を刺し貫かれる、しかし本人はこれは「槍の幻覚」だと思いながら死ぬ、ということでどうでしょう。

小説のラスト近くは、雷太の性の目覚めの話にする。雷太が、清美のところに向かうのは、前に清美と〇〇をした祐二の脳みそ(利一の脳みそではなく)を頭に入れてしまったから。祐二の脳みそに残る妄念により、清美の元に向かう展開。方法がわからないので上記のような仕儀に。こうすると祐二と清美の話が伏線に使える。

その時、直前に、清美は好物の蕎麦を食べるというシーンを入れておき、しかし、「とろろ芋」がないので好物の「とろろ蕎麦」が食べられないということにしておく。噴出した雷太の〇〇が清美の胃袋の蕎麦と混ざって口から噴出し「とろろ蕎麦」のよう見えた、という馬鹿馬鹿しいラストにする(こういうグロギャグ、飴村さんの18番のはず)。
(以上です。エログロネタですいません。馬鹿馬鹿しいけど徹底すれば一つの世界が。)
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No.29:
(5pt)

粘膜人間

怖いです。
一気に読めました。
違う世界を見た感じでした・・・
読み応えあり!!
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No.28:
(5pt)

怪奇血漿陰鬱御伽草子

現実離れしていながら、現実的な精神攻撃
血漿と殺壊と陰鬱が諧謔溢れる恐怖を演出する。
畏怖と諧謔を愛する恐怖小説好きなら買っても損は無いでしょう。
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No.27:
(5pt)

スポーツのような(?)突き抜けた拷問シーン

いきなり弟殺しの相談をする兄弟、兄弟の相談にのる代わりにある事を強要するベカやん、そして欲望の強い河童(!)と、濃いキャラクターが次々登場し、圧倒的スピードで進む物語。特筆すべきは拷問シーン。清美の受ける拷問は苛烈を極め、一種スポーツであるかのような突き抜けた迫力。ここまで書くか!?という驚きとともに、読後には爽快感すら漂う不思議な味わい。
 林真理子氏は拷問シーンに嫌悪を示していたが、彼女が嫌がる物語こそ面白いホラーなのだ。
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No.26:
(4pt)

エログロ

195センチ、105キロで11歳の弟の雷太。兄の利一と祐二は、雷太に苦しまれたあげく、彼を殺そうと決意する。しかし、人間では到底かないそうもない。彼らが頼った生き物とは。

登場人物全てが人間の血が通っていないかのように、冷酷で人間味が無い。物語も残虐な描写が多く、特に第弐章は、このうえなく鬼畜なシーンが続く。作者は、精神が危険な状態なのではないかと疑ってしまうぐらいの内容。しかし、文章力表現力ともに一級品で、リーダビリティは高い。

この作品を評価した選考委員を讃えたい。時たま、こういったグロテスクで凄惨な作品を読みたくなるのが、人間の性だ。
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No.25:
(4pt)

帯に偽り無し。

この作品、暴力シーンは嫌というほど生々しく拷問シーンは読んでいて胃が痛くなるくらいの不快極まりない内容です。しかしストーリーのテンポが良く不思議と読む手が止まりません!お陰で寝不足かつ刺激的内容ゆえに翌朝はぐったりとなってしまいました。まさに帯の「取り扱い注意」という文句の通りだったと思います。欲を言えばラストの三男と河童の長男の決闘は読んでみたかったです。



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No.24:
(4pt)

淡々とした文体で語られるグロテスク・ファンタジー

過去形のみを使って淡々と語られる文体で一気に引きこまれ、
あっという間に読み終えてしまいました。

物語の基本的な軸は、凶悪な腕力をもった子供・雷太と、グロテスクな怪物・河童との対決なのですが、
この小説の特徴は、薬物による幻想世界と鮮烈な拷問の表現にあると思います。
特に拷問シーンは、圧倒的な描写力で、まるで自分がそのキャラクターになってしまったかのように思えるほど。

ただし、グロ表現などが苦手な方はご注意ください。
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No.23:
(4pt)

これぞ日本のスプラッター

久しぶりに本屋で何か無いかと物色中に出会った作品。
タイトルに粘膜とそそられる文字。けれど、何故か読む機会が無く、今日2時間で読み切ったので早速レビュー。
おどろおどろしいものが好きな人は買い。

以下に初見を書き示す。(ネタバレ注意)

先ず目次をみて三章あるのかと思い、一章へ。何故か、兄弟が殺人を企てている。しかも、弟を。けれども、それはそうだろうと読み進めていくと思わされる。で、河童の登場。なんで?とも思うが、それも段々と昭和初期の頃ならそんなものと。兄弟の目論見の通りに、弟は殺害されて第二章へ。

