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黒パン俘虜記
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黒パン俘虜記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
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本に所有者のコメントが書き込みがあり返品した | ||||
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作者の可能な限り、事実に忠実に書かれた本なのだと感じました。 人間の醜さ恐ろしさがわかる本です。 戦争や何かの理由で心に余裕がなくなると人間同士でここまで残酷になれるのかと驚き憤りました。 こういった事実は風化させてはならないと強く感じされられる本でした。 読む事ができて、実情を知れて良かったと思います。 | ||||
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「黒パン俘虜記」という本は、シベリア抑留とは異なり、モンゴルのウランバートルで抑留された人々の物語です。ウランバートルは近代的な建築物が少なく、抑留者である「日本兵」の労働力を利用してオペラハウスなどの建築物を作り上げました。今でもその建物が残っているとのことです。 本書は強制労働の内容が非常に過酷で、読んでいるうちに胸が痛くなります。抑留者が生き延びたことには感心せざるを得ません。モンゴル抑留はシベリア抑留よりも死亡率が高く、過酷な自然環境や労働条件が伺えます。 特に同胞である日本人が抑留者を苦しめたことが注目されます。一部の人々が弱者を徹底的に搾取し続ける姿は、収容所でも例外ではなかったようです。ヤクザ出身の古参兵が仲間を組織し、食糧を奪い、重労働で抑留者を酷使する描写が数多く登場します。 同胞に対してこれほど残虐になることができるのかと背筋が凍りますが、生死の境で人間はこうなってしまうのかと思わされます。階級の形成や知恵や力を持つ者が弱者を支配するというのは、過去も現在も変わらないのだと感じました。 抑留者が2年以上も強制労働を行った後にようやく帰国できる、と告げられた時には、本当に良かったなぁと、感情移入してしまいました。 帰れると分かっても悲劇は続く。 引き揚げ船で古参兵に襲われ、兵士が海に投げ込まれる場面など、最後まで人間の残虐さが垣間見え、人間の恐ろしさに暗澹とした気持ちになりました。自分たちも追い詰められればこのような状況になってしまうのかと考えさせられます。 | ||||
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この本の内容はどの程度正しいか分からないが、面白く読ませてもらった。 | ||||
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一言でいうならnightmare.ほんとうに怖い恐ろしい話だった。これほど怖い話はないんじゃないか。戦争や労働キャンプが恐ろしいのではない。日本人が日本人を虐待し虐殺する描写が恐ろしいのだ。その悪魔性と残虐性に圧倒される。見たくないものを見たという感じ。「忌まわしい」「悪魔的」と表現すると一番しっくりくる。ホラー映画やデスメタルなら傑作だわこりゃ。 | ||||
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表紙が傷んでいました。 これで、コンディション良いなのか。 がっかり。 | ||||
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終戦記念日に読んだ。 暗く、どんよりとした読後感を覚悟していたら全くハズレた。 生き延びるために努力する姿を淡々と描ききると、このようなものになるのかなあと、ある意味感動した。 自分自身が生き残ることに集中すると、同僚の死を悼んでいる余裕すらないのだろう。 絶望の淵にいる人間を描いた名作だと思う。 | ||||
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ソ連側よりもむしろ日本兵同士の中に熾烈ないじめ、虐待があったことに衝撃を受けた。旧日本軍の規律の全き誤りがよくわかる。 | ||||
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極寒の極限状態におかれた中で、生活がどんなに悲惨か平和な現代に生きるものにはわからない。それにしてもここまで人を人として取り扱わないヤツラニ心底より怒りを覚える。戦争ほど残酷なものはない。戦争は絶対に起こしてはならない肝に命じたしだいです。 | ||||
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大戦終結時、モンゴルの収容所に囚われた青年の、なんとも悲惨で鬱勃とした日々が描かれた作品。 先の見えない抑留生活で、日本人同志の新たなヒエラルキーが確立され、搾取、理不尽な暴力、そして死がまかり通る。この手の作品は、戦勝国による非人道的なふるまいが物語の中心になりがちだが、本作品は日本人の暗黒面の気質そのものを問うているように思う。 悪夢ともいうべき登場人物のエピソードの数々は、読んでいて不快感がつのる。 昭和50年代後半の作品ということもあるのだろうが、それほど湿度が高く感じないのが不思議。【直木賞】 | ||||
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凄く面白かった。浅学なもので「シベリア抑留」の中にまさかモンゴルへの抑留が含まれているとはこの本を読むまで知りもしなかった(モンゴルへの抑留をシベリア抑留としてくくるのは違和感がある)。ソ連とモンゴルの密約によって労働力として2万人が提供されたということ。ウランバートルでは今でも俘虜たちが建設した建物が現役で使われてるとも知り、色々驚いた。しかもモンゴルでの抑留生活はシベリアよりも過酷で、それも支配側の俘虜から非支配側の俘虜への過酷な労働の強制や懲罰などによって2割もの死者が出たらしい。なんでこんなことを今まで知らなかったんだろう。 それにしても著者の記憶力には舌を巻く。映画の筋書きを何百本も空で言えるという点もそうだし、すべてのメモ類を帰還寸前に破棄されたにも関わらず、この克明な内容を記している。陰鬱な内容になりそうなところを、どうもなんだか軽妙に書き上げてるところにも魅力を感じる。数々の挿話もいちいち面白かった。傑作。 | ||||
