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四日間の奇蹟
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四日間の奇蹟の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全110件 41~60 3/6ページ
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「このミステリーが凄い」大賞(だっけ?)受賞しただけのことはあって、非常に読み易い。ええじゃないか賞を個人的にあげたい。何処がミステリーなのか突っ込みたいところではあるが、元々音楽に携わっていただけあって、曲の描写が非常に迫力がありますな。映画版では石田ゆりこさんが出演なさっております。なので、僕は好きです。 | ||||
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敬輔さんと千織の言葉がとても好きです。「敬パパの手―なりたい」「僕も彼女も、お前を守ったこと、自分がそうしたことを少しも悔いていない。…だからもう泣かなくていい。―難しいか?」などシンプルな表現の中に信頼と愛情が満ちている、と思いました。こうゆう関係を築ける人が現実の世にどれほどいるだろうか。障害は多くの場合、その人自身の心に影を落すが、そこから抜け出ることは可能なんだ。むしろそれにより多くの糧を得ることができる。そう思います。読後感がさわやかで後半は何度も読み返しています。加羽沢さんのテーマ曲「敬パパの手になりたい」が物語りにぴったりでいつも電車の中で聞きながら読み返しています。この本に出会えてよかった。同じような設定の某作品も読みましたが「四日間」のメッセージはまったく別のように思います。多くの人に読んでいただきたい作品です。 | ||||
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あまり触れる人がいないようなのですが・・・描写力が優れている、というより、読み易い文章を書く能力では、現代の作家の中でも上位に位置すると思います。これだけのページ数を苦も無くすらすら読ませる文体は、そうお目にかかれません。ただ難しい言葉や表現を並べるだけの多くの作家とは一線を画しているでしょう。ただ。おしい点が非常に多い。長い会話、押し付けがましい脳の説明、別作品で見たような「奇蹟」の内容、中盤のだらだらジメジメした部分(三日目)、事故なんかの不自然さ、人物描写の少なさ、などなど・・・それぞれ、もう少しうまく描けた出来た気がするのです。文章は優れているだけに残念。この作品には、解説に登場する「原石」という単語がぴったり当てはまるのでしょう。今後の作品に期待したいところです。 | ||||
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読後に解説を読んで、納得させられた部分も多かったが、人はどれだけ 自分のために?誰かのために生きたらよいのか?報われるのか?幸せと思えるのか? これに全力で答えようとしている意思は強く感じた。 何を持って幸せと言えるのか?何を持って報われたと言えるのか? その定義すら結論は一意に出せないとは分かっているが、自分の人生を 豊かに出来る思考のきっかけとして、充分に印象的な作品だった。 同作の映画化版(DVDあり)も一緒に見ることをお奨めします。 小説と映画で相互補完して一つの大きなメッセージを伝えてくれます。 帯にあった、「泣ける」かどうか?については号泣とまではいきませんでしたが、泣きたい人は映画の方がより泣けると思いますよ。 | ||||
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先入観念なく読んだ者としては、最後まで、しっとりと読み終えることが出来ました。 偶然が重なり、発達障害の子供の体に、昔の片思いの女性が入ってしまう。 そして、発達障害児を生かして自分は死んでゆく女性の心の動き、よく描いていると思いました。 人の生き死に、愛憎を見聞きする中年以降に読むと味わい深い作品と思います。 | ||||
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3人目の主人公とも言える真理子は、雷事故をきっかけに魂移しがおきてしまう。魂は雷事故で庇った相手の体に乗り移っているが、その期間は4日しかないことを知っている。一方、自分の体の方は、ほぼ助かるのが絶望的という状況。「相手の魂ごと自分の体を殺してしまえば、自分は助かるかもしれない。」そんな思いになるのは、当然とも言える。しかし、最後にはすべてに満足して、自分からもとの体に戻って、そしてエンディングを迎える。とても感動する話だ。主人公がピアニストという設定のためか、この本では多くの作曲家の曲が登場する。ドヴォルザーク、シューマン、ベートーヴェン、ドビッシー、リストetc..いづれも有名な曲ばかりだ。この中で、この本で特別な意味を持つ曲がある。それが、ベートーヴェンの「月光」と、シューマンの「子供の情景」、シューマンの「子犬のワルツ」。それぞれの曲は、敬輔、千織、真理子を象徴している。それぞれの曲と登場人物を比較して読んでみると、まさにぴったりの選曲でおもしろい。また、重要な場面は、ナレーションや会話はなくなり、すべて音楽によって描写されている。この物語の映画を見る機会があったのだが、タイトルにあまり惹かれなくてチャンスを逃してしまった。もし、次回にチャンスがあったら、見てみたい。 | ||||
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第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作・・・推理とかそういったものを越えた、いのちの神秘という壮大なテーマをハートウォーミングに描いた傑作。 脳に障がいを持つ少女・ピアニストの道を絶たれた男・本当の家族を求め彷徨った女傷や埋められない孤独を抱えた登場人物たちが、等身大の姿でこの世で生きるとは?と読者に優しく問いかけてくる。 静かな深い感動に包まれるこの作品の調べを、聴いてみませんか? | ||||
