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弥勒戦争
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【この小説が収録されている参考書籍】
弥勒戦争の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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「進撃の巨人」のエレンの考えでなく、こちらの独覚一族のモラルある悲しい滅びの方が自然だと思うし、好きなんだよな。上手い読みやすさ・短さ・歴史情報・主人公の性格といい、YAジャンルでしょうか。 超能力者・仏教・朝鮮戦争・核攻撃・人類種・大量虐殺・禁断の古書・日本の敗戦・実は人に悪しき神(ラヴクラフトからかな)と、三題噺どころじゃない、一体いくつネタを融合させたんだという、傑作伝奇SF。ちゃんと超能力者の主人公が(独特だけど)ヒーローで活躍します。山田作品では数少なく綺麗に終わってます。 表紙の少女は、主人公の帰還兵大学生の結城と深く関わる、実在の朝鮮人少女政治活動家(行方不明)だと思います。 | ||||
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悪の親玉らしからぬ弥勒の正体がよかったですね 手に汗握る闘いがあるのかと思いきや、闘いなどはまるでなし… 人生が観念に支配されているのは独覚も一般人も似たようなものかな | ||||
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暗い 救いがない 小松は偉大だったなとつくづく感じる | ||||
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今頃(2018年)になって初読。山田正紀らしい大風呂敷を広げたSFで、「弥勒}が文字通りの存在だと言う、仏教徒でないと考え付かない奇想天外な設定に驚かされたが、作者らしく破綻なくまとめて十分に楽しむことが出来た。設定こそ突飛だが、「神狩り」同様にSFらしいツボを押さえた内容で、書かれた時代を考えれば立派なものである。もっと書き込めば長くなりそうな題材だが、よく言えばコンパクト。まあ、もう少し書き足りないとも思うが‥‥‥。少し気になったのは、「滅び」に向かう独覚の運命。やはりこじつけに過ぎるのではないかと個人的には感じた。 しかしながら、デビュー間もない山田正紀の勢いを感じさせる好作で、かなり一気に読んで楽しむ事が出来た。 | ||||
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とても面白かった。40年ぶりに読んだが。やはり面白いですよ。 | ||||
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「天敵のいなくなった人間には、大量殺戮者がどうしても必要だったんだ。 さもないと、人類そのものが滅んでしまう…」 帯に書かれたこの一文に強く引かれ購入しました。 第二次大戦後の混迷期、異能の力を持ちつつも世間に関わる事を禁忌とした一族の末裔が、衆生を救う筈の「弥勒」が人間に災厄を齎す存在と知り戦う事に。 仏教の思想、戦後に起こった様々な史実を織り交ぜて展開される物語、40年という時を経た今でも面白いと感じる濃厚な作品です。 やけにあっさりとしたラストですが、滅び行く一族の結末としてはこれが良いのかも知れません。 | ||||
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難解な作品。 朝鮮戦争当時のGHQに管理されていた日本を舞台にして、本来、衆生を救済するはずの弥勒の役割に別の意味を与え、特殊な能力を持った独覚たちが世の中のために弥勒と戦うという設定は、凡人には思いつかない奇想であり、すばらしいアイデアだと感じる。しかし、独覚が滅びの定めにある理由がよく理解できなかった。 「人間の脳が完全だとしたら、己の生に意味があるのかと考えたり、人類が絶滅してしまうほどの爆弾を抱えるような真似をしたりすることもないだろう」、「天敵のいなくなった人間には、大量殺戮者がどうしても必要だったんだ。さもないと、人類そのものが滅んでしまう」など、面白い発言が随所に見られた。 弥勒の正体、弥勒が誕生するきっかけ、広島の原爆スラムでの会見の意味など、よく考えられていると感心した。 | ||||
