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Q&A



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【この小説が収録されている参考書籍】
Q&A
Q&A (幻冬舎文庫)

Q&Aの評価: 3.48/5点 レビュー 116件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.48pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全64件 41~60 3/4ページ
No.24:
(4pt)

それでは質問を始めます

では感想を。
「難しいな…恩田陸未読者に、最初に薦められる本ではないと思えます」
どういった点からですか。恩田ワールドの真骨頂と帯には打たれています。
「ミステリ作家というイメージが強いが、僕がこの作者を読む時、ジャンルを考えない。彼女はジャンル分けが難しく、ジャンルミックスとも言える、一つの恩田ワールドと言えるジャンルを創り上げているのは確かです。ミステリに区分される作品も多いですがね。」
本作品はその典型だと。
「矛盾しますが、それは違う。ジャンルでは既作中でもトップクラスにジャンル分けしやすいミステリです」
何故。
「作者の特長として、心理描写の巧さにあります。会話、風景、天気、よくぞ文章だけでここまで巧みに表現出来るなと」
それが本作品を遠ざけると。
「重くて…」
重い。
「核心、謎解きに触れるので多くは語れませんが、事故を巡り、居合わせた人、被害者、当事者、多くの目線から真相に近づく」
近年流行している、多人数視点ですか。
「ええ。みんな共通の話ですが、繋がらない。一向真相に近づかない。見ている物が違いすぎる」
集団パニックですね。
「テーマは恐らく、恐怖。それに至る、それを裏付ける、目に見えない恐怖、パニック心理が引き起こす恐怖の描写は凄い」
それが、重いと。
「ええ。後半、ストーリーは良い意味で脱線して、最後は置き去りですよ」
置き去りとは酷な。
「僕は作者のラストには期待していない部分が多い…しっかりと納得できるラストがあった作品なんて少ないから」
本作品では顕著だったと。
「ある意味では、最初から置き去りだったのかも」
というと。
「だって、中々お目にかかれませんよ」
え。
「この状況、あなたと私のように、始まりから終わりまで、文字通り、Q&Aで物語が終わるなんて」
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.23:
(5pt)

この雰囲気がたまりません!

読んでいるうちに物語が分かってきます。
分かってくる内にも様々なことが分かってくるので、飽きてきません。
内容に触れてしまうのであまり書けませんが、ワクワクしながら読めるのでおススメです!
是非どうぞ!
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.22:
(5pt)

拡散して行く物語

予定調和で終わらない話が好きな自分としてはかなりはまりました。
細部のエピソードが自己増殖していく展開が、物語の統一感を見事に壊しています(いい意味で)。小説の世界の外に別の世界を拡大させていく構成は見事です。
逆に物語をじりじりと絞り込みながら、最後でふっと読者を突き放す「ユージニア」との比較も一考だと思います。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.21:
(4pt)

広がり続ける物語。

 前半のQ&A方式の描き方には、とても取り込まれました。過去に笹沢左保さんの会話だけで構成された小説「悪魔の道連れ」が有名ですが、会話だけで物語を構築するというのは結構難しいものだし、読者がわかりにくくなるものですが、恩田さんの筆力で安定した物語が読者の頭に浮かぶ、読みやすい・・・小説。
 そう・・・小説。これって正直ジャンルに当てはめるのがとても難しい小説です。1つのモールでの大惨事を共通点に数々の物語が語られるといった、連作小説のイメージなんですが、その一遍一遍が中盤から後半にかけてすべて独特の空気を持っており、そのつど違う世界が見えてきます。そのため物語的には収集がつかづ、拡大の一途をたどっていき、答えを求める読者には向いていない小説でしょう。
 ただ後半のエピソードはなんか読む前に期待した世界とは違うところに連れて行かれたみたいで、正直帯のコピーの「いまからあなたに・・」のインパクトがありすぎるといったところでしょうか。
 読後になんか一人取り残された、そんな印象をうけた小説でした。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.20:
(4pt)

