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イニシエーション・ラブ
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イニシエーション・ラブの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全786件 721~740 37/40ページ
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ミステリを読む際、犯人やトリックさえ判れば再読する価値はない、 とする考え方がある一方、逆に、真相が判ったからこそ、伏線の配置が 適切であったか、ヒントの提示がフェアであったかなどを検証するために 再読する、といった考え方もあります。 本作は、後者の考えを促す最たるものであり、 「こんなトリックすぐわかった。つまらん」といった タイプの方には、あまり楽しめない仕様となっています。 たしかに、本作で用いられているような叙述トリックには、前例がありますし、 本格原理主義の立場からすれば、手法自体が邪道なのかもしれません。 しかし、単にトリックだけを取り上げて評価するのではなく、俎上に上げられた 「素材」との相関のさせ方にこそ、著者の創見を見るべきだと私は思います。 本作の「素材」は恋愛ですが、その描き方はいかにも陳腐で類型的。 もちろん、著者はそのことに自覚的であり、 一種の確信犯としてやっています。 本作の単行本版が刊行された2004年は、韓流ドラマや セカチュー、イマアイなど「純愛」ブームが花盛りの頃です。 そうした風潮が蔓延していた当時に、こんな身もフタもなく、 毒っ気たっぷりの「恋愛小説」を出すところに、著者一流の 皮肉と批評性を感じます。 ごく平凡で、ありきたりな男女の恋愛話が、真相を知って 読み返すと、まったく違った相貌を見せる――。 本作は、少々大げさですが、紙媒体における小説の 可能性を真摯に追究した野心作といえるでしょう。 | ||||
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前評判は聞いていたんで、 ある意味充分に警戒(笑)して読んだんですが、 やられました…最後の最後で… 普通「最後に何かがありそう…」などというと、 もうそれでネタばれのようなもんですが、 この本は帯からして、「仰天小説」などと書いてあったり、 カバーにも「最後から二行目(絶対に先に読まないで)」なんて書いてあるし、 それとなくというよりも、 ずいぶん大胆に読者を構えさせるなぁ〜と思ってたんですが、 にもかかわらず、お薦めのとおりしてやられたわけです。 でもきっとやられ方もいろいろだと思うなぁ〜 最後の二行で即愕然とさせられる人… 最後の二行を読んでも「ん?」と感じるだけで、 後でゆっくりわかって来て、ジワジワと驚愕させられて悔しがる人… ボクは後者でした。 再読必至の本と言われていますが、確かにそうかも… だって悔しいですからね(笑) | ||||
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使われているトリックは非常にシンプルなもの。ただ、ディテールが他の同様のトリックを使った小説よりも凝っている。本格的なものを読みたい時には向かないですが、サクッと読めるので、気分転換に小説でも読んでみたいなあという時にはおすすめです。 | ||||
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乾くるみさんという女性作家さんの作品で、初めて読みました。恋愛サスペンスです。中身は普段の生活における恋愛模様が進行されてますが、最後の2行目でどういう事だ?と疑問が出て来てきます。本の裏側に書いてあるとおり、もう一度読まなくては…とさせてくれる一冊です。 | ||||
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ミステリーの新しい形に驚かされ、 あんな爽快な読後感を得たのは久しぶり。 とにかく面白かった! 「ラスト一行でひっくり返る」とよく 書かれていましたが、まさにその通り。 数々の仕掛けられていたヒントに全く気づかないまま、 一気にラストまで読み進め、 案の定3回読み返しました。 単純に恋愛小説としても楽しめました。 私とはちょっと世代が違うのですが、 バブル期の恋愛模様はこんな風だったのかな、 とその頃の雰囲気も楽しめました。 この小説を読めて良かった! と思う傑作だと思います。 作者の思うツボにはまる快感を是非。 | ||||