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中二臭い、と言ってしまえばそれまでですけれども。 光瀬龍もW・ギブスンも菊池一行も山田正紀の前には居なかったのです。 いろいろと未消化な印象で、もう少し長く丁寧に書いてくれればと思わずに居られない秀作。 これはいずれ、もっと洗練された形で「火神を盗め」に昇華するのだなと。 その書き足りない部分が惜しいので星4つです。 | ||||
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光クラブの山崎晃嗣を自殺に追いやったことから物語が始まるが、 この物語や登場人物に、光クラブや山崎晃嗣さんを絡める必要があったのか、 最後まで、判らなかった。 物語の進行は、ミステリーや推理小説を読んでいる読者であれば、 SFに詳しくなくても、難なく、先が読めてしまい、意外性はかなり低い。 ただ、終わり方は、何ともご都合主義的な中途半端で、ここだけは意外だった。 作者の思い込みが先走ってしまい、活字にきちんと著せていないような印象も受ける。 2時間弱。 | ||||
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特殊能力がっ羨ましかった。 面白い内容だったので、満足しています。 | ||||
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小学生の頃、父親の本棚にあったのを読んで好きになった。 高学年の頃は、平井和正とか山田正紀とか半村良とかよく読んだ。 この年になっても好きな神林長平とか伊藤計劃と比べると、文体も若く(?)て、風呂敷の広げ方もすごいけれど、昔の日本のSFって、こんな感じの勢いがあったよなぁ、と懐かしみながら読みました。 | ||||
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長いばっかりで尻切れトンボな「神狩り」より数倍面白いです。進化論と仏教思想が奇妙な融合を果たし、結果として弥勒が生まれる、という展開がとても好きです。東洋思想と最先端科学の関係性はいろいろなところで言われていますが、難しくてあまり深入りしてきませんでした。本書での奇妙な理論が正しいかどうかかわかりませんが(というかたぶん間違っています)、主人公が独自の進化論を展開するところは妙に真に迫っていて面白いです。 | ||||
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何と言っても「弥勒」なのである。だから「五十六億七千万年後に出現するのではないのか」「なぜ戦争なのだ」というところが最初の引っかかりである。 それに対する著者の解釈は、まったくの予想外であった。気持ちがいいぐらいの「そう来るか」という感覚。時代設定が終戦後で、当時の有名な事件を強引にエピソードに取り込んだストーリー展開も巧みだと思った。 ただ、おこがましいのを承知で言うと、物語の枠組み自体は「神狩り」と同じ構成に感じられた(続けて読んだせいかもしれないが)。例えば、アーサー・ヘイリーの一群のベストセラー小説にも言えるのだが、主人公、その支援者、対立組織、事件の発生、解決からエピローグというフレームワークが同じだということだ。そこはやや興ざめする部分であった。 | ||||
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この作品の発表当時、ワタシはSF少年でした。海外SFを読みまくり、SFこそが人類における最高の創造物だと信じていました(今もそうですが)。日本SF界では小松、光瀬、星、筒井、平井、眉村の巨星達が輝いていましたが、ワタシ的にはなぜか、相容れないものを感じました。そこに彗星のごとくデビューを飾ったのが山田正紀氏です。これにはノック・アウトでした。『神狩り』にも、ずっぎゅーーん!ときましたが、続く本作には全身からエンドルフィンが吹き出るほど感動しました。「人間は実り多き進化によるものではなく、先細りする特殊化の産物であり、超能力というのは暁光でなくウイルスに至る退化(ともニュアンスが違いますが)への道なんだよ」。この時代、こんなヴィジョンを描いた作家は他にいませんでした。加えて一瞬も目を離せない活劇につぐ活劇。SFマガジンに連載されていた『流氷民族(氷河民族)』、続く大傑作『襲撃のメロディ』もそうでしたが、脳味噌の未開拓分野を刺激されるのがSFの極意とすれば、その神髄は山田正紀氏にしかありません。ワタシは氏を『心の師』と崇め、SFを書くようになりました。 | ||||
