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模倣犯
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模倣犯の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.04pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全411件 141~160 8/21ページ
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| これはすこぶる面白い小説です。 劇場型犯罪とは、斯くも陰湿なものかと思いました。 人間ドラマが凝縮した一冊です。 | ||||
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| 宮部 みゆきの小説は面白いらしい。すごく売れてるし映画化もされている。だったら絶対おもしろいはず!と思い、読む前にいくつかのシリーズをまとめて買ってしまった。 そして初めて「ステップファザー・ステップ」を読み、あまりのつまらなさにまとめ買いしたことを後悔した。 話題になった「レベル7」「火車」もやっぱり退屈。 買ってしまったから仕方なく読み始めた「模倣氾」 これでやっと宮部みゆきの面白さが理解できた!! 以前は退屈だった多過ぎる枝葉のエピソードも、今回はちゃんと物語に生きていることが感じられたし、細かすぎる人物の生い立ちも、感情移入するために欠かせない描写だった。 緊迫するシーンや怖いシーンでは本当に緊張して自分の手も冷たくなったし、ユニークな構成のおかげで読み始めたら止まらなかった。 映画も観てみよーっと。 | ||||
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| でもそこに至るまでが、やはり長すぎる。 で、削れるとこを考えてみた。 塚田真一は別に事件の遺族でなくても良かったのではないか? 立場のちょっと違う遺族という、有馬さんと対象させる人物が欲しかったんだろうけど そんな対立軸はいらなかったのではないか? となると、樋口めぐみのパートもバッサリカット出来る。 彼女こそ、本当に要らない「模倣犯」のあだ花。 映画版(ほんとに最近初めて見た)は一切触れてませんでしたが なくてもスジは成立してたし。 ハードカバーが世に出た頃に初読しましたが、樋口のエピソードがほんとにいやで 出てくるたびに、「こいつ要らんなぁ」と焦れてました。 ただ今年に入って読んだら、そんなに気にならなかった自分に少し驚いた。 まぁそんなワケで、塚田君の背後をまったく別にして 同じ事を裏表視点には分けず、時系列で書いたら 200ページ分くらいは削れたんじゃないかと。 その分、網川の声紋を調べるとこや、子供が拾った携帯の分析する描写を入れたら ”ミステリー”としての面白さがより出たのではなかろうか。 声に着目する部分で言えば、角田真弓のエピソードだけはいただけない。 バイクで逃げてるのに(しかもヘルメット被っているであろうに)、ピースの声を聞いたとか 上京する飛行機が網川と一緒で席も近いとか・・・。 最後に網川を追い詰めるとこは、ちょっと非現実的ですが、 そこは小説ならではの面白さがあって、結構高揚しました。 そして最後の最後に有馬さんを嗚咽させるんだもんね・・・。 初読では泣きませんでしたが、今度はちと泣けた。 | ||||
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| 2刷が出た頃に買って読んで以来の再読。 このちょっと前に『理由』を再読してたのですが・・・。 「あぁこれはやっぱりダメだ」と思ってしまいました。 宮部さんの、膝を打つような上手い表現がたびたび出てくる筆致が、消えてしまってますよね。 『理由』は大きな賞をもらった重要な作品となりましたが、 『模倣犯』に落とす暗い影を思うと、”失敗作”だったんじゃないかと・・・。 暗い影とか言ってますが、ざっくり言い変えると、「人物造形に必要以上に凝り過ぎ」。 読んでる途中で思いました。 「宮部みゆきは、そんなに人が殺したいのか?」と。 実際にやったら逮捕ですが、小説(≒頭の中)なら何しても自由。 単に「○○という人物が殺された」という表現では満足出来ず、 とことん生い立ちや成長過程まで微細に渡り設定し・・・それを壊す。 そこに何らかの達成感でも見出してしまったのか? もしくは、この陰惨な事件を”模倣”する輩を、現実に生み出す事を目的に ここまで事細かに表現し尽くしているのだろうか? それ故に題名が「模倣犯」なのではなかろうか?・・・と 要らん事まで訝る始末。 上巻を読んでる時はそんな感じでした。 初読の時1部の後の方だったかで、鞠子に関して有馬のおじいちゃんが思いの丈を述べる部分で ホロッと涙してしまった事がありました。 今回は泣けなかったのですが・・・。 (下巻に続く^^;) | ||||
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| 週刊ポストで5年間に渡って連載されたという長編の文庫化。全く息もつかせぬ展開と人物描写の隙のなさ、多くの登場 人物が出ても、それぞれが意味のある存在で、作者の筆力をいやというほど見せ付けられた作品だ。もともと宮部は 私の好きな作者ではない。いつも浅薄な筋運びや、ご都合主義の登場人物に嫌気がさしていた。しかし、「理由」で 抑えた文体の中で登場人物の深みのある存在を描いて見せた。そして、それよりも先に書き上げていたこの「模倣犯」では もっともっと展開力を持った作品を書き上げていた。第一部では、ピースと呼ばれる主犯と栗橋という軽薄で冷酷な男の 犯罪が描かれる。第二部ではその二人の詳細な描写、そして第三部では、ピースこと網川浩二が堂々と登場してマスコミの 寵児としてちやほやされる中、やがて正体が暴かれる様、全てそれぞれが立派な作品になるほど詳細かつ、丁寧に 描かれていく。間違いなく宮部の代表作になるであろう最高の力作だ。 | ||||
