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玉蘭



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【この小説が収録されている参考書籍】
玉蘭
玉蘭 (朝日文庫)
玉蘭 (文春文庫)
玉蘭 (文春文庫)

玉蘭の評価: 4.00/5点 レビュー 66件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全45件 1~20 1/3ページ
123>>
No.45:
(5pt)

面白かった!!

桐野夏生さんの作品はほとんど読んでますが、面白かった。上海の描写など登場人物の息遣いがきこえてくるかのよう…有子の行きにくさと変容、質が最後行きつくところ、篠田節子さんの後書きも興味深く読みました。桐野作品の中では異色な感じですが、心の深くにふれる、何度も読み返したくなる作品です。
玉蘭Amazon書評・レビュー:玉蘭より
4022575832
No.44:
(5pt)

幻想的な物語

幻想的で、昔の中国の雰囲気も味わえる物語です。
これまでこのようなストーリーの小説は苦手でしたが、読み返すたびにどっぷり玉蘭の世界にはまりました。何回読んでも飽きません。
読んでいる最中にそこに質や有子の霊がいるようで、今まで感じたことのない何とも不思議な気持ちにさせられます。
 
最初から最後まで好きですが、最後の章が特に大好きです。
玉蘭Amazon書評・レビュー:玉蘭より
4022575832
No.43:
(5pt)

とても綺麗でした。

妹にプレゼントしたのですが、「気持ち良いくらい 非常に良い状態ですよ』と喜んでくれました。どうも有難う。
玉蘭Amazon書評・レビュー:玉蘭より
4022575832
No.42:
(5pt)

遠い遠い過去の未来かな・

香りする感じだねぇ?生きた、生きる証の内容かねぇ,,,
書籍の状態は普通かな。
玉蘭Amazon書評・レビュー:玉蘭より
4022575832
No.41:
(4pt)

過去と未来の繋がりがあまり理解できなかった

この作品を読んでいて暗い闇に連れて行かれそうな心境になった。現在の恋愛を描いた有子の迷走している様子がとても痛々しいのだ。
元恋人の行生の身勝手さで有子は深く傷ついた。しかし、その後有子は全てにおいて這い上がってこれずに沈んだままなのだ。上海に求めた新たな世界にも自分の求めているものが見つけられず、「自分は壊れた」という。有子を見ているのが辛かった。作者のあとがきに「グロテスク」の和恵の姿に似ているとある。和恵は必死に生きたにもかかわらず「グロテスク」という強烈な題名がイメージに合っている人物である。行生を許せずに生きる有子は、普通の幸せでは救われそうにない。この世界で生きづらい純粋さを持っている。あとがきに和恵の名前が出てきたこもあり、有子の今後の破滅を想像してしまう。

 質と浪子の恋愛では、双方の置かれている状況、欲望、不安、裏切り、愛しさなど、幸せという言葉ではなく、関係の始まりから男女のあらゆる感情によって描かれていた。見たくない部分もあるくらい現実的だと思った。過去と現在の恋愛が幽霊を通じて繋がる物語なのでそこを含めて読み取りたかったが、私には出来なかった。別々のものとして見てしまった。有子を痛々しいという印象で読みすすめてしまったのが原因かもしれない。もっと有子の中の感情を読み取ることで過去である質たちを含めた全体のストーリーが見えたかもしれない。
玉蘭Amazon書評・レビュー:玉蘭より
4022575832
No.40:
(4pt)

時空を超えて

二つの時代の上海が、時空を超えて描かれています。
質と浪子の物語が、切なく響いてきます。時代に翻弄されていく二人ですが
あの時代に生きて幸せだったのかも知れません。

有子・松村の二人、萱嶋を始めとする留学生達は、現代を生き抜いていかなくてはなりません。
ですから、何かに追われて、人生を探しあぐね、自分を見失い 本当の自分でない人生を送っているのかも
知れません。。
何でも出来るように思える現代は、何にも出来ない自分と向き合って生きていて 何にも出来ない自分を
思い知ってしまうのでしょうか?

桐野さんは、痛い所を突いてきます・・・・
玉蘭Amazon書評・レビュー:玉蘭より
4022575832
No.39:
(5pt)

女心は難解だ!


