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モンテ・クリスト伯



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モンテ・クリスト伯の評価: 4.39/5点 レビュー 199件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.39pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全166件 101~120 6/9ページ
No.66:
(5pt)

少年用にしているが

きちんとした文章、ストーリーもはずさない、少年用といえ素晴らしい。必読の書
モンテ・クリスト伯 (中) (岩波少年文庫 (504))Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯 (中) (岩波少年文庫 (504))より
4001145049
No.65:
(5pt)

良い意味で期待を裏切るストーリー展開

古典文学ということで、堅苦しさを一番に懸念する人も多いでしょうが、心配無用です。前置きや、偏った説明などなく、いきなりストーリーのみに入っていきます。
皆さんも、レビューで説明しておられるように物語に引き込まれて睡眠不足になる人が多く見受けられます。一般の小説を読んでいると、読者はたぶんこの先はこうなるのよねという予想をしながら、読み進んでいきます。しかし、この物語は予想を遥かに超える展開に、良い意味で予想を裏切られたと思うはずです。
ただ、注意してほしいのは、長編小説のため当然ですが登場人物が多いのです。なので、読みながら必ず自分なりの登場人物のメモを忘れずに書いておいてください。1巻で登場し、それまで無縁だった人物が再び5巻や6巻で登場などという場面もあるからです。

しかし、アレクサンドル・デュマの人生のほうが、モンテ・クリスト伯より波乱にみち、面白いかもしれません。鹿島茂氏によると、デュマは「ケインズ経済学を理論的に知るはずもないが、それを実践した人」と書いています。(モンテ・クリスト伯の金銭感覚をみるとわかります)
デュマの生涯については鹿島茂の「パリの王様たち―ユゴー・デュマ・バルザック三大文豪大物くらべ」(残念ながら絶版)または佐藤賢一の「褐色の文豪」をお薦めします。個人的には、鹿島茂の作品のほうが好きですが。

この作品は、当時新聞小説で連載されたそうです。毎号、期待に胸ふくらませ、わくわくしながら読んでいた当時のパリの人々と、現在の読者が時代が違っても同じ感動を分かち合えるなんてと思うとロマンを感じます。
モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)より
4003253310
No.64:
(5pt)

モンテ・クリスト伯

モンテ・クリスト伯---これごど面白く、ページが読んでいて飛ぶように進み、かつ近代欧州の状況を鮮やかに描いた本を
私は初めて読んだ。今まで読破した、ロシア作家ドストエフスキーの「罪と罰」、「カラマーゾフ」と一線を画す作品では
あったが、読破することによって得られた自信はそれらに勝るとも劣らない。
また、これが仏文学に触れた最初の機会ともなった。モンテ・クリスト伯の主題はまさに「復讐」であり、
主人公エドモン・ダンテスがかつて自分を陥れたパリも名士3人に見事、恨みを晴らすという内容である。
主題だけを見てしまうと勘違いが起きてしまうのも無理はない。しかし、心に留めて欲しいのはこの作品には
人の人情や弱さを生き生きと描いたインディーズ的な側面があるということだ。
確かに七刊もあり、ヘビーな内容に思えるかもしれないが、読み始めていざ終わってしまうと、もっと続きが読みたくなる気持ちを禁じ得ない。私のこの文章だけでは、モンテ・クリスト伯たる巨作の全てを諸君に伝える事は到底不可能である。
しかし、もしこの機会にこの本に諸君が興味を持ち、手に取ってもらえば幸いである。
モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)より
4003253310
No.63:
(5pt)

魂に響く読後感!

