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黄昏の百合の骨
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黄昏の百合の骨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全62件 21~40 2/4ページ
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この方の作品は、読んでる側がラストで拍子抜けしてしまう事が多いのですが、この作品は最初から最後まで作者の魅力が詰まっています。 読み終えた後もしばらく本の世界に浸かりっぱなしでした。文句なしに星5つです。 ジャンル的にはミステリーなのに、恩田陸さんの文章を通して読むと、その世界がファンタジーのようにも感じる素敵な作品です。 印象的で不思議なタイトルも、この物語の世界観や内容とぴったりです! 初めて《黄昏の百合の骨》を読んだ方は、理瀬の回想に本編にはいない人物が出てくるせいで、少し混乱すると思います。 世界観や登場人物がある程度リンクしている、他作品を読まなくても本編への理解に支障が生じない、その程度なら他作品との接点を明記する必要はないと思います。 しかし、明らかに続いている話でありながら、解説以外にそれが書いてないのは不親切だと思います。 私は《黄昏の百合の骨》を読む前に、《麦の海に沈む果実》を読みました。 麦の海に〜は、主人公の理瀬が魔女の家にやってくる数年前に通っていた日本の学校が舞台です。 雰囲気はどちらも素敵ですが、起きる事件すらその世界観の一部になってしまうぐらい、黄昏の百合の骨よりもファンタジー的な雰囲気が強い作品です。 私は《麦の海に沈む果実》も一緒に読む事をお薦めします。その方が《黄昏の百合の骨》をずっと楽しめると思います。 | ||||
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『麦の海に沈む果実』を読んだのは3年ほど前だったと思いますが、 続編の『黄昏の百合の骨』、楽しみに読ませていただきました。 率直な感想。サスペンスあり、ホラーあり、推理ありで、とてもおいしい話ですし、 キャラクターもそれぞれ個性があって良い、文章もとても綺麗で読みやすいです。 が、恩田さんの小説を読んでいつも思うことですが、もう少しプロットを練ってから 書き出した方が良いのではないでしょうか? ところどころに回収できていない伏線があります。 (一例:梨南子と梨耶子は結局似た者同士だったの? 前半で雅雪が二人は実はとても似ていると言い、理瀬が雅雪の観察眼に感嘆する シーンがありますが、後半の展開と梨南子自身の言葉がその観察を見事に裏切っています) 理瀬は聡明なダーク(?)ヒロインの設定ですが、上の観察眼の問題もあり、 彼女の聡明さがいまいち表現しきれていません。終盤でも朋子や梨南子の正体を悟れず、 稔と雅雪に間一髪で救われていますし、最終的に謎を解いたのも稔でした。 結果、稔の聡明さが際立っており、理瀬は常に冷静で人を惹きつける独特の雰囲気がある、 という程度に留まってしまっています。 これは明らかにプロットの問題です。『黄昏の百合の骨』に限ったことではなく、 恩田さんの作品は前半は作品の醸し出す雰囲気に引き込まれてとても面白いのですが、 後半でプロットの粗などのためにストーリーに齟齬が出てきてしまうことが度々あり、 読んでいてとても惜しいです。 ノスタルジックで独特の魅力ある文章、個性的な登場人物を書ける方ですから、 綿密なプロットでキャラクターの特性や設定を生かせるようになれば、 作家としてもっとずっとずーっと上を目指せる方だと思っています。 もう十分評価されている方ですし、わたしも高校生の頃からの大ファンなので、 苦言を呈するのは心苦しいですが、あえて今後に期待させていただきます。 | ||||
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文章は綺麗で読みやすかったですが、 ストーリーに訳が分からないところがあったのには、閉口します。 別作品の続編なら続編と、分かるようにしてほしかったですね。 一見、普通のミステリのようでいて、実はそうでないというのは、 この作者によく見られるパターンなのかもしれませんが、 特にファンでない人間には、不親切すぎるように思います。 上記の部分が解消されていれば、もっと高評価できたのですが、 現時点では、エンタメとしての意義を、疑わざるをえないという気持ちになります。 | ||||
