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火車



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【この小説が収録されている参考書籍】
火車 (新潮文庫)

火車の評価: 3.96/5点 レビュー 517件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.96pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全517件 381~400 20/26ページ
No.137:
(5pt)

犯人がとても魅力的

犯人は最後にしか登場しませんが、彼女が断片的にしか見えないからこそ、彼女の悲惨な境遇や、彼女の強さが魅力的に伝わってきます。登場しないからこそ、伝わってくる犯人の魅力が、この本を面白くさせているのだと思います。人生はサバイバルです。
火車 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:火車 (新潮文庫)より
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No.136:
(4pt)

これはミステリー作品じゃない

読み終えた直後は、「それはないやろー」とおもわず絶叫してしまいました。
でも宮部みゆきは主人公が女を追っていく過程を通してサラ金問題を読者に考えてほしかっただけなのかもしれない。
そう考えるとこれは絶妙の締めでした。
この作品は90年代初期を舞台設定としているのですが、この時からすで
に金利のグレーゾーン問題があったことなど今と全然変わらないサラ金
問題があったのだと驚きました。
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No.135:
(5pt)

文字通り家計は火の車だった!!

 この小説では借金地獄に苦しんだ2人の女性が出てきます。
その内の1人が主役の刑事の甥と婚約中に失踪したことで
事件へと発展します。 家計は火の車になってでも、
贅沢をしたい女性達の心理や、サラ金地獄の実態などを垣間見ること
ができますが、そら恐ろしいです。
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4101369186
No.134:
(5pt)

「素人」に危機感を感じさせる。

ぐいぐい魅き込まれる。
怖い。哀しい。
多重債務や破産に詳しい者にとっては、
イロイロと意見・指摘があるところなのは間違いない。
しかし、多重債務や破産を知らない者にとっては、
あまりに現実的であり、哀しく、そして恐ろしい。
「火車」を読んで、法律を勉強し始めた人も少なくないだろう。
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4101369186
No.133:
(4pt)

専門知識がなくても面白い。

宮部みゆき氏、初読です。ミステリーでありながら、経済小説でもあり、さらに心理描写も細やかで楽しめました。
綿密な調査の上に立ち書かれたものは、とかく理屈っぽかったり、わかりにくかったり、ストーリーとしてはいまひとつだったりするのですが、たいへんよくこなれています。専門家には物足りないのかもしれませんが、小説を楽しむ人にとってはこのくらいすっきりさせてくれた方が読みやすいと思います。
ただ、ラストが私としては中途半端な気がしました。
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No.132:
(4pt)

大変面白いが・・・・

 多重債務者を設定して物語を広げるのは、大変興味深かった。
 サスペンスなので、筋書きについては触れないが、日頃、自己破産とか、個人再生を扱っている弁護士からすれば、多重債務者の極一部のみを取り上げた作品であって、リアリティーがない。
 小説だから、許すけど、多重債務の問題をこのように簡単に考えてもらっては困る。
 でなければ、各地の弁護士会が、しばしば、「多重債務者110番」途か「アイフル問題110番」なんかやりません。
 なんか非常に薄っぺらな印象でした。
 実情を知らない方にははらはらドキドキのサスペンスかもしれませんが。
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No.131:
(5pt)

何度読んでも面白い。傑作!!

彼女の作品を全部読んだわけではないがこの作品が一番好きである。600ページ近い長篇だが冗長なところは全くない。物語の途中で弁護士が長々と語るクレジット社会の矛盾もこの物語には必要である。あらゆる出来事が伏線となり何気ない会話が解決?への糸口となっている。
著者は主人公の二人の女性に何も語らせていないのだが、語る以上に彼女達の人間像、悲惨さ、哀しさが描き出されている。実際に物語に登場しない主人公を、間接的な方法、彼女達のとった行動と証言者の言葉だけで描き切る著者の力量は非常に優れている。
著者の作品に登場する人物は“いい人”が多い。犯人に対してもどこか“救い”をもたせている。この作品においてもそうである。それが不満な読者もいるであろうが、そうしなければこの作品は悲惨な女性達の姿を描いただけの恐ろしさだけが残ったに違いない。そうなればもう“宮部作品”とは言えないと思う。いずれ、主人公の彼女達の視点から描かれた作品を読んでみたい(勿論ラストシーンはこの作品と同じである)のだが、これも直接的に凄惨過ぎて“宮部作品”と言えないかも知れない。
ローン地獄や自己破産という現代社会では誰にでも可能性のある現実的で恐ろしい題材を扱いながらも、それではなくミステリー作品、そしてただの小説としても一級品である。ラストシーンも完璧である。文句なし☆5つ。
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No.130:
(5pt)