なかなか読めなかった本書をGWに一気に読んだ。この重厚な読後感は人生の宝である。ワイド版岩波文庫は中高年者には文字が大きくて読みやすく、紙質が良いので経年による変色が少ない。我が国の文庫本はドイツのレクラム文庫を導入したものだが、高齢化社会には時代的に合わなくなってきている。英米のペーパーバックを模範とした軽くて大きくカバーなしの名作・古典シリーズの刊行を本格的に導入する時期にきていると思われる。岩波文庫をはじめ、各文庫の出版社はぜひご検討頂きたい。
モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)より
4003253310
No.62:
(5pt)

ワクワクドキドキ

子供の時に読んでおおよそ内容は知っていたが改めて読んでみて感動しました。
モンテ・クリスト伯〈2〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈2〉 (岩波文庫)より
4003253329
No.61:
(5pt)

加速度的に面白くなってきました

4,5巻あたりは、新たな登場人物が多く、少しだるかったですが、
6巻と最終巻ですべての点がつながりました。

もう一度、1巻から読み返していますが、「こいつ、このとき、こんなん言うてたんや」
ということが多く、長編ですが2,3回読みたくなりました。
モンテ・クリスト伯〈6〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈6〉 (岩波文庫)より
4003253361
No.60:
(4pt)

片手間には読めない

物語が進展してきたのでここにきて読むスピードも速くなりました。
モンテ・クリスト伯〈4〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈4〉 (岩波文庫)より
4003253345
No.59:
(5pt)

別人となるダンテス、その理由

若々しくエネルギッシュ、人を憎むことを良しとしない青年。
そんな主人公ダンテスのイメージが二巻で覆される。
ハシッシュという幻覚物を服用し、眼から「怪しい残虐性に燃えた視線」
(p291より)を射すようになるダンテス。

作者のアレクサンドル・デュマの描きたかった世界は
読者をワクワクさせる復讐劇に留まらなかったことが二巻から読み取れる。
ダンテスの変貌ぶりは、獄中での過酷な経験に加え
誰かを憎み復讐しなければならない運命によるものである事が明かされていく。

たとえ沢山の財宝を手に入れようとも、美しい女性と連れ添おうとも
それはダンテスの描く「幸福」とは違う。
ハシッシュの幻覚に酔い、孤独を紛らわせる姿。
青い顔色と焔で輝いた大きな眼、吸血鬼を連想させる風貌になった男。
(本文よりp415参照)
そこへ至るまでの長い経緯を考えると、思わず同情の念を禁じ得ない。

復讐を果たすことは、対価を払い負の感情と向き合うことである。
人間の感情の中で最も闇に深い部分である「憎悪」を膨らませ、
行動に移さなければならない。
それは当人にしか解らない孤独と苦しみの連続だろう。
道理に反した者たちへの制裁と、終わりなき戦いの行方…
登場人物の心理描写にも注目し読み進めていきたい。

二巻で気になるところがあるとすれば
多額の負債を抱え破産しそうになるモレル氏への救いの手を
ダンテスがもっと早い段階で差し伸べてほしかったという所だ。
モレル氏が哀れで仕方がない。(物語の展開としては面白いけれど)
モレル氏は9月5日に死を覚悟するほど追い詰められることになるのだが
あまりの重圧に心臓発作で他界してしまわないか、気を揉みながら読んだほどだ。
緊迫するストーリー展開に思わず夢中になって読んでしまう。
登場人物に感情移入してしまうのも、作者アレクサンドル・デュマの
鬼才ならではのことだろう。
モンテ・クリスト伯〈2〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈2〉 (岩波文庫)より
4003253329
No.58:
(5pt)

「復讐」で幸福は得られない…

幸せの絶頂から奈落の底へ…

人生というものは、時に神を恨みたくなるほど
不条理で過酷な一面を持ち合わせている。
けれど、奈落の底から見る人生は
幸せの頂に立つ人生よりも
真理を得てして存在するのかもしれない。

未来の幸せを約束された主人公ダンテスは
美しい許嫁のメルセデスとの結婚を目前にしていた。
彼の前には輝く未来しかない。
船主のモレルは彼を信頼し、船長という重役をダンテスに
任せると約束してくれた。
だが悲劇はダンテスの見えぬところで着々とその足音を忍ばせていた。
彼を囲む人間の裏切りや妬み、そこに運命という一綱をも背を向けられ
孤島に十四年もの間、投獄されることになったのだ。
投獄され すべての希望を失っていくダンテスの胸の内が描かれている。