僕はこの小説には、今一つ感動できなかった。

ヒロインの有子の壊れ方について行けなかったからだ。

有子は、3年間付き合った医者と、浮気現場を見てしまったために
別れを決意する。

そして、会社も辞め、上海へ中国語を勉強しに行くのだが、
上海まで、医者が迎えに来てくれることを期待している。

だが、中国の大学の学生寮の性的な雰囲気に巻き込まれ、好きでもない男と次々と寝るようになる。

その理由が好きではないから寝るということも理解できなかったが、そのセックスで、今までになかった絶頂を味わうというのも理解できなかった。

女性は、愛のないセックスで絶頂を味わうことができるのだろうか?!

僕は、愛がなければ、虚しいだけで、快感など得られない。

そして、1年以上経って、その医者が上海に迎えに来た時、有子は、その医者と寝に来たと言って、3万円を要求する。

今は、売春婦をしているのだから、お金を払ってほしいと言うのだ。

そこで、医者は、怒って帰るのかと思ったら、「いいだろう、10万円やるよ。あと、10万円で明日まで貸し切りにしてくれ」と言って、20万円支払う。

だが、翌朝目覚めると、有子は、何の痕跡も残さずに、いなくなっていた。

そして、財布には、20万円が返されていた。

有子のこの気持ちが僕にはどうしても理解できなかった。

そこまで、自分を壊す必要がどこにあるのだろうか?

有子は、これから、どうしていくつもりなのか?

もう、医者との将来は考えていないのだろう。

あの、3年目に医者と別れた時、もっと話し合うべきではなかったか?

そんなに簡単に大切な人と別れていいのか?

医者の裏切りが原因であっても、とても愛していたはずの医者と別れて
よかったのだろうか?

医者に未練を残さず、普通の生活を続け、新しい恋人を作るのなら分かるが、そこまで壊れる必要があるのか?

有子には自分の人生をもっと大切にしてほしかった。

僕にとっては、不本意な小説だった。

しかし、桐野作品は素晴らしい。


玉蘭Amazon書評・レビュー:玉蘭より
4022575832
No.38:
(5pt)

女心は難解だ!

僕はこの小説には、今一つ感動できなかった。

ヒロインの有子の壊れ方について行けなかったからだ。

有子は、3年間付き合った医者と、浮気現場を見てしまったために
別れを決意する。

そして、会社も辞め、上海へ中国語を勉強しに行くのだが、
上海まで、医者が迎えに来てくれることを期待している。

だが、中国の大学の学生寮の性的な雰囲気に巻き込まれ、好きでもない男と次々と寝るようになる。

その理由が好きではないから寝るということも理解できなかったが、そのセックスで、今までになかった絶頂を味わうというのも理解できなかった。

女性は、愛のないセックスで絶頂を味わうことができるのだろうか?!

僕は、愛がなければ、虚しいだけで、快感など得られない。

そして、1年以上経って、その医者が上海に迎えに来た時、有子は、その医者と寝に来たと言って、3万円を要求する。

今は、売春婦をしているのだから、お金を払ってほしいと言うのだ。

そこで、医者は、怒って帰るのかと思ったら、「いいだろう、10万円やるよ。あと、10万円で明日まで貸し切りにしてくれ」と言って、20万円支払う。

だが、翌朝目覚めると、有子は、何の痕跡も残さずに、いなくなっていた。

そして、財布には、20万円が返されていた。

有子のこの気持ちが僕にはどうしても理解できなかった。

そこまで、自分を壊す必要がどこにあるのだろうか?

有子は、これから、どうしていくつもりなのか?

もう、医者との将来は考えていないのだろう。

あの、3年目に医者と別れた時、もっと話し合うべきではなかったか?

そんなに簡単に大切な人と別れていいのか?

医者の裏切りが原因であっても、とても愛していたはずの医者と別れて
よかったのだろうか?

医者に未練を残さず、普通の生活を続け、新しい恋人を作るのなら分かるが、そこまで壊れる必要があるのか?

