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(短編集)
こちらあみ子
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こちらあみ子の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全117件 1~20 1/6ページ
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表紙を飾るこの彫刻家を雑誌で見かけたのは10年前で、この作品とよく似ているこの世にいない素敵な生き物の作品だった。 彫刻家が小説の表紙に使われている筒井康隆の残像に口紅をも、とても素敵なので、表紙に惹かれて買ってよかった。 こちらあみ子を読んで、読み始めて、そのまま続けて全部通して読んでしまった。 好きじゃ、殺すのくだりで笑いが込み上げてくるのと同時にあみ子の言葉の真摯さが刺さった。やられた。この作家のファンになった。今村夏子怖い。 どこかの世界をそっくりそのまま断片的に持って来たようなリアルさ。怖い。 作家の頭の中をこんな丁寧に描写して、言葉に残してくれた。ここ2ヶ月で一番夢中になった3時間でした。書いてくれて、感謝。 あみ子って名前、わたしの名前とよく似てるから。 ゾッとしたー | ||||
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表題作の「こちらあみ子」の映画版を観て衝撃を受け、思わず原作も購入して読みました。 表題作については映画の方のレビューで書くつもりなので、同時収録されている「ピクニック」について感想を書きます。こちらは表題作ほどの衝撃は受けなかったものの、なんとも言えない後味の悪さやモヤモヤ感があり、恐らく読み手によって感想が変わるので色々と考察のしがいがある小説でした。 【以下ネタバレ】 とある地方都市にあるビキニ姿の女の子たちの接客が売りの飲み屋が舞台。そこに新しく、お店の女の子たちよりちょっと年のいった女性が雇われてきたところから話が始まります。彼女はなんと売れっ子お笑い芸人と付き合っていると言い出し…というのがあらすじ。本音と建前の建前だけの部分、また感情表現をできるだけ排して事実関係だけを淡々と語る文面なので分かりづらいですが、これは所謂イジメの話なんだと思います。場所が学校ではなく職場なだけで。ただ、イジメと言っても中高生ではなく20歳前後の大人がやっているので、わかりやすく無視するとか物を隠すとかではないのがポイントですね。一見、イジメグループは妄想癖のある被害者の有名人と付き合っているという話を疑いもなく信じてくれ応援してくれているようですが、実際は全く信じておらず、妄想に踊らされる被害者を煽っておもちゃにして遊んでいます。それは最後の方にある、被害者の話をあからさまに信じていなかった新人の女の子とイジメグループとのやりとりでわかります。被害者と有名人との関係の今後の展開について新人とお金をかけていたり、「被害者は有名人に頼まれて、彼が落とした携帯を探して毎日必死にドブさらいしていた」と新人に教えている時にニヤニヤ嗤ったり…被害者の話を信じていれば絶対に取らない言動ばかりです。 また、それ以外にもドブさらいの時にご褒美に動物にあげるみたいにピーナッツを投げ与える、イジメグループのダンスレッスンの時に厨房から一人一人の注文に合わせた飲み物やアイスをかっぱらって持って越させる、等々よく読むととても友達とは思えない接し方をしています。 また、この小説で印象深いのがイジメをする人たちの1人1人のキャラクターや個性が全く描かれていないこと。イジメグループは主犯格の名前を取って一貫して「ルミたち」「仲間」と呼ばれていて1人1人の名前がありません。そしてみんな個人的な考えがまるでないかのようにグループで同じ考え、行動を取る。良からぬ行動をする時に、集団になると思考停止する様がよく描かれていると思います。 最初、被害者の妄想話に懐疑的でよく突っかかってた新人の女の子も結局「ルミたち」に感化され、そのグループに加わります。その途端に、それまでは「新人」と呼ばれていたその女の子は個性を失い「仲間」と表現され、それに気づいた時はちょっとギョッとしました。 | ||||
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読んだのは2011年の単行本の方で、表題作と「ピクニック」が収録されたもの。 Amazon商品紹介より、以下です。 あみ子は、少し風変わりな女の子。 優しい父、一緒に登下校をしてくれる兄、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいる母、憧れの同級生のり君。 純粋なあみ子の行動が、周囲の人々を否応なしに変えていく過程を少女の無垢な視線で鮮やかに描き、独自の世界を示した、第26回太宰治賞、第24回三島由紀夫賞受賞の異才のデビュー作。 * まず、「こちらあみ子」について。ネタバレあり。 元が「あたらしい娘」を改題した。原題では、理解し難い配慮だろうか。 「おもしろい、だけじゃない。多様な読みかたができる、豊かで奥行きのある」と、三浦しをんさんが評した通りです。 そういう意味では改題はどうかなー?と思う。 