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四日間の奇蹟
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四日間の奇蹟の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全110件 21~40 2/6ページ
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ストーリーやキャラクターの個性&魅力など、ますます絶好調の浅倉卓弥の底力を感じる。 ただ、最後の「昇天シーン」?の描き方は、あまりにくどすぎる。 必ずしもリアリズムが求められる小説ではないとは思うが、『死』の描き方をここまでヴィヴィッドに描いてしまっては、不必要に美し過ぎ、軽い小説になってしまった気がして残念だ。 そういった意味で、同作者の『君の名残を』などには 遠く及ばない。 | ||||
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第一回このミス大賞受賞作。指を失いピアニストの夢をたたれた青年と脳に障害をもつ女の子が山奥にある病院施設で遭遇する不思議な奇跡の物語。 前半はこれといった展開もなく退屈だったけど、中盤からは一気に読みきってしまった。ちょびっと文章に凝りすぎな感もあるけど、その文章がクライマックスでは効きに効いてて盛り上がって感動できる。なかなか面白かった。 | ||||
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とても感動しました。クライマックスは文句なしに最高の終わり方で、さわやかな後読感があります。 この作品の素晴らしいところの一つは、情景描写がとても鮮明で美しいと言うことです。読むだけでありありと自然の厳かな風景が脳裏に浮かぶのには、作者の描写力の高さを感じました。そして、人の生と死と、愛の問題がストーリーと絶妙に絡み合って読む人に感動を与えるということです。ヒロインの真理子の最後に至った心の境地は、涙と感動なしに受け取ることはできないでしょう。 少し不服に感じたのは、それまでのシナリオを裏切るような不自然な出来事を機に、いきなり現実感を失うことでしょうか。それでも、我慢して読んでいくと、そのシナリオ設定がこの作品の完成度の高さには必要だったとうなずける展開になっています。 総合的には、精神的に価値の高い内容だと思います。 | ||||
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第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作。 でもこれ、ミステリーじゃ無いじゃん。 幻想小説かファンタジーと言うべき作品ですね。 何故この作品がミステリーの賞を取れたのか、それこそミステリーです。 審査員はバカばっかりだったんでしょうか。 それとも、ろくな作品が集まらなかったのかな。 それなりの感動作ではあるが、真理子という人物が、ちょっと 出来すぎていたり、お涙頂戴の部分が鼻に付いたりもする。 千織という少女の造形は、なかなか秀逸。 ミステリーだと思って読むと、展開が遅いのでいらつくかも知れない。 | ||||
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イギリス風スピリチュアリズムを地でゆくような物語。人間のこころイコール脳細胞と考える即物的傾向の人には馬鹿馬鹿しい話に思えるだろうが、霊的傾向の強い人にはとても感動的な物語。その人の人生観によって評価が分かれるのはやむをえない。 作者は、神的存在を信じ、肉体は霊の単なる入れ物にすぎないのであって、肉体は死んでも霊は別の世界で生き続けると考える側に立つ。死んだらどこへ行くのだろうかという人間にとっての重大な問題を深く考えさせてくれる。 冒頭の見開き部分に書かれた言葉、「キリエ・エレイソン ― 主よ、導きたまえ」は、この作品の内容を暗示している。真理子の天上での救いと幸せ、また、彼女の精一杯の想いに支えられた地上での敬輔と千織の将来の幸せを心から祈るものだ。非常に精神性の高い作品である。 生と死と愛をテーマとした優れた小説で、出会えてよかったと思える本のひとつである。 | ||||
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映画は観ていないが、「泣ける」と注目を集めたのは知っている。 読んだら期待以上の作品だった。 またこの人の作品を読みたい。 いやーよかった! | ||||
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たしかに解説でも書かれているとおり、 以前読んだことのある、映画化もされた小説に 物語の核となる重要な仕掛けが似ていた。 けれどそれを補って余りある、、というか その有名小説とはテーマ(主題)が全然違うのだ、 ということに読み終わってから気づいた。 内容についてはあまり書かないほうがいいと思うが、 読んだあとに、 自分もがんばって生きていこう、 今の自分を認めてあげよう、 そう思えた作品。 しばらく他の作品を読みたくないくらいだった。 おすすめです。 | ||||
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ミステリーとは正直言いがたい。 でも本としては大変よかった。 こうくるだろう、という奇蹟はより奇蹟をまして描かれる。 うむ、いい本を読んだ。 | ||||
