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蒼海館の殺人
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蒼海館の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 1~20 1/2ページ
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前作を読んだ時は、まだ高校生の割にやたら「探偵とは」みたいな定義にやたら拘り悩む探偵役「葛城」に違和感がある一方で、次々起こる意外な展開と謎解きのサービス満点感が非常に印象に残っていました。 今回の葛城は悩み過ぎて冒頭から引きこもっていて、ちょっと笑ってしまいました。 何を悩んでるのか、ちょっとついていけない感じは相変わらずですね。 今回も途中の意外過ぎる展開やら怒涛の五連暴露やら、一々読者を飽きさせない姿勢は素晴らしかったです。 いきなり出てくる田所兄も癖があっていいキャラでした。 家族全員の行動を予測し操る謎の黒幕「蜘蛛」の底知れなさ恐ろしさも良かった。 「探偵とは」を悩みぬいた葛城の出した結論が、恐らくだれしも「それはそうだよね」となるものだったのも、そこはなまじ推理に秀でたものにしか理解できない苦悩の上と思えばそういうものなのかもしれません。 ここまで読んできた読者としては迷いを断ち切り覚醒した葛城の大活躍はアツかったですね。 | ||||
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紅蓮館を読んだのがかなり前だったので、前作の話が多く出てきて???となりました。 もし、まとめ買いした方がいれば間を開けずに読むことをおすすめします。 ちなみに次の黄土館でも出てくるのでそれも連続で読むのがいいです。 まさか!?の連続でした。 前作を忘れていたこともあり、序盤は葛城が引きこもっているのもそれに怒りをぶつける田所も少しイラっとしますが、だからこそ後半が生きてきます。 やはりこの世で怖いのは人間と自然災害ですね。 そのクローズドサークルから抜け出せれば世界は安全な火事とは違い、水害は周辺一帯が危険地帯。 殺人犯がいる恐怖、そんなことはお構いなしに迫ってくる水。初めての感覚でした。 台風の時期なこともあり備えようという気持ちになりました。 | ||||
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紅蓮館の方から読むのをおすすめしますが、 事件自体は単体なのでこちらからでも 話は分かります。 でも主役の一皮剥ける感とか…やっぱ前作から 読む事お勧めします! 前回も面白かったですが今回もめっちゃ面白かったですー! 中身も前回とはまた毛色の違ったミステリー… 次も読まなきゃいけないなー!!ってなっちゃいました! | ||||
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久しぶりによむ本格ミステリの長編で、張られていた多くの伏線を頭の中で整理がつかないまま最後まで読み進んでしまいました。しかし幸福な読後感でした。 推理する気概を失った探偵の再生、助手とのきずなの再生、そして家族のきずなの再生、トリックと推理も華麗なものですが、再生を鍵として読めば、推理小説とは別なものが見えてきます。 著者は、古くて新しい問題、名探偵とはいかなる存在か、に自分なりの答えをこの作品にこめたのだと思います。 彼らが、推理することで、どんな未来を生み出すのか、次の作品が楽しみです。 | ||||
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「紅蓮館の殺人」より良かったです。犯人の意外性もありましたし、こんな人間が身近にいたら本当に恐ろしいというリアリティもありました。 ただトリック的に現実には難しい犯行という点は否めませんが、そこは自分はこの作品の楽しさを損なっていないと思うので気にしません。ただ一作目にも感じたのですが、やはり葛城の探偵然とした姿に違和感があります。なぜ一介の学生探偵がここまで自分に責任を感じるのか‥理解に苦しみました。稀代のの名探偵なら分かるのですが‥ シリーズも浅いし、読み手としては推理が得意な学生探偵という立ち位置にしか見えないんですよね‥そこの温度差がどうしても葛城に共感し難いものがあります。一作目よりこの違和感は深くなりました。 あとクローズドサークルにするための新たな試みという点は理解できるのですが、館が沈むとか館が焼失するとか、それにタイムリミットまで加わると、煩わしいとしか思えませんでした。ミステリーを楽しむには余計な要素かと。このあたりは個々人の好みによるとは思いますが、自分には邪魔な要素にしか感じませんでした。 | ||||
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文句なしに面白い! 一気に読んでしまいました。 途中その人物を疑った瞬間はありましたが、犯人が誰か、本当に最後の最後まで分かりませんでした。どんでん返し!騙されました。最高です。 | ||||
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まず「紅蓮館の殺人」から読むことをお勧めした上で。 前作ラストからストーリーが地続きであるのと、脇役キャラの棘つく言動もあり、序盤は正直読むのキツかったです……。 が、中~終盤の急転直下はすごい!!無数のパズルピースが一気に組み立てられるようでした。 葛城の探偵としての血、そして一族の血が絡み合う物語。ラストは必読です。 | ||||