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まず、タイトルが魅惑的。『黄昏の百合の骨』って、普通に考えたら全く意味のわからない言葉なのですが、恩田作品だと違和感なく受け入れられるから不思議です。 『麦の海に沈み果実』は若干ファンタジー色も感じられましたが、こちらはミステリーそのもの。祖母が死んだのは本当に事故だったのか、二人の叔母が探しているものは何なのか、理瀬の友達・朋子に恋いこがれる高校生が突然行方不明になったのはなぜか・・・まさに謎のオンパレード。それだけでも飽きないのですが、そこかしこに伏線が張られているため、丁寧に読む必要がありますよ。その方が最後まで楽しめます。 前作と直接からむ話はあまりないですが、やはり先に『麦の〜』を読んだ方がより理瀬の世界を楽しめると思います。最後の最後まで息をつかせぬ展開、買って損しませんよ。 | ||||
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「三月は深き紅の淵を」から始まった水野理瀬(を中心とした)シリーズの一作。時系列としては「麦の海に沈む果実」の続編にあたる作品です。 前作で自分の目標に目覚めた理瀬が、その後のイギリス留学から戻って長崎の古い洋館で暮らしながら、その家に隠された秘密について探っていくのが主なストーリー。洋館の謎に、魔女のような叔母2人に、美しい青年のいとこ2人、ひとくせある理瀬の友人たち(と既に亡くなっている祖母)が主な登場人物で、もちろん殺人事件つき。 前作の結末で出自が(半分くらい)明らかになり覚醒した理瀬は、高校生ながら闇の部分をいかんなく発揮する一方、年相応の感傷も時には顔をのぞかせます。お互いの心の裏を読みつつ、祖母が残した館の謎を解き、殺人事件の真相も明らかにしていく過程は、ドロドロしていて期待を裏切りません。 初読者向けではないですが、「麦の海〜」だけでも読んでいれば十二分に楽しく、物語の世界にどっぷりと浸かって幸せな時間を過ごせます。 | ||||
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「麦の海に沈む果実」の幻惑的な世界観に魅せられて、その続編として期待した本書でしたが、その香りは微塵もありませんでした。 麦の海〜が青の丘を舞台とする幻想的なミステリーとするなら、本書は現実的で、また麦の海〜に出てきたような魅力ある人物達もあまり登場しません。 もし麦の海〜の世界観を求めてこの作品を読もうと思われるなら、読まない方がいいです。 また、麦の海〜を読んでない方は、人物関係が非常に分かりずらいと思うので、そちらを読んでからをお勧め致します。 麦の海〜を読まれた方は、そちらの世界観とは切り離して読める方には静かに進んでいくミステリーとしていいのかもしれません。 | ||||
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読みきれないこともありませんが ほかの作品を読んでからのほうが読み込めると思います。 登場人物たちの はっきりしない関係に もどかしさを覚えながら どんどん読み進められます。 挿絵に描かれた静物は好みです。 | ||||
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恩田陸の真骨頂といえます 上辺はかわいい女の子とかっこいい男の子達が出てきて 美しい光景と郷愁が支配する恩田陸ワールドですが、 中をのぞいてみると圧倒的なほど暗くドロドロした世界が 広がっています。 また、でてくる女性も少女もあどけなさを残しているのに 大人の女性のしたたかさを持っている。それは主人公も 例外ではありません。 善は悪をひきたてる存在という言葉は前作の少女から女性に 成長した理瀬らしく、また現実世界にも通じる言葉だと思い ました。 こんなにも幻想的なのに物語の端々に深く現実が横たわり、 悪意が渦巻いている。なのに、それを美しいと思ってしまいました。 この読後感は読んだ者にしかわからない。 ああ、だめだ。しばらく恩田ワールドからぬけれそうにありません。 | ||||
