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雷神
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雷神の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.79pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 21~27 2/2ページ
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展開にはらはら… 期待通り、読みごたえがありました。 一気に読みました。 | ||||
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本年度前半の話題作の筆頭に挙げられる一冊です。著者の道尾秀介氏にとっても自信作だったのでしょう。このアマゾンの欄にご自身登場して自信作である旨を語っています。実際骨太な作品構成には感銘を受けました。主人公の妻の事故死と31年前に起った殺人事件が絡まりあうように進行していくパターンはハードボイルド的(チャンドラー的といってもいいかも)なものを感じさせると同時に、田舎の小さなコミュニティーの中で起った怨念の絡まる事件として横溝正史的な手法も取り入ているのが凄いところです。一方で変に時間軸をいじることなく、その間に起きた事件(たとえば中越地震など)も上手く物語りに取り込んでいます。物語の随所に散りばめられた前振りも見事で、思わず何度か読み返してしまいました。みなさんにも是非ご一読をお勧めしたいと思います。 しかし一方疑問点・不満点がなかった訳ではありません。これ以下はネタバレになってしまいますので、本書をお読みになる予定の方には飛ばしていただいて、読後感として賛否を伺いたいと思います。 疑問点はどれも作者がこの物語を成立させるために必要とした部分だったと考えられるので、つらいところなのですが、まず主人公と篠林雄一郎は主人公が埼玉で経営する小料理屋で実際に会っているという点です。この物語は篠林が主人公幸人とその父南人を誤認するところから始まるのですが、この時点で43歳(もしくは44歳)の主人公と、生きていれば70歳を越えているはずの南人を間違えるでしょうか。電話の時点ではわたしたちの日常でも父子の声がとても似ていて間違えるということは時に経験するところですが、この場合は実際に会って、しかも言葉を交わしているんです。これがなければ物語が進行しないことは分かりますが、ちょっと無理があったのではないでしょうか。しかしこれなど別の進行のさせ方もあったのではと思われます。 第二は希恵の母容子が当時取った行動です。このキノコ汁には白いキノコも入れる習慣があったとはいいますが、このひとはキノコ産業を主産業のひとつとする羽田上村で代々神主を務めてきた家系のひとで、毎年行われる神鳴祭ではキノコ汁を作ることが恒例になっていたのです。ひと目見ておかしいと思わなかった方が不自然なのではないでしょうか。しかも主人公の姉に手紙を書いてそのあと自死してしまいます。こうした寒村で神主を務めてきた身として特殊な精神状態にあったとされていますが、彼女も地場産業に関わってきたプロのひとりとして、非常退避的行動(つまり汁をすててしまうとか)を取らなかったことの方が不自然だと思いました。もっともこれも容子がうまく立ち回っていたら事件そのものが起らなかった訳で、作者としてはつらいところだと思いますが... あえて付け加えれば、主人公の娘夕見の行動パターンもあります。この娘は頭も切れ、行動力もある娘として描かれていますが、であるとすると15年前の母の交通事故について何も調べなかったのでしょうか。警察や事件関係者が黙っていたとしても、こうした事件をマスコミが報道しない方がおかしいと思います。もっともこの点もあまり突っ込むと物語そのものが成立しなくなってしまいますのでしかたがないとは思うのですが。 不満点を挙げるとすると、これは何人かの方々がすでに述べておられますが、写真家でいわば“事件ハンター”ともいえる彩根が都合良く登場して、進行役・まとめ役を勤めてしまっている点です。たまたま彼が羽田上村に調査に来たタイミングと主人公たちの行動が一致しているだけでなく、夕見の尊敬する写真家の息子だったりと、偶然にしても少し出来過ぎている点も気になりますね。人物の設定はともかくとして、わたしもミステリーファンのひとりとして、こういう人物がいてくれた方が作者としてはずっと物語が書きやすいというのは理解できるのですが、やはりこの人物は登場させるにせよ重要な脇役程度にととておくべきだったのではないでしょうか。黒澤宗吾が死んだ段階で主人公はほぼ自力で真相に辿りついていたわけで、彩根がいろいろとまとめ役いなってくれる必要はかならずしもなかったのではないでしょうか。 長々と書いてしまいました。疑問点や不満点ばかりを書き込んでしまいましたが、逆にいえばそれだけものを考えさせる作品だということで、この作品がそういったレベルの作品であることを逆にのべているのだとご理解下さい。重ねて、ご一読をお勧めします。 | ||||
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最高に面白かった!まさかこうなるとは…予測不可能! | ||||
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道尾さん待ってました!道尾さんWORLD全開です。 重たくて気持ちが下降気味になりますが、ストーリー展開に今回も圧巻です。 面白いです。 | ||||
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15年前に起きた交通事故の真相を知る見知らぬ脅迫者から身を隠すため30年ぶりに故郷を訪れる主人公たち しかし、彼らが30年間故郷を訪れなかったのにはある理由があったー 誰が罪を犯し、誰を救おうとしていたのか、30年前に起きた事件の真相を探る彼らに果たして救いはあるのか 先が気になりあっという間に読んでしまうこと請け合いです面白かったです ただヘビーな結末を望まない方は最後のページをめくらない方がいいです真面目な話し冗談抜きで そこで読み終わっても何の問題もありません | ||||
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夢中になりすぎて、あっという間に過ぎ去っていく384ページ。 帯に”ミステリの神業を見よ”とありますが、確かに本書は並のミステリー小説とは一線を画す完成度だと思います。 道尾氏の作品という事もあり、何らかの叙述トリックや仕掛けが用意されているのだろう、と予測しながら読みましたが、事前にそうした予想を立てておきつつも、見事なまでに予想と期待の遥か上を行かれます。 事前情報を得ずに、とりあえず読み始めて欲しい。拍手。 | ||||
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主な舞台である田舎の寒村の風習や気候などの作り込みが抜群に上手く、それが見事なまでにミステリーならではの謎解きの魅力と結び付けられています。 勘のいい読者なら事件の背景は予想がつくかもしれませんが、果たして作者の意図した伏線をどこまで回収出来るか、読む楽しみの一つです。 もしかすると、人によってはアンフェアに感じるところもあるかもしれませんが、それも楽しい。いずれにしても精緻に練り込まれ考え抜かれたミステリーであることは間違いないと思います。 | ||||
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