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喪失のブルース
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喪失のブルースの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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物語の最初から最後まで 終始暗くドヨーンとした陰鬱な雰囲気で 正直読んでいて気分が滅入りました。 なにかしら物語的カタルシスがあればまだ読めたのですが、 それもなく低空飛行のまま終わってしまいました。 現実は厳しいのかもしれませんが、 読んでいて楽しい一冊では少なくともありませんでした。 参考にして頂ければ幸いです。 | ||||
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読み終わる前にあまりの退屈さに読む事を諦めてしまいました。 | ||||
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アンチ・ヒーローならぬアンチ・ヒロイン。十代後半でこの世の悲劇がすべて襲いかかってきたような女性ノラ・ワッツ、ネイティブ・アメリカンとのハーフでもである彼女の三部作の幕開け第一作である。さてその悲劇。レイプと暴力と遺棄。ジャーナリストに救出されたものの、長い昏睡期間を経て出産の大量出血のさなかで目覚める。レイプ犯の子を妊娠していたのだ。精神を病んだままのノラ。生まれた娘は里子に出され、ノラはブルース・シンガーとしての才能を活かし歌手を志したもののアルコール依存症となる。 アル中からどうやら脱け出せたという段階で、探偵事務所の調査員として不完全ながら社会復帰を果たす。調査事務所の地下室に、雇い主に内緒でこっそり住み着いている。同じく偶然地下に迷い込んできた雑種犬ウィスパーとともに。社会復帰が十分に果たせていないため、精神も外見も傷つき薄汚れている。穴の開いていないまともな衣類はひとつもない。 ぼくがこの本を手に取ったのは、彼女の住む街がバンクーバーであるからだ。小説では、雨が降り続く冬のバンクーバー。ぼくが春に観光で訪れたときのバンクーバーの美しい記憶と、本作で描かれる灰色の雨降る街とはイメージが相当に異なるが、傷ついたヒロインの心を通してもなお、バンクーバーは海に囲まれた美しい街である。ガスタウンの石畳の坂を下ると、小樽にも弟分がいる世界にただ二つの蒸気時計、その兄貴分の方があって観光ガイドはここを必ず案内してくれるみたいである。観光スポットとして有名な名所なのだが、残念ながら蒸気時計の記述は本書にはない。ちなみに小樽の蒸気時計の方は、最後に見たときは残念ながら「故障調整中」と貼り紙があり、針もすっかり止まってしまっていた。昨夏の北海道地震の影響である。 さてバンクーバーだ。スタイリッシュなビルと歴史的な建物が混在するビジネス街と、犯罪者たちの多い危険なエリアとして観光客が必ず注意喚起されるイーストヘイスティング通り界隈(ダウンタウンとも呼ばれる)との間の緩衝地帯として、レトロな町ガスタウン(本書では翻訳者によりギャスタウンとされている)が広がる。石畳のレトロで素敵な街並みは、青銅のガッシー・ジャック像の立つ交差点で終わりを告げる。交差点にある肉料理屋でハンバーガーを齧りながら、道路向こうのダウンタウンを眺めていた時間をぼくとしては思い出す。そちら側を歩く人々の表情は確かに、こちら側にいる人々とは違った影を纏っているように見えてならなかった。もしかしたらウィスパーを連れて歩くノラの姿を目撃していたかもしれない。 美しく海や島を柵越しに見渡すスタンレーパークは、AAのスポンサーであるブラズーカと定期的に会い、互いの禁酒状態を確認し合うスポットとして用意されている。ブラズーカは、不思議な距離感のある存在で、最後まで掴みにくいだけに印象的なキャラクターだ。ノラへの献身的な愛情の行方が今後どうなってゆくかも見どころとなりそうである。 さて本書の特徴として際立っているのが、ヒロイン、ノラの孤独な風貌である。十代の少女期を、レイプで台無しにされ、アル中の幻の中で二十代を過ごした。そんな設定が、既に彼女の性格を十分にひん曲げている。そして、まだ精神は癒えてない。この本の評判は、実はアマゾン・レビューでは決して良くはない。それもそのはず、ヒロインがまず感情移入を拒むタイプの孤立した可愛げのない存在であるからだ。