いまひとつすっきりしない

2005年版 このミス15位ショッピングセンターで起きた大事故。様々なパニックが複数の階でほぼ同時に起きたために発生した事件の真相は?短いインタビューで構成される本作品でるが、むしろそれぞれが短編小説のようによくできている。作者の力量を感じさせられた。一方、この作品の結末には、すっきりとしない物を感じた。「柔らかな頬」と似た終わり方をするのであるが、「柔らかな頬」がある程度の選択肢を絞った形で終わっており、それなりに納得がいったのに対し、本作品は、まだ無限の可能性が残されたまま終わっており、(作者が意図的にそうしているのはわかるのだが)いまひとつすっきりしなかった。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.19:
(4pt)

「わからない」ということの恐怖

大型ショッピングセンターで起きた不可思議な事故。死者・負傷者多数の大きな事故であったのにもかかわらず、その原因がわからない・・・。この事故に関わった人達の対話形式で事件を描いていきますが、このスタイルが「ユージニア」に似ている印象を受けました。いろいろな人が話をすることによって、あらゆることが見えてくる。最後には真実が!・・・といきたいところですが、そう簡単にいきません。この展開で終わってしまったことには賛否両論あるでしょうね。私はちょっと拍子抜けしてしまいました。でも、読者の想像通りに進まないところが恩田陸らしい。またもや恩田さんにやられた!というかんじです。それにしても集団におけるパニック現象って恐ろしいですね。あたりまえの生活にいつ、どんな恐怖が起こるかわからない。「わからない」ということの恐怖を見せ付けられました。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.18:
(4pt)

新しいかたち

この本は、ラジオでおすすめの本と紹介されていたので読んだのですが、期待ほどではなかったかな・・・という感じでした。それでも、読み始めると止まらない 引き込まれる作品だと思います。最後の方の展開に少し疑問を抱きましたが、まあ奇妙な感じが出てていいかなと。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.17:
(5pt)

思わず引き込まれてしまうストーリー

こんな事ってありませんか?ずっと前から期待していた映画を見に行ったら意外に拍子抜けだった。これって、ようは期待が大き過ぎると自分の中の審査の壁が高くなりすぎてしまって、思い描いてたものと実際見た(体験した)ものの差が前者の方が高くなってしまったって事ですよね。こういう事を念頭において、僕なんかは最初は過剰に期待しないと決めてはいるのですが、そうも言ってられない時もあります。実際それで拍子抜けした事もしばしばで、「あぁ、またやっちゃった」と思う時は多々あります。しかしこの本にはそれが当てはまりません。この本は買う前からかなりの期待を持ち合わせていました、が読み終わった今なら分かります。この本に出会えて本当に良かったと(大袈裟?)。こういう事があるとなぜか誰かに自慢してしまいたい衝動に駆られますね。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.16:
(4pt)

一気読みしました

恩田陸さんの本を初めて読みました。某タレントさんがおすすめしていて「どれどれ?」という感じだったのですが、たしかに面白い!会話だけで構成されている小説は読んだこと無かったのですが、想像力がどんどんふくらみ、人間の怖さや本性、弱さが浮き彫りになって、気づいたら一気読みでした。でもほかの方も書いてましたが、最後は「うう~ん?」という感じ。でも嫌いじゃないです、こういうの。ほかの本もよんでみようと思います。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.15:
(4pt)

まってました恩田節

Q&A、あっというまに読み終えました。このなぞめいた雰囲気、完結しない不思議な面白さこそ、小生が作者に惹かれる大きな魅力です。 筆に力があって言霊が宿る恩田氏は、一作一作翼を広げ、時として小生の手の届かないところへ飛翔してしまいそうな感じで、肌合いの合わない作品もあるのですが、本作は小生が「恩田陸」に求める味が詰まっていて、最後まで堪能させていただきました。 それにしても、Q&Aで小説を作り上げてこれほど面白い作品になるとは、あらためて作者に脱帽です。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.14:
(5pt)

