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模倣の殺意(新人賞殺人事件)
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模倣の殺意(新人賞殺人事件)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.23pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 1~20 1/3ページ
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古い作品なので真新しさはない。 フォロワーによる似た作品が出ているので既視感もある。 でもよくできた小説はそんなことで魅力は失わない。 ということを再認識させてくれる本です。 | ||||
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老作家のある行為という全ての出発点が弱い以外は、素晴らしい。 結末に無理がなく、こんなにストンと胸に落ちた推理小説は久しぶりだった。 | ||||
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あとがきでも触れられていますが、探偵役の2人のキャラクターが等身大というか、庶民的で物語に入りやすかったです。ミステリー小説は多く読んではいませんが、その時の謎解きの状況なども分かりやすく、読んでいて置いてけぼりになる事がなく、最後まで読み進める事ができます。トリックも今では数多くの小説で使われているかと思いますが、刊行当時ではかなり真新しいものだったのではないでしょうか。真相の章でも「そういう事か!」と強い衝撃を感じました。 ただ、あの女性が最後にとった行動の動機について、文中から読み取れるものが少なかった気がします。見落としているだけかもしれませんが、もう少し動機の理由になった人への想いというか、リスペクトの感情の描写があればもっと納得のいく動機であったと感じます。 | ||||
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本屋で、推奨作品、と帯紙の、キャッチコピーを見て、よみはじめたが、なるほど、仕掛けの、筋書きは、途中で、きづいたが、それよりも最近ない、このような古風な、推理小説は、なかなか読み込ませる。 | ||||
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叙述トリックが得意ということで、ちょっと期待しながら読んだ。いや、確かによくできている。こういうのの常としてよく使われる◯◯◯の◯◯、◯◯◯◯、が今回も使われてて、真相を知ったあとは、「ああ、このパターンか」となる。しかしながら構成がいいのと、最後にもう一捻りした真相のおかげで、うまくカバーされている。この構成というのは途中に挟まれる、2人の主人公によるアリバイ崩しだ。これが中盤の中弛みを回避している。このトリックは小粒ではあるが、このあとの展開を上手くフォローしていると感じた。 もう一捻りした真相というのも、もともとの主人公と被害者の関係が頭にあると、無意識のうちに除外してしまう内容だと思う。しかし前述した、「叙述でよく使われるパターン」を踏まえてもう一度考えると、この真相にたどりつくのも可能である。 全体的によく練られていて、伏線も張られており、充分な佳作である。 | ||||
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昨今は売れっ子のミステリ作家でも競って**トリックを使うようになったけれど、この作品(の原型)が書かれた1971年という時代は、いまだ社会派ミステリが主流であったし、本格愛好家でさえあの「アクロイド」を反則技、禁じ手破りとして批判する人が多かった。 だから、あの時代にあえて**トリックに手を出す作家はごく少なかったし、逆にだからこそ、中町信という作家は一部のマニアの間では密かに一目置かれる作家だった。特に、本作の**トリックと禁断の○○○○トリックの合わせ技は、(当時としては)マニアを満足させるに充分な衝撃を持っていた。 でも批評家やコアな読者からは、トリック云々は別として、文体が稚拙すぎて読むにたえないという辛辣な批判が絶えなかった(ように記憶する)。 それで、おそらく編集者も一緒になってなんとかまともな読み物にしようと何度もリフォームを重ねたのだろう。けれど、この最終版を読んでも、起伏のない朴訥な文体は素人臭さが抜けきらず、小説家としての資質の限界を感じてしまう。 それから、せっかく大胆なトリックを使ったのだから、もっと大胆にどんでん返しをやってほしかった。 「真相」ばらしが、後半ゆっくりちんたらと続くので、驚きが薄まって、最後はげんなりして終わってしまう。 もっとネタばらしを引っ張って、最後の1ページでドカンとやっていれば、驚愕と余韻が残っただろう。 とはいえ、この分野の嚆矢としての古典的価値は充分あるはずなので、4つ星を献上する。 本に騙されるにせよ、帯に騙されるにせよ、まあ、騙されたと思って読んでみい・・・ | ||||