社会は、彼女を完全に見捨てているわけではないとは言え、真の意味で彼女の心の救いとなっているのは一頭の雑種犬ウィスパーだけである。人を信じず、敵であり距離のある存在としか見られない悲しきヒロインの痛みが、本書を綴る物語の骨子となっているのである。読者をも拒むその人嫌いで性悪な性格と、美しくもない外見は、優しく美しいヒロインしか期待しない読者には既に愛想をつかされているかに見える。 レイプ事件に蹴りをつけようとするノラの、新たな探索と闘いの旅が、本書ではメインストーリーとなっている。顔を見たこともない実の娘が行方不明になった、と里親から相談を受けたことに端を発し、バンクーバーから、吹雪のスキーリゾートへ。そして、戻ってきたノラは、バンクーバー島の美しい海岸と決着をつけることになる。激しいアクションの連鎖と、これに耐性を持つノラのサバイバル根性がひと昔前の冒険小説を彷彿とさせる。 女性作家が冒険小説をうまく書けたためしがない、というのはぼくの感覚である。残念ながら本書でもその感覚は否定されることがなかった。むしろ、女性作家としてはうまく書けた部類だろう。それにしてもやはり問題は残る。活劇シーンがダイハードなみのぎりぎり感でリアリティに欠けている。さらにいくつか。しっぺ返しを食らうのを知らずにノラを助ける、気のいい人たちとの出会いが多すぎたり、ノラの進む方向に極めて都合の良い偶然が用意されていたり。物語づくりということを言うと、詰めの甘さを感じさせるが、デビュー作ということでここは許容したい。極めて多いスリリングなアクション・シーンのいずれもがリズム感とリアリティに乏しいが、ラストの危機に対しブルース・シンガーとしての才能でどんでん返しを図るアクロバティックな仕掛けは、エンターテインメントとして、小説がロマンだということに於いてはとてお素敵な仕掛けとして捉えたい。 訳者がその解説で勧めている通り、ニーナ・シモンのブルース"Feelig Good"をYouTubeで聴いて本作に臨むと良いと思う。そそられる歌である。また、途中出会うピックアップトラックの女性運転手が、ぼくが世界で最も敬愛するミュージシャン、ニール・ヤング(カナディアンです)をかけていた。ノラはこの助手席で「フォーク・ソングを聴きながら」窮状から逃げ出すことができるのだ。"Heart Of Gold"あたりが、ノラの精神を救い出した形跡は、残念ながらどこにも見られなかったけれども。 第二作『鎮魂のデトロイト』は今春4月に発売された。本書でも父の自殺は語られているが、その真相を追ってデトロイトに飛ぶ話らしい。作家としての腕が上がっている、とのもっぱらの評判である。ブルース好きの楽しみが一つ増えた。 | ||||
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ストーリー展開そのものは 面白いと感じる面もあるし 読後感もまぁまぁだけど 主人公に魅力を感じないし 脇キャラも含めて設定は色々あるわりには 全体的に印象に残りにくい 展開はわりと良かったので それは少し惜しい作品だとは感じる。 | ||||
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何が起こるのか本当にどきどきします。 米国の今のハードな状況も良くわかりますが、一方で、あまりに日本とかけ離れた世界に入り込むのが困難に感じられる面も。 良くも悪くも海外ミステリー好きに向けた作品と思われます。 | ||||
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翻訳は読みやすく、すらすらと読めます。 ですが、ある中の主人公に感情移入がしにくくストーリーも盛り上がりが欠ける気がしました。 読んだ後の読後感があまり残らない、印象の薄い作品です。 | ||||
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文章の読点の位置がおかしく、訳出される単語や語調が文語体よりだったり口語体よりだったりちぐはぐで統一感がなく、それゆえ読者のリズムをことごとく奪ってくれます。とにかく読みづらい。訳者の変なこだわりのようなものを感じた。主人公の女性の独白が淡泊に硬めに訳されているかと思えば急に軽いアホのような口調になったりでどうもおかしい。レビューにあった主人公に共感できない、おもしろくないというのは訳出のセンスの悪さがかなり影響していると思われます。こういう場合、英語を読めるならば原書に切り替えた方がよいです。 ストーリー自体は構成がちゃんと練られていると思うし、登場人物もそれなりに背景をもっていて映画やドラマで見るのであれば楽しめると思います。とにかく翻訳が残念。 | ||||
