■スポンサードリンク
スカイ・クロラ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
スカイ・クロラの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全124件 81~100 5/7ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりにいい作品に出会いました。 大人になれない・なりたくない子供達、(血は見ないけど)人殺しに明け暮れる子供達としてキルドレを登場させていますが、これは、大人になりきれず、殺伐とした社会で、競争相手を蹴落としながら生きている私たちのことのように感じられました。 決して、傭兵物語でも、飛行機乗りの物語でも無いように感じられます。 詩的な書き方もとても小気味よく、心情や情景を写していました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品の 言葉を追いかける度に 心が透明になっていくような気がする。 森博嗣の描く「孤独」は どうしてこうも美しいんだろう。 まだS&Mシリーズしか読んでいない方にも是非手に取っていただきたいです。 スカイクロラには、森博嗣が凝縮されています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
空を飛ぶことだけに生きがいを感じ、空で笑い、空で叫び、右手が人を殺し戦 闘兵器として戦う大人にならない少年。 仲間が死んでも動じない、だってそんなことにいちいち気を病んでても何も始 まらないから。 とても淡白な少年なのになぜかどこか暖かさも感じる。 戦争ものと思っていたので、もっとヒューマンストーリーのような社会派のよ うなものを想像して読み始めたので、いい意味で大いに期待を裏切ってくれた 作品です。 文体も読みやすく、日常に大きな変化があるわけでもないけど、そのゆったり としていてそれでいて鋭さがある感覚が魅了します。 自分が戦闘飛行パイロットになった気分で、大空に飛ばせてくれます。 戦闘ものが好きではない人も飛行機が好きではない人も楽しめますよ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『すべてがFになる』を読んだ時には、凄い人が出てきたと興奮したのを覚えてます。 鋭角的で、論理的、言葉に無駄の無い感じ。そして続々でるミステリには、5冊先くらいまで先の刊行予定が載っている。でも某対談で、「もっと読者が減ってほしいです」とおっしゃってるのを読んでからは「がっかり」で、離れていました。 2004年、たまたま見た森さんのHPに『STAR EGG 星の玉子さま』の紹介があり、『この本は、「少しでも沢山の人に読んでもらいたい」と森博嗣が初めて考えた作品です』という言葉に出会え、なんだかほっとして、その時に『STAR EGG』と、『スカイ・クロラ』を手にとっていました。 「ああやっぱりきれいだ」 本当に、一瞬一瞬を少し不器用に、でも綺麗に切り出していて、 戦闘シーンは切れ過ぎていて、でも全然はらはらも不安もなくただ気持ちよくて、読みながらたくさんの空を見てきたような、すとんとした気持ちになれました。 この本の刊行は2001年なので、沢山の人に読んでもらいたいと思って書いた本ではないのでしょうが、その排他性もまたこの物語を綺麗にしているのかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
青い表紙が目に留まり、買いました。 これが、最初の本でした。 レビューを読むとシリーズ物だったみたいですね。やられました。 順を追って読んだ方がよさそうです。 この一冊だけだと、空中戦の描写やなんか本当に自分が飛んでいるようで 好きでしたが、やはり、なんとなく人物像が物足りない。 「キルドレ」と言う大人にならない人間が闘う理由とか、なぜいるのか、なぜ空中戦 なのかとか、 あらゆる事もっと深〜く知りたくなり、 不完全燃焼気味です。 でも文章はさらっと読めるし、他のも読んでみたいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
数ある森先生の小説の中でも異色な作品です。他の作品は「爽快感」、「疾走感」 という感じは皆無なものが多い(褒め言葉です)のですが、この「スカイ・クロラ」 は非常に「凛」とした印象を感じました。それは所謂「青春の爽やかさ」といった ものではありません。寧ろ、「虚しさ」や「空虚感」といったもののように感じまし た。 森先生の文章は(他の小説家に比べても)上手いと思います。実際、今回の主人 公である「カンナミ」の描き方も非常に上手いです。思わずニヤリとしてしまう言動 が沢山ありました。(実際は「草薙水素」が主人公かもしれませんが…) 作中、多くの専門用語(飛行機関係)が出てきますので、ちょっと分かりにくいと 感じるところもありましたが、それを抜いても非常に良い作品でした。是非。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
