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重力ピエロ



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【この小説が収録されている参考書籍】
重力ピエロ
重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロの評価: 3.65/5点 レビュー 431件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.65pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全431件 401~420 21/22ページ
No.31:
(5pt)

軽快な語り口

好みが分かれる作品だと思います。(ちなみに私はとても好きです)主人公の一人称の作品はどうしても感情に突っ走る傾向があると(私は)感じるのですが、この作品にはそれを凌駕する独特のセンスがあります。このセンスこそ伊坂幸太郎さんの最大の武器。引き込まれる語り口は肌に合うととても心地がいいです。登場人物も個性的且つ、魅力的。特に親子3人の会話のシーンはどれも洒落ていて好印象でした。【ミステリー】で括ってしまうと弱いのですが、【とある家族の物語】として読めば、少なくとも損はしないでしょう。
重力ピエロAmazon書評・レビュー:重力ピエロより
4104596019
No.30:
(5pt)

好きな人は好きだろうし。。。嫌いな人は嫌いでしょう。

伊坂作品を読んだのはこれが初めて・・・というか、小説自体読むのが久々でしたが、ハマってしまいました。確かに現実離れしている設定で、苦手な人もいるでしょう。ハマった私自身も、ちょっとリアリティが薄いかもしれない・・・と思うことも。でも、春が存在すること自体は、現実にあり得ないことではないでしょう? そして、実の家族が家族を殺すことだってあり得るこの世の中で、春が余りある愛情を受けて育ってきたということも、現実にあり得ない話ではない。ということを、象徴化したかったのかなぁ・・・と思います。もちろんその逆も、悲しいけれど現実にたくさんある、ということも暗に示唆されている気もします。正しいことは必ずしも1つではない。そして最善に辿りつくためには、いろんな考え方がある。その最善という観念さえ、人によって多種多様に変わってしまう。幸せの定義が、お金であるか愛情であるか、人によって違うように・・・と言いたがっているような感じの作風が、私には心地よいです。ちなみに私がこの本を貸した友人は、冒頭だけ読んで放ったらかしにしているそうです。理想を掲げておきながら、最後まで完全な結論が出ない煮え切らない感じも相まって、嫌いな人は嫌いでしょうね。
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4104596019
No.29:
(3pt)

非凡なセンスは感じます

想像力を働かされる不思議なタイトルと、スタイリッシュな装丁から受ける印象通り、今時の若者に受けやすい内容と思います。テーマは重いですが、ひねくれた言葉遣いが良く効いていて、非常に軽く読めます。ギャグすれすれの文章や会話の部分は、間違いなく賛否両論あるでしょうが、私は作者のセンスを感じながら楽しむ事ができました。しかし、乙一氏といい伊坂氏といい、最近この手の作風が流行りなんでしょうか。流石にこの手のばかり氾濫すると飽きられると思いますが、今はまだ新鮮に感じられます。作者は特にミステリーの仕掛けを隠そうともしていないので、途中で事件の真相には気付いてしまうはずですが、本作はラストにくる爽やかな感動と、ポップな語り口を楽しむものと割り切って読むのが良いかと思います。しかし明らかに「狙ってる」のがわかるので、保守的な方には薦めにくい作品です。読書環境にもよるでしょうが、装丁がソフトで扱い易いのは良いと思います。
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No.28:
(3pt)

「家族制度」を絶対肯定的に描くことの違和感

 岸田秀はかつて「人間は本能の壊れた動物である」と言った。例えば人間の性的欲望は動物の生殖本能とはかけ離れたものだ。そして文学はこうした性的欲望を全面肯定では無いにしろ、人間の内包する業(ごう)、性(さが)として描いてきた。バタイユを否定するということは、ある種の近代文学的価値観を否定することである。「重力ピエロ」はミステリー小説の体裁を取りながら、底流に流れる主張は“人間の性的欲望”に対する挑戦的とも言える否定の態度である。そしてこの性的欲望に対置させて作者が絶対的に肯定するのが「家族」という制度だ。「性的欲望」も「家族制度」も人間が作り出した文化だが、作者は人間の性善説を信じようとし、「家族制度」が結果的に「性的欲望」に勝利するという物語を描いている(あわせて「家族制度」が「遺伝子、血脈」に勝利するという図式も描いている)。社会が、文学が、あまりに“性的欲望”に傾いてしまっていることは確かで、この作品が、そのゆり戻しとしてあることも判る。しかし、ガンジーや徳川綱吉や性善説では“性的人間”を否定するのには、あまりに弱い。また現代社会の文脈の中で「家族制度」をここまで肯定的に捉える根拠が全く理解できない。最後の最後までそうした違和感を抱きながらこの作品を読んだ。
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No.27:
(3pt)