「こちらあみ子」だと、「誰も応答してくれない」→孤立していく。こっちに頭が行っちゃう(固定される)から、作者がどういった意味でタイトルを付けたのかな、っていう想像範囲が狭くなってしまうかな。 さておき、大体が、読めばこの子は発達障がいを持つ子なんかなって決めつける。だが内容には、一切書かれていない。自分もおかげで読後に理解し直したが、発達障がいは近年で、海外からでは40年くらい認知が遅れてると言われている日本。 自分も知識で蓄え始めたのはまだ2~3年ほど前、自分の無知さを呪ったよ。 これからでも知っておいた方がいいと思う。法律も変わっていくし。 アスペルガーとか、よく聞こえてくる。海外ドラマも観た。 公表している有名人らもいるし、発達障がいって病気ではない。理解してほしいのは、どこにでもいるという事で、読んでいるあなたもそうかもしれない。 さて、自閉で自分の興味にしか考えられないあみ子さん。 家族に同級生たち、先生。みんなが優しいが、諦めている。 何が幸せ? 社会で生きていけないのは不幸? それは何が悪いのだろうか? 「無知」「無理解」と、環境が悪いと指摘する。 ここに出てくる周囲の方達も、自分達の社会を守ろうとした。 だが、あみ子の成長とともに、積もりに積もり、あみ子は結局捨てられてしまったように扱われるけど、あみ子自身にはそれが分からないから、それで幸せに思えているからいいかな、ってモヤモヤしながら終わる。 終わり方にも解釈が難しい、最初に戻って読み返したくなる。 そしてループするのか、元のタイトルの「あたらしい」に繋がるのか、 まー、捉え方によってどんな解釈でもできそうな事よ。作家さん、巧い。 ひとまず芥川賞をとっても何ら不思議でもない作品でした。 「ピクニック」について。ネタバレありあり。 読み始めでどこがピクニック?と疑問に感じると思う。最後で分かる。 しかしこれまた、真っ黒だな(笑)。作家さんは対比をよく使う。 一見、いい話かと錯覚させる語り方。これが巧いなと唸る所よ。 人の表と裏を推察しながら読む。でもまさか語り手に悪意があるなんて思いもよらない、してやられた感が最後にあった。 読んでいくうちにアレ変だな、と思い始める。疑い出してからが面白くなってくる(逆に悲しくなって気分悪くなってくるかも)。 これも捉え方でどんな解釈でもできる事よ。 どちらの作品でも、希望が見出せそうにないが、しかし風刺のきいた、余計な事を語らぬ事でこちら任せをさせるその文章力。 一気に読ませますね、読んでよかったです。 | ||||
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今村夏子さんの小説大好きです。こちらあみ子 は出てくる暖かな人たちに囲まれたあみ子を思うと、心揺さぶられます。もう何回読んだか判りません。 | ||||
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プレゼント用でギフトのボタン押してるんやからもっと綺麗な本にして欲しかった 端の方潰れてるやん、お金払ってるねんからちゃんとしいや 本はいいです、自分も読んで好きで買ってるので | ||||
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無垢であること、無知であること、無粋であること、三つの集合に重複しやや毒もある。 | ||||
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表題作「こちらあみ子」が良かったです。 ちょっと変、を書かせたら今村夏子さんはすごい。 | ||||
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最初から最後までいったい何を作者は思ってかいたのだろうか…? こちらあみこ トランシーバーの応答のことなんだとやっとあとから気がついたほどピンとこなかった | ||||
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WOWWOWで映画化もされてました アミコが独特なキャラクターで面白かった | ||||
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若干バイオレンスなシーンもありつつ、引き込まれて、、あみこの健気さに単純な感動を覚えるわけでもなく、複雑な感情にさせていただきました。ただシンプルに話としては面白く引き込まれる。 | ||||
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表題の作品は、楽しく読めます。続編があるような期待が持てました。映画も見たいと思えます。悲しい、寂しい気持ちになり、切ない場面もありました。でも、元気も出ます。 | ||||
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近所の本屋さんで見つけられずにこちらで購入させてもらいました。 話題の映画のセリフで作品が出てきて、どういう意味なんだろう?と気になり読んでみる事にしました。 人間の陰の部分がチラチラと見えて嫌な気持ちになってくるんですが、それが何故か惹き込まれていくんですよね。きっと自分にもそういうところがあるからかな。 映画のセリフで出てきた作品は、あたたかい、ええ話やん思ってしまいました。後でレビューを読んで、えっそうなん?!てなりました。読解力なし子です。もしくは私みたいなのを「何も感じない人」と呼ぶのでしょうか。 そんなやつでも、これを読んでから今村夏子先生の作品買い漁ってしまうくらい、魅力的な小説でした。 | ||||
