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(短編集)
あなたに似た人
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【この小説が収録されている参考書籍】
あなたに似た人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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日本人にはあまりピンとこないブラックユーモア的な内容でした。 | ||||
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残酷かつ冷たいシニカルな世界。 私たち人間とはここまで残酷で冷酷かつ狂気に満ちているものかと思わざるを得ない。 本書の魅力は、その人間の本性ともいえる性質を否定も肯定もしていないところだろう。 そのどこまでも冷静で客観的な文体が物語の不気味さを助長していた。 異常な賭け事にのめり込む者、非日常的な危機的状況から脱しようともがく者達が淡々と描かれている。 その状況下で、いついかなる時に最悪の事態が起きてしまうのかという緊張感がとても素晴らしい。 個人的に本書はサスペンスとしても一級品だと思う。 緊張感がフッと緩み安堵したもつかの間、予想外の出来事が訪れるのも本書の魅力の一つだろう。 個人的にお気に入りの作品は、「南から来た男」、「プールでひと泳ぎ」、「皮膚」である。 特に「南から来た男」は、終始不穏な雰囲気と緊迫に満ちており素晴らしい作品である。 そしてラストも圧巻の一言。 「プールでひと泳ぎ」、「皮膚」は緊張感の様なサスペンス要素よりも人間の性をとてもシニカルに描いている作品である。 ゾッとしながらもどこか笑ってしまうようなブラックユーモアも内包している。 人間の不気味な一面、狂気を描いた本作。 「あなたに似た人」という題名が付けられているように、本書の登場人物達は私達と何ら変わらないのかもしれない。 海外の作家や短編集に苦手意識を持っている人にぜひ本書を手に取っていただきたい。 | ||||
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文章が上手い。すべて短編なのに、続きが気になるほど物語に引き込む力がすごい。 小説家を志す人はこの人の文章を分析したり真似して書いたりすると、きっといい勉強になると思う。 ただ、全編読後感が悪かった。たまたまなのか、個性なのかよくわかりません。 | ||||
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話題になっているようだったので、購入してみました。 最近テレビでカズレーザーさんに紹介されたようですね。 ひと味ちがった物語を手軽に楽しみたい方にはおすすめです。 短編なのでサクッと読めるのですが、裏腹に、どのお話も読み応えがあります。 ちょっとした休息時間に、気になるタイトルのお話を一話ずつ読み進めるような楽しみ方もできます。 ストーリーごとに、イギリスっぽいブラックユーモア、シニカルな描写、シュールなオチ、時々うっすらホラーなどさまざまな味が効いていて、余暇のお供として、良いスパイスになりそうな珠玉の短篇集です。 事前情報なしに読んだのですが、私の好みとは違っていて、個人的にはちょっと期待はずれでした。 こういった作品は、『奇妙な味』と言われるジャンルにあたるようです。 Wikipediaによると、「奇妙な味とは、推理小説ではあるが、論理的な謎解きに主眼を置かず、ストーリー展開及びキャラクターが異様であり、読後に無気味な割り切れなさを残すという特色を持った作品」とのこと。 著者のロアルド・ダールさんは、『チャーリーとチョコレート工場』の原作や『007は二度死ぬ』の脚本などでも名高いイギリスの作家さんです。 【収録作品】 味 おとなしい凶器 南から来た男 兵士 わが愛しき妻、可愛い人よ プールでひと泳ぎ ギャロッピング・フォックスリー 皮膚 毒 願い 首 | ||||
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面白い話と、意味がわからない話が混在しています。時代によるもの(いわゆる古典的な)、文化の違い、翻訳のためといったところでしょう。 | ||||
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ロアルド・ダールは、"Fantastic Mr, Fox"(『素晴らしき父さん狐』)"Magic Finger" (『まほうの指』)"Charlie and the chocolate factory" (『チャーリーとチョコレート工場』)といった児童文学の専門家だと思っていた蓑笠亭であったが、知人から紹介された"Tales of the unexpected"を読んで心底驚いた。こんな「毒」のある大人向けの短編集を著していたとは、全く知らなかったからである。特に”Man from the south"(『南から来た男』)"Skin" (『皮膚』)”Neck"(『首』)は名作である。(前者2作品の考え落ちは秀逸である) そこで、"Tales of the unexpected"に収録された作品を多く含む本著を読んでみた。しかし田村隆一氏の翻訳は、あまりに誤訳が多く、原作の「味」を台無しにしている。それゆえ星は3つどまりとした。 英語が少しでもできる人は、原作を読まれることをお勧めする。決して難解な英語は使っていないため、原作の方がはるかに面白い。また、現在は別の人の新訳も出ているそうであるから、日本語訳はそちらの方を読むほうがいいかもしれない。 | ||||
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ロアルド・ダールは「キス・キス」を初めて読んで非常に面白かったので、この作品を読ませてもらった。 同様の短編集で人間のブラックな部分を上品に見せるという物語は「キス・キス」と同様だけれど、こちらの「あなたに似た人」のほうがどちらかといえば「重い」感じがした。 作品は「あなたに似た人」が1953年前で、「キス・キス」が1959年前なので、ロアルド・ダールのブラックな原石がより強く感じさせるのかもしれない。 個人的に面白かったのが「味」、「おとなしい凶器」、「南から来た男」の三篇で、他の方の評を見ても同様の感想が多い。中盤の緊迫感、意外な結末に人間の見せたくない見たくない陰の部分を最後にまるでカードを裏返したように気づかせるのはお見事としかいいようがない。 一方、「兵隊」や「クロウドの犬」はどうにもドロドロしているだけで読むのがしんどくなってきた。 これからどちらかを読むのを迷っているのであれば、「キス・キス」の方をオススメします。 | ||||
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