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あまり紹介されないカナダ・ミステリ、人気の住みやすい街として知られるバンクーバーを舞台に描かれる凄惨な追跡と復讐の物語。過剰なほどエモーショナルな人物描写には見るべきものがあるが、プロットの運びは新人らしくやや拙い。 | ||||
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若干、社会不適合者の主人公。癖のある脇役。そして、愛想の悪い犬。 小説の中ではあるあるな人物構成。没入出来れば、その世界観を面白く感じられるのだろうが、いかんせん主人公への愛情を感じない。 ハードボイルドなわけでもないし、壊れた正義感や突出したダメ人間感もなく、好きになるポイントを見つけられず。 出だしは良かったけど、盛り上がりもなく、スーと終わりました。 | ||||
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複雑な背景(過去、血筋、家族など)を持つ女性を主人公とした物語。 屈折した考えの持ち主ではあるものの、その不屈の行動力は驚きの連続。 一人称のブルージーな語りは雰囲気があり、読んでいてある意味心地よいものでした。 ただ、物語がやや長すぎるうえ、途中までは動きが少なかったのが、終盤になり急に勢い付き、都合よくことが運ぶのはやや調子良すぎるなと思いました。 | ||||
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女性が登場するハードボイルド作品もいくつかありますが、本作品もほぼ人生を捨てたような女性が主人公になっています。 ストーリーは正直ご都合主義的なところがあるという印象ですが、全体的にまとまっていて楽しく読むことができました。とはいえ登場人物ひとりひとりの存在感の書き込みが不足しているのか主人公を含め登場人物に対する感情移入が難しいという感じがします。 なんというか次作に期待というところでしょうか? ダメダメな主人公に好感を持ったので、できれば次作もっと活躍して欲しいと思っています。 | ||||
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アル中のおばさんが、生んだだけの娘を探す為に奔走するのだけど、 心理描写(しかもアル中の妄想)だらけで、メインシナリオがなんだったのか途中で忘れてしまうほど。 普通の人より読むスピードが速い活字中毒者だけど、これはなんか「続きが気になる!」という気が1度もなかった。 「ウソを見抜く」というくだりも、全然活かされてなくて、その「特殊能力」について何ページ割いたよ? 誰にも「若気の至り」や失敗したことはあるし、事件や事故に巻き込まれることで、生きることがつらくなることだってあると思う。 でも結局アルコール片手に大暴れしているのは感情移入どころか、擁護もしたくない。 妹のローレライは血も涙もない冷血漢かと思ったけど、こんな姉がいたらそうなるよ。 少しでも上の生活を夢見て、努力することの何が悪い?とか。 せっかく周りが手を差し伸べても、それをはたいて、お酒を飲む主人公のおばさん、本当につまらなくて驚いた。 こんな作家の作品じゃなくて、アレックス・カーヴァの新作、訳してくれよ~! | ||||
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まず主人公は、様々な事情で社会の底辺に位置する大人の女性で、本書帯に記されている通りに『ホームレス以上だが、市民とは呼べない』ギリギリの生活を送っており、その生業は自らの数少ない才能を生かした『人捜し』でした。 そんなある日の事、嘗て望まぬ妊娠の末、親らしい事は一切せずに里子へと捨ててしまった自らの子供が、捜索対象になっていると知り、説明する事は出来ないであろう本能のまま、その行方を追う事になると言う流れです。 ところが彼女自身は、ヒロインと呼ぶのも憚られそうな魅力の少ない女性で、取り得は人より少し歌が上手い事ぐらいで、性格は孤独を好み、容姿も周囲から女扱いされない事もしばしばある程です。 