実に恐ろしい物語です。

多重債務という現代社会の暗部をベースに描いたミステリー。予想を次々と裏切るというか、著者の罠に翻弄されて最後まで興味が尽きませんでした。本格的な社会派推理小説、松本清張を思い起こしました。ミステリーですので筋書きは申し上げられませんが、登場する一人ひとりの人物設定やエピソードの一つ一つが実にしっかりしていて物語の中に引きずり込まれるような思いがしました。そして恐怖を感じました。考えようによっては実に恐ろしい物語です。それと同時に登場人物への思い入れも大きいものがありました。本格的なミステリーをお探しの方にはお勧めです。
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No.129:
(5pt)

手に取ったらノンストップです。

上梓は平成4年。14年、一昔前の本であり、宮部氏の本も読んだことがなかったのですが、先日のNHKドキュメンタリー「プロフェッショナル」で弁護士・宇都宮健児氏を取り上げた回で本書が紹介されて興味をもった次第。
宇都宮氏はサラ金・闇金の被害者救済に奔走する弁護士ですが、「火車」に出てくる弁護士はまさに宇都宮弁護士その人をモデルにしているそう。多重債務者を「自己責任」の一言で切り捨てる風潮を理路整然と批判する「火車」弁護士と宇都宮さんのイメージは確かにピッタリ重なりました。
多重債務者を物語の中心に据えながらいわゆる「取立て屋」そのものはストーリーラインには登場してこない。債務者の逃げ様を通してその回収ぶりの陰湿な凄まじさを読者に感じさせる氏の筆致は圧巻。生死不明の父親が残した債務の相続放棄すら出来ず、父親(らしき者)の死亡記事を求めて新聞縮刷版を繰る主人公。戦慄しました。
ページをめくる毎に主人公が味わった逃避行の恐怖が読者に伝播してくるかのような傑作。見事、としか言いようがありません。
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No.128:
(4pt)

「模倣犯」でも思ったんですけど・・・・・

確かにすごい作品だと思うし、見事だと関心もする。
ただ、実際に真実が周りの推理通りであるにしても、やっぱり本人の声、言い分を聞きたい。それがどんなに支離滅裂でもおかしくても、本人に語らせてほしい、と思ってしまう。本人不在で結論が出てしまうことに、抵抗というか、違和感を感じてしまった。私だけだろうか。
まあ、それを言ってははこの小説自体が成り立たないんでしょうけど。
他人の命を奪って生活をのっとって、別人の人生を送るというのは、やっぱり異常なことだ。周囲の常識人が理性的に同情的に説明したって、やっぱり納得いかない。本人の声が切実に聞きたい。
続編か何かで、ぜひ新城喬子に語らせてくれないかなあ。
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No.127:
(3pt)

力作…

某誌の年末ミステリ特集の中で、複数の人が推薦。
途中で放り出したのは「はやまったか!」と悔悟。
年末に再読。
結果は…
う〜ん。
淡々と謎の女性の足跡を追っていく話。
よくも、悪くも。
執拗に追っていく。
ただひたすらに。
わずかな手がかりを頼りに。
ただひたすらに。
確かにすごいとは思う。最後とかは「オッ!」と身を乗り出したもん。
社会派だし。
でも、面白いとは思えなかった。好みの問題か?
いや、人物造形とかすごいと思うんですよ。でも…。
宮部みゆきの代表作とは思いますが、同じ代表作でいうなら、
私は……やっぱり、好みの問題か?
もし私と同じような感想を持った人には、文庫5冊で大変だけど、
『模倣犯』をお薦めします。
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No.126:
(5pt)

秀逸!!!

初めて読んだのは8年くらいまえだったけど、それから何度読み返したことか。
作品の土台から心理表現もろもろ、本当に宮部みゆきは天才だと思った。
一番好きな作品。
主役の喬子が最後の最後まで登場してこず、話の流れはひたすら彼女を「追う」形になっているけれども、全然冗長にならず全てが面白い。
文庫のあとがきにも書いてあるけど、直木賞とれなかったのが不思議でしかたない。
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No.125:
(5pt)