話の中に潜む“魔”の不気味さに、ぞくぞくしました。

 2月11日の祝日、大型のショッピングセンターで事故が発生。死傷者、怪我人多数。一体、何が大事故の原因となったのか? その事故当時の様子と、事故の後に起きた出来事が、関係者の証言によって次第に明らかになっていく話。 話の趣向が一風変わっていて、タイトルにもあるようにQ&A形式、あるいはふたりの人物の会話によって進んでいきます。 関係者の証言、やり取りが積み上げられていくに従って、事件の全体像が垣間見えてきます。しかし、そんな大事故を引き起こした真相は何かとなると、これが容易に特定できない。そのうちに、郊外型の大店舗で起きた事故は、次第に都市伝説じみた奇怪な相貌を覗かせていくようになるのですね。 事故の原因を特定できない時に、行き場のない被害者の憎しみや悲しみはどこに向けられるのか。また、それまで何となく感じていた存在が、“言葉”として名前を与えられたことによって突然認知される不気味さ。パニック状態になった群集心理の怖さ。そうしたことが、Q&Aスタイルの会話の端々からこぼれ落ちてくるように感じられ、ぞくぞくしながら読み進めていきました。 ラストの展開には意表を衝かれました。全く予想していなかったので、不意打ちを食らったって感じかな。読み手によって好みは分かれるかもしれませんが、私はこのラスト、気に入りました。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.13:
(5pt)

page turnerといえる一冊

 都内の大手ショッピングセンターで死者69人、負傷者116人を出す惨事が発生。原因は当初火災かガスの散布と見られたが、生存者や消防隊員など関係者の証言を総合していくと、目立った原因がどこにもないことが分かってくる。事件は一体なぜ起きたのか…。 登場人物の証言だけで物語を組み立て、事件を多面体として提示する手法はとりたてて斬新ではありません。宮部みゆきの「理由」や有吉佐和子の「悪女について」などが同様ですし、映画では黒澤明の「羅生門」がそうです。 しかし手法が目新しくないとはいえ、この小説は十分成功しています。私は大いに堪能しました。先の展開が気になって頁を繰る手を休めることができない、すこぶるつきの面白さを持つ作品です。 この小説が炙り出すのは、私たちが生きる「大いなる疑心暗鬼の社会」です。この社会ではいつなんどき災難が降ってくるか知れず、また身近を歩いている他人が何をしでかすかも分からない。そんな大勢の「不安」と「焦燥」が渦巻いています。そしてこの<疑えば目に鬼を見る>状況が新たな災難の火種になるという、はなはだやりきれない事情をこの小説は見事に描いてみせます。 この小説を読みながら、私はある体験を思い出していました。 92年にパリの地下鉄構内を歩いていた際、目や喉に突然差し込むような痛みを感じたのです。構内で誰かが痴漢防止スプレーを撒いたようで、私を含め多くの客が被害に遭いました。それでも目立ったパニックが起きなかったのは、あれが地下鉄サリン事件の3年前、そして同時多発テロの9年も前の出来事だったからでしょう。 しかし、2002年近辺に時代設定されたこの小説を読むと、私たちはもう抜き差しならない時代に生きているのだと痛感します。生きるためには人間への信頼を捨てざるを得ないような登場人物たち。そして現実世界の私たち。 暗澹たる気持ちを抱かせる、実に迫力ある小説です。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.12:
(4pt)

ストーリーを楽しみたい方にお勧めの一冊!!

初めて恩田さんの著書を読みました。正直、面白かったです。続きを読むのに飽きる、という作品では決してないので。お勧めしたいと思います。表紙を見て気になった方は読んで損はないと思います。ただ感銘を受けるという作品ではないと思います。でも私は、著者の発想力に感心しました。読書の秋を楽しむにはもってこいの作品ではないでしょうか?
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.11:
(4pt)

形式が面白い

一対一の対話形式で話は進みます。この形式は、宮部みゆきさんの『理由』に似ているんじゃないかな??と、思って読んでいきました。最後まで読むと、この『Q&A』と『理由』の違いが分かると思います。『Q&A』は質問と答えでしかないのね・・・・結局は。そんな感じを受けました。私が読んだ「恩田陸」作品の中では、面白いと思いました。実際に、巨大ショッピングモールでありえるような話なので、怖さを感じました。形式&話の内容からすると、新しい試みの本だと思います。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.10:
(5pt)

生きているのは偶然だと気づきました

「質問」と「回答」の会話だけで成り立っている文体。章ごとに出てくる登場人物達の視点。一見バラバラのような一つ一つの章が、恐ろしくも奇妙な事件という軸だけで繋がっている怖さは読み進めるうちにじっくりと迫ってきます。しかし、実は身近にいてもおかしくない人物達やどこにでもありそうな現場、そしていつ起きてもおかしくない事件。何気ない通勤や外出に緊張感がうまれるほど考えさせられました。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.9:
(5pt)