「(略)それはあの当時おれが幸福だったからのことなのだ。
命を取りもどすということが、すなわち幸福を取りもどすことに
ほかならなかったからなのだ。すなわち死は、自分の求めたものでなく、
また自分のえらんだものでもなかったからだ。
(中略)だが、今日はまったく問題がちがう。おれに命を惜しいと
思わせるようなものは、すべてなくなっている。死は、子供を寝かしつける
乳母のようにほほえみかけてくれている。そしていまでは、おれはわれから
望んで死のうと思っている。」 (「モンテ・ウリスト拍【一】」p294〜295)

作者であるアレクサンドル・デュマの素晴らしいところは
希望の頂から奈落の底へ落とされた者の心理描写を
あたかも自分が主人公ダンテスであるかのように
詳細に描けるところにある。
自分を陥れた何者かに激しく憤り、運命を呪い、精神錯乱に陥りそうになる。
神に慈悲を求め、無気力となり、生が価値あるものに思えなくなる。
ダンテスにとって闇の中にある希望の光とは何か
そこから彼を奮い立たせ、生の息吹を与えるのは何か…
彼を無情にも不幸へ陥れた者たちの心理描写と共に注目していきたい。

人を不幸に陥れるということは、同時に果てぬことのない良心の呵責と
命尽きるまで癒えることのない恐怖を抱えて生きることなのだと
理解できる。
同時に、人を愛し希望を与えることは
たとえ命尽きようとも、永遠に生が満たされ、悦びを失わず、
闇のなかにおける光の羅針盤となることを教えてくれる。
モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)より
4003253310
No.57:
(5pt)

最高に良かった

とても面白かった
話のテンポが良かった。
寝不足になりました。すぐ読み終わりました。
モンテ・クリスト伯 (下) (岩波少年文庫 (505))Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯 (下) (岩波少年文庫 (505))より
4001145057
No.56:
(5pt)

また読み返した

小さいときはわからなかった、いろいろな復讐の裏が解った本です。もう一度読み返してみてよかった・・また今度は全巻を買いたい。
モンテ・クリスト伯 (下) (岩波少年文庫 (505))Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯 (下) (岩波少年文庫 (505))より
4001145057
No.55:
(5pt)

子供のころはわからなかった

無実の罪で監獄に放り込まれるまでは、気のいい単純なだけの船乗りだったのが、獄中で生涯の師となる神父にめぐりあい、学問と教養を植え付けられ、しかも一生かかっても使い切れないダイヤはじめお宝を授けられる。こんないい思いをしたのなら、「復讐」なんかする必要ないじゃん、と子供のころは夢中で読みつつも思っていたんです。

ところが今読み返すと、復讐に燃えるダンテスの哀れが胸をうつ。ダンテスが本当に欲しかったのは、漁村の婚約者メルセデスや自分の家族との平凡でおだやかな生活。それが脱獄囚となってしまえば、洞窟いっぱいにお宝を持っていようとも、孤島の宮殿に住んでいようとも、名をやつしてパリの社交界に出入りしようとも、二度とかなわない。愛妾を抱えてはいても家庭はもてないし、ふつうの市民生活なんて営めない。一生、日陰者。

そりゃ、百回復讐しても足りませんよね!

 面白すぎます。子供のころダイジェスト版を読んだだけの方とか、ぜーったいに読み直して欲しい。
 ところで映画化されたようですが、役者のイメージが違ああああう。もっと、暗鬱な、バイロンの詩から抜け出てきたような男に演じて欲しかった。
モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)より
4003253310
No.54:
(5pt)

才能をひらくコツ

才能を開花させようと望むならこの本の中に答えはある。フェリス司祭と主人公が牢獄のなかでの会話が、いまの日本の学生からリストラ対象のすべての会社勤めの人に希望を与えるであろう。そのメッセージを与えるであろう会話とは、人智のなかにかくれているふしぎな鉱脈を掘るためには、不幸というものが必要なのだ。火薬を爆発させるには圧力がいる。監獄生活というやつは、ほうぼうに散らばっていたわしの才能を一つの点に集めてくれた………。日本が戦後最大級のピンチにたつ今こそ読んでほしい
モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)より
4003253310
No.53:
(5pt)

