■スポンサードリンク
山妣
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
山妣の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
板東真砂子の本はこれが初めてですが、10年程前足の骨折で入院した時この本が有り読みました。とても面白い本だったので欲しくなり購入しました。 私より5歳も下なのにもうなくなってるなんて、、、。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
30年以上前の本なのでカバーに多少のスレがあるのは致し方ないとして、本体の日焼け黄ばみが他で購入した上巻よりひどかった。汚れや傷みはないけれど。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
越後の鉱山町に伝わるやまんばの言い伝えを基軸に進む長編小説。書名の読みは「やまはは」。ねっとりとした描写でストーリーが練り上げられていき、読み応え十分。最初にやまんばと遭遇する場面は冷や汗が出る。さすがホラーが主戦場の作家。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
恐らく坂東真砂子最大?の長編。 しかも明治初期の越後の寒村が舞台で方言満載と読みにくさマックスにも関わらず、迫力満点かつ情念たっぷりの文章と、ミステリアスな構成、ハードな展開の連続で一気に読ませるのが凄い。 坂東真砂子といえば四国ネタだが、その真逆の東北の世界、しかも旅芸人や瞽女、鉱夫、遊女、マタギと閉ざされた世界をここまで緻密に描きるとは。やはりすさまじい作家。 これを読むと、「子猫殺し」の印象もガラッと変わる。ただの変人ではない。出産に対して並々ならない想いを持ってることがわかる。 冬に読んだのもあって、白銀の雪舞台と身を着るような寒さが伝わった。 ただ……坂東真砂子といえば救いのない結末が多いから、今回も覚悟はしてたのだが……大長編でビターエンドは正直言って辛い。報われない、主人公も読者も。 スケールや緻密さ、迫力の面では最高傑作と言われるのもわかるが、そういう点では推しにくいかも。狗神が一番好きかな。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
明治末期、東京からやって来た旅芸人が静かな越後の山村に嵐を巻き起こした。その男の肉体に隠された秘密、そして地主の若夫婦との間に芽生えた密やかな三角関係が、伝説の中から山妣の姿を浮かび上がらせる。明らかになっていく山妣の凄絶な過去。そして熊狩りの日、山神の叫ぶ声が響き、白雪を朱に染める惨劇の幕が開いた―。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
やまはは 明治終わりの炭鉱と遊郭、田舎の地主と小作人と閉鎖的な雪国の話が綿密に調べ上げられた風俗と相まって、孤独と人間の力強さを描き切った直木賞にぴったりな作品群。明治終わりの炭鉱だの、正直うまく物語に入っていけるか心配だったが、小説は舞台だけではなくそこに生きる人々の関係性が深く物語を紡いでいるのだと思う。最初は読みにくい方言も読み進める内に突如色鮮やかなく物語へと様変わりし、読書の面白さを伝えてくれる。そして、不具者や貧しい者、孤独な人々への著者の優しい眼差しを感じるだろう。不思議な爽やかさを感じることができ、オススメ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どなたかが坂東眞砂子の最高傑作とおっしゃられていたが、私もそれに同意します。 この、分量で直木賞受賞。 当然。 昨今の安直な筆致の受賞作と比べると、近頃のは一体どうなっているんだろうとすら思わせるくらいに、 読み応え十分、 深い人間性を書き上げたすばらしい一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
明治末期、東北の旧炭鉱町を舞台に濃密な人間模様が描かれた作品(上巻)。 ホラー小説のイメージが強い作者だが、本作品もなにやら怪しげな雰囲気を漂わせている。 雪山を徘徊する子を喰らう鬼。そんな言い伝えが囁かれる村へ、芝居を生業とする両性具有の青年とその師匠が、村芝居の稽古をつけに訪れる。 雪深い田舎の風物、そこに暮らす人々が、美的でもありねちっこくもある筆致で描かれていく。愛憎渦巻く村社会へ迷い込んだ二人の異分子。 物語は、一転、過去に遡り、隆盛を極めた村とその周辺の妓楼の娼婦にスポットがあたる。はてさて、読者をどこに導いてくれるのか。 下巻に続く。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
明治末期、東北の旧炭鉱町を舞台に濃密な人間模様が描かれた作品(下巻)。 両性具有の旅役者、そして妓楼を逃げた娼婦の運命が重なってく。まさに、因果はめぐるよ糸車だ。 子を喰らい鬼の伝説を含め、上巻の伏線がミステリのごとく回収され、さらに濃密さが増してくるという趣向になっている。匂いたつような人肌のねっとりした感覚と、心身を痛めつける寒さが絶妙に表現されている。 結局のところ。ホラーじゃないのだが、終盤にかけてのよく人が死んでいくハラハラ興奮度はホラー並み。清算するとでもいうべき爽快さすら感じる。 こりゃあ大した作品ですわ。大満足。【直木賞】 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