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私も読み始めたときはどこかで見たような設定、ファンタジーのはずなのに妙にリアルすぎる医学・背景説明にやや戸惑いを覚えましたが、ラストの50ページで本作は傑作になったと思いました。 ストーリーは敬輔と千織のエピソードから真理子のエピソードに移り、最後に一つに収束するような構造を持っています。生と死の意味を問いかけながらも重苦しさを感じさせず、雰囲気は最期まで爽やかです。 最後の奇蹟が起こったとき、敬輔と真理子は精神的な呪縛から解き放たれ、同時に敬輔に負い目を感じていた千織も救われます。事件によって眠っていた脳の一部が活性化した千織は、敬輔の考えるようにいつか自立する日が来るでしょう。それでも二人の関係の継続を感じさせるのは真理子が千織に残していった敬輔への恋心でした。そういった意味ではラストの二人の姿は暗示的です。 | ||||
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脳に障害を負った少女千織とピアニストの道を閉ざされた主人公の青年、という設定には正直言って、「どこかで見たような」と言う感があります。また、読み進めていくと、千織と真理子という女性の間に起きたファンタジー的出来事も「どこかで見たような」感があり、この時点では閉口しました。 が、それからの四日間の奇蹟には、まさに素晴らしいものがありました。奇蹟がどうのこうのではなく、主人公や真理子、そして周りの人たちの心の動き、想いは涙なしでは読めないと思います。 | ||||
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小説って、出だしの一行が肝心・・・ですよね? 100万部を超えるベストセラーで、映画化もされて、 結構評判もいいらしいので、読み始めたわけですが... この作品、最初の数ページは、なんともつかみづらい文章でした。 でも、活字中毒が幸いしてか、途中で投げ出さずに読み進んでいくと、 以外や以外、これほど引き込まれた小説は初めてでした。 今まで、通勤電車(往復約1時間)を利用して、というか、 本は電車の中でしか読んだことがなかったボクだけど、 電車を降りてまでページを閉じずに改札口まで行き、 しかも、会社までの途中にあるコーヒーショップに立ち寄ってまで 続きを読みたくなったのには、自分でも驚きました。 この小説の最大の焦点ともいえる『 奇蹟 』 については、 似たような設定が過去の作品(映画にもなっている)にもあり、 状況や場面が手に取るようにわかったので、 逆に、純粋に文章そのもに没頭できましたし、 心地よく、リズム感のある文体は、次はどうなるのだろうと、 思わずにはいられない魅惑の小説でした。 | ||||
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第1回(2002年度)「このミステリーがすごい!」大賞金賞受賞作。 才能あるピアニスト如月は、ウィーンで銃撃事件に巻き込まれ その左手の薬指を失います。その時、被害者の娘だった知的障碍者の 千織と出会います。 身寄りを失った千織を連れて帰国した如月は、両親が千織を 預かります。 千織は、ピアノに対するサヴァン症候群を見せます。そしてふたりは 小さなコンサートを、介護施設や病院で行い始めます。 まず、冒頭でよどみなく物語に誘う文章力に驚きます。 千織の障碍、その診察に伴う脳の働き、障碍者とともに生活する戸惑いと 学びなど、説明部分を説明と思わせない巧さ。 小説のテーマは途中、障碍者の小さなコンサートから引き出される 能力の開花ではなく、死を前にした人間の心の動きや、人々に対する 深い愛情、精一杯生きることの大切さなどにシフトしていきます。 ストーリーはそれに伴い、意外性な方向に向かいます。 もちろんサヴァン症候群を扱った小説も、昏睡状態の魂の憑依なども、 全く新しいものではなく、使い古されたものですが。 けれど、そうしなければ著者はこのテーマが描けなかったのでしょうね。 ストーリーとテーマに、必然性を感じます。 ピアニストの夢を諦めた如月の無念や、千織への嫉妬。 また普段は障碍に隠れている千織の罪の意識と謝罪。 そして昏睡状態に陥る真理子の愛と無念。 これらの心の変化を、丁寧に描きます。 また、夕焼けのなか、人影が列を作り、ゆっくりと歩むなどの 風景描写、ピアノの奏でる音色の描写力の高さ。 筆力がタダモノではない。 | ||||
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ここでいう奇跡ってなんのだろう。でも、人生の最後に一番大好きな人にこんな事があって、イヤだったし、すごくつらかった。けれども、あなたに会えたから、プラスマイナスゼロだねと言えたらいいなと思います。人に嫌われたり、恨まれたりするのは嫌だけれども、それほどみんなから愛されたいと思って生きているわけでもないので、「ああ、みんな私が必要なのね」では、感動しないひねくれものです。 | ||||
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第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞を受賞との事ですが、ミステリーって言う感じではないですね。 どちらかと言うとファンタジーでしょうか? でも自分的にはかなりメッセージを感じましたし、考えささせられました。 お話は脳障害を持った女の子と将来に絶望したピアニストがある場所を訪問した時に起こったことを描いているのですが、後半は嗚咽を漏らしながら読みました。 読んでない人のために詳細なことは割愛しますが、死を自覚した登場人物の苦悩と想いが綴られていく様は本当に心揺さぶられました。 「自分が数日後に死ぬとしたら・・・」 自分は何を誇れるんだろう・・・・ 考えさせられる作品でした。 | ||||