推理小説家 森博嗣が空での戦闘にしか生きる意味を見出せない 永遠の子供を描いた全5部作の1巻目にして最終巻 発行された頃から発行順に読んでいましたが、 クレイ・ドゥ・ザ・スカイを読んだ後にもう一度読み返しました。 読み返す事がまったく苦にならないほどに面白く。 一日で全館を読み直してしまいました。 一日を家の中で読書のみで過ごしてもいいと思える一冊 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
繰り返される毎日、地上での虚しさ、そして空の底に沈んで生きる主人公たち。 これぞ現代の純文学です!! 詩的な文章も良い。 「山場」はありません。(空中戦がそうかも) そもそもこの作品には明確な「オチ」もありません。(そもそも事件が起こらない) そして生きることの「意味」を考えさせられます。(生きることは暇つぶし?) もう一度、現代の純文学です!! ありきたりな起承転結の作品を読みたければ他をどうぞ。(S&Mシリーズかな?←この作品も非常に良い!) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公は、「キルドレ」のカンナミ・ユーヒチという戦闘機乗りです。しかも、かなり優秀な技術を持っているようです。 小説は、カンナミの独白のような形で進行して行きます。そのために、「キルドレ」という主人公の正体の「謎」は、最後まで持ち越されます。簡潔で軽やかな文体が、その「謎」をふんわりと運んでゆくようです。 「生」とは何か?「死」とは何か?「個」とは何か?非常に重いテーマを軽やかな文章で語りかける秀作です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すみませんが私には、ヤマなしオチなしイミなしでした。きっと私の中に反応するものがなかったのでしょう。映像をうまくイメージできず、白っぽくて線の細い漫画を読んでいるようでした。あと、登場人物たちの会話がひねくれてて空虚で、(それが「キルドレ」の特徴を現しているのかもしれませんが)、私には失敗したカッコつけに見えました。 10代で読んでいたら、もっと違ったことを感じたかもしれないけど。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まさに空気のような小説だといえる 軽い、なんと軽いのか。あまりの軽さに読んでいるという自覚をなくしそうになったこと数回 斜め読みするのにもってこいな文章 特に知見などはなく、読み下すのみだった | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
21世紀に蘇った『かもめのジョナサン』とも云えるのではないか。 SF的なキャラクター設定を採りながらも、 本シリーズの中身は、実は純文学である。 他人を痛いまでに希求する寂しさを 大空の透明な孤高で昇華する主人公たちに 私たちが果たせない孤独の処理を託してしまう、そんな物語だ。 ミステリィ作家だからかもしれないが 本書は第一巻でありながら、 時間軸的にはシリーズ最終巻にあたり、 なかなか明かされない舞台設定の解明が ストーリー構成にリンクしている。 そのため確固たる舞台基盤の無い中で読者たちも、 主人公たちプロペラ機のパイロットのように 読み進める上で不安な浮遊感を味わうことになる。 陸地での描写の徒労感に比べ、 映画的な戦闘シーンの歯切れ良い描写が 生のリアルを感じさせてくれるセンス、 そしてそのカタルシスは強烈である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
森氏のミステリィ作品をずっと読んできて、現在の「Gシリーズ」のあまりの読者置いてけぼり状態に、もはや氏の小説を読むのは止めようかと思っていた。 そんな矢先、ここでのレビューの評価が高いので、騙されたつもりで読んでみた一冊。 面白かった。 「ミステリ」という枠を外れたことで、作者が本当に描きたい話を楽しんで描いているのが伝わってきた。 飛ぶことに己のアイデンティティを見いだそうとするカンナミ達「キルドレ」の姿には、どこか自分のなかに共鳴する部分があるし、また短いセンテンスでシャープに描かれるドッグファイトは飛翔感たっぷりで、読んでいて自分も飛んでいるような気分になれる。 森氏の作品だけに、読む人を選ぶ感はあるが、お勧めのシリーズです。 追記 映画とタイアップしてカバーの装丁が変わってしまったようですね。 初版のシンプルな美しさが好きだったので、少し残念です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