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『模倣の殺意』(中町信著、創元推理文庫)は、ごつごつとした手触りの本格推理小説である。 「7月7日 午後7時――。坂井正夫は、死んだ。青酸カリによる中毒死である。自室のドアの鍵は、内側から施錠されていた。アパートの室内に、遺書らしいものはなにも発見されなかった。坂井正夫の死は、アパートの一部の住人たちを驚かせはしたものの、世間の注目を集めることもなく、厭世自殺として処理された。だが、その幾日かあとに・・・」というプロローグで始まる。 坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める中田秋子は、彼の部屋で偶然行き合わせた遠賀野律子の存在が気になり、独自に調査を開始する。一方、ルポ・ライターの津久見伸助は、同人誌仲間だった坂井の死を記事にするよう雑誌社から依頼され、調べを進めるうちに、坂井が漸くの思いで発表に漕ぎ着けた受賞後第一作が、さる有名作家の短篇の盗作である疑惑が持ち上がり、坂井と確執のあった編集者・柳沢邦夫を追及していく。 「事件」「追及」「展開」と進み、「真相」に至るが、その扉には、「あなたは、このあと待ち受ける意外な結末の予想がつきますか。ここで一度、本を閉じて、結末を予想してみてください」という、著者が敬愛するエラリー・クウィーン張りの読者への挑戦状が記されている。 この作品は、一部のファンに熱烈に歓迎された一方で、推理小説界の大家たちからは評価されなかったという。プロットもトリックも確かに器用とは言えないが、読者があっと驚く本格推理小説を書きたいという著者の熱意が伝わってくる。海外、国内を問わず、著名な推理小説作家の本格推理物に籠もっている熱意と同種のものである。 | ||||
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最後にぞわぞわ、ぞわぞわとさせる本格派叙述ミステリー。肌がざらざらになるぐらいに鳥肌が立ちました。 漫画家が描く漫画家マンガに外れなしというように、推理小説家が描く、推理小説家が主人公の物語にあまり外れはないのだろう。 『そして、誰もいなくなった』が歴史上、一番好きなミステリーである自分にとってはお好みの内容と文体・トリックでした。元々はかなり昔の作品のようで、この手の文体トリックの走りとのこと。 もちろん、トリックの内容は書きませんが、ヒントは「名前」。時代背景は少し前で、郊外のアパートの家賃が月2万円の時代。まだまだ携帯電話を使ったトリックも使えない時代のお話。 今だったら使える道具が増えてこうなるだろうなぁ、と思うこともあるけど、この内容であれば時代背景が変わっても生きる内容で、今でも見かけるやり方。 「そして、誰もいなくなった」のぞわぞわ感には負けますが、同じような「ぞわぞわ感」を味わいたい方には文句なく、おすすめします。 【手に入れたきっかけ】 Kindleのセールで気になり購入! | ||||
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中町氏のデビュー作にして代表作。 ミステリーとしては密室トリックもアリバイも社会派的趣向もない、所謂叙述トリック系の作品で、今から読むとよくある構成をとっているのだが、これはやはり発表年度を考慮して評価するべきだろう。70年代初期にこれを出したのはやはり凄いというしかない。 叙述トリックと言えば折原一だが、氏の初期作の倒錯のロンドや死角なども基本的に本作のプロットの発展系という印象を本作と読んでからは感じた。 叙述トリックの名手と言われた中町氏だが、純粋な叙述トリック系作品は本作のみ。他はアリバイ崩しや密室にエピローグでちょこっと叙述トリックを仕掛けるといった程度なので、叙述トリックを堪能したいならまずは本作からだろう。 | ||||
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推理ものは門外漢の自分でも楽しめる作品でした。物語のプロットだけでなく、人物描写も秀逸である。登場人物同士の関係性はやや都会の香りを漂わせており、やはり70年代という時代の空気を感じさせる。この作家の他の作品もぜひ読んでみたい。 | ||||
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テレビでベストスリーに入るとどなたかがおっしゃっていましたので、興味しんしんで読みました。 すごい!とまではいかないけれど、読んで良かったです! | ||||
