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罪なき血



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【この小説が収録されている参考書籍】
罪なき血 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

罪なき血の評価: 3.75/5点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.75pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

気の重いときに読むような作品ではなかった。

評者が本書『罪なき血』を読んだのは、29年も昔になるが、なんとなく在庫のなかから選んで再読することにした。
 巻末の瀬戸川猛資氏の解説で記述していたことを下の・・・内に解説の一部を転載したい。
 ・・・<前文略>好みのミステリだけを気儘にに読んでいる人間だから好き勝手なことをいわせてもらうが、じつは女流作家の作品はあまり好きではない。
 女性の手になるミステリは出来が悪い、などというのではない。逆である。端整な仕上がり、キメの細かい描写、内容も奥行きが深く、非の打ちどころのない出来ばえを見せている秀作も少なくない。謎解きとサスペンスの分野に関する限り、最近の女流ミステリは男性作家のそれを圧倒している、といってもいいだろう。そういうことは重々承知しているのだが、では好きかとどうかと問われると、首を横に振る場合が多い。常に、次のような特色を欠いている点がおもしろくないのだ。

 ①奇想天外な着想
 ②大風呂敷を広げるがごときハッタリのきいた話術
 ③何が飛び出してくるかわからない展開のスリル
 ④読者を強引にのみりこませるパンチ力
 ⑤しゃれっ気とユーモア

 これらは、ないものねだりかもしれない。男性作家に見られる特色を女流作家に求めるのは、筋違いも甚だしいかもしれない。①から④ までは、そういう見方も出来る。が、わたしがこだわるのは⑤である。<後文略>・・・

 本書の著者のP・D・ジェイムスは、解説の瀬戸川氏が述べていたように、端整な仕上がり、キメの細かい描写、内容も奥行きが深く、非の打ちどころのない出来ばえを見せている秀作である。
 プロット構成も流麗な文章など(青木久恵氏の翻訳の上手さで感じたのだが・・・)も純文学作品として評価してもよいかも知れない作品に仕上がっている。
 が、やはり評者にとっては、解説の瀬戸川氏と同じ理由で好みではないように思いながら読み終えたのです。
 気の重いときに読むような作品ではなかったのでレビュー投稿が遅くなってしまった。
罪なき血 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:罪なき血 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150766037

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