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元職員
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元職員の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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さすがは吉田修一。外れなしの秀作です。 | ||||
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元職員というタイトルが非常に気になりました。 読んでみてなるほど。 人間この立場になったら同じようなことをやってしまうかもしれません。 すぐに読めちゃう本です。 | ||||
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バンコクを訪れた主人公は、そこで出会った日本人青年から、美しい娼婦を紹介される。 べたつく熱気の中、ワケあり主人公と娼婦の乾いた交情が描かれた作品なのだが、安易な友情や恋愛物語に昇華しないのが吉田修一流だろうか。アジアの旅で感じる、かの地からも見た日本人に対する突き刺さるような冷ややかな視線が、細やかな動作の中に上手く表現されている。 すったもんだの挙句、これまでの出来事にツバを吐きかけるような、独特の歪みが印象的だ。 まったく好感の持てない主人公なのだが、ラストの高笑いは、痛快ですらある。 | ||||
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こうなりたくないな、こんな日本人はかっこ悪いな、と思わせる、 海外HOW TO モノの小説である。 誰もがこういうニッポンジンになりたくないと願う。 しかし、 日本人なら少なからず、誰しもこの主人公にラップする経験、問題を抱えているだろう。 タイ田舎の娼婦以下の、欠落した英語力。 コミュニケーションが出来ない分、その場の風景を想像で引き伸ばす。 自分のスキルをよそに、同じ日本人には冷たくあたる。 渡航先を、現実から逃亡するための桃源郷 と勘違いしている。 作者は、目を背けたくなるストーリーで、ニッポンジンin海外 の批判を行う。 日本での劣等感を感じるシーンもうまい。 夫婦が、お門違いのパーティに行くが、身分の違いか、環境の違いか、すべて嫌味に感じ閉口してしまう。 そもそもパーティなんて知らない、友達もいない田舎物が、 背伸びしてパーティに出席してしまった類の小話を、田舎モノの視点から描く。 すべてのフレーズが、ニッポンジン劣等感 をチクチク刺してくる作品である。 ただ、もう少し、ダメな人間の心理、(ダメな人間がダメなりに考えているダメなこと) を細かく描写してほしかった。 願わくは、この作品が作者の体験談ではなく、ニッポンジン批判論であることだ。 | ||||
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絶対最後から読まないでください 読み終わった読後感に愕然とさせられるのは「パレード」を彷彿させられます。 最低評価の人がレビューで、そのキモ部分を書いちゃっている人がいるので、レビューは読まないほうがいいかも・・・最低評価の人は全然良さをわかってませんね〜はぁ。 とにかく、舞台をタイにすることで色々アレなところは出てるかもしれませんが 吉田節はそのままです。好きな人は単行本で買って読む価値はあると思いますよ。 | ||||
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舞台はバンコクの空港、何故バンコクなのか、少しずつ、わかっていく。謎解きとストーリーが交錯しながら、ラストは頭空港の部分とつながる。 著者の作風が面白い。登場人物の片桐、武志、ミントなどが本当にいそうな雰囲気が出ている。一気に読み切った。つらい話なのだが、奥深く、いろいろな要素を掛け合わせていて、作品が上質に熟成されて仕上がっていた。 | ||||
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バンコクの描写において気になる部分もあります (例:駐在員は高級コンドに住んではいますが、決してペントハウスには住んでいません) が、内容的には面白かったと思います。 また、ミントとミントの弟と呼ばれている人物は、 実際は恋人同士では無いのだろうかと読めてしまうのは私だけでしょうか。 | ||||
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ちょっとだけ、から始まる不正。ある日ふと罪悪感を感じ罪の意識にさいなまれ、けれどそれにも慣れてしまい、やがて発覚することがわかっていながら、どうにかなるんじゃないかという希望的観測に流れてしまう。 人間の弱さがよく描かれている作品だと思う。 | ||||
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正直、あの『悪人』を書いた著者にしては「罪悪」の描きっぷりに迫力がなく、拍子抜けしてしまう。同じ「アジア」を舞台にした作品としても、『群像』に掲載されていた「りんご」と「上海蜜柑」の方が格段におもしろく、また「旅」における体験の記述としては先ごろ出たばかりの『あの空の下で』の方が簡潔かつ印象的でよい。なんとも中途半端な読後感がある。 もっとも、当たり前といえば当たり前の話だが、吉田修一的な文章は本作品でも随所でみられ、ファンとしては最後まで楽しく読める(上に書いたのは「客観的」な感想です笑)。日常的な言動から非日常的な行為まで、自分のやったことをしばしば他人の不可解なふるまいのように感じてその感想を率直に述べてしまう語り手には興味津々だし、異国での虚実に満ちた会話もセンスがよくて刺激的である。日本とタイを行き来する「うしろめたさ」の描写も秀逸。罪悪感にさいなまれたことのある人なら必ず何か考えさせられるところがあるだろう。 | ||||
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主人公が日本で置かれている状況が徐々に明らかになっていく構成もおもしろかったが、読んでいて一番「やられた〜!」と思ったのは、主人公があるタイ人女性の弟に殴られた後に一瞬、豹変するところである。この作家はあの名作『パレード』を書いた人だったんだと再認識させられた。 | ||||
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読み出しに主人公の説明がない事からちょっと違う空気を醸し出しています。羽振りの良さから金持ちなのかしらと…読み進めて行くと事件が見えて来ます。タイを舞台に描かれています。ここで武志という日本人に出会うのですが、この人の言葉にキーポイントが隠されています。*横領という罪に手を伸ばしてしまいに薄れ行く罪の意識が、巧く描かれていると思います。*一度、そいういう事に手を染めてしまうと…やはり金銭感覚が麻痺してしまうのでしょうか!?「いつかはバレる」という恐怖感の反面で「でも、運が良ければ巧く行く」という人間の無意識さが描かれています。 | ||||
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