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この作品の発表当時、ワタシはSF少年でした。海外SFを読みまくり、SFこそが人類における最高の創造物だと信じていました(今もそうですが)。日本SF界では小松、光瀬、星、筒井、平井、眉村の巨星達が輝いていましたが、ワタシ的にはなぜか、相容れないものを感じました。そこに彗星のごとくデビューを飾ったのが山田正紀氏です。これにはノック・アウトでした。『神狩り』にも、ずっぎゅーーん!ときましたが、続く本作には全身からエンドルフィンが吹き出るほど感動しました。「人間は実り多き進化によるものではなく、先細りする特殊化の産物であり、超能力というのは暁光でなくウイルスに至る退化(ともニュアンスが違いますが)への道なんだよ」。この時代、こんなヴィジョンを描いた作家は他にいませんでした。加えて一瞬も目を離せない活劇につぐ活劇。SFマガジンに連載されていた『流氷民族(氷河民族)』、続く大傑作『襲撃のメロディ』もそうでしたが、脳味噌の未開拓分野を刺激されるのがSFの極意とすれば、その神髄は山田正紀氏にしかありません。ワタシは氏を『心の師』と崇め、SFを書くようになりました。 | ||||
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仏教をベースにした興味深い現代劇。といっても時代は戦後まもなく。私自身は知らない時代の話。独覚一族という設定が魅力的。弥勒とはなんなのか、主人公の結城は最後にそれを知ることになる。そして弥勒との闘い。一般市民は知らない裏側で事は起きて終わった。味わい深い物語だった。 | ||||
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原爆による第二次世界大戦の終結、その後のGHQの日本統治、マッカーサー、帝銀事件に光クラブ事件、学生運動、朝鮮戦争。戦後から高度成長期へと向かう時代に実際におこった事件や実在の人物を巧みに取り入れながら、大乗や小乗、反逆者デーブァ・ダッタなど仏教に材をとった伝奇SFです。メインは、小乗仏教においてさとりを開き不思議な能力を持つ独覚(どっかく)である主人公とその仲間と、ある機関・巨大な力を持つ存在との戦いで、これもおもしろいのですが、それよりも合間に挿まれる仏教論(というと大げさですが)、大乗と小乗の違いと対立、大乗仏教の矛盾点、ブッダの存在意義、弥勒や異端者デーブァ・ダッタの真の姿などなど、とても興味深く衝撃的な内容です。普段はあまり気にすることもない(であろう)宗教、仏教に対しての見方考え方が(小説とは知りながらも)一変してしまうようなことがらが、これでもかとばかり濃密に詰め込まれていて、それほど分量はないのですが、とても読み応えのある一冊です。 | ||||
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原爆による第二次世界大戦の終結、その後のGHQの日本統治、マッカーサー、帝銀事件に光クラブ事件、学生運動、朝鮮戦争。戦後から高度成長期へと向かう時代に実際におこった事件や実在の人物を巧みに取り入れながら、大乗や小乗、反逆者デーブァ・ダッタなど仏教に材をとった伝奇SFです。 メインは、小乗仏教においてさとりを開き不思議な能力を持つ独覚(どっかく)である主人公とその仲間と、ある機関・巨大な力を持つ存在との戦いで、これもおもしろいのですが、それよりも合間に挿まれる仏教論(というと大げさですが)、大乗と小乗の違いと対立、大乗仏教の矛盾点、ブッダの存在意義、弥勒や異端者デーブァ・ダッタの真の姿などなど、とても興味深く衝撃的な内容です。普段はあまり気にすることもない(であろう)宗教、仏教に対しての見方考え方が(小説とは知りながらも)一変してしまうようなことがらが、これでもかとばかり濃密に詰め込まれていて、それほど分量はないのですが、とても読み応えのある一冊です。 | ||||
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この世に災難をもたらすと言われる菩薩と、超能力をあやつる一族の戦い。菩薩の正体を追う中で、超能力戦になって行きます。派手なアクションシーンや、目を見張る超能力描写はないですが、「菩薩の正体」が気になって、途中で読むのを、止められなくなりました。また、話の鍵となる仏教に関する知識も、わかりやすく説明してあり、飽きずに読めました。 | ||||
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この世に災難をもたらすと言われる菩薩と、超能力をあやつる一族の戦い。菩薩の正体を追う中で、超能力戦になって行きます。 派手なアクションシーンや、目を見張る超能力描写はないですが、「菩薩の正体」が気になって、途中で読むのを、止められなくなりました。また、話の鍵となる仏教に関する知識も、わかりやすく説明してあり、飽きずに読めました。 | ||||
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