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わたしの名前を消さないでの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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この本を注文したのは、CWA賞ゴールド・ダガーの最終候補でベストセラーという宣伝文句に惹き寄せられてしまったからである。まあ、ベストセラーというのは、過剰宣伝の場合もあるが、CWA賞ゴールド・タガー最終候補というのは客観的事実である。本邦初訳の文庫本で、お値段も手頃となると、がまんするのが難しい。 カバーのあらすじを読むと、ニューヨークで殺された少女の殺人の謎と犯人を、発見者の女性が二人目の犠牲者になりかかりながらも解明していくサスペンス・ミステリーのようである。 読み始める。 語り手がわたし(アリス)になったり、ルビーになったり、時間が進んだりもどったりで、読みにくい。ルビーの部分はアリスが三人称で語っているようにはっきり書かれているところもあるが、はっきりしないところもあってわかりにくい。さらに、殺されたアリスの魂が発見者ルビーの行動と心理を見守り、ちょっと操作しているような設定も馴染みにくい。 それでも、アリスがモデル兼同棲していた写真家兼教師に、17歳と告白したばかり叩き出される前半四分の一までは、どうにかついていけた。 その後はだんだん気乗りがしなくなり、メインの殺人と死体発見が起きても、読書の興奮が起きてこない。 本の真ん中あたりで、「デス・クラブ」が出てきて、重要な存在となってくると、ますます興ざめしてきた(すみません)、①これはミステリーなのだろうか。いや、そう思うのは、考え方が古い(家父長的?)からだ。②これだけの難しい設定で、物語を展開できるのは新人作家としてすごい筆力ではないか、③しかし、面白くない。溶け込めない。そんなことを考えながら、何とか読み続けていた。 それでも、事件の真相が読者に知らされる後半4分の1はそれなりの盛り上がり感はあり、それなりに面白かった。 小橋めぐみ氏の解説に書かれているように、本書では、犯人の情報については必要最低限しか書かれていない。氏はその点を批判せずに、「死そのものを深く掘り下げた犯罪小説」と賞賛しておられる。まあ、そうなのかもしれない。 個人的には、犯人だけでなく、アリスの死体の所見についてもきちんと書かれてないように思う。 犯人や死体についての客観的情報をきちんと書かないのはミステリーとしてどうかと思ってしまうのは、たぶん考え方が古いのだろう。 2回目読んだら、1回目よりは面白かったので、評価は☆☆☆として、レビューを書くことにした。 | ||||
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