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「麦の海に沈む果実」の続編「黄昏の百合の骨」、タイトルからして魅力的。 読んでると、静かにその世界に沈んでいくような、不気味な魅力に没頭してしまう。 祖母の遺言により、白百合荘に帰ってきた理瀬。2人の叔母と暮らし高校に通う。 祖母の遺言の謎、死の謎、失踪の謎、百合の謎・・・ 一文字一文字しっかり読んで自分なりに推理したけど、”最後まで気が抜けないな!” というのが感想。本当、気が抜けない! 今、読もうか迷ってるなら、肌寒くなった秋口に読むのがお勧め。この世界観とピッタリだと思うから。 ああ、こういう世界観の本は余韻に浸ってるのも心地いい。 次の本になかなか進めない幸せ!いいねいいね。 | ||||
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恩田さんの作品が大好きで、ほとんどの小説は読みました。この作品は「麦の海に沈む果実」の続編です。そして理瀬が黒くなってます。もっと純粋な美少女なイメージを持ってたので少しショックでした。作品としてはとてもおもしろかったです。ただ少し怖い、背筋がゾクッとくるところがあるので、ちょうど今の季節にはもってこいかもしれませんね。ただ、この作品を読む前に必ず前作「麦の海に沈む果実」を読んでからでないとおもしろさが半減します。 | ||||
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初めてこの作家の小説を読みました。 読んでみたいなとは思っていたけど、ちょっと二の足踏むところもあって。 これは評判が良かったので 読みました。 女性作家らしく 女性の本質というか 怖い部分を見事引き出していましたね。 ひたすら隠そうとしているものとは なんぞや・・・。 百合じゃなきゃだめな 何かが・・・・。 面白かったです。 | ||||
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以前から気になっていた作品でここでの評価も高かったので購入しました。予想以上に面白くて読後もぼーっと余韻に浸ってしまいました。 最初から最後まで本当に気が抜けない展開です。「麦の海に沈む果実」と合わせて読んでもいいと思います。恩田作品に登場する女達は、したたかで隙がない。理瀬もそんな女性のひとり、静かな湖のような―。 | ||||
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最後まで一気に読み進むことの出来る作品です。謎と伏線が見事で思わずうならずにはいられない作品です。読む手を小説に世界に引きずり込みながら楽しませてくれる技は、見事です。今までの作品を読んでいなくても、十分に楽しむことが出来ます。 | ||||
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恩田陸の名作長編「麦の海に沈む果実」の続編。 前作は物語の中のような(まあ物語なんですが)学園の中での幻想的なミステリで、ファンタジー色も強かったが、今作はグッとミステリ色が濃くなり、随所に散りばめられた謎や伏線が、一癖も二癖もある色とりどりの人物によって紡がれる。 誰が味方か、誰が敵か、何を考えているのか、事件の真相は…?ラストのラストまで気を抜けない、静かなミステリ。聡明な主人公・水野理瀬にシンクロしながらも諸処のキャラの目線に立って読み進めてください。 前作からの継続キャラが少ない上、ストーリー上の内容もそれほど関連していないため、前作を見なくても十分楽しめるが、やはり目を通しておいた方が面白い。 恩田陸はスピンオフや予告編などは目にするが、このシリーズほど地続きなシリーズは珍しい。構想段階と言われる完結作「薔薇のなかの蛇」にも期待! 「あのばあさんも、異様な迫力があった。威厳というか、誰にも干渉させない、という意思のようなものが全身に滲み出ていた。みんな陰でひそひそ悪口を言っていたが、要するに、みんな彼女の持つ雰囲気に威圧され、彼女を恐れていたのだ。」本文122ページより | ||||
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記憶が戻ってからの理瀬の物語。幼少時代から「女の子」であることに絡め捕られた彼女は少女とも少年とも女性ともつかない「観察者」になっています。祖母の遺言で館にすむ理瀬は二人姉妹と同居中、そしてそこへ一緒に育ったきょうだいのような彼らが帰ってきて…。あの学園であのひとを喪ってから彼女が出会ったのは?むせるような百合の香り、その理由は?「麦の底に沈む果実」に続く理瀬シリーズ本編第二弾。 | ||||