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【本作品を選んだ理由】 「名探偵は嘘をつかない」でデビューした作者。 デビュー作を含め、4作品を読んできた私は、「本格ミステリ」の傑作を書き続ける作家となる確率が高いと感じていました。 本作品も、好評のようなので、手に取ってみることに。 【率直な感想】 ミステリ小説が誕生して、150年以上が経過していますが、この間、ミステリ作家たちは、様々な「趣向」を凝らし、読者を楽しませてきました。 そうした「趣向」のうち、全く手をつけていないものは、恐らくないと思われます。 そこで、本作品の作者は、「既存の趣向」の中に、「新機軸」を切り開こうとしているように思えました。 それは、これまでの4作品を読んで感じたことです。 それでは、本作品は、どの「趣向」に手をつけるのか? <クローズドサークルの新機軸ではない> 本作品は、「紅蓮館の殺人」の続編に当たり、同様に、「クローズドサークル」ものとなっています。 本作品では、「水」ですね。大型台風の影響で、河川が氾濫し、館に水が迫ってくることで、「クローズドサークル」となる。 でも、本作品は、「クローズドサークル」の新機軸を狙ったものではありません。 既存の作品同様、名探偵が推理で真相を解明させる物語とするうえで、警察が介入して捜査することを避けるための便法に過ぎません。 「クローズドサークル」の新機軸は、「屍人荘の殺人」(2017年:今村昌弘著)が発表されており、これを越える新機軸は困難、と作者も考えていると思われます。 <「新機軸」となる「趣向」はふたつ> それでは、「新機軸」となる「趣向」とは? ひとつは、ネタバレにはならないので書きますと、「顔のない死体」です。 連続殺人が起きる本作品で、最初に起きた事件で、銃で顔を撃たれ、人相の分からない死体が発見されます。 既存の作品で多く使われたのは、顔が分からないことで、死んだと思われた人物とは別人だったということが後で判明する、というもの。 ところが、本作品は、警察の捜査を待たずして、死んだと思われる人物を特定するために、21世紀ならではのある物を使って本人かどうかの確認を行います。 つまり、簡単に本人かどうか、誰でも確認出来てしまう時代になってしまっているということ。 すると、なぜ、犯人は、「顔のない死体」にしたのか? 最後の真相の手前で明かされるのですが、これは「新機軸」ですね。 そしてもうひとつは、これは、最後の真相に関わることなので、ここに記載することはできません。 ただ、ヒントとして、1990年代から21世紀になるくらいの間に、日本では、ミステリ界だけでなく、別のジャンルでも、多くの作家が手掛けたもので、有名作家でいうと、京極夏彦もある作品で、この「趣向」に取り組んでいます。 作者は、この「趣向」に「新機軸」を切り開いています。 【全体評価】 阿津川辰海作品というのは、既存の傑作ミステリ作品を読んでいるかどうかで、評価が分かれるような気がします。 それは、上記のように、「既存の趣向」の「新機軸」を狙っているから。 「既存の趣向」がどんな形で読者を楽しませてきたか知っていると、「こんな手法もあったのか」と楽しむことができるのですが。 個人的には、またもや「新機軸」を生み出してくれたことで、大満足の作品です。 | ||||
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文句ばかり言う奴に 限り何も出来ない。文句を言うならお前が小説を書け書けないのに文句タラタラ言うな!! | ||||
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前作の探偵コンビの物語ながら、読んでいなくても楽しめる。 正統派の本格もので、あちこちに張られまくった伏線がラスト、”名探偵皆を集めて”解決、犯人を指摘する王道展開。 前回は火事、今回は水害により孤立化した邸宅を舞台に展開する連続殺人事件、というストーリー展開も王道中の王道でよい。 ただ、これは(話の構造上)仕方ないのだが、探偵論に絡む主人公のモノローグが少し長すぎて話のリズムが悪くなったのは残念。 とはいえ、どこまでも緻密なロジックに二重三重に張り巡らされた伏線、最後のアクロバティックな推理展開、意外な犯人まで十分楽しめた。 次回作も楽しみ! | ||||
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絶妙な人間関係が複雑に絡み合う事で縺れていく事件。 真相が探偵役によって解されていく渦中のカタルシスは難易度の高い物理トリックを解決するのと、また違った感情を生み出してくれます。 なぜ、やどうやって、よりも「誰」に注目しながら一つ一つの事件を見ていくと面白味が増す気がしました。 探偵とは何か、についての立ち位置も明言されることで読み易くなっています。案外この部分が曖昧な作品や明確に利を持って探偵をやるというスタンスの物語も多いので、ある種古典的な理由が逆に新鮮かもしれません。 主人公を高校生にしているのも、その辺りに関係があるのだろうと思えました。 (この探偵の考え方をハッとさせられるのが30代の大人だと何となく強い違和感が生まれてしまうので) 前作が存在しているので、そこからの続きで読むとより面白くなります。 | ||||
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複雑にすれば良いというものではない。長ければ良いというものでもない。が、作家なら誰しも、こういうややこしくも恥ずかしい作品を書く時期があるのだと思う。「ギリシャ棺」や「黒いトランク」のように(本作はあそこまでレベルは高くないが)。将来、作者さん自身が赤面しながら振り返ることになるとしても。そして、老成するにしたがって、徐々にシンプルな作品を書くようになるのだろう。それは、精神面の成熟でもあり、才能の枯渇でもあると思うが。 | ||||