物言わぬは腹ふくるる業

なんと変わった形式の小説。聞き手と話し手が代わっても、ナンバーもなければ、小見出しもなく、切り替わっていきます。都内郊外の大型商業施設で起きた大きな死傷事故の聞き取り調査のもようが、延々と語られていきます。同じ日同じ時刻にMという店に居合わせた人々の、記憶を頼りに、事故の原因を特定しようとする・・・と、始めは理解して読んでいたのですが、途中から、そして読了してみて、これは事故の謎解きではなく、大事故に遭遇した人々の心的世界、それも、負の世界を暴くかのような小説だと思うようになりました。聞かれたことに答えるだけでいいのに、登場する人物は時間がたてばたっただけ、心に降り積もるものが多くなり、言わずもがなのことまで自ら語るのです。また、しっかり覚えていると思っていることも、言葉を与えようとする時に、ああかこうか言い惑い、それらしき言葉を発してみても多少のブレは出てきます。また与えてしまった言葉に枠組みを固められて、自分で言った言葉なのに自分で再確認するかのようなまだるっこしさ。話し手の心に在るものの違いによって、毒を含んだニュアンスになったり、懐疑的になったりする、そのズレ。微妙にくいちがう証言が、その人その人の立場や、抱え持つコンプレックスの裏返しを、影絵のようにあぶり出していく過程が、とてもおもしろかったです。見たもの聞いたもの感じたものを、言葉で表すことの不条理さ。穿ちすぎかもしれませんが、私には、恩田さんが、作品の陰から“で、あなたはどうなの?”と言っているように思えてなりませんでした。生きるか死ぬかのパニックに巻きこまれた時、吹き出すように出てくる心の滓り。生き残っても被さってくる自責の念。きわどい生と死の線引きに、振りまわされる心。恩田さんは、人間のそういった頼りない心や何ものかに囚われていく心を、いつも的確に表現しては、私をぎょっとさせてくれる作家です。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.8:
(4pt)

やっぱり最後が・・・

 形式としては、とてもおもしろい! それぞれの発言の中には「あるある、確かに、そういうことって!」感がちりばめられていて、作者の人間観察の確かさを再認識させられる。  ただし、何人か他のレビューワーの方も書かれていますが、最終章のオチがチョット・・・。これまで、ぐいぐいとリアリティをもって引っ張って来ただけに、おいおい、いきなりあっちの世界に行ってしまうのは反則だろう!?って、一言文句を言いたくなりますね。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.7:
(4pt)

本当の怖さ

今まで出版されている恩田さんの本はすべてよんでいるけれど、この本は現実的に怖いと思いました。タイトルの通りにすべてが会話になっていて、途中でやめることなく、一気に読んでしまいました。やっぱり私は答えを求めてしまうのですが、それがないからこそ、この本の恐ろしさが現れていると思います。読んだあと、日曜日の大型商業施設に入るのとか、エレベーターに乗るとかを本当に怖いと思いました。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.6:
(4pt)

じわっと

恩田陸の作品は好きでよく読んでいる方かな。今回のは今までのと作風が変わっていて、一人語りのお芝居のような感じで(一人ではできないか)力のある役者さんにやってみて欲しい気がした。それにしてもホントは何か。。。怖い。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232
No.5:
(4pt)

実験的小説ですが、完成度も高いものです。

全編がインタビュアーと回答者の会話で綴られています。非常に実験的な試みの小説です。こうした新たな形式の小説では、得てして形式の特異性ばかりが強調され、なぜそうした形式で綴られねばならなかったのか、必然性が欠けることがあります。しかし、本書に限っては、こうした形式でなければ書けなかっただろうと思います。ミステリでありながら、ホラーの要素もあります。最後には全ての謎が解かれるものの、インタビューという伝聞形式であるために、本当にそれが真相だったのかという気持ちが残ります。その読後感を良しとするか否かは、人によって判断がわかれるところでしょう。実験的な試みを成功させた点を高く評価しますが、途中でややトーンに変化があったのが、私にはマイナス点で星4つとしました。
Q&AAmazon書評・レビュー:Q&Aより
4344006232

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