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半身
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半身の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 1~20 1/2ページ
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荊の城に続き。 最後まで結末が分からず楽しめました、 なんとも言えないせつなさが残る。 | ||||
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中村有希さんの翻訳は人物が言いたいと思ったことを率直に伝えられる執筆力をお持ちで、それは少女の放つ言葉や目上の大人が言うことのどちらに限っても言えることであり、物語を進行させる登場人物たちを残酷にも美しくにも想像できる。 以上のことを踏まえたうえで改めて読み返してみると、ページを繰るたびに本に刻まれた人生がわたしの顔を覆い隠して、圧倒させられるのを感じます。 | ||||
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面白かったです。終盤に来て、あ、あれはそういうことだったのか、と前を見返したくなるので、その際、電子版はちょっと不便だなと思いました。 | ||||
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霊媒師の囚人であるシライナが主人公のマーガレットを誘導していく様は心理学を囓っている身としてはとても魅力的でした。 彼女は相手の悩みを正確に読み取る能力──所謂認知的共感に長けており、それを駆使して高レベルな死人の物真似を駆使する等、人を洗脳する才能を持っています。 この小説は、サイコパス(精神病質)や行動心理学等を知る上で貴重な一冊になるでしょう。 余談ですが、PSYCHO-PASSという作品で慎導灼というキャラクターがいるのですが、彼のファンにもこの小説を読んでいただきたいです。 | ||||
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表現形式もこのような構成のものを読んだことがなかったので途中で混乱し、また最初から読み直しました。状況を理解して読み進めていくと、読むペースも速くなり、あっという間に読破。女性の作家さんなので、男性よりも女性の方が読みやすいのかもしれません。 | ||||
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神話化と脱神話の錯綜するバイアットに関連付けられていたので読みました。半身は、フーコーの監獄の誕生、パノプティコンの哲学を具体化して小説としたのでしょうか!? 自らの罪を契機として逆にトポロジカルに自身が監視する視線の囚われとなる…。作品の抽象性に驚きます。 | ||||
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ゴシックロマンミステリー。1874年婚期を逃した貴婦人マーガレットは、毎夜、蝋燭の下で日記をつけている。1872年の若い女性霊媒師シライナの独白と、二年の歳月をへだてたまま、同時進行で語られる。貴婦人はミルバンクという刑務所を慰問し、囚人霊媒師は、輝くブロンドと妖しい表情でまじめな貴婦人をとりこにする。牢の中で見詰めあい、語り合う。いないときも息を感じる。互いの孤独が呼応するように。マーガレットは自由だった頃の名前、オーロラと呼んでとささやく、オーロラ、そして女囚、シライナ。 綿密な文章、ミルクバンの刑務所がおどろおどろしくかつ正確に描写される。私がジェイン・エアを想い出したのも、主人公が孤独だからに違いない。濁った川の水底に何をみたのだろう。 | ||||
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意外性が連なるストーリーです。レズビアン的要素が多い著者ですが、それが不快でなければサスペンスとして楽しめる一冊です。「え?どういう事?」とラストを二度読みし、ウェブ書評も見て、やっと、そういうことか〜!と納得。レズビアンの心情⁇が分からないのでピンとこない人も多いかもしれません。 | ||||
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だいぶ前に読んだんだが、おもしろかったという長期記憶が強く引っかかっている。 大抵の小説はきれいさっぱり忘れていく俺のザル頭の中に。 ラストで幻想小説ではなくミステリーだと思い知らされる。すっかり騙されたよ。 作者はサディスティックなレズなのかもしれない。ちょっと後味悪かったな。 ちなみに上空から撮ったミルバンクの写真が存在する。バルーンから撮ったらしい。 あの特徴ある形がくっきり写ってる、リアルだが幻想的な写真だ。一度見たら忘れられない。ググってみてくれ。 ミルバンクを取り壊した跡地に建てられたのがテートミュージアムだそうだ。 | ||||
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長い。 魔術的な筆致とやらが、とにかく長い。 しかし、終盤のB級ミステリーっぽい展開には一気に引き込まれる。 この落差は他に類を見ない異形さで、ある意味凄いぞ。 | ||||
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全体的に古き英国の富裕層の生活が覗ける作品で品がある印象でした。 霊媒師との交流が描かれる幻想的なストーリーが進み、そして生々しい結末が訪れる・・・。 落差が最高!でも映像化はかなり難しい内容。 支配霊の実体化した腕とか映像で見てみたいけど・・・ばれちゃうね。 | ||||
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ミステリーな話の展開を期待していると、道中読むのがかなりしんどいかと思います。 トリックの部分もそこまで画期的なものではありません。 ただ、この流れがあっての最後の展開なので、頑張って読破して欲しい作品ではあります。 | ||||
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脱獄任せろ!マーガレット、ミルバンクの魔よけや!! マーガレット嬢不敵!007歓迎、シライナの弱点探して Vやねん!マーガレット シライナ脱獄待ったなし! | ||||