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本格ミステリとして優れていて面白い部分も多いのに、細かい部分で首をかしげたくなるところが混ざっているせいで物語に入りこみきれなかった。 〜以下ネタバレ〜 入れかわりトリックに無理があるのでは? あの状況で家族を含むみんなを騙すのは不可能だとしか思えず。それからいくら主人公が高校生とはいえ探偵論について深く思い悩んだあげく、行きつく結論がやや浅いというかそれはないだろという気持ちになった。 | ||||
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読んでいる間は、 探偵引きこもりすぎやろ!とか 少々無理すぎる設定やトリックにそんなわけあるか~い!とか ツッコミどころが多々ありましたが、読み終わってみると、なんだか気持ちいい。 そして、すこしさみしいのでした。 早く内容を忘れてもう一度読みたいです。 | ||||
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講談社タイガは、もともと「『今の』若い読者に向けて」の「『今の』レーベル」だ。 自分のような、いい歳をした者が読めば、登場人物の設定やセリフの言い回しに違和感を覚えたとしても、むしろそれで当然で、小説の欠点ではない・・・と思いつつ読んだ。 そうした態度で読めば、文章は読みやすく、前半にきちんと伏線を敷きつつ、各章の「引き」の作り方も上手で、長編を一気に読ませる。 『紅蓮館の殺人』でもそうなのだが、火災や水害、迫りくる危機は、それでも事件の真相に迫り解決しなければならない「名探偵」の存在意義を際立だてるための、お膳立てに過ぎない。 じっさい作者本人は、この作品について「葛城輝義、今再び"探偵"の彼岸に立つ。」ツイートしていた。 作者はあくまでも「"探偵"の彼岸」を描くつもりなのであって、「クローズドサークル物」を書いているつもりは無いのかも知れない。 葛城輝義は高校生なのに?と疑問を感じるかも知れないが、今や徳島県の女子高生が「自分を認めてくれる場所を探して」スタンフォード大学を受験し合格、さらに「学費・寮費等全額補助の給付型奨学金」にも合格して、大学進学を決める時代なのだ。 ましてや「名探偵」という”業”を背負って生きていく者の頭脳と心理が、そこらの高校生と同じであるわけがない。 綾辻行人以降、講談社は法月綸太郎や麻耶雄嵩、我孫子武丸らをノベルズから世に送り出し、いっぽうでジュニア小説からは、はやみねかおるを登場させた。 その講談社が「『今の』若い読者に向けて」、あらためて「作中で探偵が神であるかの様に振るまい、登場人物の運命を決定することについての是非」について考えさせる小説を、文庫書き下ろしで世に送り出していることは、非常に意義深いことだと思う。 講談社「新本格」の最前線に立っている作者による、良心的な作品である。 | ||||
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ストーリーを理解するだけなら、この第2作だけ読んでもわかると思いますが、本作の主題を理解するには、第1作から順番に読まないと全く訳が分からないと思います。 私なりに解釈した本作のテーマは、探偵という役割が果たすべき機能、ということになります。 この作品だけ読むと、正直、冗長で無駄が多いように思うかもしれません。しかし本書の多くの紙面を費やして描かれるのは、第1作の中で謎解き装置として探偵の役割を否定され打ちのめされた主人公が、新たな役割を見出しそれを果たすために謎を解く、その再生する過程と新たな役割を果たしていく姿だと思います。 作中の人物が言う所の「ホームドラマ」として描かれる場面の多くは、ともすれば無駄に思えるかもしれませんが、京極夏彦氏が描く「憑き物落とし」にも共通した場面といえるのではないでしょうか。 | ||||
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前作「紅蓮館の殺人」では、作中の誰が言っているセリフなのかが曖昧な書き方が多かったため、何となく「読み手を混乱させる文章を書く作家だなぁ」という印象がありました。 ですがこの「蒼海館の殺人」では、そうした曖昧な文章がほとんどなく無く、とても安心して読め進めることができました。 文章で読み手を欺く「叙述トリック」は使われておらず、まさに真犯人VS名探偵という本格推理好きにはたまらない構成も◎。 個人的には、前作で心に傷を負ったものの今作で復活を遂げた若き名探偵コンビの姿に、心から安堵しております(笑) | ||||
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「紅蓮館の殺人」を読んでから本書を読まないと、なぜ主人公の探偵が今無気力になっているのかがわからないですね。ただ、私自身の評価としては「紅蓮館の殺人」はあまり高くないので、難しいところですが、でも前作より今作の方が断然面白いと思います。一つの推理が終わって、いろいろな事がはっきりしたと思ったら、もう一つの段階の推理へ。今度こそ終わりか、と思うと、今度こそ本当の解決が。主人公が元気のない前半はなかなか進まななかったけれど、本気を出してからの後半は面白かった。ただ、やっぱりわかりづらいところがあります。私の理解力の無さなのかもしれませんが、そして、kindleで読んでいると、時系列の表があまりに小さくて見えません(泣) | ||||
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まだ途中ですが、前作も読んでいたのでおもしろいです | ||||
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後半に出てくるある一行を読んでなるほど! と思った。発送の仕方が素晴らしい。 シリーズ第二弾にして前作を超える傑作だった。 | ||||
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