■スポンサードリンク
罪の声
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
罪の声の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全215件 141~160 8/11ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
売れ筋の作家もの、評価の高い新人もの、それなりの賞もの。 最近、何を読んでも正直なところ、期待外れで、いっそ文豪ものを読み直そうかなと思っていたところだ。 それなりに見極めて買っても、がっかりすることが多くなり、もう図書館リクエストで良いか、と長らく待って読んだのが本書。 冒頭から惹きつけられ、しかし、最近のは大体、最初だけは面白いんだよねー、と思って読み進めているうちにもう止まらなくなっていた。 面白い本でも、あまり2度読みはできないのだが、この本は帯の推薦にある通り、確かに2度、読みたくなる深みがある。 以前、文学系TVに出ていた著者が、このネタを思いついた当時、これを書ききる実力がなかったため、寝かせて力をつけてから 書いた作品という内容のことを話していたのを思い出した。 そのせいか、登場人物が皆、それぞれの人生を背負っているように思える。 筋はもちろん極め付きに面白いが、それだけではない人生がここにはあるのだ。 恥ずかしいことに最後は、泣けてしまった。 これ程、手応えのある作品は、著者の年齢に関わらず、そう出会えるものでもないだろうが、これからも優れた作品に出会えるように、 諦めずに本を買っていこうと思った。 2度読みしたいので購入するぞ! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
通勤電車内で読むのですが、どんどん引き込まれて危うく乗り過ごしそうになったことも。そして、涙が流れ落ちるのをこらえるのに必死でした。 読んで良かった! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昭和の大事件、グリコ森永事件を題材に犯人像を炙り出すミステリー。史実に忠実にあろうとするほど、物語は窮屈にならざるを得ないが、こういう話もあるのかもしれないと読み進めているうちに、どこまでが史実でどこからがフィクションなのか、両者が絶妙に融合してくるのが面白い。筆者の入念な下調べとストーリーの構成力の勝利か。海外の事件と結びつける展開は、作者がどうしてもトライして見たかった仕掛けなのだろうが、少々回りくどく伏線とは言い難い。しかし却って現実は意外にもこういう無駄と偶然の繰り返しでは。そう思わせるのも作者の力量かも知れない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1984年から1985年にかけて起きた「グリコ・森永事件」。 食品会社が次々と脅迫されるという昭和最大の未解決事件を題材に構成されたのが、本作品です。 題材にしているとは言え、フィクションなので、「グリコ」が「ギンガ」に、「森永製菓」が「萬堂製菓」と名前を変え、通称「ギン萬事件」と呼ばれていたという設定です。 また、自称「かい人21面相」も、「くら摩天狗」に改変しています。 物語の舞台は現代。 京都でテーラーを営む曽根俊也は、亡き父の遺品の中から、カセットテープとノートを発見した。 カセットテープには、子ども時代の自分の肉声が録音されており、気になってネットで調べてみると、30年以上前の「ギン萬事件」で、脅迫による金銭強奪の指示に使われた子どもの声と全く同じだった。 果たして、自分や自分の親族が、「ギン萬事件」に関わっていたのだろうか? 一方、大日新聞では、年末企画として、「ギン萬事件」を取り上げることとなり、文化部記者の阿久津栄士は、取材を命じられる。 困惑しながらも、必死に真相に迫ろうとする阿久津であったが…。 子どもの声での現金受け渡しの指示、という部分で、グリコ・森永事件当時、物心のついていた方なら、当時のことを思い出すのではないのでしょうか。 この事件では、青酸入りの菓子をばらまくという脅迫を菓子メーカーに行い、日本国民を言わば、人質にしたところで、身代金とも言うべき大金を強奪しようというのが、犯人たちの手口でした。 そして、その金の受け渡し方を指示する電話から流れてきたのが、子どもの声だったのです。 本作品は、先述のとおり、名称を「グリコ・森永事件」から「ギン萬事件」に変えてありますが、犯行の年月日や犯行の手口、事件の推移などは、ほぼ現実の事件発生を忠実に描写しています。 それだけに、とてもリアリティのある作品に仕上がっていると思います。 