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スカイ・クロラ
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スカイ・クロラの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全124件 41~60 3/7ページ
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パラレルワールドの戦後、みたいな世界観がほのめかされていますが、シリーズをすべて読んでも全体像ははっきりしません。設定マニアみたいな人には考察する楽しみがあるでしょうが、展開が遅いので、じれったいかもしれません。 本作は時系列上は最後にあたりますが、単品で読んでも問題ないと思います。シリーズ全体では草薙水素という女性の青春と終焉を描いた、という感じでしょうか。 映画が公開されたので、この本から、森先生の著作を知りました。 映画と比較すると、押井監督と森先生の人間に対する見方の違いがわかり、興味深いです。押井監督は子供にとくに愛着があるわけでないようですが、人間の描きかたは森先生よりだいぶ優しいようです。一方で森先生の人間観は引用された著作の文章と併せて読むと全く優しくありません。人間の成熟などに価値はない。それだけです。 三島由紀夫の『午後の曳航』、あるいは『星の王子様』をとことんダークしたような感じでしょうか。 | ||||
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きっかけは知人の奨めで映画を観た事から。映画を観てから読んだので、読み始めは映画のイメージが影響して函南の視線からの追体験をしてる様でした。結末が映画とは異なるので、ここで草薙水素に興味を持つか持たないかで次作「ナ・バ・テア」に読み進むヒトとそうでないヒトに別れると思います。 本作が刊行順では最初とゆうこと、映画と同じタイトルであるとゆうこと、なにより刊行当時のリアルタイムの読み進め方を知るなら、やっぱり「スカイ・クロラ」をまず読んでみないと。そう思って手にしたワケなんですが、結末やササクラの設定、クサナギとカンナミの展開、言葉のニュアンス等‥。映画とは似てるものの、多少の相違点も踏まえての追体験でした。 読み進めていくに従って、多少の相違点の積み重なりが、映画との根本的な違いを際立たせてゆきます。一言で云うなら、物語の奥行きとか背景の拡がりの様な‥。語られていない何かを巧みに行間に忍び込ませて、表面上は淡々と進んで行く様にして‥‥。 エンディングに対する反応はヒトによって分かれるかも。この時点で原作のクサナギに惹かれていた私は過去のクサナギを知りたくて仕方がありませんでした。時系列順では最終話ですが、始まりの物語でもあると思います。シリーズを通して読み返したとき、本当の意味での終わりを知る事が出来る筈。「スカイ・クロラ」の醍醐味はそこにこそ在ると思うのです‥‥。 | ||||
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戦闘機のパイロットである主人公。飛行機に乗るのが日時。人を殺すのが仕事。2人の人間を殺めた手でボウリングもすれば、ハンバーガーも食べる。死は生の対局ではなく、生は死の一部として存在しているのではないのでしょうか。 「自分の人生とか、運命とかに、多少は干渉してみたい。月並みだけれど、それが、つまり、人並み。わかる?人並みだよ。私たちって何?人間だよね?違う?自分の死に方について考えるのが、人並みなんだって、そう思わない?」 | ||||
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すごいですね。 友人に勧められて購入しましたが、ハマりました。 情景が脳裏に浮かびます。リアルな表現が何とも奥深いというか、読まないとわからない“コク”のような味あります。 最後はショッキングですが、それもハッピーエンドに慣れている私には新鮮でした。 映画も見たいと思います。 まずは飛行機の模型でも買おうかな。。。笑 | ||||
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私は出版順に*スカイ・クロラ*ナ・バ・テア*ダウン・ツ・ヘヴン*フラッタ・リンツ・ライフ*クレィドゥ・ザ・スカイと、全巻を読ませて頂きました。初めは、一体この作品は何なのだろうか? と疑問を抱きました。 何の説明も為されないまま、テンポ良く進んで行くこの作品。 面白くはありましたが、なんとも煮え切らない感が残りました。それが嫌だったので、続きを買ったのですが、クレィドゥ・ザ・スカイまで読み終えた時、私は大きな感動と森博嗣氏に対する戦慄が胸に湧き上がってくるのを感じました。バラバラのピースが一つに纏まり、完成したのは圧倒される人間ドラマ。 一つの確信と共に再びスカイ・クロラを手にした私は、最後まで読み終えた時、涙が止まらなくなりました。 ああ……こういう感動もあるんだ、と必ず思い知らされます。このレビューを読んで下さった皆さんには、是非ともスカイ・クロラを全巻読んで頂きたいと思います。 草薙水素の人生に、思いに、苦悩に、触れて下さい。 | ||||