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恩田陸さんの本は最初結構好きでした。 けれど読み薦めていくうちに感じること。 「意味がわからない・・・。」 これは多分文章読み取る力がない自分のせいだと思うのですが、何を伝えたいかが全くわかりません。 正直この本は、途中で挫折をしようと考えたほど頭が痛くなる推理小説?でした。 しかも、最後の文章を読んで「だから何?」と思ってしまう悲しくて陳腐な結末には少々驚きました。 読み終わった後に「あの時間は一体・・・。」と思う本を個人的に『駄作』と感じますが、まさにこれは・・・。 | ||||
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ヨハンの短編集、麦の海、睡蓮の順で読み、理瀬がお気に入りに。特に睡蓮は本作品を読むために古本屋で立ち読み。準備万端、期待度大で読み始めました。 大満足!!! <ある独白>で表現される人物や、この独白の主。そして、冒頭で何度か挿入される日記のような部分で登場するR、また日記の書き手は誰なのか。最初から読者の想像を掻き立て、どんどん読み進んでしまいます。結局一気に読んじゃいました。 関連作品を読んでるからわかる理瀬の心理や、登場人物に対する感情などがあるので、それを読んでる人で、理瀬が好きって人はきっと楽しめると思います。読んでない人はどうだろう?逆に関連作品が読みたくなるかも知れません。 闇の世界の住人、理瀬ですが、本作品では以外に弱っ!というか、以外に人間味があり、そこがまだ16才歳ということを感じさせます。 あのラストの続編を思わせる文章!今から期待しちゃいます☆ | ||||
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ヨハンの短編集、麦の海、睡蓮の順で読み、理瀬がお気に入りに。特に睡蓮は本作品を読むために古本屋で立ち読み。準備万端、期待度大で読み始めました。 大満足!!! <ある独白>で表現される人物や、この独白の主。そして、冒頭で何度か挿入される日記のような部分で登場するR、また日記の書き手は誰なのか。最初から読者の想像を掻き立て、どんどん読み進んでしまいます。結局一気に読んじゃいました。 関連作品を読んでるからわかる理瀬の心理や、登場人物に対する感情などがあるので、それを読んでる人で、理瀬が好きって人はきっと楽しめると思います。読んでない人はどうだろう?逆に関連作品が読みたくなるかも知れません。 闇の世界の住人、理瀬ですが、本作品では以外に弱っ!というか、以外に人間味があり、そこがまだ16才歳ということを感じさせます。 あのラストの続編を思わせる文章!今から期待しちゃいます☆ | ||||
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「麦の海に沈む果実」の主人公、水野理瀬のその後を描くミステリー。舞台は北海道の不思議な学園から長崎県の洋館へと移り、中学生だった水野理瀬も美しく賢い高校生に成長しています。 今は亡き、理瀬の祖母が彼女に残した古い洋館。地元の人間からは「魔女の館」と呼ばれるこの屋敷に隠された、ある秘密を巡って、理瀬とその血縁者達の様々な思惑がぶつかり合います。 裏世界への道を歩むことになる自分の宿命を受け入れつつも、普通の暮らしに憧れる少女の気持ちを完全には捨てきれていない、理瀬の心理描写がなんとも切なく、儚い。 前作以上にラノベワールドの住人となりつつある理瀬の物語ですが、私は今後の物語にも期待しています。 「麦の海に沈む果実」はもちろんのことですが、恩田陸の短編集「図書室の海」に収録されている「睡蓮」も事前に読んでおいた方が、本作をより楽しめるでしょう。本作のメインパーソンである理瀬、彼女の従兄弟である稔、亘、との幼少期の邂逅を描いたこの短編には、本作に繋がる重要な伏線が隠されています。 | ||||
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恩田陸さんが描く、少女が大好きです。元少女からみると、甘くてせつない懐かしい時の流れを顧ることができます。 「黄昏の百合の骨」は「麦の海に沈む果実」を読んだ方必読!! 理瀬がさらに魅力的になって登場します。 ミステリーもこれはかなりおもしろい!!どんどん引き込まれていく作品です。 | ||||
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