本作品は、著者が推察する「グリコ・森永事件」の真相になっているのではないでしょうか。 本作品で、特にスポットを当てているのは、犯行の指示に使われた子どもの声。 その子どもたちは、当時のことを記憶しているのでしょうか。 また、記憶にはなくても、後日、本作品の曽根俊也のように、自分が声の主であることに気づいてしまうかもしれない。 その時、その人物は、罪を感じて生きていかなくてはならなくなるのではないか…。 本作品では、曽根が真相に迫る描写と、阿久津の取材が交互に描かれていきます。 やがて、二人の行動が交差するとき、二人はどんな行動を取るのか、とてもスリリングな展開だと感じました。 また、曽根以外の「子どもの声」の主も次第に明らかになっていきますが、その人物が辿った人生には、とても感慨深いものがありました。 本作品は、「グリコ・森永事件」の当時を知る方であれば、必ずや興味深く読むことができる小説だと思います。 「グリコ・森永事件」のひとつの仮説に是非とも迫ってみてください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とにかくおもしろい。本の中に引き込まれていきました。是非一読を。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
戦後最大級の未解決事件、グリコ・森永事件を題材とし(作中では名称は変えられている)、その暗部を剔っている。 この事件では子供の声による脅迫テープが用いられたことから、そこを掘り下げ、事件により犯人側の家族はどのような業を背負うこととなるのか、容赦なく描き出している。まずもって、この着想がすごい。 子供の頃の自分の声が録音された犯行テープを発見した俊也と、未解決事件の特集記事のために調査に駆り出された新聞記者の阿久津。全く立場の異なるこの二人が、それぞれの手掛かりから、事件の真相に迫っていく。 事件から30年が経っていることもあって、得られる情報は、小さな欠片ばかり。空振りも多い。その欠片から次の欠片につながる細い糸を手繰り、欠片同士を縫い合わせていく。独自の事件報道を組み立てていく地道な作業が、実にリアルに描き込まれている。 俊也の視点、阿久津の視点と切り替わりながら進行することもあり、また、事件当時の疾走感のある描写が要所々々で挟まれることもあり、中弛みすることなく、400頁を一気に読み上げた。 本書で描かれている事件の実態と犯人像は、もちろん著者の創作であろうが、これが真相であってもおかしくない、と思わされるほどのリアリティ。繊細にして重厚な筆力に、圧倒された。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
構成というのかプロットと言うのか、読者を飽きさせない手法が凄いと思った。 特に二人の主人公が出会うまでのドキドキは格別だった。 面白い。これは納得のベストセラー作品。 未解決事件の関係者で、当時は黙っていたけれど「時効だから」、と語りだす 人ってもしかして実際にいたりするのだろうか? 著者は、記者時代にそういう人に遭遇したのだろうか? だとするともしかして、世田谷の凄惨な事件の犯人に関する情報も まだ掘り起こされていないだけで、誰かの心の奥に秘められているのだろうか などと考えた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
おすすめ! テレビで拝見し気になったので購入したが内容にとても引き込まれる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
フィクションとわかっていても、こんなにぐっとくるとは。通勤時読んでて泣いてしまって大変でした。今年一番かな。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ぶあつい。このずっしりとした重みが、読み終えた時に、違う重みになる。 なんという物語なのか。 決して笑いながら読む本ではない。しかし、見事に引き込まれる物語になっている。 私にとってはグリコ・森永事件のことは概要も朧にしか知らないため、フィクションとして読みやすかった。 にもかかわらず、記者が実際に取材しているルポルタージュを読んでいる感覚になった。 取材する者と、犯罪加害者の家族かもしれない者。 二人の視点から、別角度から照射するように、事件のあらましが少しずつ見えてくる。 取材する者と想起する者それぞれの視界が重なり、やがて二人がそろって事件を見た時、過去の事件を見直す意味も立ち現れる。 登場人物も多く、事件の複雑さに、犯罪加害者かもしれない心理的な葛藤はどこかに置き座られている感はある。 しかし、読みようによっては、明るみになるあれこれに、主人公たちが圧倒されて呆然としていたようにも感じた。 読み手の私が、圧倒されて、なかば呆然としていたように。 そして、閉じてしばらくしてから思う。 この物語の中でも、キツネ目の男は最後まで謎のままに消えていることに。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
