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愛なき世界
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愛なき世界の評価:
| 書評･レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評･レビュー一覧です
※以下のAmazon書評･レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全65件 61～65 4/4ページ
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| 愛とは「与えられること」という側面もあるのかもしれません。しかし、それよりも「与えること」の力と美しさを改めて感じさせてくれます。 本村さんと藤丸君。見えないけれども圧倒的な力で皆から愛され、植物研究の世界を通じて、今、愛すること、与えることの大切さを感じはじめています。 クレクレの世界から慈しみ与える世界へ。今日も最高の日にできる、って思わせてくれる話です。 | ||||
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| 今回、三浦しをんさんのオタク心をガッチリと鷲掴みしたのが、T大理学部だったとは‼️ 自分には絶対手が届かない仰ぎ見るだけと思っていた方々が急に人間臭くて身近な人たちに見えてくるからさすがです。 何事かに一途に打ち込んでいる人は、本人が感じる充足感、或いは一途ゆえの苦悩や焦燥や妬みなどを別の方とも共感できるだけでなく、周囲の人間にも応援させたくなる情緒的なパワーを持っている。 T大の大学院生や甲子園常連校の生徒のように誰が見てもわかるようなハイレベルな世界で一途な人はそうそう身近にいるものではありませんが、社会のインフラ維持に携わっている人、コメや野菜を作ってくれる人、教育や福祉の現場で日々格闘している人、など身近にいたら応援したくなる人は実はどこにでもいるのですね。 一途になれるものを見つけた人は幸せだし、そういう人を応援するのも幸せなこと。世の中がそのような人で満たされると社会全体もまた幸せな気分に浸れるのです。オリンピックやワールドカップの時にみんなが幸福感に包まれるのはその証だと思います。誰もが藤丸君になれるし、円服亭の常連さんのように応援することもできるのです。 ラストで物足らなさを覚えた方がいたとしても、もっと応援したかったのに、続きを見たかったのに、というとても幸せなものだと思います。 | ||||
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| 「愛なき世界」 そこには三浦しをん氏が紡ぐ、しっかりとした世界観に裏打ちされた 確かな「愛」がありました。確かな「愛」を感じることができました。 感情を持たない植物、感情に翻弄される人間。 「細胞」というミクロ単位でシンプルに完結されている「植物」の謎に向かう研究者、 同じひとつの「細胞」から形成されているはずの「人間」が織りなす複雑な感情や欲望。 それらを同一線上で考えた時、わかるようなわからないような、 曖昧模糊とした関係性を、実直な登場人物達によって描き出した本作品は そもそも「愛とはなんぞや？」という素朴ながら混沌とした疑問に対して、 すっきりと色分けしてくれている、良い作品だなぁと感じました。 | ||||
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| テンポよく淀みなく言葉が紡がれて、ページをめくる手が止まらない。それなのに終盤は終わるのが惜しくてゆっくりと読んでしまう。 「舟を編む」「神去なあなあ日常」「風が強く吹いている」「仏果を得ず」もそうだが、読んでいると、登場人物が夢中になった(なっている)対象にとてもひかれていく感覚を味わうことができて心地よい。「愛なき世界」の場合は植物だが、身の回りにある植物が不思議の塊であることに気づかされて、とたんに貴いものに思えてくる(自然保護の側面から見た貴さではなく)。 読書好きの中学校3年から高校生にもおすすめだ。 | ||||
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| まず装丁が美しい。しばし装丁を眺め、読み始めたら、おもしろすぎてとまらない。分厚いから、読むのに2－3日かかるかなと思ったが、１日で読了。一気に、夢中で読んだ。登場人物が全員よい。特に本村さんと藤丸くん。藤丸くんが働く食堂が近くにあれば絶対行きたい。本村さんの植物話、リアルに聞きたい。現実にこういう女性がいたら、時に“うざっ”と思うかもしれないけれど、かわいくて応援したくなるだろうなと思う。松田先生もいいなあ。理系を遠巻きにして生きてきましたが、今更、理系の世界をのぞきたいと思ってしまった。三浦さん最高です。三浦さんの作品はどれも好きだけど、『愛なき世界』は最強に好きです。 | ||||
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