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普段推理小説はあまり読まないのですが,口コミに誘われて購入.面白いとは思いましたが,作者のミスリードに見事に引っかかり,悔しい思いをしました.そんなのあり?というトリックなのではないかと思いますが,だまされる自分が悪いという事で. | ||||
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大衆小説とミステリーとの結合です。 この組み合わせは、著者自身による表現の中にもあります。 「非」存在については語りやすいですけれども、「不」存在については難しいものです。 このことに尽きます。 | ||||
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売り文句ってのは重要ですね。いつもいつも帯びの文句に 騙されてしまいます。 本格ミステリの新人さんの力作かしらって、思わず購入。 意気込んで1ページ。そして2ページ。 あれっと思うのは私だけではないはずです。 文体が、松本清張そっくりなのです。しかも。新潟までの 急行?何だコリャ? 思わずさがした著者紹介。 ええーーーーー???? これが最初のびっくりでした。 読んでいくと、津久井さんと中田さんの交互に物語が進み、 徐々に核心に迫るその時に。 あああーーーー?やっぱり。 ヒントは韓国映画でアメリカでリメイクされた作品。 基本的にはお見事でした。舞台は明らかに札幌オリンピック の時代かな。という感じ。しかし、ストーリーも伏線もしっかり。 底辺に流れる人間模様もうなづける。 最近では、この作品類似の騙しがいくつか見られますが、現在に いたっても新鮮に感じました。 あっという間に引き込まれ、あっという間に終わっちゃいました。 90点。 ちなみに小説で出てくる新潟県立中央病院は、新潟市にはありま せん。富山市には、造船工場はありません。その点、当時としても 明らかに取材不足。 また、最後に納得しちゃいましたし、小説ですし、ご逝去された 方に文句を言うのもなんですが、このプロットは結構目にしますが、 やっぱり無理があります。 それで減点。でも面白かった。基本的にはお勧めします。 レトロな響きです。 | ||||
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相葉雅紀 大倉忠義 藤ヶ谷太輔 山田涼介 手越祐也 重岡大毅 木村拓哉 高地優吾 前田希美 江野沢愛美 志田友美 飯豊万理江 星野悠月 澤田汐音 山田朱里 西川瑞希 中山未希 椎名ひかり 黒田瑞貴 西田有沙 田中日奈子 未来穂香 皆方由衣 松本なつ子 小林玲 古畑星夏 池田依來沙 立石晴香 福本エミ 日南響子 福留愛りさ 平祐奈 キュアブラック役 熊田胡々 キュアブルーム役 野原璃乙 | ||||
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ミステリーを読み慣れた人には、途中でトリックが分かってしまうと思います。 但し、解説にもありますように本書が初版の頃であれば、相当衝撃的ではないでしょうか。 文体等は古臭いですが、メイントリックも絡めた真相は楽しめます。犯人も良かったです。懐かしい感じがしました。 | ||||
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書店での店頭ポップに興味を惹かれて、なかば衝動買いで購入しました。 そのポップの内容から叙述トリック物であることは容易に想像できましたが、叙述トリックはあくまで騙されることが快感なので、そのことを頭から追い払い、野暮な推理などせずに文章そのまま素直に読み進めました。 叙述トリック物はラストのどんでん返しが最大の魅力ですが、本書ではそこに至るまでの過程が全く楽しめませんでした。 二人の主人公には魅力が感じられないし、物語の展開にも心躍らされる要素はこれといってありません。 本書は7月7日午後7時に服毒死した坂井利夫という男の死の真相を、二人の主人公がそれぞれの別の視点から追っていくという物語です。 各章ごとに交互に主人公が入れ替わる形式は多くの作品で見ることができますが、「この後どうなるんだ!?」と興味をそそるところで章が終わり、次の章が「おもしろくなってきたぞ」と思ったところで先ほどの続きに移るという構成でこそ力を発揮します。 本書に関しては章ごとに興味をそそられる引きがあるわけでもなく、どんどん先を読みたくなっていく牽引力があるわけでもありません。 単に二人の主人公が坂井利夫の死に関してそれぞれ調査をしていく過程を交互に描いているだけで、はっきり言って退屈な内容でした。 物語終盤に入ると、別々に事件を追っていた二人のストーリーが急速に近付き、さあついに交わるかというところで絶妙な食い違いが起こって真相へと繋がります。 そのあたりの展開はスピード感もあって面白いです。 