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ストーリーは主人公のカンナミユーヒチの一人称僕で進められ、全てカンナミユーヒチの主観をもってして語られる。その面でかなり感情移入しやすく僕という存在に自分を近づけることができた。 全体としては極めて虚無的で淡白。そして時々洒落た表現が入る。食べ物で例えるなら白身魚のムニエルといった所だろうか。ただ、飛行機などの横文字の専門用語が解らない点が多々あり、本格的だなと意味も解らず納得した所もある。そこにはふせんを貼り後から調べた。そうすれば二作目からはもっと楽しめる気がした。 主人公を含め複数のキルドレの子供達が喫煙し、飲酒するシーンがあるが、かえってその行為が余計に子供である事を顕著にしているように思えた。実年齢精神共に大人なのだから問題は無いのですが、なんと言うかティーンエイジャー特有の煙草を吸いたい。お酒を飲みたいという。妙に大人に成りたがる姿が私には垣間見え、印象深かった。 世界観としては平和な世界を保つ為にショウとしての戦争を行うと言う発想にも感服したし、永遠に子供のままという発想は、誰しも子供の時に思った事があるのではないかとも思った。事実私もそうだった。大人になんか成りたくないずっと子供のままで、世界もこのままでと。この作品はそんな甘ったれた思考に対するアンチテーゼのようにも思える。是非アニメも見たいものだ。 この作品群は全六部作で完結している。これだけ良い作品群の第一作を読みえ、残りの五作品の事を思うと何だか躊躇してしまう。一気に読みほすか、それとも少しずつ消化するか。私はもったいないので後者を選択する。だが途中で先が早く知りたくて我慢できなくなるかもしれない程の作品群に思える。 | ||||
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僕(カンナミ)が感じているであろう感覚を文章を読みながら追体験できる。そんな本です。 映像が脳裏に広がり、浮遊感も降下するときの何ともいえない開放感もしっかり味わいました。 去年映画化されたときは前宣伝を見ただけで「興味なし」と思ったのですが、とんでもない。これは本を読むべきでした。こんな感覚で読める文章はなかなかありません。 好き嫌いでいったら絶対に好き。表紙も綺麗です。 今はナ・バ・テアを読んでいますが、一気に読むのはもったいなくて我慢しながらゆっくりと読んでいます。 | ||||
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映画化され、ヨーロッパの映画祭にも出品されたらしいが、悪評さくさくだったそうな。私もヨーロッパの人の考えを支持する。 こういった設定は、食傷気味であまり意味がないと思う。 | ||||
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あえて、出版順に読まず、時系列で読んでみました。 でも、5冊の読後感という観点からは、どこから読んでも良いのではないか? と感じました。 金太郎飴みたいな感じです。 ただ、細かいけれど、重要な伏線は、出版順に読んだ方が味わえるかもしれません。 とにかく楽しめます。 | ||||
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実は、映画を見てから読みました。 飛行機に詳しくない私には、専門用語はさっぱり解りません。 映像を見た分想像しやすくなったので、正解でした。 読み始めると想像以上に面白く、シリーズを一気に読んでしまいました。 無限ループの軌道に乗ってしまって現在三週目です。 刊行順第一作目の「スカイクロラ」。 淡々と、時に詩のように語られるキルドレの生と死。 その向こうに何が見えるのか。 自分の命を懸ける自由も勇気も持ち得ない大人の私は、例えそれが大人にならない子供達に与えられた数少ない選択肢の一つであったとしても、自分の思うままに、機体に自らの命一つを載せて空へと駆け上がって行く彼らの姿を、羨ましく眺めてしまうのです。 最後の数行、母に甘える幼子のような純粋で愛らしくすらある言葉が、心に響きます。 | ||||
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飛んでいる時の描写が散文詩のようで、特に良い。それで惹きつけられたら他の刊も買って、一気に、じっくりと、読むべきだ。後世まで残る作品とまでは言わないけれど、今のあなたの感性に何か引っかかるものがあるなら、全ての刊を読んだ方が良い。そしてそれは多分、読む為に費やした時間を決して無駄ではなかったと思わせてくれるはずである。 | ||||
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シリーズの内、何巻が最終かどうかなど構成方法については、いろいろ意見が分かれると思います。 作品や作者の分野が何かと言うことには興味はありません。 ただこのシリーズは空を飛ぶことをイメージできる人は素直に物語の中に入り込めると思います。 インメルマンターンとかバレルロールとかのマニューバ関連の言葉とか、エルロン、ピッチなんて航空用語がイメージできないと読んでいて楽しくないと思います。 それくらい飛ぶことについては丁寧に書かれています。 エレベータと聞いてデーパートを思い出すようだと、文体とか作者の過去を引き合いに出したくなるんじゃないでしょうか。 空を飛ぶことをイメージして楽しめる人には、お勧めの本です。 きっとシリーズ全巻を一気に読みきれるでしょう。 そのくらい空を飛ぶことと、空に居ることを丁寧に書いている本です。 | ||||
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森博嗣さんの小説は分かりづらい、というか読者に媚びない。自分自身の言葉を、自分の考える言葉で発信する希有な作家という印象を受ける。 そういう意味ではデビュー作になった「すべてがFになる」のようなミステリを書き続けるのには無理があったのかもしれない。 スカイ・クロラはそんな森博嗣さんの小説の雑味を徹底的に取り除いた純粋な小説。カンナミの思考が空を飛び、重さを感じる右手が銃を握る。気分を「綺麗」と表現できるその純粋さが、ホンの少し羨ましかったりする。 | ||||