今度は河童をそそのかす為に犠牲にされた少女の立場。少女が何故兵役拒否をした兄をかばうのか?がこれまた憲兵が用意した拷問が凄い。戦時ならではの非道さ。ただ、不思議な礼節さがあるのでさほど淫靡さはない。

三章では殺された筈の弟を殺す筈だった河童が出会い、二人で過ごす時間が弟の目線で描かれる。弟が何故暴力を振るようになったから始まる。さもありなん。
河童の弟たちとの戦いで、脳を損傷した彼は記憶喪失になっていて、自分が誰かも分からない。河童も弟たちを探す為に彼の記憶を取り戻すべく、森の魔物に彼の治療を依頼する。で、お互いの立場を知り対決。でエンド。

全般を通して、夢物語なんだけど、クリア。しかも、気持ち悪くない。たぶん、河童のおかげ。河童が出てくる世界だからと安心してよめる。そして、その河童のキャラクターがいいのだと思う。動物的な思考が潔い。

粘膜人間と言うタイトル。河童のヌメリから河童を示すのかと思いきや、人間の方の想像や想いの気持ち悪さを示しているのがだと腑に落ちて、丁度2時間。

なかなかの快作。
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No.22:
(4pt)

はじめ

僕は今まであまりホラー小説を読んだことがなかったのですが、なかなか面白かったです。
でも、キャラにすごいインパクトがあるので、強烈なオチを期待したのですが、あまりすっきりしなかったので-1かな。
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No.21:
(4pt)

究極のグロテスクなホラー小説

本作品は、2008年の日本ホラー小説大賞の長編賞を受賞した作品です。著者は早くも2010年には、「粘膜蜥蜴」(未読)で日本推理作家協会賞を受賞しており、実力のある作家と判断し、読んでみました。「雷太を殺そう」の一文で始まる本作品は、殺戮と性描写が目白押しの作品。第壱章では、義弟の雷太(11歳)の横暴さに耐え兼ねた利一(15歳)と祐二(14歳)が、蛇腹沼に住む河童に殺人を依頼するというストーリー。第弐章では、前章で少しだけ登場する少女が遭遇する凄惨な出来事が綴られる。そして、第壱章と第弐章がクロスオーバーして、最終の第参章を迎える。 エロ・グロとも呼ばれる系統のホラー小説も遂にここまできたか、という感じ。日本ホラー小説大賞と言えば、1998年の第5回で、受賞を逃した「バトル・ロワイアル」が当時、中学生同士の殺し合いを描いているとして物議を醸したものです。その設定が、無理矢理ゲームに参加させられて殺し合いをさせられるというものであったのに対し、本作品の中学生は、自発的に小学生の弟を殺すことを選びます。また、「バトル−−」ではほんの僅かであった性描写も、本作品では、凌辱的な性交シーンまで描かれています。私はもともと「殺人」を娯楽とするミステリの愛好者なので、作品の倫理的な面について、どうこういうつもりはありません。ただ、ここまで手軽に殺戮と陵辱的な性交が行われていると、登場人物への感情移入は不可能です。登場人物の行動規範が全く理解できないのです。確か、「バトル−−」の主人公は、最後まで殺意を抱くことはなかったように思えます。不条理な設定でも、その局面を打破しようという必死な登場人物の思いが、こうしたホラー小説での共感を呼ぶ一因になっていたように思えるのですが。最早、不条理な設定の世界を登場人物と一緒に彷徨い歩くという読み方しか残っていないのではないかと思いました。
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No.20:
(5pt)

最凶な物語

グロ好き、ホラー好きの方であれば、大傑作としてお勧めできます!
超問題児で暴君な小学生の弟(!)を殺そうと画策する二人の兄弟。彼らが考えついた計画はなんと「河童の三兄弟」に殺人を依頼するという奇想天外なストーリーで話は進んで行きます。あくまで現代の人間が暮らすこの「世界」に「妖怪」をあくまで自然に、あたかも日本古来の生物であるかのように同化させてしまった表現は秀逸でした。河童対三男坊(小学生)の血みどろの戦い。。とても滑稽で支離滅裂、破壊的な物語なのですが、読者をぐいぐい引き込ませる展開力があり、はまりました!
続編「粘膜蜥蜴」など、シリーズ化されているのでそちらも必読ですね!
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No.19:
(4pt)

表紙買いしてOK

表紙見ればある程度エログロ耐性がある方しか買わないと思うので。
衝撃的な展開と土着的などす黒い雰囲気の中でぐいぐい読まされ
ひさしぶりに文章に巻き込まれるという浮遊体験ができました。
読書好きな方にはそれだけで読む価値は充分だと思います。
ただ視点がころころ移り変わるため感情移入しにくく
章が変わるたびに我に返ってしまうのは勿体ない。
長い長い髑髏の拷問シーンに至っては、拷問が終わった頃には
それまでの話をすっかり忘れてるといった有様。
もう少し本筋に重点おいてもよかったような。
ああでもこれが書きたかったんだろうしなぁ。
これほどグロくぐちゃみちゃな話なのに
脳が半分無い弟や河童の描写が妙に愛嬌あったりして
何でも書けそうな筆力を感じます。
早い話が凄ぇ!巧い!グロい!気持ち悪い!以上です。
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No.18:
(4pt)