復讐の快感に酔い痴れる(その1)

これまでの長い読書経験の中で、一番「血沸き肉躍る」思いを実感できたのは、デュマの『モンテ・クリスト伯』(アレクサンドル・デュマ著、山内義雄訳、岩波文庫、全7冊)であった。

マルセイユの前途有望な船乗りであった19歳のエドモン・ダンテスは、彼を妬む同僚らの陰謀によって無実の罪を着せられ、沖合の牢獄に繋がれる。牢中でファリア司祭という老囚人からさまざまな学問を学び、14年後に遂に脱獄を果たす。埋蔵されている財宝の秘密を司祭から教えられ、莫大な財宝を手に入れたダンテスは、モンテ・クリスト伯と名乗り、パリの社交界に登場する。そして、自分を陥れた3人に対する復讐を開始する。

長く絶望的な牢獄生活の無念さ、しかし、そこでの素晴らしい師との出会い、脱獄が成功するまでの緊迫感、社交界を舞台に憎(にっく)き男たちに次々と仕掛けていく仮借のない復讐の苛烈さ――という息も吐かせぬ波瀾万丈の展開に、7冊という長さを意識することなく、一気に読み上げてしまった。

聖人でない限り、誰にでも、殺してやりたいぐらい憎い奴が1人か2人はいるだろう。仕返しをしたくとも、いろいろなことを考慮すると躊躇せざるを得ず、実行には至らない。その点、クリスト伯は、用意周到に準備を進め、執拗に復讐を実行していく。そして、着々と目的を遂げていく過程は、まるでPDCA(plan、do、check、act)の模範例のようだ。

この著作に対する評論は昔から現在に至るまで数多存在している。しかし、誰が何と言おうと、一番正しい読み方は、小難しい理窟は抜きにして、「復讐の快感に酔い痴れる」ことだと確信している。この書を読まずに一生を終えてしまう人がいるならば、何ともったいないことだろう。

第1冊では、無実の罪で投獄された若者・ダンテスが、14年間の忍耐と努力の末に、遂に脱出する。
モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)より
4003253310
No.52:
(5pt)

復讐の快感に酔い痴れる(その2)

これまでの長い読書経験の中で、一番「血沸き肉躍る」思いを実感できたのは、デュマの『モンテ・クリスト伯』(アレクサンドル・デュマ著、山内義雄訳、岩波文庫、全7冊)であった。

マルセイユの前途有望な船乗りであった19歳のエドモン・ダンテスは、彼を妬む同僚らの陰謀によって無実の罪を着せられ、沖合の牢獄に繋がれる。牢中でファリア司祭という老囚人からさまざまな学問を学び、14年後に遂に脱獄を果たす。埋蔵されている財宝の秘密を司祭から教えられ、莫大な財宝を手に入れたダンテスは、モンテ・クリスト伯と名乗り、パリの社交界に登場する。そして、自分を陥れた3人に対する復讐を開始する。

長く絶望的な牢獄生活の無念さ、しかし、そこでの素晴らしい師との出会い、脱獄が成功するまでの緊迫感、社交界を舞台に憎(にっく)き男たちに次々と仕掛けていく仮借のない復讐の苛烈さ――という息も吐かせぬ波瀾万丈の展開に、7冊という長さを意識することなく、一気に読み上げてしまった。

聖人でない限り、誰にでも、殺してやりたいぐらい憎い奴が1人か2人はいるだろう。仕返しをしたくとも、いろいろなことを考慮すると躊躇せざるを得ず、実行には至らない。その点、クリスト伯は、用意周到に準備を進め、執拗に復讐を実行していく。そして、着々と目的を遂げていく過程は、まるでPDCA(plan、do、check、act)の模範例のようだ。