子供の声に着目点。本当なのか?徐々に引き込まれていく面白さがある。一気に読んでしまった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
驚くべき真実であった。日本の未解決事件の歴史に残る犯罪であったが、主犯者の動機には許されるべきではない身勝手さがあり、その点を筆者は見事に書き表している。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本のように真実はなにかということは簡単にはわからないでしょうけど、でもあの事件の真実はなんだったのだろうかと知りたいですよね。 グリコ森永事件にヒント得て、書かれた本です。もちろん、フィクションですが、多くのところでグリコ森永事件で行われた、犯行声明文や脅迫状。警察の捜査などはその当時の報道をもとにして構成されています。なので、グリコ森永事件も本当にそうだったのかもと思いながら、読み進めていくことができます。 グリコ森永事件でもあった、子どもを使った犯行声明と脅迫が録音されたテープ。その当時録音をさせられ、その当時の記憶がなくなっていた少年がたまたまその録音テープを発見したところからお話がスタートします。 このお話は、この録音テープが鍵として、出てきます。そして、その声として録音させられている子どもたちのその後の人生がいかに複雑なものだったのかが描かれていきます。 それと同時に新聞記者の主人公阿久津は、この本のなかでは「ギン萬事件」となっている、事件の特集記事を書くために取材を開始します。取材のなかで、特ダネをみつけていき、真実を真実にたどり着き、ついには犯人を発見した、主人公の新聞記者の阿久津。 でも、このあたりがかなりトントン描写で特ダネ、真犯人、録音テープの子どもたちとの遭遇と進んでいくので、おそらくですが、この当時、この事件を担当していた、記者、警察関係者なんかはこんなに簡単にいくわけないとつっこみを入れていることだと思います。でも、こんな展開が小説らしくていいじゃないですか。読みやすいし、読者としても、スッキリ爽快な感じで謎解きが進むしね。 その点、かなりの上級者の読み手では、なんか軽すぎんだよね。みたいな感想になるんだとうと思います。 そうそう、話を本に戻しますが、その犯罪に関係した登場人物たちのあまりに悲惨なその後人生もこの小説では描かれています。特に録音テープに出てきた子どもたち。確かにあの子どもたちは今どうしているのだろうか。気になりますよね。 モデルとして取り上げられたグリコ森永事件は、時効を迎え、迷宮入りとなってしまったわけですが。真犯人たちは捕まらずにすんだけもしれませんが、この本のようにかなりしんどい人生を送っているのではないかと想像に難くありませんよね。 悪いことをしたんだから、そうあってほしいと思う、小心者で一般ピーポーである僕は思ってしまいます。 本当のグリ森はどうだったのか。真実を知りたい。ちょい前にNHKでやっていた未解決事件シリーズ。こっちもまた見たくなりました。もう少し、重厚なものがほしいと思いましたが、本当に面白です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりに感動しました。グリコ森永事件当時は20歳過ぎたあたりでしたが、当時受けた印象よりも事件の概要はじぶんがおもっていたものとは違って、事件背景に被害者と加害者の家族がこれ程悲惨な過去を背負いつつ、現在に至っているとは!被害者であり加害者でもある少年が、母親と対面するラストは思わず涙しました。間違いなく傑作です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