面白いけど・・・・・・・

言葉遊びや、テーマは重いけど軽率でラストも満足人生に伴う苦しみを敢えて重々しく扱わない行動セリフの言い回し、物語の展開方など視覚的印象が残る登場人物も巧く個性が出ているでも!登場人物たちに潜む強迫観念的思考・・・脅える人生を潜在に抱える主人公たちに、距離が出来る本
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No.26:
(3pt)

さらっと読めたけど

「陽気なギャングが地球を回す」を読んで面白かったので、この小説を読みましたさすがに文章は読みやすく、かなりのページ数でしたが、あっというまに読み終えました登場人物も魅力的で(特に探偵が好き)、伊坂作品ならではの世界感がありましたただ、強姦されて生まれた子供と遺伝子・・と、テーマはすごく興味深いのだけれど、いまひとつそのテーマが消化しきれていない気がしました
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No.25:
(5pt)

じわりと来る感動!ああ、小説ってすばらしぃ…

本当にじわりという感動を頂きました。正しいコト…してはいけないコト…そして、しなくてはいけないコト…。家族という、とても重いテーマの上で伊坂さんの洒落た言葉が光ります。内容的に難しいところもありますが、それを読ませるのが作者の巧さではないでしょうか?心に響く、音楽のような…一度手にとってみては?
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4104596019
No.24:
(4pt)

重くて軽い美しさ

 久々に日本の現代小説を読みました。楽しませてもらいました。 欠点とも取れる特徴のある小説であるため、自分には合わないと感じる方もいるかもしれません。 ミステリーというには謎が入り組んでおらず、文芸というには軽い。家族小説というには現実味が薄い。特に私が気になったのは、春や母親を初めとする登場人物が「いかにも作った」印象を与えてしまうことや、その登場人物たちがとる行動の中に非現実的な点があることなどの、「現実味の薄さ」です。非常に良く出来た小説ではその非現実性も作品の魅力となるものですが、残念ながらこの作品ではそこまで到達していないように思えます。「この小説はちょっと…」という方にとっては、この「現実味の薄さ」と知識を羅列した「饒舌さ」が相俟って拒否反応を引き起こすのでしょう。 しかしこの作品にはそれらを補って余りある爽快な美しさがあります。この小説の良さを一言で言うなら、「重いテーマを軽いタッチで描いてみせる美しさ」です。 猿人・原人とホモ・サピエンス、レイプという犯罪の本質、親殺し・子殺し、芸術とは、少年犯罪と法律、などと表面に見えるテーマは様々ですが、それらを語る語り口はいずれも軽快です。テーマの「重さ」と文体の「軽さ」。これらの「重力」を操り、爽快な美しさを現前させること。これが作者の目指したことなのではないでしょうか。
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No.23:
(1pt)

挫折?

~ 冒頭15ページで読むのをやめた。 伊坂幸太郎は、デビュー当初から、私の友人である書評家が絶賛していた作家。そんなわけで興味を持って読み始めたものの、なかなか引き込まれず、結局15ページで挫折。~~ 一言で言えば、あわなかった。ただそれだけ。昔は、本を最後まで読まなければ気がすまなかったほうだが、今はそれは時間の無駄と感じる。その分、もっと自分にとって面白い本と出会いたい、そういう思いのほうが強くなっている。 本なんて、娯楽なんだから。~
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No.22:
(1pt)

申し訳ないけど・・・・・・

若い書き手による話題のミステリーと言うことで期待して読んだのですが、肌が合わないからでしょうか、率直なところ、この文章は私には辛くて仕方ありませんでした。言葉は悪いですが、臭くて読むに耐えない、中途半端な饒舌を垂れ流し、書いてる本人がそれをちょっと気がきいてる、かっこいい、と勘違いしているのが嫌でも伝わってきて、赤鉛筆で片っ端から削りたくなりました。 村上春樹風の警句を盛り込んだ文章って、一つ間違えると惨憺たることになってしまうんですよね。
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No.21:
(3pt)

するりと

お奨めされたこともあり、手にとった。するりと読めたのは良いが。ややネタは弱い(個人的に途中でネタばれしてた)。独り言が多い語り口は、ハードボイルドっぽいって言うことなのかもしれぬが、工夫の余地ありか。雑学ネタも意外性に欠ける。とここまで書くと大したことないと思われる方もおられるかとは思うが、面白く読ませていただいた旨、お断りさせていただく。
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No.20:
(5pt)

重力ピエロ

久しぶりに小説を読んだ気がしました。ミステリーを読んだというよりは、村上春樹の小説を読んだような爽やかな印象を味わったというのが実感です。「なかなか小説も捨てがたい」と言われた批評がわかる気がして、どうしてかな?と思われたのは、通常ミステリーや探偵ものはどうしても説明的に状況や推理を読者に対し気づかせる必要があるのに対し、この小説は巧妙に説明的な解説を叙情的な会話や情景描写に隠して暗示的に読者の脳裏にインサートしているからに他なりません。無理して再読しながら分析しなくても、印象として全体像が読めるという解説的でない心象的解決を読後感として持たせることに十分成功していると思います。こういう寓話的でカラーを感じさせる小説空間に久しぶりにに出会い、最後の場面で私事ですが父の葬儀の時に感じた「父親への男としての熱き想い」を思い出しました。 Good!
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No.19:
(4pt)