この著作に対する評論は昔から現在に至るまで数多存在している。しかし、誰が何と言おうと、一番正しい読み方は、小難しい理窟は抜きにして、「復讐の快感に酔い痴れる」ことだと確信している。この書を読まずに一生を終えてしまう人がいるならば、何ともったいないことだろう。

第1冊では、無実の罪で投獄された若者・ダンテスが、14年間の忍耐と努力の末に、遂に脱出する。

第2冊では、モンテ・クリスト島の宝を手に入れ、モンテ・クリスト伯と名乗ったダンテスが、遠大な復讐計画の実行に取りかかる。
モンテ・クリスト伯〈2〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈2〉 (岩波文庫)より
4003253329
No.51:
(5pt)

復讐の快感に酔い痴れる(その3)

これまでの長い読書経験の中で、一番「血沸き肉躍る」思いを実感できたのは、デュマの『モンテ・クリスト伯』(アレクサンドル・デュマ著、山内義雄訳、岩波文庫、全7冊)であった。

マルセイユの前途有望な船乗りであった19歳のエドモン・ダンテスは、彼を妬む同僚らの陰謀によって無実の罪を着せられ、沖合の牢獄に繋がれる。牢中でファリア司祭という老囚人からさまざまな学問を学び、14年後に遂に脱獄を果たす。埋蔵されている財宝の秘密を司祭から教えられ、莫大な財宝を手に入れたダンテスは、モンテ・クリスト伯と名乗り、パリの社交界に登場する。そして、自分を陥れた3人に対する復讐を開始する。

長く絶望的な牢獄生活の無念さ、しかし、そこでの素晴らしい師との出会い、脱獄が成功するまでの緊迫感、社交界を舞台に憎(にっく)き男たちに次々と仕掛けていく仮借のない復讐の苛烈さ――という息も吐かせぬ波瀾万丈の展開に、7冊という長さを意識することなく、一気に読み上げてしまった。

聖人でない限り、誰にでも、殺してやりたいぐらい憎い奴が1人か2人はいるだろう。仕返しをしたくとも、いろいろなことを考慮すると躊躇せざるを得ず、実行には至らない。その点、クリスト伯は、用意周到に準備を進め、執拗に復讐を実行していく。そして、着々と目的を遂げていく過程は、まるでPDCA(plan、do、check、act)の模範例のようだ。

この著作に対する評論は昔から現在に至るまで数多存在している。しかし、誰が何と言おうと、一番正しい読み方は、小難しい理窟は抜きにして、「復讐の快感に酔い痴れる」ことだと確信している。この書を読まずに一生を終えてしまう人がいるならば、何ともったいないことだろう。

第1冊では、無実の罪で投獄された若者・ダンテスが、14年間の忍耐と努力の末に、遂に脱出する。

第2冊では、モンテ・クリスト島の宝を手に入れ、モンテ・クリスト伯と名乗ったダンテスが、遠大な復讐計画の実行に取りかかる。

第3冊では、パリ社交界の名士となったクリスト伯が、今はモルセール夫人となっている、かつての許嫁・メルセデスと再会する。
モンテ・クリスト伯〈3〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈3〉 (岩波文庫)より
4003253337
No.50:
(5pt)

復讐の快感に酔い痴れる(その4)

これまでの長い読書経験の中で、一番「血沸き肉躍る」思いを実感できたのは、デュマの『モンテ・クリスト伯』(アレクサンドル・デュマ著、山内義雄訳、岩波文庫、全7冊)であった。

マルセイユの前途有望な船乗りであった19歳のエドモン・ダンテスは、彼を妬む同僚らの陰謀によって無実の罪を着せられ、沖合の牢獄に繋がれる。牢中でファリア司祭という老囚人からさまざまな学問を学び、14年後に遂に脱獄を果たす。埋蔵されている財宝の秘密を司祭から教えられ、莫大な財宝を手に入れたダンテスは、モンテ・クリスト伯と名乗り、パリの社交界に登場する。そして、自分を陥れた3人に対する復讐を開始する。