かつて日本を騒がせた空前絶後の未解決犯罪『怪人21面相によるグリコ森永事件』 その事件で犯人からの指示音声に子どもの声が使われていた事から、 グリコ森永事件をモチーフにした『ギン萬事件』を背景に、 成人した主人公がふと家の中の古いカセットテープを再生したら、ギン萬事件の犯人指示音声が、自分の幼少時の声だった事に気付き、 『父親はギン萬事件の犯人だったのか?!』と事件を調べ始め、 もう一人の主人公『文化部の新聞記者』も、無茶苦茶な事件部の上司にギン萬事件の再調査を命じられ、事件の真相に迫る二人ーー。 以上、そんな内容です(^-^*)/ 自分の幼少時の声が、いつの間にか重大事件の加害者側として使用されていた恐怖と、 過去の未解決重大事件を再調査して掘り起こされる=今の平和を壊されるかも知れない恐怖という、 二種類の恐ろしさと対峙しながら事件に迫る緊迫感が秀逸な作品でした! 事件を再び追う過程では、誰も死なないし殺されない作品ですが、サスペンスとしてとても恐ろしく楽しめ、 事件の加害者にも被害者にも家族がいて、加害者の家族も事件に苦しめられる現実を余すことなく描いていた点が素晴らしく名作でした! 重厚なサスペンスを読みたい時には是非オススメです(^-^*)/ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
グリコ森永事件を元に書かれた小説。 前半ノンフィクション、後半フィクションといった形でしょうか? フィクションと分かっていても、胸が痛くなります。 本当にあの事件は何だったんでしょうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本をコンビに並ぶマンガ雑誌から知りました。レビューは辛口のコメントが多く感じましたが、自分の直感を信じて買って読みました。思わずこの手があったか、そう思いました。今更真実を求めても、また今明かされても困る人もいるはずだ。フィクションという書き方。今後、こんな事件記事も増える予感すらしてしまいます。私は、この事件を題材にした本を沢山読み、どうしても犯人グループの事が知りたかった。ですが、この本で全て納得がいきました。この本を世に出していただいた塩田さん、講談社に感謝いたします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一人のテーラーと新聞記者がそれぞれに事件を調べていく過程が非常に面白かったです。よく書かれている登場人物の仕草や表情、情景描写も自然と想像できました。最も感情が揺らいだのは生島一家の話。幸子からの話にしろ、聡一郎自身からの話にしろ、家族一人一人の過去の苦しみは察するに余りあります。最後は前向きなかたちで締めくくられていた事が何よりの救いでした(俊也と阿久津も含めて)。こんなに続きが読みたくなるような本は初めてでした。勧めたい一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昭和を代表する未解決事件、グリコ森永事件。 劇場型犯罪と呼ばれ、日本中をパニックに陥れた日本犯罪史に残る大事件。あの時代を身を持って体験した、一定の世代より上の人たちには、この本は格別に面白いと思います。当時を思い出しながら、グリ森事件の独特の”魔力”とノスタルジアに囚われてページをめくるのももどかしいほど。 でも逆に、あの事件を肌感覚で知らない世代にとっては、この面白みは半減するかも、と感じました。主人公ふたりの聞き込み調査があまりにスラスラ進んでしまう展開も、若干まどろっこしい情景描写も、いったん鼻についてしまうと気になって好き嫌いがある。 プロットと着想はとてもとても面白いのですが、(他の方もレビューされていますが)なぜ犯人グループが子供を事件に巻き込んだのか?や、どうして複数いる犯人のうち彼らの身内が選ばれたのか?が結局説明されないのは小説作品としては不備だと思います。著者の関心はそこになかったのでしょうか? 小説なのだからそこは膨らませて描いてほしかった。 また、(ネタバレになるのではっきり書けませんが)犯人グループで事件の骨格を計画立案していた男が真相を語るシーンがありますが、あまりにぺらっと喋り過ぎ。事件が残した強烈なインパクト、犯人の残忍さのイメージと相反している気がしました。その合間に描かれるイギリスの街並みもちょっとくどい。著者はイギリスに取材に行ったみたいなので、その時の思い出も含めて著述しているのでしょうが、読者にはその思い入れは邪魔だと思う。抒情的な教会の夕暮れと、子供を犯罪に巻き込んだ真犯人の独白が不釣り合いで、まるで真犯人が「ちょっといい人」っぽく描かれてしまう気がした。 ...とはいえ、最後までぐいぐいと読ませる大枠のプロットは秀逸。主人公ふたりが邂逅する場面はドキドキしました。 実際にあのテープの子ども達は絶対に存在するわけですから、その事実の重みをずしんと感じずにはいられないラストでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
分厚いほんでしたがあっという間に読み終えてしまいました。これがほんとに事件の真相なんではないかと、思えるほどの内容でした。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!