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作品内容については、文体にしか触れていません。読まれる方はご注意を。 初めて森さんの作品を読んだ時は、私も好きになれない文体だなと思いました。 ですが、このシリーズを読んでからは、簡潔だからこそ美しい静寂・躍動が表現できているんだと思っています。 ただ、自分の読解力、想像力が足りないだけだったんだなと^^; まさに、「小説が映画化されてイメージが壊れた、と思う人は、その程度のイメージだっただけ。」だということではないでしょうか。(←コアかな^^;) 小説なんだから、その作品を書いた人、その他大勢の読んだ人の数だけ受け取り方があって、極端に言えばハッピーエンドかアンハッピーエンドかすら違ってくると思います。 結局、その小説が好き、っていうのは、その小説を読んで受け取ったイメージが自分好みだったってことで、このシリーズを特に読み込めなかった人や、著者が書きたかったことがわからないと言う人(著者が書きたいことなんて知る必要は無いし知ることなんてできないと思いますが)は、ただ文字を読んだだけだったのではないでしょうか。 このシリーズを教科書のように読んでも、時間を無駄にするだけかと思います。 私はこのシリーズを読んで、空が好きになりました。 | ||||
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子どもたちが戦闘機に乗り、人を殺す。物語自体現実なのか、主人公の夢なのか、この「スカイクロラ」だけでは分かりにくい。続編も読む必要があるのだろう。 無駄のない言葉、戦闘用語などもあるが説明がシンプル。限りなく言葉の使い方を工夫している作品。 | ||||
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仕事として空を飛ぶ。ありふれた空に。ありふれた死だけを翳して。ちっぽけな生を纏って。スカイクロラシリーズ第一作この物語だけでは理解するのが難しい部分が多々あります函南優一と栗田仁郎の因果ティーチャーと草薙水素の関係所々の詩のような語りが世界観である淡泊な感じを表現しています最初はぼんやりとした物語も不可解な部分を残しつつ輪郭が見えてきます皆さんの言うように空の描写はとても見事ですなぜ空を見ると落ち着くのか分かった気がします次回作の『ナ・バ・テア』も 読みたいと思います。 | ||||
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自分としては珍しくネタバレを気にして読んでみましたが(失敗でしたが)、 なんとも意味の分からない話でした。あえてトリッキーな構成にしているのか、 最後の最後で明かされるキルドレの設定に唖然とするしかありませんでした。 面白いという人にどこが面白いのか教えてもらいたいくらいです。 文章のテンポはよく、盛り上げ方がうまいとは思うんですが・・・。 | ||||
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本書は所謂『ファンタジー』だ。 ミステリアスではあるが『ファンタジー』である以上『ミステリー』ではない。 いくつかの謎を散りばめているが読者にその解を想像することを拒んでいる。 『ファンタジー』という越えられぬ壁によって。 本書の文体は非常に美しい。 そう、これは耽美的な世界を楽しむ本である。 ひとつひとつの記号に特に意味は、伝えたい何かがあるとは感ぜられない。 何故キルドレ達は皆一様に空で戦い、死にたがるか?(名も無い脇役含め) まるで一つの個性かのように。(もしかしたらそれが答えなのか、、、) でも、そんなことををいちいち考えてはいけない。 なぜならこれは『ファンタジー』だからだ。 以上が私が本書とそのシリーズ全5冊(外伝のスカイ・イクリプス除く)を読んでの感想だ。 私はふと映画『ディア・ハンター』を思い出した。 そしてそれを評した故、淀川長治氏の言葉を思い出した。 無論そのことと本書は何の関連も無いが。 | ||||
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評価が高いので期待して読んだが,まったくの期待はずれ. 近未来またはアナザーワールドを舞台にした戦争が背景にあるようだが,詳細はほとんど明かされない.真相を垣間見せるような演出もなく,会話を中心に淡々と話は進んでいくだけで,先を読みたい気持ちにさせてくれない. 主人公を初めとしたキャラクターたちのどことなく空虚な会話から,描きたかったことがなんとなくうかがい知ることができるが,十分表現できているとは言いがたい. 戦闘機乗りが主人公なのだから,飛行シーンくらいはカッコよく描いて欲しいものだが,稚拙なポエムでしか表現できないのが作者の筆力の限界なのだろう. SF的モチーフにしても,軍人の苦悩にしても,戦闘機などメカニック的な要素にしても十分表現できておらず,主題となっているテーマが見えてこない.イライラ感だけが募る作品だ. | ||||
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冒頭から気障です。 文体が……すごく、ナルシスです。そこが最初鼻に付いてなかなか読み進められなかったのですが、慣れてくると気にならなくなります。そして静かな展開に、静かで、衝撃的なラスト。森先生がいちばん気に入っているとおっしゃっているだけあり、私も読み終えたあと、森作品の中では、これが一番好きな作品となりました。 ただ、やっぱ気障なんだよなー。そこでつまずくのはもったいない作品だということだけ書いておきます。 | ||||
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