長く絶望的な牢獄生活の無念さ、しかし、そこでの素晴らしい師との出会い、脱獄が成功するまでの緊迫感、社交界を舞台に憎(にっく)き男たちに次々と仕掛けていく仮借のない復讐の苛烈さ――という息も吐かせぬ波瀾万丈の展開に、7冊という長さを意識することなく、一気に読み上げてしまった。

聖人でない限り、誰にでも、殺してやりたいぐらい憎い奴が1人か2人はいるだろう。仕返しをしたくとも、いろいろなことを考慮すると躊躇せざるを得ず、実行には至らない。その点、クリスト伯は、用意周到に準備を進め、執拗に復讐を実行していく。そして、着々と目的を遂げていく過程は、まるでPDCA(plan、do、check、act)の模範例のようだ。

この著作に対する評論は昔から現在に至るまで数多存在している。しかし、誰が何と言おうと、一番正しい読み方は、小難しい理窟は抜きにして、「復讐の快感に酔い痴れる」ことだと確信している。この書を読まずに一生を終えてしまう人がいるならば、何ともったいないことだろう。

第1冊では、無実の罪で投獄された若者・ダンテスが、14年間の忍耐と努力の末に、遂に脱出する。

第2冊では、モンテ・クリスト島の宝を手に入れ、モンテ・クリスト伯と名乗ったダンテスが、遠大な復讐計画の実行に取りかかる。

第3冊では、パリ社交界の名士となったクリスト伯が、今はモルセール夫人となっている、かつての許嫁・メルセデスと再会する。

第4冊では、地位と富に驕る仇敵、ヴィルフォール(今や検事総長に出世している)、ダングラール(今や大銀行家となり、男爵に出世している)、フェルナン(今や陸軍中将モルセール伯爵に出世している)の身辺にクリスト伯の復讐の手が忍び寄る。
モンテ・クリスト伯〈4〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈4〉 (岩波文庫)より
4003253345
No.49:
(5pt)

復讐の快感に酔い痴れる(その5)

これまでの長い読書経験の中で、一番「血沸き肉躍る」思いを実感できたのは、デュマの『モンテ・クリスト伯』(アレクサンドル・デュマ著、山内義雄訳、岩波文庫、全7冊)であった。

マルセイユの前途有望な船乗りであった19歳のエドモン・ダンテスは、彼を妬む同僚らの陰謀によって無実の罪を着せられ、沖合の牢獄に繋がれる。牢中でファリア司祭という老囚人からさまざまな学問を学び、14年後に遂に脱獄を果たす。埋蔵されている財宝の秘密を司祭から教えられ、莫大な財宝を手に入れたダンテスは、モンテ・クリスト伯と名乗り、パリの社交界に登場する。そして、自分を陥れた3人に対する復讐を開始する。

長く絶望的な牢獄生活の無念さ、しかし、そこでの素晴らしい師との出会い、脱獄が成功するまでの緊迫感、社交界を舞台に憎(にっく)き男たちに次々と仕掛けていく仮借のない復讐の苛烈さ――という息も吐かせぬ波瀾万丈の展開に、7冊という長さを意識することなく、一気に読み上げてしまった。

聖人でない限り、誰にでも、殺してやりたいぐらい憎い奴が1人か2人はいるだろう。仕返しをしたくとも、いろいろなことを考慮すると躊躇せざるを得ず、実行には至らない。その点、クリスト伯は、用意周到に準備を進め、執拗に復讐を実行していく。そして、着々と目的を遂げていく過程は、まるでPDCA(plan、do、check、act)の模範例のようだ。

この著作に対する評論は昔から現在に至るまで数多存在している。しかし、誰が何と言おうと、一番正しい読み方は、小難しい理窟は抜きにして、「復讐の快感に酔い痴れる」ことだと確信している。この書を読まずに一生を終えてしまう人がいるならば、何ともったいないことだろう。