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賛否両論あるようですが、自分は単純に「面白い」と思いました。 少なくとも、好きな本を聞かれたらこの本の名前を出します。 まず恋愛小説としてのクオリティが高いです。伏線に加えて、 共感できるようなエピソードやセリフが随所に散りばめられています。 最後の方で「イニシエーション・ラブ」の概念について説明する所なんか、 思わず唸ってしまいました。 肝心の謎ですが…分かる人にはすぐ分かるし、分からない人は全部読んでも 分からないでしょう。これほど有名になるともう断る必要もないかもしれませんが、 とにかく”あとがき”を先に読んじゃダメですね。特に何も考えず普通の恋愛小説として 読み進め、最後に驚き、慌てて読み返す…という読み方をしてほしいです。 結局のところ、それが一番楽しめる読み方だと思うので。 というワケで、こういうトリック系(?)にあまり慣れていない人におススメします。 | ||||
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本の裏表紙の「最後から二行目で、本書は全く違った物語に変貌する」という言葉に惹かれて読んでみました。 最初、終盤から「何かがヘン」と思っていましたし、最後の二行目で「全く違った物語に変貌した」(つまり「自分がそれまで思っていたのとは全く違う何かが隠されている」ということ)のはわかりましたが、読み終わった時点では著者が施した「仕掛け」の全貌はよくわかりませんでした。 そこで巻末の大矢博子氏の解説と、「『イニシエーション・ラブ』を理解するための用語辞典」を読み、所々にある太字部分を読み、該当部分を中心に再読してようやく理解できました。 この「用語辞典」は、一見、単なる「本書の舞台であるバブル期に青春を送っていない方々のための用語解説」に見えるため、特に私のようにバブル期に青春を送った世代の場合、「わかっているから」と読み飛ばしがちですが、本文を読み終わった後(絶対に「前」ではなく「後」)に、説明文中に太字が入っている項目だけでも読むと、その「仕掛け」がより理解しやすくなると思います。 この「仕掛け」に関し、私は他の本では見たことがなかったため素直に感心しましたが、その「仕掛け」がわかった後でも、「恋愛小説」としては、あまりに普通すぎる恋愛模様しか描かれていないと感じました。 「二回読みたくなる」は、私にとっては「(「仕掛け」を確認するために)二回読みたくなる」であって「二回読みたくなる(ほどおもしろい)」ではありませんでした。 | ||||
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早い段階でトリックに気付いてしまいます・・・ このような構成で使えるトリックは限られているので仕方ありませんが。 気付いた後は素直に話だけを楽しみました。 恋愛物の小説としても楽しめてお徳かも知れません。 | ||||
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本屋の店頭POPと本の帯に『必ず二回読みたくなる小説・・・』とあり、とても興味を惹かれました。 買わずに帰宅したもののやはり気になり、結局また書店に足を運び、(別の本屋で、さらにタイトルも作家名も忘れてしまったので)一生懸命探してやっと入手。 早く結末が知りたくて夜中まで一気に読んだものの・・・『???』面白くない・・・何がミステリー?何が驚き??私がこの本に期待し、賭けた情熱は何だったのっっ(笑)と愕然としました。 翌日、やはりこのあっさりしすぎの結末に納得がいかず、読み返した挙句、とうとうネットで調べて・・・ようやくわかりました、「皆さんが『ヤラレタ!』『オモシロイ!』と言う訳が(^^;) トリックを上手にまとめてくださった読者さんがいらしたのですm(__)m感謝感激!! クイズも先に答えを見てしまうし、ゲームも攻略本を読みながらやり進めるような短気で鈍感な私には全くそのトリックがわかりませんでしたが、私のような性格の方はこんな風に読んでみるのも面白いかと思います。 ここまで軽くさらっと読めるのに、後のお楽しみも詰まってる。お買い得です(^。^/) 実はアラフォー(Around40)の私・・・ちょうどこの本の登場人物と同世代。先日林真理子の『アッコちゃんの時代』を読んだばかりなので、「あるある!」本としても楽しく読めました。 | ||||