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20歳過ぎた男が人前で(電車に乗って読んでました)泣いてしまいました。感動するポイントは人それぞれだし、涙もろい人とそうで無い人がいるでしょうから、絶対泣ける1冊とは言えませんが、少なくとも私は号泣でした。嗚咽を漏らしつつ泣いたのは実に久し振りです。内容は驚くような展開では無く、予想外の結末が待っているでも無い。中盤までは事件という事件すら起こらず、それでも一気に読みきってしまいました。読み厭きる事が無かったのはやはり、卓越した文章力が成せる業なのでしょう。不要な情景描写を省いた簡潔な文章が読み手の想像力を掻き立て、事件をより一層身近に感じさせる、それにより感情移入が容易になり、噎び泣く事になるのでしょう。因みにミステリーではありません。映画化との事ですが、どうなる事でしょうか… | ||||
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本書の「ネタ」は、私の好きな作家の作品でも使われたものでしたが、それでもやはり、実際に読んだときにはビックリしました。その持っていき方が巧かったからでしょう。細かく見ると、批判を加えたい部分はある。でもその荒削りな部分を差し置いても、作者の文才には目を見張るものがあるし、その点において、「今は荒削りでも、今後に大いに期待できる才能のある作家を発掘する」という、『このミス大賞』の理念が見えます。最近「~賞受賞」作の中には、印象に残らない作品が多いように思いますが、その中で間違いなく読む価値のある本であると思います。映画化されるようですが、映画を通して本書に出会い、「本を読む」楽しさを知る人が増えるといいですね。 | ||||
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このミステリーがすごい大賞だが、これは決してミステリじゃない。僕はいつ人が死ぬだろう、と思って読んでいたが誰も死ぬ様子もない。ま、まさか叙述トリック! と勘繰ったが、その気配は微塵もない。どんな仕掛けがあるのだろう、と最後まで読んだら、結局トリックはないのだった。そして、この小説は実はファンタジーだった、というのがトリックだったのだ、と最後に気づいた。 それはそれとして、話は某作そのまんまだが、書き方が非常に上手く面白い。ありふれた話だし、ピアノを用いたエピソードも平凡そのもの。多分、この話のどこがどう感動できるかは、自分で読んでみないとわからない。買って損はしないと思う。 | ||||
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人生の全てだったピアノを失った青年。生まれたときから言語を操る術を失った少女。家族を失った女性。失ったものから目を背けて生きてきた彼らの再生の物語が『四日間の奇跡』です。人間の持つ光と闇、両方の感情を肯定したうえで人というこの不可思議な存在に一つの答えを見つけた作品だと思います。すごく感動しました。思いっきり泣いて、優しい暖かさに包まれます。最後に、この作品は「このミステリーがすごい」の大賞をとった作品だそうです。だから私もこの本を手に取った理由は「泣けるミステリなんだな」と思ったからでした。読めば分かりますがミステリではありません。あえてミステリっぽく評価するとすれば、伏線の張り方が良いです。散りばめられた伏線が無駄なくラストで収束していく様子は美しいです。 | ||||
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最初から最後まですべて読んで、「ホラーは一体何処にあるんだ?」と思いましたが、これはこれで、良かったと思います。恋人のようで、恋人ではないような真理子と敬輔の関係ですが、読んでいるうちに、お互いに魅かれあっているように思えます。私的には、千織と敬輔の関係を、もっと知りたかったです。クライマックスの方は情景が目に浮かぶようです。6月上旬に東映系ロードショーで四日間の奇蹟をやるようなので、とても楽しみにしています。 | ||||
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これってミステリー?って感じ。主人公と少女(千織)の特異な状況、関係。彼らの演奏旅行の様子。奇蹟の始まり部分から、「ア、これって」と思ってしまった。それでも、引き込まれて読んでしまった。ラストの部分もいい。ミステリーとして読むのではなく、ひとつの物語として読みました。 | ||||
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たくさんの人が当たり前に出来ることが出来ない、あるべきものがそこにはない、自分を守るために身に着けているものが知らないうちに誰かを傷つけている。いろんな思いがたった4日間の中に集結したかのように描かれていて前半は面白かったのですが、3日、4日目あたりからちょっと考えさせられるような文章がところどころにありました。人物の中身だけが入れ替わる。というストーリーはこれまでにいくつもありましたがこのお話は、他のさまざまな経緯がストーリーに引き込むのだと思います。入れ替わるだけじゃ、面白くないですしね・・・ | ||||
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第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作。そして東映系にて映画公開作品、と話題の作品です。前半部の展開から突然中盤に「あれれ...?ふぇ~ぇぇ!」の展開に。この中盤からの展開ネタは他の作品や映画にも見られる手法かと思いますが、相手を想う気持ちに絡めて感動の世界へ導いていく手法は、結局皆が求めているストーリーなのでしょう。自分も何かあった時にはこういう風に他人に想われたいと....。映画では如月敬輔に吉岡秀隆さん、岩村真理子に石田ゆり子さん、そして千織に尾高杏奈さん(?=よく知りません)がそれぞれ演じるそうです。この本の魅力は、伝えきれない想いをたった四日間の中で表現しなければならないそれぞれの登場人物の心の動きだと思います。映画の中でこの微妙な部分が伝えきれるか楽しみになりました。 | ||||