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この本が読めて良かった。予定調和を知らない子。後悔も知らず先行きに対する不安も知らず。不協和音のような存在。孤高であり滑稽でもある存在。そんなあみ子の小中学生時代の物語。しみじみ良かったなあ。 | ||||
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社会生活に馴染めない3人が採り上げられています。 本人に自覚がなかったり、なさそうだったりして、いつまでも周りの人々と馴染めません。 注意を払ってみると、自分の周りにも似た人は居ますよね。単に価値観を超えた違いを感じる人。 自分はその人を避けるのか、接さざるを得なかった場合、どう対応するのか、いろいろ考えされ られます。 「こちらあみ子」は改題されていますが、読むと、元の題名がピンときます。 | ||||
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ぶん殴られたかのような読後感でしばらく動けなくなる 坊主頭の同級生が尊い | ||||
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久々にいい意味で読後感の悪い作品に出会いました。 映画が気になりつつ、映像作品だとしばらく夢に見そうなので小説版をと思い購入。 あみこに加え七瀬さん、チズさんともに、どこかの町の片隅できっとひっそり生きてる人たちで、彼らの日常の切り取り方が残酷なまでにうまい。古いアパートの少し錆びた鉄階段を、脱いだ靴を両手にコソコソと登る描写や、傾くチズさんを支えながら薄暗い家の中を勝手知ったる顔で歩き回る描写に痺れました。 読後感は爽快では無いしなにかの答えが出るわけでもなく、誰にでもオススメできる小説ではないですが、小さな町の狭いコミュニティで生活したことがある人に読んでほしい。 | ||||
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今村夏子ワールドここにありの作品。 正直すぎる感情の沸騰をどう処理してよいかわからないままに、奇怪な言動を続ける結果、周囲に迷惑と不快感をもたらせてしまう少女あみ子。発達障害とは明記していないが、明らかに"普通"ではないあみ子を優しく受け入れているように見えながら、実は放置している父親。最初から拒絶し、自分も壊れてしまう義理の母親。家出して暴走族になった不良の兄。 あみ子は家にも学校にも居場所がなく、放置されたままだ。あみ子の一途な思いだけが突発的に爆発し、炸裂して周りを打ちまくる。 あみ子の悲しさは、自分の一途な思いが相手に届かないということ。何を言っても何をしても届かないことだ。なぜ届かないのか、あみ子には分からない。なぜキモイと言われるのか分からない。 中学卒業前に、あみ子はクラスで一人だけ話かけてくれていた坊主頭の男の子に問う。「教えてほしい。あみ子のどこが気持ち悪かったかね?」と。「100億はある」と笑いながら言った坊主頭は、あみ子の真剣さに一瞬心を動かされて答えに詰まり、「それは秘密じゃ」と答えて去っていく。あみ子は名前も覚えていない級友の優しさに触れて言葉を返せない。この箇所は何回読んでも胸が痛くなる。広島弁の会話が実に良い。 今村夏子の作風は、過度に説明しない。言葉にしない表現を行間に潜めて、読み手の判断に任せる。残酷ともいえる真実がその裏に隠されている。 | ||||
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余白がある表現、というものなのかもしれないが、人物や空間の描写が少なくて、質感やディティールがあまりないような、プロットだけがういて存在している印象を受けた。 映画(未視聴)の評判が良いというネットの記事を受けて読んだので、そういう部分が逆に映像化にハマっているのかもしれない。そう考えてみると3作とも映像ないし演劇で観たら惹かれるものがありそうな気はする。 | ||||
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映画『花束みたいな恋をした』でしきりに登場した、今村夏子さんのピクニック。想像を遥かに裏切る内容でした。こちらあみ子、チズさんも含め今村夏子さんの作品を初めて読みましたが、ここまで読む者に補完を委ねる小説があったのかと意表を突かれました。容易に理解する事は難しく、脳みそをきちんと働かせないといけません。でもそれが心地よい。他の作品も読んでみたいと思います。 | ||||
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映画化されたものを観て引き込まれてしまいその日に一気読みです。 主人公に魅了されました。 | ||||
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