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異邦の騎士
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異邦の騎士の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全75件 1~20 1/4ページ
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改訂完全版 暗闇坂の人喰いの木 (講談社文庫) の解説で、 水晶のピラミッド (講談社文庫) とともに勧められており、著者さんの代表作のひとつでもあるとのことでコチラも購入。 脈絡のない展開に主人公といっしょに混乱しながら読み進みました。これまで私が読んできた著者さんの作品は物理的なトリックに焦点を当てたものが多かったように思います。本作はやや異質で、人間の物語でした。詩的で臨場感ある描写表現の数々。最後の方は焦りからページを繰る速度が加速。感動しました。同時に、御手洗シリーズを深く知るには避けられない試練の作品だと思いました。題名もカッコよくて素敵。 なお、私は作家さん自身のパーソナリティをカッコに入れて作品と区別することが苦手です。巻末の「異邦の扉の前に立った頃」のような尖ったあとがきは本作の趣と異なるものでちょっともったいないと思いました。 著者さんの作品は私の欲求を刺激し、満たしてくれます。紙ではもはや入手しにくい作品も多くなりました。また復刊して欲しいです。 | ||||
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本作は御手洗潔シリーズ6作目らしいが、時系列的には彼が初登場する作品。「占星術殺人事件」以後、助手的存在となる石岡氏との出会いが描かれている。目覚めると記憶喪失だった石岡氏が、奇怪な事件に巻き込まれ、殺人に手を染めようとするも、実際に刺してしまったのは、という悲劇を、記憶喪失中に知り合い、知己となっていた占星術師御手洗が、卓越した推理力を発揮して救い、真相を知って絶望した石岡氏を励まし、生きながらえさせるーー粗筋はざっとこんな感じだけど、特に後半異様な熱気の語りに圧倒され、唸らされた。 私見では、作者自身を投影した思想の持主である御手洗潔を、世に問う意気込みが、この作品の熱気に繋がっていると、私は思う。「記憶喪失」を利用した大胆な犯行計画は、確かに驚愕のトリックだけど、こんなに都合よく操られてしまうのは、明らかに不自然、つまりツッコミ所は数多いのだ。が、作者の若書き故のアラは、何としても御手洗潔を世に送り出すのだ、という熱意がかき消しているように思われた。 完璧ではないけれど、作者の意気込みがひしひしと伝わる、熱い作品であった。 | ||||
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★★★★★ | ||||
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懐かしくて読み返したくなって購入しました。 | ||||
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新本格派推理小説の島田先生の傑作! この作品は島田先生の作品の中ではミステリーとしてはかなり残念です。 『占星術殺人事件』などと比較するとミステリーとしては失望します。 しかし物語の内容に涙します。 読んだのは30年以上前ですがこの作品は凄いです。 御手洗探偵と石岡さんの友情が素晴らしいのが御手洗シリーズの大きな魅力ですね。 御手洗探偵の優しさに矜持があります。 好きな小説ベストランキングの上位に来るのが理解出来る作品ですのでお薦めです! レビューを読んで頂きありがとうございました。ご参考になれば幸いです。 | ||||
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石岡くんと御手洗潔が出会った事件。 石岡くんは事件の当事者で、記憶を失っていた。 窮地の石岡くんを救うため、御手洗は明快な推理で犯人を炙り出す。 | ||||
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記憶喪失の男の視点で描かれるのですが、冒頭で目覚めてからのふわふわと落ち着かない感覚がなんともリアルで、この時点でどっぷりと感情移入していました。 そしてその後の同棲生活の描写には心が温まり、中盤からは常に悪夢の中にいるような感覚と激しい憤りを感じ、どんでん返しの後は「!!?!????」となりました(笑) 最初から最後まで感情移入が半端なく、またストーリーの緩急も面白いくらいに緩と急の差が激しいので、読後は良い意味でぐったりと疲れました。 ストーリー構成と人物描写が大変に素晴らしく、著者の本気がものすごく伝わってきます。 と、ここまで散々褒めましたが、この世に完璧なものは無いのでしょう、トリックには粗がありますし、ストーリーもご都合主義な部分が散見されます。 でも「いやいや無理でしょ!」と突っ込むのも忘れるくらいに引き込まれてしまう魅力がこの作品にはあります。 むしろ多少の無理はあれど、これくらい大仕掛けの方が読み物としては楽しいのかも?とすら思わせてくれるほどです。 なお、この作品はミステリーですがラブロマンスの側面も強いです。 ミステリーを読んでまさかラストに涙するとは思いませんでした。 この読後感は何とも言えません。 星5つじゃ足りない!と思った作品は久しぶりでした。 | ||||
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記憶喪失ミステリーとでもいうのでしょうか。御手洗と石岡君のなれそめ(?)の物語。大変面白かったのですが一つ問題が。一度読み通してしまうと次からは感動が薄れてしまうということ。トリックがわからない状態で読むのとわかっていて読むのとでは全然違いますからね。もう一度読む前の状態に戻りたい。記憶喪失ってどうやったらなれるもんなんですかね。でも石岡君のような悲劇に巻き込まれるのはご免だけど。 | ||||
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ネタとしては無理があるかもしれない。しかしラストの喪失感は何とも言えず魅力的。この作家のベスト 作に思えてくるのはそのためかと思う。 | ||||