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何のために人は生きているのかと問われると本当のところはわかりませんが、誰かのために生きていると言われるとそうかもしれないと納得してしまいました。 | ||||
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人から勧められ、出だしの内容を聞いてマイナスイメージで読み始めました。似たような本を読んだことがあったので、結末もイメージしながら進んでいきました。が、読んでいくにつれて引き込まれ、とまらない!クライマックスは、地下鉄の中。それもラッシュ時だったのですが、涙が止まらなく・・・でも読むことを止める事も出来なくて恥ずかしい思いをしました(*^^*)読み終えて・・・気持ちが良かったです。心が癒された本に初めて出会いました。 | ||||
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新人の作品とは思えないほど、筆力があり奥が深い作品。医学、音楽、施設経営等についても、相当取材をしている跡がうかがえる。特に、真理子の絞り出すような心の叫びは、よくぞ新人の男性作家がここまで書けたと感心する。子どもを産めない体であることから、婚家を去り、脳障害のリハビリセンターでの仕事に忙殺されることに幸せを感じようとする真理子。彼女に共感する、ある程度の人生経験を積んだ女性読者も多いのでは。この作品は、ミステリーとして読もうとすると期待を裏切られるかもしれない。指先を失ったピアニスト如月、両親を失った脳障害のある少女千織、家族と家族をつくる可能性を失った真理子、それぞれが出会い、人生のしきり直しをする4日間の物語。奇跡のできごとの後も、人は生き続ける。500ページの長編で、かなり心をえぐる描写もあるので、途中疲れるが、間違いなく読後感は爽やかである。 | ||||
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どこかで聞いたことのあるストーリーに最初は「?」という感じだったのですが、読み進めていくうちにまったく別物であったことが分かりました。 ストーリーの作り方、伏線の張り方(またその回収力)、ピアノ、脳に至るまでの知識には新人離れしたものがあります。 表現力がかなり高い作家だと思います。「雪の夜話」ではどうも文章のリズムが悪かったのですが、処女作である「四日間の奇跡」はそんなこともなく、心地よいリズムで読みやすいです。良作であると思います。 | ||||
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~僕は今うつ病で、長ったらしい小説を読みきるだけの気力がありません。ですが、この作品はすぐに読み終えました。『このミステリーがすごい!』大賞受賞で、「描写力抜群」「正統派の魅力」「新人離れしたうまさが光る」という書評でしたが、正直言って(私に読解力がないせいかも知れませんが)ごく普通の文章であったという印象でした。その上、「こ~~れはミステリーですか?」といった素朴な感想を読後に感じました。終盤は情けなくも泣いてしまいましたが、上記にあげた事柄を無視すれば、まあまあ面白かったのではないかと思います。中盤まではイベントらしいイベントがないにもかかわらず、すらすら読めたのは「新人離れしたうまさ」ゆえの筆力なのでしょうか。。。~ | ||||
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第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作、ということで、読む前から一定の評価を得ている小説でした。感涙のベストセラーとして100万部以上読まれている作品ですから、悪いわけがありません。文庫本にして500ページ、結構なボリュームでしたが、一気に読みました。この『四日間の奇蹟』をジャンル分けする場合「ミステリー」かどうかは難しい所ですが、「ファンタジー」という扱いではないと思います。『四日間の奇蹟』というタイトル通り、素直に「奇蹟」を描いた小説である、と読み進めるのが一番しっくりときそうです。「四日間」という限定された時間枠の中での登場人物の心の内面描写は、時には饒舌過ぎて、「行間を読む」という小説の醍醐味からは外れますが、「人間の生き方」というものを考えさせられたのも事実です。「脳の障害」「生と死」という重いテーマでしたが、「愛」で包みこむことで救われていく小説でもありました。倉野医師の言葉の中で、「自己犠牲」に触れている箇所があり、「それが究極的な意味で人間を人間たらしめている行動」だ、という言葉の中にこの作品の描きたい主題がありますね。ラスト近くの夜の「礼拝堂」において、「昼間の祈りが神への畏怖と祝福なのだとしたら、夜の祈りは死への恐れ」だと真理子が言う言葉の後におとずれる「奇蹟」の瞬間。その時に弾かれるベートーヴェンのピアノソナタ「月光」の音楽。「ピアノ」という狂言廻しの設定を得て、全編を通して、非常に象徴的なシーンだったと思います。残念ながら、映画は見ていませんが、原作同様しっかりと撮られていると予想しています。私には、まだ「映画を見る」という楽しみを残していますので、しばらくこの作品との付き合いが続きそうです。 | ||||
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