第1冊では、無実の罪で投獄された若者・ダンテスが、14年間の忍耐と努力の末に、遂に脱出する。

第2冊では、モンテ・クリスト島の宝を手に入れ、モンテ・クリスト伯と名乗ったダンテスが、遠大な復讐計画の実行に取りかかる。

第3冊では、パリ社交界の名士となったクリスト伯が、今はモルセール夫人となっている、かつての許嫁・メルセデスと再会する。

第4冊では、地位と富に驕る仇敵、ヴィルフォール(今や検事総長に出世している)、ダングラール(今や大銀行家となり、男爵に出世している)、フェルナン(今や陸軍中将モルセール伯爵に出世している)の身辺にクリスト伯の復讐の手が忍び寄る。

第5冊では、絶妙な変装を駆使し、神出鬼没のクリスト伯の復讐計画が寸分の狂いもなく、非情に進められ、不倶戴天の敵3人の運命がクリスト伯の掌中に握られる。
モンテ・クリスト伯〈5〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈5〉 (岩波文庫)より
4003253353
No.48:
(5pt)

復讐の快感に酔い痴れる(その6)

これまでの長い読書経験の中で、一番「血沸き肉躍る」思いを実感できたのは、デュマの『モンテ・クリスト伯』(アレクサンドル・デュマ著、山内義雄訳、岩波文庫、全7冊)であった。

マルセイユの前途有望な船乗りであった19歳のエドモン・ダンテスは、彼を妬む同僚らの陰謀によって無実の罪を着せられ、沖合の牢獄に繋がれる。牢中でファリア司祭という老囚人からさまざまな学問を学び、14年後に遂に脱獄を果たす。埋蔵されている財宝の秘密を司祭から教えられ、莫大な財宝を手に入れたダンテスは、モンテ・クリスト伯と名乗り、パリの社交界に登場する。そして、自分を陥れた3人に対する復讐を開始する。

長く絶望的な牢獄生活の無念さ、しかし、そこでの素晴らしい師との出会い、脱獄が成功するまでの緊迫感、社交界を舞台に憎(にっく)き男たちに次々と仕掛けていく仮借のない復讐の苛烈さ――という息も吐かせぬ波瀾万丈の展開に、7冊という長さを意識することなく、一気に読み上げてしまった。

聖人でない限り、誰にでも、殺してやりたいぐらい憎い奴が1人か2人はいるだろう。仕返しをしたくとも、いろいろなことを考慮すると躊躇せざるを得ず、実行には至らない。その点、クリスト伯は、用意周到に準備を進め、執拗に復讐を実行していく。そして、着々と目的を遂げていく過程は、まるでPDCA(plan、do、check、act)の模範例のようだ。

この著作に対する評論は昔から現在に至るまで数多存在している。しかし、誰が何と言おうと、一番正しい読み方は、小難しい理窟は抜きにして、「復讐の快感に酔い痴れる」ことだと確信している。この書を読まずに一生を終えてしまう人がいるならば、何ともったいないことだろう。

第1冊では、無実の罪で投獄された若者・ダンテスが、14年間の忍耐と努力の末に、遂に脱出する。

第2冊では、モンテ・クリスト島の宝を手に入れ、モンテ・クリスト伯と名乗ったダンテスが、遠大な復讐計画の実行に取りかかる。

第3冊では、パリ社交界の名士となったクリスト伯が、今はモルセール夫人となっている、かつての許嫁・メルセデスと再会する。

第4冊では、地位と富に驕る仇敵、ヴィルフォール(今や検事総長に出世している)、ダングラール(今や大銀行家となり、男爵に出世している)、フェルナン(今や陸軍中将モルセール伯爵に出世している)の身辺にクリスト伯の復讐の手が忍び寄る。