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この本を読んで涙が出るとしたら、いわゆる“セカチュー”のような目の幅からどっと出る涙ではありません(わたしはそうでした)。ひとは悩みを抱えながら、苦しみながら生きています。でもきっとそこから半歩でも前に進みたいと思っているはずです(と信じてます)。この本はそんな悩みを持っている人に読んで欲しいです。ゆっくりだけど、やさしく手を引っ張ってくれるような…。持ち続けたこだわりを、時には捨てなければ新しいものも入ってこない。心がよどんでいるなーと感じたら読むといいです。サラサラと~というまではいかないかもしれないけど、チョロチョロ~ぐらいは流れ出すかもしれませんよ。ゆっくり暖まって、いつまでもポカポカする…地熱という言葉が思い浮かびました。 | ||||
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東野圭吾氏の『秘密』と同じ仕掛け?と感じた方も多いかと思いますが、四日間という限られた時間の中で自分の存在を確認するという点でテーマは大きく異なる気がしました。コピー小説では無く、この作品自体にオリジナリティや存在感があり、『秘密』ファンの私が読んでも感動しました。指を失ったピアニストと精神障害のある少女との演奏旅行、そこで知り合う施設の世話をする女性との心温まるストーリー。このミステリーはすごい大賞受賞作ということですが他の有名文学賞をとってもおかしくない作品かと思います。 | ||||
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色々な意見があるのは当たり前だと思う。しかし「四日間の奇蹟」の設定や内容がある作品に似ているというひとは多いと思うが「だからそれが一体なに?ただ似ているというだけでなぜ非難をするのか自分には理解できない。」「四日間の奇蹟」は「四日間の奇蹟」であり、「四日間の奇蹟が似ていると言われる某作品」は「某作品」でしかない。それは紛れもない事実である。ここまでしっかりとした舞台設定の本を自分は初めて読んだ。四日間の奇蹟の評価が低い原因は幾つかある。そのひとつは書店や出版社等が「泣ける又は感涙する」と大げさすぎるほどの宣伝をして、それを信じて期待したもしくは期待しすぎた読者を落胆させ、せっかくの作品をだめにした部分がある。大げさな宣伝をしなくてもこの作品は、ちゃんと評価されたと思う。 | ||||
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第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作品。 とある事件によりビアニストになる夢を砕かれた青年と、その事件がきっかけで青年と暮らすようになった脳に障害のある少女。 2人は少女の演奏するピアノによる慰問のために様々な施設を訪れていた。 そして、いつもと同じように訪れた山奥の診療所。そこは一般社会とは隔離されたどこか不思議な世界だった。 不思議な光景や出会いを経験したからか、少女の立ち居振る舞いは良い意味で普段のそれとは違っていた。青年は不思議に思いつつも喜んでいた時、ある事件が起こる。 事件がもたらした終焉と再生の奇蹟。 青年と少女が山奥にて過ごした四日間で経験した奇蹟に私は目頭が熱くなりました。 物語は中盤から後半の始め辺りに掛かっても、動きらしい動きはありません。最後の最後にドドッと動きがあり、それまでにじっくりと時間を掛けて張り巡らされてきた伏線が一つになっていくといった構造です。 なかなか動きがなく退屈してしまうのではないかとも思えるのですが、スラスラと読むことができてしまう文体によって引き込まれ、気付いたら読むのを止めることができなくなっていました。 小難しい脳に関する話やクラシックに関する話がスラスラと読めてしまうことに自分でもビックリするぐらいでした。 著者の筆力や恐るべしです。 今や新人賞なるものはたくさんあります。そうすると、応募されてくる作品は星の数ほどあるでしょう。 そんな中でこの『四日間の奇蹟』という原石を見付けた『このミステリーがすごい!』大賞に私は今後とも大いに期待したいと思います。 ソレデハ… | ||||
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第1回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作だが、読んでみたらSFファンタジーだった。前半は会話の長さにやや辟易し、中盤で起こる不思議な出来事には、なーんだ、よくあるネタだと少しがっかり。しかし、この小説の凄さはその先にあった。新人だけあって、とくに前半部の説明のくどさなど、文章に開発の余地はある。しかし、読み進むにつれて、この小説を貫く著者の生命に対する真摯な想いが伝わり、運命に翻弄されながらも懸命に生きる人々の姿に素直に感動できた。過去に映画化された某小説に酷似しているという批判もあるが、荒筋としては確かに似ているかもしれないけれど、テーマ性は全く違うのでは。(某作品は映画しか観ていませんが。)この作品には、障害を持ちながら生きることの困難さ、死に直面した人間の心理、人は何によって生かされているのか、人生の価値とは・・・と、多くの濃厚なテーマが凝縮されている。ミステリーでも、ただのSF小説でもなく、人生哲学が盛り込まれた感動の傑作だった。 | ||||
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