有子には自分の人生をもっと大切にしてほしかった。

僕にとっては、不本意な小説だった。

しかし、桐野作品は素晴らしい。
玉蘭 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:玉蘭 (文春文庫)より
4167918021
No.37:
(5pt)

どこに行っても“自分”はついてくる

自分を変えたくて、すべてを捨て去って逃げても、絶対についてくるもの、それは自分。
自分を一度壊して、ボロボロになってからもう一度自分を作るしかない。
主人公の有子のように追い詰められた経験は、女性なら誰でもあるはずだ。

自分自身が不等号で計られるのは耐えられないが、自分自身だって他人をそういう見方をしていないとも限らない。だから他人を不等号で見る側に自分が回る…そういう発想は世の中にあふれているけど、それを続けたらスーパーフリーみたいになってしまうんじゃないの?と思った。
どこまで逃げてもついてくる過去の自分=忘れられない出来事、という描写が、PTSDに通ずるような気もした。

一度死を決意したものの、その後も生き続ける質に静かに心を動かされた。
有子にもいつかは、質のような静かな強さが宿ってほしい。
ボロボロになったことのあるすべての人に読んでほしいです。
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4167918021
No.36:
(5pt)

どこに行っても“自分”はついてくる

自分を変えたくて、すべてを捨て去って逃げても、絶対についてくるもの、それは自分。
自分を一度壊して、ボロボロになってからもう一度自分を作るしかない。
主人公の有子のように追い詰められた経験は、女性なら誰でもあるはずだ。
自分自身が不等号で計られるのは耐えられないが、自分自身だって他人をそういう見方をしていないとも限らない。だから他人を不等号で見る側に自分が回る…そういう発想は世の中にあふれているけど、それを続けたらスーパーフリーみたいになってしまうんじゃないの?と思った。
どこまで逃げてもついてくる過去の自分=忘れられない出来事、という描写が、PTSDに通ずるような気もした。
一度死を決意したものの、その後も生き続ける質に静かに心を動かされた。
有子にもいつかは、質のような静かな強さが宿ってほしい。
ボロボロになったことのあるすべての人に読んでほしいです。
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4022575832
No.35:
(4pt)

女性の再生力を再確認

過去と現在、東京と上海が交錯する不思議な物語だった。女性の強さと弱さがうまく表現されていると感じた。自分の置かれている立場を理解して次に踏み出す勇気は男にはなかなか持ち合せていない潔さだと思う。時代を超越して登場する伯父の生き方や有子に未練を残して上海に会いに行く元恋人は、色んな柵と過去を引き摺る男の弱さの典型のようであった。
玉蘭 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:玉蘭 (文春文庫)より
4167602083
No.34:
(5pt)

貴子じゃないよね…

こないだ常盤貴子主演のドラマをうっかり観てしまって以来、気になっていたのですが、上海旅行の旅のお供に読んでみて、すっかりハマッてしまいました。
今まで読んだ桐野作品(といっても「OUT」と「グロテスク」だけですが)のうちでベスト1! だと思う。
自意識過剰の主人公が自分を見失って追い詰められていく感じが、「グロテスク」以上にヤケクソながら誰にでも起こりそうな描写で真に迫っています。かつての恋人との救いの無いすれ違いもリアル。しかもラストにビックリ……のはずだったのに、ドラマで結末を知っていたので、観る前に読んでおきたかったなあ。それが唯一最大の残念!
玉蘭 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:玉蘭 (文春文庫)より
4167602083
No.33:
(5pt)

貴子じゃないよね…

こないだ常盤貴子主演のドラマをうっかり観てしまって以来、気になっていたのですが、上海旅行の旅のお供に読んでみて、すっかりハマッてしまいました。

今まで読んだ桐野作品(といっても「OUT」と「グロテスク」だけですが)のうちでベスト1! だと思う。

自意識過剰の主人公が自分を見失って追い詰められていく感じが、「グロテスク」以上にヤケクソながら誰にでも起こりそうな描写で真に迫っています。かつての恋人との救いの無いすれ違いもリアル。しかもラストにビックリ……のはずだったのに、ドラマで結末を知っていたので、観る前に読んでおきたかったなあ。それが唯一最大の残念!
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4167918021
No.32:
(4pt)

あなたは結末をどう受け止めます?