第5冊では、絶妙な変装を駆使し、神出鬼没のクリスト伯の復讐計画が寸分の狂いもなく、非情に進められ、不倶戴天の敵3人の運命がクリスト伯の掌中に握られる。

第6冊では、一番目の復讐により、メルセデスが家出し、その見捨てられた夫・モルセール伯(かつてのフェルナン)は苦悶のうちに自殺する。一方、ヴィルフォールは相次ぐ肉親の毒殺事件の旧悪が暴かれて発狂し、ダングラールは破産に追い込まれる。
モンテ・クリスト伯〈6〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈6〉 (岩波文庫)より
4003253361
No.47:
(5pt)

復讐の快感に酔い痴れる(その7)

これまでの長い読書経験の中で、一番「血沸き肉躍る」思いを実感できたのは、デュマの『モンテ・クリスト伯』(アレクサンドル・デュマ著、山内義雄訳、岩波文庫、全7冊)であった。

マルセイユの前途有望な船乗りであった19歳のエドモン・ダンテスは、彼を妬む同僚らの陰謀によって無実の罪を着せられ、沖合の牢獄に繋がれる。牢中でファリア司祭という老囚人からさまざまな学問を学び、14年後に遂に脱獄を果たす。埋蔵されている財宝の秘密を司祭から教えられ、莫大な財宝を手に入れたダンテスは、モンテ・クリスト伯と名乗り、パリの社交界に登場する。そして、自分を陥れた3人に対する復讐を開始する。

長く絶望的な牢獄生活の無念さ、しかし、そこでの素晴らしい師との出会い、脱獄が成功するまでの緊迫感、社交界を舞台に憎(にっく)き男たちに次々と仕掛けていく仮借のない復讐の苛烈さ――という息も吐かせぬ波瀾万丈の展開に、7冊という長さを意識することなく、一気に読み上げてしまった。

聖人でない限り、誰にでも、殺してやりたいぐらい憎い奴が1人か2人はいるだろう。仕返しをしたくとも、いろいろなことを考慮すると躊躇せざるを得ず、実行には至らない。その点、クリスト伯は、用意周到に準備を進め、執拗に復讐を実行していく。そして、着々と目的を遂げていく過程は、まるでPDCA(plan、do、check、act)の模範例のようだ。

この著作に対する評論は昔から現在に至るまで数多存在している。しかし、誰が何と言おうと、一番正しい読み方は、小難しい理窟は抜きにして、「復讐の快感に酔い痴れる」ことだと確信している。この書を読まずに一生を終えてしまう人がいるならば、何ともったいないことだろう。

第1冊では、無実の罪で投獄された若者・ダンテスが、14年間の忍耐と努力の末に、遂に脱出する。

第2冊では、モンテ・クリスト島の宝を手に入れ、モンテ・クリスト伯と名乗ったダンテスが、遠大な復讐計画の実行に取りかかる。

第3冊では、パリ社交界の名士となったクリスト伯が、今はモルセール夫人となっている、かつての許嫁・メルセデスと再会する。

第4冊では、地位と富に驕る仇敵、ヴィルフォール(今や検事総長に出世している)、ダングラール(今や大銀行家となり、男爵に出世している)、フェルナン(今や陸軍中将モルセール伯爵に出世している)の身辺にクリスト伯の復讐の手が忍び寄る。

第5冊では、絶妙な変装を駆使し、神出鬼没のクリスト伯の復讐計画が寸分の狂いもなく、非情に進められ、不倶戴天の敵3人の運命がクリスト伯の掌中に握られる。

第6冊では、一番目の復讐により、メルセデスが家出し、その見捨てられた夫・モルセール伯(かつてのフェルナン)は苦悶のうちに自殺する。一方、ヴィルフォールは相次ぐ肉親の毒殺事件の旧悪が暴かれて発狂し、ダングラールは破産に追い込まれる。

第7冊の、復讐の全てを果たし終わったクリスト伯が、「待て、しかして希望せよ!」の一語と全財産を残して、クリスト伯が愛する女性・エデとともにモンテ・クリスト島を去るところで物語が完結する。
モンテ・クリスト伯〈7〉 (岩波文庫)Amazon書評・レビュー:モンテ・クリスト伯〈7〉 (岩波文庫)より
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