一方で、彼女を取り巻く環境は、何だかんだで暖かい面々が揃っており、事実上の探偵業務に挑む際の上司達や、所謂ゲストキャラに相当する顔触れも、彼女自身が極めて素っ気無いのに、御都合主義に皆手を差し伸べてくれると言う展開が続き、本作のテーマは差別とか偏見を、悪と断じる事に置かれている様にも見受けられます。 作風に関しては、舞台こそ移民問題に起因した、下町の治安の悪さ等が目立つカナダを舞台にしていますが、その謎解きはITの活用や、臍帯血とか幹細胞と言う近年流行の医療用語なんかも登場し、明らかな現代劇です。 ただ本作は、訳者から「3部作である」と公言されており、その辺りの事情もあってか、相棒犬の扱いが相棒らしく無かったりと、単巻読みでは詰めが甘く感じる演出も散見されました。 総じて、中程度の緻密性を有した謎解きモノと言えそうですが、続刊に備えた伏線でも張っているのか、少し見所と言えるシーンが前半には少なく、面白みに欠けると言うべきかと思います。 それでも、優しき人々の差し伸べた手を、時には踏み付けたりしながらも、結果的には皆の信念に沿って、望む方向へと進んでいく展開は悪い気分にはなりませんでしたので、取り合えずの及第点評価とします。 | ||||
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この小説、前フリと言うか、紹介文が結構うまくて、面白いんじゃない?と期待して読みました。 絶賛!とか紹介されてる方(たぶん有名作家?)も知らなかったんですけど、これがデビュー作で3部作の予定、ということはすごく才能が感じられる小説に違いない!と思いました。 とっても、退屈、でした。「最初だけ、最初だけ。きっともうすぐ面白くなってくる!」と自分を励ましながら読みましたが、3章あたりまで本当に退屈でした。 主人公自体が、よくわからないナゾだらけなので、それを読者がわかってしまったらダメに決まってるから仕方ないよね、とは自分でも思いましたが、あまりにも持って回ったどうでも良いとしか思えない描写が多くて、コレって伏線のつもりなのかな?絶対必要ないよね?そう言えばコレがデビュー作だったもんね、こういう所がきっと新人らしさなんだな、と何度も思いました。 カーチェイスあたりから、やっと面白くなってきたんじゃない?と期待したんですけど、やっぱり感情移入出来ない進展でした。 愛犬を預けて、解決するまで帰らない、もしかすると生きて帰れないかも…的な展開かと思えば、普通に日常に戻ってたりするし。 話の展開が唐突だし、魅力的そうな脇役は出てくるのに、主人公がその魅力を台無しにしている感じ。これだけ厚意(恩)を仇で返す主人公を見ていると、普通の人なら嫌な感じを受けると思います。 これだけ人を信用しない主人公の過去が語られるのは納得できますが、その割に唐突にセックスシーンもあったりして、これ必要?みたいな気もしました。 主人公を取り囲む人達が、主人公のために命懸けの手助けをするような、それほどの魅力を主人公に感じないことがこの小説の致命的な部分ではないでしょうか。 危ないビジネスを絡めたりして、話にふくらみを持たせたつもりなんでしょうけど、もう少し違う展開の方が面白かったんじゃないか?と思えました。 3部作読んでみないと、本当の面白さはわからないんじゃないかとは思いますが、『続編』を読んでみたいとは正直思いませんでした。 | ||||
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ほぼホームレスで元アル中の中年女性が主人公のガチハードボイルド。この手の話は主人公にいかに感情移入できるかどうか。私は残念ながら感情移入できずに読了。読みやすかったですけど。 | ||||
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私立探偵とフリージャーナリストの男性2人が共同で営む事務所で助手の仕事をしている主人公のノラ・ワッツは、「娘が行方不明になった」という夫婦に会いに行くが、行方不明になったその少女はノワが産んですぐに養子に出した実の娘のことであった。警察は真剣に捜索をしないが、単なる家出ではないと夫妻は主張する。 調査をつづけるうちにノラは実の娘ボニーに大きな危険が迫っていることを知る。 相棒は「狼の血を引く雌犬ウィスパー」という粗筋と表紙絵の印象に反して、主人公は犬と常には行動を共にしません。序盤を過ぎてようやく一緒に行動をし、匂いを嗅ぎとったり、番犬的役割を果たしますが、またすぐに別れてしまいます。「犬と女探偵のコンビ物」だと思って読むと、肩透かしを喰らいます。しかしながらチャンドラー的な雰囲気がある小説なので、何か新しい物を読みたいと思っている探偵小説ファン・ハードボイルド小説ファンには最良の1冊になっているとも思います。 全5部構成で、各部8〜29章。1章1章は短く、次々とシーンが切り替わっていくので、テンポがよいです。主人公ノラ・ワッツの一人称「わたし」で文章が進んでいきますが、各部の最終章のみ「あたし」で娘のボニーの一人称。緊迫感が、そして否が応でも先が気になる構成になっています。 | ||||