本書の結末は読む人を考えさせる。
有子は上海で生まれ変わったのか(再生)、それとも堕落したのか。
男性である私は女性の強さを最後に強く感じた。どんどん壊れていく有子の最後は、こういうことかと唸らせる。
作者は毎度のことだが、男性の内面、作為を見抜くのにたけていて、学生寮での人間関係の描写は面白い。
二つのストーリーをつなぐために霊魂を登場させているので、ホラー小説ではない。
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4167602083
No.31:
(4pt)

あなたは結末をどう受け止めます?

本書の結末は読む人を考えさせる。

有子は上海で生まれ変わったのか(再生)、それとも堕落したのか。

男性である私は女性の強さを最後に強く感じた。どんどん壊れていく有子の最後は、こういうことかと唸らせる。

作者は毎度のことだが、男性の内面、作為を見抜くのにたけていて、学生寮での人間関係の描写は面白い。

二つのストーリーをつなぐために霊魂を登場させているので、ホラー小説ではない。
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4167918021
No.30:
(4pt)

やはり読み応え大

やはり、いつもながらに読み応えがありました。複雑な、人の心の機微の描写において、桐野さん以上の作家さんを私は知りません。
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4167602083
No.29:
(4pt)

やはり読み応え大

やはり、いつもながらに読み応えがありました。複雑な、人の心の機微の描写において、桐野さん以上の作家さんを私は知りません。
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4167918021
No.28:
(5pt)

実話の交じった秀逸の描写力。大戦前の上海を舞台にしたせつなくも逞しい愛の物語

舞台は中国、広大な土地に咲いた華やかな上海に集まってきた日本人留学生達の閉塞的な関係に辟易する一方、自分の内面の矛盾に自暴自棄になっていく主人公の有子。そんな彼女の暗い部屋に唐突にあらわれた大叔父の広野質の幽霊が有子をさらに狂わせていく。物語は有子から質(ただし)とその妻、浪子の切なく、日中戦争前夜の混沌とした時代を描く。あまりの描写の素晴らしさに驚くが、実はこの質という人物は桐野夏生の大叔父で、実在の人物だそうだ。この女性達の心の機微の緻密な動きは女性作家ならではのもの。
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4167602083
No.27:
(5pt)

実話の交じった秀逸の描写力。大戦前の上海を舞台にしたせつなくも逞しい愛の物語

舞台は中国、広大な土地に咲いた華やかな上海に集まってきた日本人留学生達の閉塞的な関係に辟易する一方、自分の内面の矛盾に自暴自棄になっていく主人公の有子。
そんな彼女の暗い部屋に唐突にあらわれた大叔父の広野質の幽霊が有子をさらに狂わせていく。
物語は有子から質(ただし)とその妻、浪子の切なく、日中戦争前夜の混沌とした時代を描く。あまりの描写の素晴らしさに驚くが、実はこの質という人物は桐野夏生の大叔父で、実在の人物だそうだ。
この女性達の心の機微の緻密な動きは女性作家ならではのもの。
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4167918021
No.26:
(5pt)

スケールが大きく、幻想的なのに描写がリアル

東京で仕事も恋も上手くいかずに上海へ留学する有子、有子の元恋人の松村、有子の大伯父の質、その内縁の妻の浪子、と4人の視点で物語がすすんでゆく。現代に生きる有子の物語と、70年前の広東と上海を舞台にした質と浪子の物語が時を越えて交錯するという、複雑な構成を取っている。スケールの大きい大河ロマンである上、人物の設定や描写がリアルで、読み始めたら止まらなくなった。
現代に生きる有子は自己との「神経戦」で敗れ、「壊れていく」が、その壊れ方が非常に痛々しい。それとは対照的に、日中戦争を目前にした内戦の中、結核と戦う浪子の生と死が描かれる。浪子に頼まれ安楽死をその手で実行した質は、その後も苦しみ続け、現代に生きる呼吸器科の医師である松村と不思議な邂逅をし、対話する。そして、上海へ有子を追ってきた松村の前へ現れた有子は、現実だったのか夢だったのか、読者の想像次第で色んな解釈が出来るように作られている。
最後は、質の予想外の後半生が描かれる。最後まで展開が読めず、意表をつかれたり、期待を裏切られたりしながら、物語に引き込まれていく。玉蘭のモチーフが幻想的に用いられ、異国情緒にあふれる。男女の心理描写は1級品。
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4167918021

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