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英雄
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英雄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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うーん。少し思ったのと違う。 | ||||
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力作です。 戦後一代で上場企業を作り上げた人物を、 多角的な視点から描いています。 ミステリーと思って読むから、評価低くなっちゃうのかな? 興味が持てない?…ああ、昭和の立身出世物語はもう今の若い人には関心がわかないのでしょう。 未来に希望が持てない世代だからかな。 | ||||
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興味を持てず30ページで離脱 | ||||
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※削除申請(1件)
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タイトルは、ヒーローという意味ではなく、英雄(ひでお)という人物の名前である。 植松英美(うえまつえみ)は、スーパーで働いている。ある日、英美のところに捜査一課の刑事がやって来る。英美の実の父親、南郷英雄(なんごうひでお)が射殺された。英美の母、秋子は英雄と別れ、後藤忠樹と結婚したのだ。秋子は7年前に亡くなった。秋子は英雄についてほとんど話さなかったため、英美は実の父親のことをよく知らない。 英雄は山藤ホールディングスという一流企業グループの創業者だった。秋子は慰謝料として大金を英雄から受け取り、その金で飲食店を開いた。しかし、秋子が死んだときに夫だった忠樹が遺留分をよこせと言ってきて、英美たちは土地を担保にして1500万円を借り、忠樹に渡したのだ。 その借金はまだ半分も返済しておらず、「はる屋」という飲食店を続けるために金が必要だった。そこで、英美たちは遺留分を請求することにした。 警察の説明によると、まず英雄のグループ会社、山藤建設の手抜き工事が発覚した。続いて、山藤運輸でも過去に過積載が原因で事故を起こしていたことが明らかになった。グループのスーパーとホームセンターでもパート社員の待遇がひどいと訴えられた。その結果、南郷英雄は会長を辞めなければならなかった。そのさなかにこの殺人が起きたのだ。 担当の刑事が弁護士を連れてやって来て、遺留分を受け取る代わりに、殺人事件の真相を少しでも探ってくれないかと頼まれる。父親のことを知りたい英美は引き受けた。 ここで物語は昔に戻り、英雄と秋子の出会いとその後などが描かれる。英雄は決して聖人君子ではなく、非合法すれすれの行為もしながら会社を大きくした。女ぐせも悪かった。結婚していながら、女を次々に作っていた。秋子もその一人だったのだ。 遺産相続を巡って南郷英雄という人物の正体が明かされていく内容で、あまり興味を持てるような話ではなかった。「ホワイトアウト」や「奪取」を書いた著者なら、もっと面白い小説を書けるはずなのに……と思わざるを得ない。もっと面白い作品を読みたい。 | ||||
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1年前に射殺された大手企業の創業者の南郷英雄。まだ犯人は見つかっておらず警察が事件を調べる中で、植松英美は自分が南郷英雄の非嫡出子であることを初めて知らされ、父がどんな人間だったのかを調べていくという展開。 英美が過去を調べていく中で、英雄の生き方や昔の人間関係が明らかになっていくとともに、戦後、オイルショック、バブルの時代がどんな時代だったのか、その時代描写や意地でも生き抜いて成功するという力強い生き方は読み応えがあった。 ただ、ミステリとしては中途半端だった。英美がただ英雄の過去を追っていただけで、何かの証拠を掴んだわけでもなく、たまたま犯人が罪を自白したというだけの話だったのが物足りなく感じた。 遺産を巡る親族の争いや、会社の粉飾決算、義母の過去のいやがらせ、やくざとの因縁など、ネタはたくさんあったので、社員から見た以外の英雄の姿も描いてほしかった。 | ||||
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導入場面で、刑事と弁護士が主人公え英美に殺人事件の被害者が実の父親であり、遺産相続請求人に名乗りあげることで、被害者の家族に接触して犯人捜査の協力をするよう依頼される。刑事曰く、「誰が殺したのかを知りたい権利を誰も止める権利は無い」と。被害者の家族に殺人事件の捜査が許されるなんて話は初耳だし、刑事と弁護士が担当事件の内容をペラペラ喋るなんてありえない、しかも一般人の家で。この非現実さに一気に冷めてしまった。火曜サスペンス劇場レベルのストーリーです。 | ||||
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「書店員大絶賛」のオビ書評は、本を売りたいから書いているだけのものがほとんど。 本作のオビ書評だけ見る限り、ものすごい小説のように書かれているが、読んでて眠くなるような凡庸な作品であった。 調べたら、書店員だった方がこのオビ書評を書いていた。 今度からは、Amazonの複数のレビューを読んで買うことにします。 | ||||
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真保裕一の新作のレビューである。私は、歴史小説好きゆえ、昨年、偶々、同じ作者の「真・慶安太平記」(講談社、2021年)を手に取り、その人物造形や物語の進め方にすっかり驚嘆し、大変感銘を受けて、レビューを書いた。本作はサスペンス作品であり、私は余りミステリーを読まないのであるが、昨年の余韻もあり、この新作を手に取った。 ミステリーなので、筋については、ほんの触りだけを書く。主人公の植松英美は、(卸売業と私は推察する)会社に勤務していて、平凡な、残業の毎日である。ある晩、警察の訪問を受け、実の父親が射殺されたことを知る。英美は、亡くなった母から、実の父親が、育ての父親とは別にいることを知らされていたが、その実の父親については名前も知らず、警察の訪問により、初めて名前を知ったのだった。射殺された父親は、とある上場企業を創業し、一代で会社を大きくした実業家であり、英美には、その遺産の遺留分を受け取る権利が生じた。警察によれば、実の父親が誰に射殺されたか、全く糸口が掴めていない。警察は、英美に対して、遺産の遺留分を請求することで、実の父親の家族や会社に近づき、犯人の手がかりを掴んでほしいと依頼する。英美はこれを受け入れ、実の父親の家族や会社関係者に会い、実の父親がどのような人物で、どのように生きたかを探っていく。 さて、作者は、この実の父親が、戦争直後の混乱期から、いかに生きたかを活写する。生き残り、さらに頭角を現すためには、自らの全てを仕事に投げうち、不法なことに手を染め、競合相手を蹴落とし、結婚相手を打算で選ぶ代わりに沢山の愛人を作り、容赦なく不出来な部下を切り捨てていくしかなかった。誰からも恨みを買うだろう。犯人になりうる人物はいくらでもいて、犯人像は全く絞れない。ミステリーとしての仕掛けは、大変優れていると言えるのだろう。 しかし、それよりも、私は、作者が、そのような、綺麗事では語れない、戦後というガムシャラな時代を、読者に提示したかったのではないかという気がしている(これについては、大変成功している)。そして衰退する現下の日本で働く読者に対して、そのようなガムシャラさを思い起こさせようとしているのかもしれない。しかし、現代の日本人に、ガムシャラなだけの創業者は訴えるものがあるだろうか。愛や哲学のある稲盛和夫氏のような創業者を、私たちは敬慕する時代に生きている。だから、登場人物やストーリー展開に、私は共感できなかった。 私は、ミステリーとしての出来・不出来の評価はわからないが、作者の戦後の時代の描き方が優れていると思う反面、登場人物に共感できないという思いから、この作品を「標準点」としての☆3つと評価した。これは、私の書いた48番目のレビューである。2022年9月19日読了。 | ||||
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