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ジャンルとしては、ミステリーでいいですか? しかし、私は、悲しい恋の物語として読みました。 泣きました。 ロメオとジュリエットみたいな悲しい話だと思いました。 ちょっと、設定に無理がありませんか? あったとしても、そこも含めて、悲しい恋の物語の舞台になっていると思いました。 ありがとうございました。 | ||||
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記憶喪失の男を通して描く名探偵のキャラクターや行動こそがトリックのこの作品。先行2冊を読んだ上で勧めるのはそれが理由。占星術や斜め屋敷での御手洗、はたまたワトソンの目を通して描かれているホームズ。名探偵のキャラクターに先入観をもっていると俺が誰だったのか分かった時、それまでの御手洗の行動やキャラクターの意外さが大きなトリックの一つとして花開くのだ。 | ||||
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「東西ミステリーベスト100」の1冊だと知り、中古を買って読んでみました。 当初は流し読みするつもりでいたんですが、読めば読むほど夢中になり、結局、新品を購入してしまうほどすっかりやられてしまいました。 日記部分で少しダレたものの、全体として面白いです。ラブストーリーの要素が強いので、そういうのが苦手な方は合わないかもしれません。 物語は悲しいです。ふと、この作品に限らず「小説」って現実の悲しさを閉じ込めて成り立ってる場合が多い気がするなと思い至りました。 現実の悲しみを理解できてこそ「小説」の良さがわかるのかもしれない、というか、心のよりどころとして「小説」というものを自分が欲しているのだと自覚できました。楽しむためというより救いを求めているんだと。 | ||||
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私が小説を読んでハマった音楽というケースが二回あります。 最初は故・高木彬光先生の【帝国の死角】からワーグナー、次が本作からリターン・トゥ・フォエバーであります。 | ||||
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何も知らない主人公、という破茶滅茶な設定。しかし、著者の叙述力により、特に違和感を感じさせられない。 そして最後の最後までわからない真相。特に最後の方の何で?何で?は中々味わえない。非常におすすめ。 | ||||
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眠るのも忘れて一気読みしてしまった。こんなに純粋に物語にのめりこめたのは久しぶりだ。言葉で表現しきれない熱気が、この作品からは感じられる。 これ以上のネタバレは避けるが…他の方のレビューでもあるように、御手洗シリーズの他の作品を読んでから読むべき物語だ。 | ||||
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著者の実質的な処女作。 若き日の御手洗と石岡の物語です。 素人目に見ても所々文章は荒く、こなれていないところがありますが、この物語には却ってその文体が適していたようです。 途中にある御手洗や石岡の独白は読者を深く共感させますし、ラストも最高です。 | ||||
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推理小説としてどうか?細かい設定がどうか?等挙げていくとキリがありませんが、この作品はそうした精度の部分で少し気になる点を含めてもトータルで見て最高に上質な作品と思いました。少なくとも作者が自身の情熱・エネルギーを惜しみ無くぶつけていることは伝わってきますし、コンテンツとしてお金をかける価値が十二分にあります。是非、他の作品も読んでみたいです。 | ||||
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20代の頃、島田荘司を貪るように読んだ。もちろん最初は「占星術殺人事件」。その頃は既に綾辻行人なんかも出てたから、島田荘司にとっての苦しい時代は終わりつつあり、新本格が確固たる地位を築きつつあった頃かもしれない。 少し前の、いわゆる社会派は好きではなくて、オカルト的なまでにおどろおどろしい雰囲気と、その真逆のような緻密なトリックによるカタルシス、変人天才名探偵が大いに気に入った。加えて、トリック偏向ではなく、人間の感情も豊かに描かれていたから。 そして、島田荘司は社会派一辺倒の文壇で読者の需要を味方に孤軍奮闘して道を拓いただけでなく、後進の本格系の作家達をも育てている事に感動したものです。 そして「異邦の騎士」。御手洗シリーズの何冊目に読んだかは忘れましたが、主人公を予想できるほど多く読んだ後ではなかった。 読み進めるほどに、主人公にどっぷり感情移入して、何度も衝撃を受け何度も泣きました。そして、最後の方のある物の名前を見て、また大いに衝撃を受け、泣きました。 後書きで著者が言っているように、これは青春小説でもあります。私自身、その頃大学をドロップアウトし、何物かになれるはずだという自尊心と、何物にもなれはしないという絶望感の間で揺れ、ただただ好きな本を貪り読むだけの希望のない時代だった。著者とはあまりにも違うけれど、著者がこの作品を書いた時代、青春特有の倦怠感、絶望感が通じる物があって、あんなにも心を揺さぶられ、涙が止まらなかったのかもしれない。 その後も大筋は忘れられないけれど、細かい部分は忘れたなーという頃に読み返しては泣いていた。いや、泣きたくて忘れるのを待って読んでいた。 初読から恐らく20年近く経って、Kindleでセールをしていたので購入してみた。また泣きたくて。 今回は、かなり忘れていたので楽しめたけど、泣きはしなかった…。歳を取ったのかな。子供も産まれて、図太くなったのかもしれない。 「異邦の騎士」タイトル最高です。 | ||||
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知っている作者の作品なので、期待通り。設定に少々無理があるような気もしましたが・・・ | ||||
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御手洗と石岡君の出会いの物語。この二人のシリーズは1冊しか読んでなかったけど、 二人の友情がなんかよかった。暑苦しすぎないけど、優しい友情劇でほっこりした。 展開自体は、カラスの親指を思い起こせるけど、カラスの親指には正直夢オチなみの展開だとがっかりしたけれど、 本作は平気だった。兄さんが不運すぎて応援したくなる。 | ||||
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