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レビュアーさんたちの苦言・批判的な意見は読み、 なるほどなぁ、意訳されているのか、とか 誤訳に近いものがあるのか、とか しかも、私が魅力的な響きに感じた、 「シライナ」という登場人物の名前さえも クエスチョンマークがついてしまうのか… と色々マイナス点を踏まえた上で読みました。 …面白かった。 とにかく、気持ちがすっきりするお話ではないのです。 暗く、陰惨で、寒くて、 主人公は、いわゆる「イタイ」といわれそうな女性。 彼女は、名家である実家や社会での自分の立ち位置が分かっているから、 明るい日の注ぐイタリアへ逃げたい。逃れたい。 その実現寸前に頼りの父親が倒れたり、 心を許していた友が自分から離れていったりして、 また絶望の淵に。 そこで出会ってしまうわけです、問題の人に。 “半身”という意味がダブルにもトリプルにもかかっていて 一筋ならではいかず、 幻想的な雰囲気や胡散臭さもぷんぷんし、 結局どこに寄りかかって読み進めれば安心なのだかが 分かりませんでした。 王道に私は主人公側の目線で読んでいましたが… 感想は、読んだ方なら分かりますよね? ネタばれになるので伏せますが。 読みごたえはたっぷりです。 高級そうだけど、古くてラベルが見えない。 開けても飲めるかな、このワイン?的な本です。 | ||||
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女とは恋愛においてかけひきをする生き物である。 しかし男女の関係では、男側があっさり女に踊らされるか、かけられた謎の意味を理解できずに台無しにしてしまうかのいずれか。息詰まる剣豪同士の切り結びのような状況は生まれえない。 恋愛における真実のかけひきは、女同士においてのみ存在する。 本書はヴィクトリアン・レズビアン・ミステリーと称された傑作。 女がまだレディーだった時代、すなわち、はっきりとは物を言えなかった時代、恋愛と犯罪と罠が長いスカートに覆われ、物陰で交換される。 何が本当で、何が嘘なのか。なにが奇跡で、なにが偶然なのか。悲劇の聖女なのか、手練れの妖婦なのか。愛か、対立か。誠意は通じるのか。あるいは、誠意こそは最も汚い手管なのか。 答えを当てられる人は、まずいないだろう。 あなたが女性なら、レズビアンでなくても読むべきだ。 | ||||
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本を読むことがそう好きじゃない人にはつらいかも・・・だって長いんだもん。 しつこいまでにページを使って描かれるのは、イギリス19世紀、ヴィクトリア時代の古く暗く、重い雰囲気。この空気を作り上げるために、しつこいくらい冗長に、主人公の老嬢・マーガレットの生活と心の機微を描写しているんだと思う。なぜなら、この時代の、この雰囲気の中でなければ、これは成立しない話だから。 雰囲気に酔うことさえできれば、ラストを驚愕とともに迎えることができる。逆に酔えなければ、「何この話。オチはこれ?」ってなってしまうと思う。 物語世界に入り込み、作者の手腕にだまされてほしい。 | ||||
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物語は飽くまで暗く陰湿で、家や因習に囚われた主人公が同じように監獄に囚われている女囚と心を通わせるという、いかにも英国人好みの場面設定であり道具立てである。夜中に良家の令嬢が監獄の中を囚人の慰問に歩き回るという設定は多少無理があるだろう。ミステリーは作者が登場人物を通して読者を欺くことが本質であるが、このような騙し方もあるのかと嘆息する一方、索漠、荒涼とした読後感は米国のミステリーなどでは味わえないものだ。全体が登場人物の日記からなっており、読者としては感情移入するしかなく、事実を心に留めて謎解きをするとういことはできない。人間とはこんなものだったのだと思い知らされる小説である。 | ||||
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ミステリファンからはあまり評判の良くないこの本だが、私は正直言ってかなり気に入っている。 ヴィクトリア朝ロンドンの刑務所の空気が繊細な描写でリアルに書き込まれている。 本当に刑務所内のすえた臭いが漂ってくるようだ。 ラストがどうとかというよりも、当時のロンドンの空気に触れることが出来ただけ幸せである。 途中で描かれる闇房の恐ろしさは圧巻で、拘束衣を着せられてあんなところに閉じ込められたら、俺なら一日で発狂してしまうだろう。 オカルトであり、恋愛小説でもあり、歴史小説でもあり、ミステリでもあるこの本に作者のなみなみならぬ才能を感じてしまう。 | ||||
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表紙の女性の眼差しにふらふらと惹かれて購入。19世紀のイギリスが好きな人にはたまらない、舞台背景。翻訳の堅苦しさも、かえって古典の風合いを増しているかもしれない。物語のゆっくりとした進み具合、冗長なまでの記述なども、古典的である。日記の形式を取るところもくせがある。最後まで読んで、ファンタジーじゃなくてミステリだということを思い出した。物語もさることながら、三十路に入らんとする独身女性の生きづらさがリアルで、見事である。母親との葛藤、アイデンティティと性役割、同性愛など、女性にとっての現代的な主題を、伝統的で典型的な価値観がより期待された19世紀という社会に置くことで、際立たせている。もう、なんともはや、身につまされる。特に「老嬢」という単語。主人公よりも、読者である自分のほうがダメージを受けた気がします。そういう単語があったということ、既に自分がそういう概念に該当するようになっていた、そういう文化が、時代があったことを再確認。とはいえ、そういう大人(20代後半以上)の女性にお勧めします。 | ||||
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ラストは面白かった。「あっ、そうだったのか!」という意外性のある驚き。でも中盤はこの世界観にダルくなってなかなかページが進まず、読み終わるまでに結構時間がかかってしまった。後半の盛り上がりになるまで、長かった・・・。 | ||||
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