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ペンネームから女性作家と勘違いし、恩田陸さんの一連の青春小説のようなさわやかな恋愛小説を期待して買ったのが、間違いだった。 イニシエーション・ラブとは、私の想像していたようなさわやかな恋愛ではなく、初めての性体験のことだと、読んでみてはじめてわかった。それも、男性の側だけのイニシエーション・ラブで、女性の方は、そうではない。この本より先に読んだ市川拓司の「そのときは彼によろしく」に書かれていた通過儀礼という名の年上女性との性的初体験の話を忘れていたのだ。 恋愛小説としては、青春期特有の、生にたいする疑問や期待、正義感、異姓にたいする憧憬、傷つきやすく純真な心情、感じやすくみずみずしくロマンティクな情感、など何ひとつ感じられず、単に、相手女性の真実も見抜けない感性の乏しい男性の、性体験物語にすぎない。 また、ミステリーともいえないだろう。ミステリーにはもっとわくわくするような不思議なムードと、先へ先へと読者を誘導する強いパワーがある、これは、どこにおかしなところがあるか発見すればよいだけのクイズ小説だ。 解説者は二度読めというけれど、面白くないのを我慢し、やっと読んだのだから、二度は読めない。 評判のよいのが不思議なくらい、けれん味の目立つ、情感の感じられない小説である。 | ||||
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本作はレビューしずらい作品です。レビューを書くとネタバレします。そんな作品ではありますが、SIDE Aの部分は共感して読み薦めることができました。確かにそんな感じだよな。判るよーと。しかしSIDE Bの部分では共感が持てない。そんなことないよなーとの感じです。 これはあくまで、恋愛物語の部分だけ抽出した感想であり、トリックの部分の感想ではありません。 いかんせん、こういうミステリは「後だしジャンケン」のようであり、個人的にはあんまり共感できません。 しかし、夕樹君はぼくの先輩なのでしょか? | ||||
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何を書いても「ネタばれ」になってしまいそうですが、書かずにいられない読後です。何が起こるか期待しながら読み進めて、そろそろ終わってしまうと心配になり、最後の5行くらいで、アレって思い、最後の2行で何が起きたのかわからなくなって。 金ぴかの80年代後半。同時代を生きた人にも、この時代を知らない人にも、素晴らしきこの時代を感じることができます。しかし、唯の80年代風俗を書きこんだ読み物なら、やっぱりつまらないだろうなあ。これくらいの仕掛けがあるからこそ、頑張って読み進めました。そして読み進めて良かったです。 以下若干「ネタばれ」含みますが、繭ちゃんってば、本当に妊娠してたの?二人目も三人目もタックンって、三人目もいるの?深まる謎に、どこかに著者が「痕跡」を残してるのではなかろうかと、疑心暗鬼に再々々々読してます。 | ||||
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時代背景が80年代の後半になっており、リアルタイムで青春時代を過ごした方はより楽しめると思います。 「必ず2回よみたくなる」と帯にありますが、この言葉自体がネタバレを含んでおり、ミステリー好きな人の中には作品の大仕掛けに気づく方も多いのではないでしょうか? 私も後半から「こういうことなのでは・・・」と想像しながら読んでいったのですが、予想は的中していました。何も勘繰らずに読み進めたほうがもっと楽しめるはずです。予想が当たっていたとはいえ2度読みたくなることは確かです。登場人物に違う印象を感じたり、細かい複線に思わずうなったりしました。 | ||||
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口コミで読んでみた。 確かに「いっぱい喰わされた」という驚きはあるものの 同時に「だからどうなの?」という 沸々とした物足りなさが残る。 ジグソーパズルをやっているのと変わりない。 小説は、もっとエンターテイメントだったり ハラハラドキドキしたり、 登場人物の心情にシンクロしたり、、、。 そういうトリックとは別の視点で読むと 何も残らない。この物語でも出てくるが、 手品は一瞬で終わる。でも一冊何時間か読んでみて オチがわかっだけで満足できるんだろうか? 少なくとも私は満足できない。 | ||||
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静岡大学理学部卒業の著者が、静岡を舞台に書いたもの。 1980年代後半、合コンあり、遠距離恋愛あり、の青春はいろいろあるよ系恋愛小説…。 文章は読みやすく、トリック(?)も打てそうで打てないフォークボール。 最後まで読んでも、直球だろ?、という方にはブログで丁寧に解説してくれている方あります。ミステリー中級者向きの面白本です。 | ||||