坂東眞砂子と言えば「子猫殺し」や独特の禍々しいタイトルから手に取る事を躊躇っている人もいると思うが、 この作品はホラーや怪奇小説では決して無く、読み始めると一気に引き込まれてしまう。 地方独特の言葉の言い回しに最初戸惑うが、脳内に雪深い山里が克明に浮かび上がるのは著者の文章の旨さに因る部分が大きい。 読み進めても展開と結末に予想が付かない為、最後まで飽きさせず読ませる。 何故、山姥(やまんば)ではなく山妣(やまはは)なのか?読了後に納得。 長い時を隔て運命により再開した親子であったが互いに寄り掛からず、それぞれの世界へと帰っていく最後も感慨深い。 読後に熊谷達也の「邂逅の森」を思い出した。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あまりに詳細に書かれているので、読後、呆然としました。 ここまで書けるとは信じられない思いでいます。 この作家さんの圧倒的な力に驚愕です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「なんて力強い作品なんだろう」 それが本書を一読した直後の感想です。 特に第二部「金華銀龍」における傾城屋の遊女「いさ」が関わる鉱夫や又鬼との物語が凄まじい。 「遊女の世界、鉱夫の世界。この世に、地獄はいくつでもある。地獄とは、あの世の話ではなく、この世のことなのだ。私は、この世の地獄を抜け出すために、生きるのだ」と生きることに執着するいさ。 そして生まれて初めて自分で自分の道を決めようとしている自分に気づき喜びを覚える。 しかし、どんなにたくさんあるように見えても、結局、辿る道はひとつしかない。そして、それは選ぶものではなくて、考える間もなく踏み込んでしまうものだ。 なぜ彼女は山にしがみついていたのか。獣みたいな暮らしをしてまで山に残っているのか。 そこにはもの悲しい事実がありました。 こうして「いさ」が山姥となった後に展開する第三部で明らかにされる驚愕の事実に読書スピードは否応なく増していき、下巻は一気読み必至です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作家さんの作品は大好きだが、本作が最高傑作だろう。山の掟と山の神。登場人物は業の分だけ山の掟に裁かれてゆく。その終わり方も見事だったけど、自分は作者に山とはどういう世界なのかを教えられらた気がした。異端を包みこむ包容力もあり、不条理に命も奪う山。熊。そこでは里の言葉は使えない。我々が失った異界としての山の存在を、登場人物を縦横無尽に動かすことですごくうまく表現していた。山を母に重ねるのも多層的な意味合いがあってちょっと天才的。この本が絶版なのは本当にもったいない事だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
はじめて坂東さんの本を読みました。 結構リアルに有りそうな話で良かったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
もう古い作品しか買わなくなった。最近のは、もう飽きた。殺人ばかりの新刊、色あせた文庫本、直木賞近辺ももう終わりかな? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ホラーやサスペンスは嫌いだが、「うらぁだって、直木賞作品くらいは読んで冥土行きたいけん」 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すでに絶版になっているので、あきらめかけていましたが購入できてよかったです。本当に息もつかせぬ展開にページをめくる手がなかなか止まりません。一気に読み手を誘う迫力ある文章です。面白かった。方言や遊女言葉も、生き生きとしていたし、マタギの生活の描写もあるので、本ストーリーとは別に民俗学的な興味を持つ方もいるのでは? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本の状態はよかったし値段もリーゾナブル、内容も期待通りだった、ホラーとファンタジーの好きなヒトにお薦め | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
見事だった。これなら直木賞も納得できる。今まで彼女の本を沢山読んだしホラーも読んだ。共通するのは、文章が整っていることで、ホラーといっても純文学に入れていいのではということだった。この本で見事に「坂東真砂子、ここにあり」を証明してくれた。文章がたくみなためか 長くてもあっという間に引き込まれ、あっという間に最後まで読みきった 最後、主人公のこれからの生き方について、この最後の1ページのなんともいえない爽快さ、坂東作品の中では読み応えと読んだ後の爽快感では屈指の作品。坂東さんの早すぎる死を思う。もっと書いてほしかった! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
市中で見つからず諦めていたところこちらで購入でき感謝でした。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!