しかし、肝心の叙述トリック自体には大した驚きは得られませんでした。 そのことについて、巻末にある濱中利信氏の解説にまさにその通りだと言える文章があったのでここに引用します。 “しかしもしかすると、読んでいる途中でこのトリックに気付かれた読者もいらっしゃるかも知れません。 また、途中で気付かなかったものの、さほどの新鮮さを感じなかったというマニアもいらっしゃるかと思います。 そういう方の多くは、本書に類したトリックを用いた作品(ネタバレになってしまいますので作品名を挙げるのは控えます)を既に幾つかお読みになっているのではないでしょうか。” これはまさにその通りで、私は叙述トリック物の小説をいくつも読んでいます。 本書は今から40年以上も前、1972年に活字化されたもので、現代のミステリを多く読んでいる人にとっては物足りない印象を受ける作品なのでしょう。 では本書は何の価値もないのかというとそうではありません。 上に引用した解説は下記の通りに続きます。 “しかし、その作品の発行年を今一度確認してみて下さい。 恐らく、国内作品に関しては、本書が最初に発表された七二年より前の作品は無いと思います。 そう、本書はこのパターンの叙述トリックを用いた初の国内ミステリであり、以降の同系列トリックを用いた作品に与えた影響の大きさを考えれば、もっと広く読まれ、もっと高く評価されるべき作品なのです。” その先駆者としての足跡に敬意を表し、☆4とさせていただきます。 | ||||
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新人作家の坂井正夫という男が青酸カリで死んだ。 自殺とされたその死を疑う女性が一人。坂井正夫が交際していた編集者中野秋子。 一方坂井正夫の死を題材に雑誌記事を書くことになったルポライターの津久見伸助は、調べるうちに自殺をうたがい始める。 トリックは密室、交通機関の時刻表、有線電話のやり取りの可否、などたくさん盛り込まれていて、最後にどんでん返しが待っています。 二人の人物が別な方向から事件を調べて少しずつ真相が解明されていきます。 推理小説の新人作家や大家が登場してきて、それぞれの作法が示され、ちょっとした推理小説論も盛り込まれていて面白かったです。 途中まで1960年代の作品だというコトに気がつきませんでした。 垢抜けた作品なので色あせないのだなと感じました。 | ||||
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叙述トリックの先駆けです。 帯に書いてある「解説は先に読まないでください」の意味が最後にわかります。 ミステリー通の方でしたら途中でトリックが分かるでしょう。 内容はシンプルですし、文章も読み易いです。 只二つの事件についての展開が足りないような気がしました。 | ||||
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7月7日午後7時、新進作家の坂井正夫が青酸カリを飲んで死亡した。この事件は自殺として処理されたが、坂井とつきあいのあった中田秋子は不審を抱いて独自に調査を始める。一方、同人誌仲間だった津久見伸助も坂井正夫の死に疑念を感じ、ある人物を追及していくのだが……。 秋子と真助という面識のない二人が、坂井正夫という人物の死の真相を追うストーリー。 1972年に発表されたこのミステリー小説が突如、昨2012年末に文教堂書店のプッシュによりブレークしたという記事を朝日と読売の書評欄で読みました。著者自身、2009年に物故者となっているほど古い作品がなぜ今? という思いとともに手にしてみました。 文庫本で300頁強の長さですが、ほぼ一文ごとに改行しているため、1頁あたりの文字数はそれほど多くありません。昭和でいえば47年の作品とはいえ、話の運びも古びた感じはしませんし、わずかな時間で一気に読めます。 しかし最後に待ち受けているのは、読者をあざ笑うかのような驚きの真相です。読者である私の思いこみによって、それまで物語が真相からは全く遠い姿を呈していたことに気づかされ、そのあざやかな騙しのテクニックに脱帽したというのが率直な感想です。 読売新聞の記事によれば、ミステリーの分野で近年ベストセラー作家となっている日本人の多くが読者を同じように心地よく騙してくれる作品を書いていることが、この小説が今注目を集めている理由のひとつのようです。40年前にも今と同じような作品があったけれども、当時はまだ時代が追いついていなかったのだとか。 この分析が正しければ、最近の日本のミステリーに不案内な私は楽しめたものの、日本ミステリーに多くあたっている読者にはこの小説の真相を早い段階で容易に見抜くことが出来るのかもしれません。その意味では、ミステリー通には強く勧めるのに迷うところもあります。 | ||||
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