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脇役は個性的だったが、主人公にはどうも今ひとつ感情移入できませんでした。 ストーリーも私には三文小説(?)的で、どうものめり込めず。 | ||||
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自分が生んで養子に出した娘を探してほしいと依頼を受け奔走するストーリー。 個性的な登場人物がたくさん登場。飼い犬もそこそこ活躍・・・。 主人公の強烈な個性とその行動力に唖然とさせられます。 カーチェイスをしたり、海に落ちたりと本当にいろいろ起こります。 主人公がピンチになると予定調和的に不思議なことや助けてくれる人が次々現れるところにとても違和感を覚えます。 (それにしてもクジラはないよね・・・。) ストーリー展開もありがちで目新しさは全くなく、面白みもない感じ。 | ||||
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この作家のデビュー作。 ヒロインは「ホームレス以上、探偵未満」とのキャッチフレーズで語られる程に異質な境遇と現状に置かれている。 人探しの依頼を受けたのが自分がかつて産んで養子に出した実の娘。 他人の嘘を見抜く才能で巨悪に満身創痍で挑んでいく様は清々しいが、展開には少し御都合主義的な所が見られる。 ではあるが、社会の深層の闇の部分を強く意識したストーリー展開は著者の深い洞察力の賜物であろう。 相棒である愛犬の存在も味合いを増している。 読後には早くも次回作を期待している自分がいた。 | ||||
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珍しいカナダ舞台のミステリーと思い手に取りました。 壮絶な過去を持つ先住民族の血も混じった孤高のヒロインが、望まない妊娠で手放した我が子が行方不明と知り、本能のまま行方を追う。 異色なのはこういった場合、美人だの、ハイテクには天才的とか、何かしらの突出した才能の持ち主が主人公の事が多いけど、その点この主人公、地味です。(歌が上手いのと、嘘を見抜くのが得意) 身に起こった悲惨な出来事以前から、里親に馴染めず15で家出、路上で歌って生活していたアウトサイダーで、事件が拍車をかけ以後まったく人を信用しない人間に。アルコール依存とも戦っています。 深く描けば魅力的な脇役(仕事のボスである同性愛カップル、情報収集を手伝ってくれるドラッグクイーンでITに強い日独ハーフとか主人公といい仲になりそうな刑事とか・・・・)が出てくるのに、頑なに助けを求めない主人公なので、活躍の場はあまり与えられないのがもったいない。 過去が大変な傷になっているのは事件の陰惨さからわかるのだが、それでも恩をアダで返すような行動が多いので、私は決して好きになれなかった。それでも脇役たちや、見ず知らずの人もいいタイミングで主人公の力になってくれるのだ。時には人間以外も。 少し都合よくない?と辛口も言いたくなる。 私みたいに、大型犬が出てきて一緒に大活躍するのね~と思うとがっかりします・・・・犬ももっと活用してくれ・・・ ただポテンシャルは感じる。 ブルース歌手を目指していた主人公が歌うのは2シーンのみ。その描写が結構いい。 3部作予定だとかで、次作はデトロイトに飛ぶそうなので父親の過去を洗うのか?3部作通さないとこの作品の評価は出せないなぁ~と思いつつ、今作だけで言えばミステリー部分が弱いけどヒロインの頑張りに免じて星3個。 惹句のように犬が相棒としてもっと出番が多ければ星もう一つ増やしたのに・・・・犬好きの私はうっかり釣られたので宣伝効果はあったと思いますが。 本国での人気はどうなのだろう。映像に向いていそうだけど、悪役がなぁ・・・・難しいところです。 | ||||
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