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ふと、手に取って読み始めました。なんとなく、イメージ的には「野火」のような感じの作品かなと思っていましたが、胡桃沢氏のなんとなく、乾いたあっけらかんとした(適当な表現が見つからないので・・)文章で、陰惨さがほとんどなく、どんどん読めました。 太平洋戦争の末期に召集され、大陸で終戦を迎え、旧ソ連(モンゴル)に抑留されるお話です。収容所は非常に環境も劣悪で、かつ内陸地なのでとても寒い。栄養状態も当然、ひどく、基本的に配分されるのは、黒パンなのです。その黒パンが命をつなぐ綱なんですね。どんどん死んでいく俘虜たち、作品の中で幾人の俘虜がなくなったでしょうか。戦争自体も悲惨ですが、終戦後も、抑留者の方々は表現できないほどの苦労されていたんですねぇ。 日本帰還までの俘虜たちの実態をある意味、飄々と書き綴っています。昭和天皇が崩御されて、すなわち平成になってすでに30年近く。戦争は遠くなりましたが、今こそ、読んでおくべきではなでしょうか。 清水正二郎名義で発禁となった作品もあるような性豪小説?もたくさん書いて、数年間の沈黙のあと、胡桃沢耕史名義で大衆文学を書いておられます。どうやら、胡桃沢氏はこの作品の前の作品、天山をこえてで直木賞を狙っていたようですが、本作で直木賞受賞。非常に興味深い作家です。 | ||||
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シベリア抑留などの戦中、戦後の混乱で大変苦労された話は、いくつも小説化されているが、 戦後の精神医学、臨床心理学はこのようなことに対して、戦後に 何か対応していたのだろうか? 子供が不登校になったら、いろいろ対応したり、 メディアも大きく取り上げていたが、ここに描かれている様な大変な体験をした方々が、 シベリアでは60万人位おられて、さらに南方でも沢山おられて、 また、引き揚げに際して大変な目に遭った民間人の方も多いが、 それに対しては殆んど何もしていないのではなかろうか? 戦後の医学、心理学は最初から扱いやすい対象しか見ないという ご都合主義のもとにずっと居たのではないか? | ||||
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私たちの中で『引き揚げ』という言葉を理解している方がどれだけいるのだろう? 戦争が風化する中、ぜひ読んで欲しい一冊です。 現在の時代を生きている私たちが、いかに幸せかを感じます。 読んだあと、肉入りのカレーがたまらなく美味しく思えました! | ||||
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終戦後に蒙古共和国に抑留され、黒パンを主食に同じ日本人が日本人を理不尽に管理し、2万人の内4千人が餓死凍死等で生きて日本の土を踏めなかった…生き残るために何をしたのか、極限状態に追い込まれた人間の対応を描くドキュメンタリー。 | ||||
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非常に面白い本だ。こんなことがあってよいのか?いやこれこそ国家と統制の原始的な姿ではないか、北斗の拳の世界観とケンシロウを待ちわびる心理がわかる、などと思いをめぐらせながら一気に読んでしまった。文章力もあり本当に面白い。 しかし、これは自分の体験談という形をとった創作小説だと思っておいた方がよいようだ。ここに記述のある吉村隊と暁に祈るという刑罰などについては、吉村本人の手記、取り巻きの一人とされる原田春男の手記などが出版されており、そちらを読むと胡桃沢本はかなりデタラメだとわかる。伝聞に尾ひれをつけるばかりか、自らの体験もかなり尾ひれをつけているようだ。小説ならそれも結構だが、それを創作ではなく体験談のように書いているところに非常に問題がある。この調子ではこの本に出てくる小松というヤクザも架空の人物なのかもしれない。読まれる方はこの点を知っておいて欲しい。 | ||||
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人権思想が未成熟な時代、戦争に敗れたなら敗戦国民とりわけ旧軍人たちの生殺与奪の権は戦勝国が握ると考えたものです。 当時6歳であった私は進駐してくる米兵には何をされるかわからない、殺されるのでは?と恐れを抱いたものです。いわんや捕虜収容所においては。 ところが旧組織、秩序、が崩れ、ある意味平等に扱われるはずの収容所において新たな支配、被支配の社会が囚われた同胞の中に生まれるのは恐ろしいですね。其処での支配者は体力、暴力に勝り体制に擦り寄る生存力の強いモノたち。 思えば戦後成金が生まれ時代を謳歌する人達が生まれる一方、食うや食わずの大多数の貧困の姿も「黒パン俘虜記」そのものの姿だったのかも知れません。 | ||||
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過去にあった悲しい歴史から目をそむけるのが簡単になっている現代ですが、本書は今の平和な時代が来る前に大変な時代があったことを語り継いでいる素晴らしい著書です。著者の実体験を元に、シベリア抑留の中での飢えと強制労働、その中での人間関係について語られています。読みやすくすらすら読めるのですが、のちに考えさせられる良書です。 | ||||
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第2次世界大戦、というか太平洋戦争については、全く無知識で教育を受けてきている世代です。父親は出征しましたが、戦争のことは語りませんでした。その中で、シベリヤ抑留の悲惨さはどうだったのか?エンターティメントに書かれていますが、随所にその点が出てきます。この本とは異質かもしれませんが、「アーロン収容所」も同様に俘虜(捕虜)になった相手国の虐待性を見ることができる一冊です。とにかく、戦争は悲惨さしかもたらしませんね。 | ||||
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早急に送って戴き有り難う御座いました。 冊子の状態ですが、各ページとも文章のところは、はっきりしていましたが、 周囲のところは、やや薄茶色になっていました。 | ||||
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