堂々たる新人賞作品

かなり、読み手を選んでいるようだが、個人的には悪くない。
この手のジャンルを読み慣れてないせいかもしれないが、世界観がよくも悪くも強烈で、読み終えたあとはボーッとして仕事がなかなか手につかなかった。要するに、引きずりこまれた。
これはエンターテイメントとしては必須の要素と思う。小さく上手にまとまった、どっかで読んだような凡庸な作品よりよほど良い。
新人賞応募作たるもの、こうでなければならない。
選考者もその独自性を評価したから強く押したのだろう。
文章や構成は、はっきりいってうまくない。文章は子供の作文みたいだし、エピソードはぶつ切れで、登場人物は出しっぱなしの未回収。エログロの類は、それを好む人も多いわけでサービスの一環としてありだと思うが、男性の性器〜自慰に関する描写が多いのには、まいった。
そんなもの、一体誰が読みたいだろうか。
女の裸や暴力(人体破壊)に対する需要は、はっきりいってあるので、商業作品がそれを扱うのはオッケーだ。しかし男の性器や自慰描写の需要なんて、ある? ごく一部の特殊な性癖の人間以外、誰が好む?
読者サービスでなく作者が書きたいから書いたとすれば、これは作者の自慰行為であって、あまりよろしくない。選者の林真理子氏は 「この作者は酔っており危険な領域へ入りかけている」 と評しているが、これはより解りやすくいえば、「この作者は書きながら感じている」 という意味だろう。
これは、あまりよろしくない。
まあデビュー作だから不問に伏すとして、二作目からはよりプロ的な姿勢が望まれる。この欠点を差し引いて、星4つ。
なおこの作品を読まされた林真理子氏は仕事とはいえ、お気の毒。
逆にいえば、他の2人の選者の評価がよほど高かったのだろう。改めてこの作品のパワーを感じさせる。
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No.17:
(4pt)

奇妙で摩訶不思議・・・

何せ相手が河童ですし、やっつけたい弟もグチャグチャになっても記憶がないまま生きてるわけですから・・・
解説の通り、グロテスク・スプラッター・ホラーとして読めば異色な面白い小説だと思う。
ホラーを読まない私でも、奇妙で摩訶不思議なストーリーが好きでした!
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No.16:
(4pt)

妙なエロ感が不思議

いやはや。
何とも不思議なお話。
タイトルが不気味で、ちょっと引き気味でしたが
これが以外に面白かった。
冒頭は、小学生なのに195センチ/105キロ…という、異形の弟「雷太」を
兄2人が殺そうと目論むところから始まります。
そこで、登場するのが河童たち。
残虐シーンは、かなり気持ちが悪いです。
が、個人的には「清美」に焦点を当てた第2章の方が
痛々しくて、顔をしかめる回数が多かった。
全体的に摩訶不思議で幻想的な話なのに
戦時中の日本を背景にしているので
「憲兵」から受ける虐待が、妙な現実感があり
やたらと怖い。
そして、何とも言えない妙なエロ感が不思議です。
第3章は、頭を半分無くした雷太と
河童のモモ太のやり取りが展開する。
これが一番面白かった。
DVチルドレンの雷太が、モモ太に比べると
なんだかまともになってる!
モモ太のバカさ加減が、何とも言えない可笑しみとなり つい口元が綻ぶ。
しかし、さすがの雷太さえ 引く程”残虐”にもなる。
モモ太は河童だから、人間とは根本的に違うのだ。
全体的に、ブラックであるが この河童のモモ太がいい味を出してくれているので
ダークな感じはなく、むしろ突き抜け感さえあります。
ある意味、派手な残虐シーンが出てくる割には
「毒」が無いとでもいいましょうか。
付箋の回収も無く、又「清美」は一体どうなったのか?
最後のオチは…。
等と、色々 突っ込み所はありますが
そんな小難しいことはさておいても
十分に”楽しめた”そのエンタメ度に★4つ!
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No.15:
(4pt)

それぞれに事情が

グロい表紙にグロいタイトルに惹かれ買いました読み出すとオイオイ、それはないだろうってな展開でも、章が変わると人物それぞれに事情があったりでフムフムと頷き、ありえないというより「絶対ない」世界で逆に安心したり、読み終えて嫌な気分は不思議となく、スゴイ本でした。
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