薄く軽い狂気

とてもおもしろく読めました。ただ、中盤はやや間延びした感じで、一気に読み切る勢いには欠けるかなと感じます。後半の展開はだいたいよめてしまいますが、もちろん謎解きものではないので、マイナスではありません。父親と母親の心の描写がもう少しあれば、厚みが出たと思います。ただ掘り下げすぎると重々しくなりすぎるので、疲れたかな?
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No.18:
(4pt)

軽快、爽快

重いテーマを軽快な会話と文体で読ませていく筆者はうまい。悪ふざけの一歩手前で踏みとどまる見極めもついていると思う。女性としては、春の主張が心に響く。すべてに賛成するわけではないが、こういうことをきちんと考えている筆者に好感が持てる。この父子3人に母親を加えた家族のあり方が素晴らしく辛い設定とストーリーを爽快に締めている。
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No.17:
(4pt)

2000年代のスマートな「村上春樹」

ミステリーというよりはむしろ「父と子」といったオディプス的物語がテーマの中心となっているが、話の内容よりもそのスタイルの軽快さが印象的だ。広範囲におよぶ知識と引用は80年代の村上春樹やピンチョンを思い出させる。軽快さが行き場のない苦しさを思い出させる村上と比べると、伊坂のスタイルは、むしろ重いテーマを扱っていながら、読者を深く「重力」に引き込まないためのものであろう。そのためエンターテインメントとしては完成度が高い。ただ「春」の危ないまでの自由な主張や考え方を肯定したいがために、キャラクターがやや類型的に見えるのが残念である。兄の泉水も、父親も、そして葛城でさえも、どこか似通っていてイメージが単純である。したがって面白い見解や知識もどちらかというとテーマに関わるというよりは「トリビア」的に見える。この軽快なスタイルを武器に逆にぐいぐいと「重力」に引き込むものをぜひ読んでみたい気がする。
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4104596019
No.16:
(5pt)

カンソウ

親殺しという本来なら絶対悪とされるような事を、いとも簡単にそれでいて爽やかさすら感じさせるようにやってのけてしまう。良くて悪いこと。そこには善悪のどちらかを選択する余地などない。読者は親殺しという重々しい内容にも拘わらず、全くの苦痛も感じず読破できたのではないだろうか?あらゆるものに一定の意味を見出さずには納得行かない私たちすべてを、伊坂はあざわらうような小説であった。(この小説自体をあえてミステリー小説としたのも意図的であると思われる。)
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No.15:
(5pt)

新しい皮袋に古いワイン

 カテゴリーでは、ミステリに属するのかもしれないですが、私は「読みやすくしたジュンブン」だと思います、この本。 章を細かく区切って、謎解きと回想シーンの二本立てにしている手法が、重いテーマを軽く読みやすくさせてくれています。最近の小説にはあまり見かけなかった「人類の起源」や「性善説」などについて登場人物に対話させていても少しもウザったくありません。いや、どちらかというと、非常に新鮮ですらありました。しかしそれも、筆者の、オリジナルな構成力に負うとろが大、なのでしょう。読後感もさわやかだし、登場人物も魅力的です。間違いなくオススメ。
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No.14:
(5pt)

正解はない

 真に大切なのは、血か、それとも絆か。 「私」とその弟「春」。二人の男を物語の中心として動いていく。 半分の血の繋がりがない二人。それでも「最強の兄弟」として、連続放火事件を解決しようとする。 父や謎の美女、そして探偵といった不思議な面々を巻き込みながら、私と春は最後の決断をする。 人によっては賛否が完全に分かれる作品であろう。だが私は彼らの決断が「正解」だと思った。 もし何かの決断に迫られた時、読んでみるのもいいかもしれない。そして答えが出るとすれば、「正解はない」だろう。
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No.13:
(3pt)

サックと重く。

この本はミステリーではありません。やられたぁ。って言うどんでん返しもないのです。『重力ピエロ』は文芸小説です。自分独自の世界観をもつ弟と家族の中で微妙な立場の兄貴が、最強タッグを組んで重い内容の作品を爽快にポップに駆け抜けて行きます!!これは、筆者の筆力のすばらしいとこです。とっつきにくい内容もサックと読ませます。まぁ、複雑な家族のお話です。正直、感想はなんか良いなぁ。程度でした。でも心には残ります。良い言葉もでてきます。なんかわからないけど心に残るというのが実は良い本なのかもしれません。
重力ピエロAmazon書評・レビュー:重力ピエロより
4104596019
No.12:
(3pt)

単純に楽しめる話しだったと思います。文章がポップ㊁?読みやすく、すいすいと読めました。この人の今後の䊊??品に注目です。
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4104596019

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