好景気に浮かれているときこそ読む価値あり

 高田純次さんがラジオで「是非映画化したい」と言っていたので、再読しました。上手いですよね。クレサラ被害という社会事象を物語に構成していく技法が。「理由」や「模倣犯」にも共通していますが舌を巻くほど上手く、しかし私も小説を書いてみたいと思わせるよう親近感をもたせています。
 驚くべき事に、主人公である「彰子」は一言も発していないのですね。伝聞でなく実際に姿を現すのもラストシーンのみ。しかし、物語は常に「彰子」を巡って進んでいます。休職中の刑事、本間と養子の智、同僚や友人達とのやりとりを楽しんでいるうちに、「火車」はまっしぐらに結末に進みます。
 過去が明らかになるにつれ「彰子」への思いを募らせてきた読者は、そのとき涙をこらえてしかし安堵することでしょう。逃亡の終わりが救いのある読後感を与えてくれるでしょう。
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No.124:
(4pt)

いつか読みたいと思っていた作品

いつか読みたいと思っていた、宮部みゆきの代表作。確かにおもしろい。一人の女性が「なぜ?」別の女性になりかわろうとしたのか、個人的にそこが一番興味をそそられ、読み進めた感じ。
様々な証言、事実から少しずつ知りたい実像の絵が結ばれていく流れが絶妙で、読むほどに興味が駆り立てられる。そして最後のシーン。ふっと一気に溜まっていたものが、風船にいっぱいの空気を音もなく一気に抜けるような思いだった。
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No.123:
(5pt)

社会派推理“小説”

社会派推理小説は好きではない私ですが、社会のいろいろな矛盾や問題を取り上げつつも、宮部みゆきの小説は、あくまでも細かな人間心理の描写(得てして長くなるのはそのためでしょう)が紡ぎ出す物語の面白さによって、それほど説教臭くはありません。もちろんミステリーとしての謎と、その解決はあるのですが、論理的に謎が明かされるカタルシスというものはなく、謎が1つひとつ解きほぐされて行く過程で生まれるドラマを追うのが宮部小説の楽しみ、といえるのではないでしょうか。“推理”小説ではなく、推理“小説”ですね。もちろん、解説にもあるように、カード社会、ローン地獄に陥るプロセスに関しての経済小説、教科書としても充分に読む/勉強する価値のある本です。
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No.122:
(5pt)

一番好きな作品です。

以前読んだ作品ですが、この夏もう一度読み返してみました。やはり面白い!最後の最後まで直接は登場しない主役。その女の過去から現在まで調べていくうちに、ついつい目が離せなくなってしまいます。特に元のご主人が語る図書館でのエピソードでは、鳥肌が立ちました。真に迫ってます。ラストもいいです。このあと、いったいどうなったんだろうと言う気持ちと、きっとこうなったんだろうなという、ふたつの気持ちが今もぶつかり合っています。
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No.121:
(4pt)

美少年は登場しませんね

これの前に読んだのが模倣犯だったのでさすがに楽に読めました。弁護士さんの講釈は物語の中では冗長だと思うけどためになります。短編的なラストで意表をつかれました。何も決着してない気がしますが、この小説はこれでよいのかなとも思います。あとは読者次第というか...
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No.120:
(4pt)

哀しい名作

哀しい名作。休職中の刑事が、親戚の若者から頼まれたのは、失踪した婚約者を探すことだった。苦労して婚約者の知り合いを見つけ出して話を聞き、最後に写真を見せると…「別人です。あなたは別人の話をしている」。もはやただの失踪事件ではなくなっていた…カードやサラ金地獄を背景に描かれる、現代の人間の悲劇。読み終った時、言葉に出来ない割り切れなさを感じた。哀しいようないらだち。それは何だったのか。本当に悪いのは、罪を犯した犯人ではなく、その人を犯罪へと追い込んだものたち。しかし裁かれるのはいつもその人だけで、犯罪へと追い込んだものたちは、その後も、何も変わらずに続いていく。一体、誰が彼女を責められるのか。誰も彼女を救えなかったのに。ちょっと冗舌なのが気になったが、おすすめです。
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No.119:
(5pt)

ベストセラーには訳が或る

ベストセラーになるべくしてなった感。600ページ近い大作だけれど、一気に読ませる勢いがある。解説者も直木賞におしている。カード破産者を題材にしていて素材も面白い。結末で真犯人を見つけて会うところまでで終わっていて、余韻の持たせ方も巧妙だと思った。
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No.118:
(4pt)

非常にスリリングです

カード破産についての説明部分でやや冗長かなと思う部分はありましたが、全体を通して非常にスリリングな物語が展開されます。宮部女史特有の社会的に弱い立場の人たちに視点を向けた暖かい文章も健在で、感情移入もしやすいのではないでしょうか。宮部女史の文章は非常に読みやすく、展開も早いので飽きにくいです。小説好きの人はもちろん、普段あまり本を読まない人にもお勧めできる一冊です。
火車 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:火車 (新潮文庫)より
4101369186

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