カンナミは、戦闘機に乗り、敵に遭遇すれば相手を殺す。 理由なんてない。誰かが憎いわけでも、誰かを守りたいわけでも。 それが仕事だから。殺すために存在しているキル・ドレだから…。 誰かに撃ち落されるその日まで、戦うだけ。 カンナミも、草薙水素も…。 淡々と描かれるカンナミの日常と感情と草薙水素の無言の憤りが 透明で、すごく痛々しい。 理由のないことの身軽さと、理由のないことの空しさは、 紙一重のような気がする。 章ごとに挟まれるサリンジャーの引用も印象的だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
僕はあまり他人と深く関わるのは苦手だ。職場での人間関係は大事だけれど、プライベートにまでは持ち込みたくない。奢るのはいやだけど奢られたくもない。多分、心にある程度のリミッターを持っていないと、止めどなく他人に馴れたり甘えてしまう自分があることもわかっているし、また、そのくせ他人のそれを許容できない自分も同時に存在していることを知っていているから…。すべての人は空を飛ぶことができる。空を飛ぶことは一人でいることだ。だけど、地上に降りなければならない。一人っきりでは生きられないから…。その繰り返しが僕らの生であるなら、森氏は僕にとってティーチャのような憧れうる先輩パイロットなのだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
スカイ・クロラこの本を手に取ったのは学校の図書館ですが、少し読んで近所の本屋に直行しました。 面白かったのです、最近ありがちなファンタジーやミステリーを読んでいた私にとって、とても鮮麗で強烈な衝撃を与えてくれた本です。 ネタばらしをしないためにも余り細かくは書けませんが、この作品の良い所はまず何と言っても戦闘の場面でしょう。 文が短くまるで映画のワンシーンを見ているような印象を受けてしまうのです。飛行機に少しでも知識がある人は体感しているように感じられるでしょう。 そして主人公も個人的に大好きです。人間についてここまでシビアな見方をしている人はいないんじゃあないんだろうか。 まあ、そこにも秘密がありますし、読んでからのお楽しみです。 続編で脇役のこんな一面や過去がわかったりするので面白いです。 長いこと楽しめて、しかもまた読みたくなるそんな本です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
森作品は常に「お話」の奥に別におかれるテーマがある。ミステリーとして扱われている作品にも当然あるが、本シリーズは特にその向きが強い。 なぜ自分は生きているのか、なぜ‘当然’とされているその感情が当たり前なのか、自分はその世間で‘当然’とされている一般的な感情の中でどのように振舞うべきなのか。 常日頃、感情に直接的に動かされている自分の生活を、一時客観的に考える時間を持てる。 でも、そういう風に切り替えて見つめる習慣がない人には、読みづらい作家かもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
純文学、らしい。 森博嗣=ミステリ、という人には向かない。 個人的には「森博嗣」にトリッキィさを期待して居る為、 あまり、面白いとは思えなかった。飛行機好きには 面白いと思えるのかもしれない。 J・Dサリンジャーの文頭の引用は、良かった。 これを読む人にはサリンジャーも読んでみて欲しい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2001年6月リリース。森博嗣がミステリィの謎解きを捨て去り純文学に挑戦した最初の作品、と言うことができると思う。このように出来上がった作品を読むと森氏の文章は実に切れる。僕は今の文学界でこれほどの切れ味を持った作家をあと一人しか思いつかない。もう一人は村上春樹だ。森ワールドからさして重要でも無かった『謎解き』と『おちゃらけな会話』を除く。そこには極めて純度が高まった純水のような新しい森ワールドが出来上がる。この高純度森ワールドの登場人物たちは、純化されつくした生死を語り、空を飛び回る。秒単位で自分の思考と視点を捉え、その時の感情を自分なりに表現する。そういった『刹那』がこの作品にはあると思う。それは実は『僕ら』を高純化させれば奥の方に残るもの。僕らのどこかの部分としての『キルドレ』を読んでいるのかもしれない。それを描ききった本作こそ森博嗣の現時点の最高傑作だと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
矛盾が綺麗、オブジェクト指向、量子力学、相対論、光、電子かもめの風見鶏森博嗣のミステリ工作室で五つ星だったので読んだ「かもめのジョナサン」の解決編というかヒントというか内容は忘れても、忘れられない形を残した作品でした | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!