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読み終えてトリックはまったくわからなかったけど、とにかく後味がすごく悪くて、読み返す気になれませんでした。でもトリックは知りたくて関係するブログを読んで納得。 それで充分、やはりもう1度読み返す気にはなれなかった。 トリックとしては面白いと思うけど、ストーリーとしては好きになれない。 | ||||
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ラスト二行で驚愕の結末が待っていると評判の作品だったが、オリジナリティに欠け、期待外れの出来。"登場人物が互いに愛称で呼び合ったら注意すべし"と言う鉄則を守れば作者の意図は容易に予測できる。親切にも作中で「十角館」に触れヒントを出したり、前後半の切れ目の時間的経過が大き過ぎて不自然だったり、"たっくん"の在籍(出身)学科が作品の前後半で変っている事を堂々と書いてたりしているのに気付かない方がオカシイ。そして、この作品の致命的な欠点は、作者の意図する意外性が何らかの事件と係わりがなく、真相が分かっても「だから、どうした」と言う感想しか持てない点である。作者はマユの人生を書いたのではなく、ミステリを書いたのであろうから。 文体が西澤保彦氏の「匠千暁」シリーズに似ているのも気になる。しかも"たっくん"と"タック"。工夫が無さ過ぎでしょう。ここからの連想でも、上述の真相が透けて見える。このような「書き方で読者を欺く」作品は作者の恣意によって、どのような結末へも導けるので、意外性があるとは呼ばないのである。ちなみに私も数学科出身なのだが、数学科の学生はコンピュータ・保険業界を除いて民間企業には就職しない(院に進むか、先生になる)。だから後半、ギフト・メーカーに就職したと聞いて「アレレッ」と思ってしまった。この辺にも注意を払って貰いたいものである。 ヒロインをサイコ・キラーにするとか、物語に複雑性を持たせ、本作が意図する意外性が事件の裏側から浮かび上がって来るような真の意味の意外性に育てて欲しかった。 | ||||
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友人の勧めで読みました。 あらかじめ聞いてなかったら、普通の恋愛小説じゃん、って感じで 最後まで読みきらなかったかも。 ラストがすごいってことで、あれこれ推理しながら読み進み、 最後2行で、がっつん、やられました。 瞬間、頭の中が真っ白。 すぐには理解できなくて「???」という感じ。 やっぱり読み直しました。 パーツが組み合わさって、ようやくすっきりしました。 素人推理なんかじゃ読み切れない、 読み手の思い込みを逆手に取った、すばらしい作品です。 お勧めします。 | ||||
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緻密な伏線と綿密なミスリードによる、構成力の高い作品です。 ですが、この表記では『最後の二行』を読んだ直後でも、物語の全貌を把握できない方が 多いのではないでしょうか。 読後、考察サイトの閲覧が必要なものを本当に秀作と呼べるのか、私的には疑問です。 ミステリを読み込んでいる方には今更の仕掛けのようですが、「解る人には解る」では、 少なくとも万人に愛される書とは言えないと思います。 楽しめる方とそうでない方が分かれる作品という印象です。 | ||||
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最後の5ページくらいでトリックに気がついて なるほどな〜としばし感心。 でも、その後にふつふつと笑いがこみ上げてきました。 この小説は、男の思い込み「女は貞淑なものだ」を 思いっっっきり皮肉ってますよね。 例えば太田裕美の「木綿のハンカチーフ」のような シチュエーションに感情移入するのは男の人が多いけど、 あの女の子が本当に彼を想って泣いてるかは どうなんだろうね〜、 案外既に別の人がいるからこそ キレイに別れてくれるのかもよ。。。 という発想から生まれたのかも?とも思いました。 読みかえすと、トリックの面白さよりも、 最初から最後まで男の能天気さが痛々しく、 女のしたたかさが恐ろしくて。。。 やっぱりまた笑ってしまいます。 | ||||
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