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月の満ち欠け
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月の満ち欠けの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 21~29 2/2ページ
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死んだ恋人や妻の魂がその死のときに生まれたどこかの誰かに受け継がれる・・という話なんだけど、そんなあり得ない話を長きにわたって書くからには、そこからなにか、実際の人の生きざまにかかわる普遍的な価値観を導いてほしい。結局、黄泉がえりだけで話が終わってしまうと・・・この読書は、なんだったのか、ということになってしまう。黄泉がえりをモチーフにして何かを言いたいんじゃなかったのかな。正午さん! | ||||
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「生まれ変わり」はあると思います。ただ、ここまで明らかに鮮明に覚えているものなのでしょうか? 読みやすい文章ではありましたが、終始この感覚が付きまとって・・・ま、それでも気に入らないほどではないので星3つです。 | ||||
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思いを残したまま死んだ人が生まれ変わってまた愛する人に会いに行く、又は近しい家族に前世の記憶が蘇り戸惑う、というストーリーは今までも有った。前者は北村薫のリセット、後者は朱川湊人の花まんまという名作が既にあり、私はどちらも好きな作品だ。本作は両方をミックスしたようなストーリーで、読み進めながら既視感を感じ得なかったが、瑠璃のキャラクターや生まれ変わりが実に三回というオリジナリティ?もそこそこ感じられた。だがしかし、亡くなる状況がいつも不可解なこと、その度に他者を不幸にしていることなど、感動的で普遍的な純愛作とは言い難く、読後感はやや複雑なものとなった。 | ||||
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夭折したわが子が、2代、3代、4代と、さながら月が満ち欠けを繰り返すように彼岸と此岸を幾たびも渡って蘇る。その再生が子供のみならず死せる愛妻にまで及んでいたことを知って愕然とするところでこの奇跡的な夢物語が感動的にストップモーションすると、なるほどそんな塩梅に誰もが輪廻転生を恒常的にに繰り返すようになれば、生も死も、いまよりずっと豊かで楽しいものになるに違いないと思ったことであった。 手垢にまみれた輪廻転生譚も、三島由紀夫の「天人五衰」の原型からずいぶんとカジュアルになり、ポピュラーに垢ぬけてきたものよ。 まあチベットのダライ.ラマなんかはそういう仮説を前提にして生まれ変わりを大捜索しているわけだが、それを全地球的視野で展開することになるわけだ。 それにしても、イアン・スチーブンソンの「前世を記憶する子供たち」をはじめ数冊の参考文献、そして与謝野晶子と吉井勇の短歌を効果的に駆使して、よくもこんな緻密なサスペンスフル人情ドラマを書いたものだ。最後の数ページは圧巻。されど章や節を表示する時計の針や月の満ち欠け図の意味はいくら考えても分からなかった。 瑠璃も玻璃も照らせば光る人あれどわれはさしずめ嚢中の錐 蝶人 | ||||
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まずさらさらと読めます。 従来の佐藤作品の物語が何処にむかっているのかといった不穏さや 終着点のみえないおぼつかなさは感じられず安心して読めます。 最初の10数ページで「まずまずアタリ」の予感を感じさせる引き込みの力は流石です。 会話と回想がほとんどの部分をしめるこの作品ですが「前世の記憶を持つこども」の 若干説明に終始した中盤の中ダルミを円熟の筆運びでのりきっているのは見事です。 このあたり大技はないが安心してみていられる体操演技を彷彿とさせますが着地の技のなさは否めません。 もっと佐藤正午らしさに触れたい方はやはり「鳩の撃退法」などがお薦めです。 | ||||
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主人公にムカつきます。 男の思考回路って女と全く違うんですね。 妻、娘、母、他女性に対しての対応を見て 、問題点と対応策を考えました。 ①一般の男性に「女の感情を察する」ことは無理。 →会話する前に、議題を説明し、会話したあとの対応をこうしてくれると嬉しいとあらかじめ「お願い」する。 また会話ではその話に至る根拠を用意しておく。 ②家庭の面倒ごとは先延ばしにし、一人で過ごしたい →女が家庭をとりしきることで「俺がいなくて大丈夫」と丸投げするので、普段から(苦手分野のみを)頼る。頼るときも若干申し訳なさそうしてお礼はオーバーにしとく。か弱い女を演じる。 ③拗ねたり自分の気持ちに整理がつかないと予想以上に攻撃的になる →大切な人が傍にいる→大切な人がいなくなる→大切な人が戻ってくる この流れをうまい具合に使う。 ④ただ聞いてほしいだけの女の話に何故か勝とうとしたり、適当に押さえつけようとする。その対応に女が怒って論破してきて実際に言い負かされたら、女が得たいの知れない生き物に見える。 →①を実行。 数字を交えると尚良い。 | ||||
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直木賞は、少し前の作品でも一人称と記憶の性質を使った叙述トリックを使うなど、マンガやSFでは割りとポピュラーなネタが続いてますね。 今回は愛する人に再会するために、何度も生まれ変わる一途な女性と、彼女に関わる人達の物語です。生まれ変わり、という題材のケレン味を、静謐な文章が上手いこと抑制しています。 読んでいる最中も惹きつけられる物語、なのですが、実は一番面白くなるのは読み終わった後。人物の関係性を把握してから読み直すと、相関図の濃厚さに思わずニヤリとさせられます。小説に家系図がついていると嬉しいタイプの方には特にオススメかと。 終盤の構成も中々秀逸ですし、主人公が抱える鬱屈や孤独が癒される可能性も提示されていて、優しさと、少しの力強さを感じさせる素敵なものでしたが、 ただちょっと残念だったのは、ヒロインの行動が一途すぎて、周りの人間が巻き込まれることはどうなのか、ということ。自業自得と言ってしまえばそれまでの人物もいるんですが、彼女とかかわらなければ……という感想も否めません。 さらに、感情移入という観点からすると、純愛が向けられる相手が、登場順で言えば二番手のキャラクターであることは大きなマイナスなのではないかと。 主人公にもちゃんと救いがあるし、それを齎すのがヒロインであるとはいえ、中盤は「うーん?」と思うことも多かったです。 | ||||
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この世界観、私の感性ではついて行けなかった。ミステリーかなと思いながら読み始めて、恋愛小説かと思い改め、さてはカルト系か、最後やっぱり恋愛小説か、そんな感じ。 | ||||
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行きつ戻りつ 。一つの家族から また別の家族の一人に。こんがらがっちゃった??。私。今読んでる箇所は何処へ続くのか??。よみおわってみれば。そういうことだったのかと。ページを めくりもどして、家族名 享年齢 実年齢やらを 書いたりして。読み終えて見れば いま ひとつだけれど。不気味に 終わって 又 不思議に始まるとおもえば。 『 君に誓う 阿蘇の煙の 絶ゆるとも 万葉集のうたの 滅ぶとも』。 魂…‥魂…‥魂…‥……‥ | ||||
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