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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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出版不況が叫ばれて久しいが、出版不況の原因は、本作のような駄作を平然と出版してしまう出版社の無責任さにある。特に新潮社は駄作を平気で出しすぎる。猛省を促したい。 本作は、退屈極まりない犯罪の発生から、ご都合主義的に解決されるまでの過程を様々な事件関係者の視線を通して描く。意外なことは何一つ起きないし、トリックもないし、謎すらない。犯罪捜査の過程がリアルに描かれるわけでもない。 ダーティー=ハリーのような魅力的な主人公が存在すれば、事件自体が退屈でも小説として成立するだろう。だが、本作に魅力的な人物は一人も登場しない。誰にも感情移入などできない。 週刊誌の犯罪記事、それも架空の犯罪記事をよまされるようなもので、ばかばかしいことこの上ない。 読者を死刑反対に誘導したいようだが、妻を殺され、子供と新たな恋人を殺されようとしている男が「死刑は反対だ」と言い出すリアリティのなさに、却って死刑反対のリアリティのなさを浮き彫りにしている。 死刑問題を取り上げているが、かといって、それをまじめに扱っているわけでもない。死刑をサスペンスの道具として安易に使っている。死刑囚が無実の可能性が出てきたにも関わらず、知事は頑として死刑延期をしない。で、登場人物たちは「あと死刑執行まで3時間しかない!」とか言って慌てふためくという寸法。 「馬鹿でしょ」としか思えない。死刑制度の是非以前に、死刑判決や死刑の執行に対する慎重さが重要。それをご都合主義的にないがしろにされて、サスペンスを感じろと言われても、知性のある人間には無理というもの。 こういう駄作を読まされると、心の中がどす黒く淀んでしまう。 | ||||
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