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| 模倣犯を全部読みきったときの息苦しさを忘れられません。 事件は終わった。 でも、事件に巻き込まれた人たちの傷は癒えないままです。 被害者であるはずの人がさらされ、歩いていくはずだった道をふさがれる。 現実を見せつけられ、どうすることもできない事実にただ苦しく、哀しかった。 小説としてとても面白い本でした。 でも、世間という時に冷酷な存在を最後に見せつけられ、哀しさと息苦しさを感じた本でもありました。 | ||||
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| 想像した通りとてもよかった。また次の商品も購入したいと考えている。 | ||||
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| 久しぶりに、この作品を(4回目!)読み直しています。始めは筋読みで楽しみました。2度目、3度目と読んでいくとそれぞれの人物描写のすばらしさ、伏線の面白さに引き込まれます。この作品は映画になりましたが、見たとき、正直言ってがっかりしました。映画では宮部みゆき氏の作品のよさが伝わってきませんでした。活字でこそ味わうことのできる、この作家の奥深さを楽しんで欲しいです。 | ||||
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| 最後まで寝る間も惜しんで読み進めてしまいました。犯罪者の未熟な子供っぽさが何とも恐ろしい。由美子の情けない後半に憤りを感じ、「しっかりせいっ!」など1人でツッコミを入れながら読んでいました。被害者にも加害者にも親兄弟がいて、何をした訳でもないのにテレビで顔をさらされて、世間の偏見と誤解の中で生きていかなくてはならない苦しさが丁寧に描かれています。宮部みゆきさんの他の著書でも共通して感じるテーマですが、コツコツと、正直で、謙虚に、思いやりを持って生きていくことの大切さを教えてくれる作品です。 | ||||
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| 宮部みゆきさんが好きです。 そう簡単に言えなくなるほどの作品でした。 私がこの本をはじめて読んだ時は同じ女性であり、被害者の彼女達に 近い「危険」に遭遇した事がある、つまり若さある時期でした。 私自身がそういう目に合うのは「お前のせいでもある」という視線を 感じた事もあります。ただ思いがけず「被害」にあっただけなのに。 その絶望感たるや、人間とはこうも思いやりがないものか、何故私が 悪いのか?お前達も同じ目に合えばいいとまで考えたものです。 しかし、それらの多感であり華々しかった時期を過ぎて久しぶりに 読み返したところ、全く違った立ち位置にいました。 「それはその子らにも問題があった」と思っている現在の自分が居る事に 気付いてしまったからです。 まさにこの本の中に、「被害者の私」と「大衆の中で被害者にも原因があると 言い放つもう一人の私」が存在しているかのように描かれていました。 そういう描写があまりにリアルで、特に醜さを伴ってしまった今の私には とても読み進めるのが重く辛かったです。 これはフィクションなのかノンフィクションなのかもわからず、とにかくただ 消化しないことには満足に眠ることもできませんでした。 この本は好きか嫌いかと聞かれると恐らく嫌いです。私は救いのある物語が 好きだから。ただ、心が揺さぶられるような作品はどれか?と聞かれた時に これを思い浮かべてしまうのではないかと感じています。 | ||||
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| 下巻をすべて読み終えて、上巻の時抱いていた疑問は大分解消されたが(ピースは小さい頃から人を殺したいと言っていたのになぜ29歳になるまで何もしなかったのかや、ピースが親分なのに栗橋主導で連続殺人が進んでいるようにみえること) しかしカズや栗橋のようにようにはピースの人物像が確立されていなかった。カズは内気で目が悪く、栗橋は生後まもなく死んだ姉の亡霊にとりつかれていたという描写で一応の納得がいく。ピースは小さい頃から人気者で頭がよく、文章がうまかった。だがそれだけでは自分で脚本を書いて演出までして人を操って殺していく大人になるには飛躍しすぎている。劇場型犯罪に至るまでの経緯が浮かんでこなかった。 ピースがやっている劇場型犯罪は実際には集団ストーカー加害者たちがグルになって、捕まらないように事前に計画を立てて取り囲みターゲットを自殺に追い込むことは何十年も前からやっていることなので、目新しくも何ともない。地域の連絡係(主に町内会長や朝日新聞)のところにすべて情報が集まって、監視をしているので狭い日本で行方不明になること事態が不可能だ。親が子供を殺すことも平気でやっているので、この本に書いてあるような親が子供が死んで悲しむなんてこともない。胡散臭い小説だ。 最後に滋子と警察がピースのアジトをみつけたのに、滋子がテレビで言うまで捕まえなかったのはなぜなのか。作者が滋子に見せ場を作りたかっただけだろう。その時読んで面白いか面白くないかだけで、生きていくうえで何の教訓にも参考にもならない。 自分のことを語れない人たちの小説は何を読んでもつまらない。 タイトルはなんで模倣犯なの?模倣犯じゃないでしょ。「JUST CAUSE」なぜかと言ったらのほうがよかったな。 | ||||
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| 近代は特に下手な小説の見本しか出回っていないので、何を読んでも腹立たしい。著者の経験や現実の世界を一つも書いていないのでただ読み捨てるだけである。 現実の人間関係ってこうじゃないよね。とにかく家族よりも親子であることよりも前に宗教・宗教宗教。生活の場は洗脳の場であり、悪に染まらなければ学校に行くことも仕事につくこともできない。 国のばら撒き地方交付税で工作活動やって一軒家に住んでる人が10人いたら5人はいる。個人ではなく組織で生活が形成され、従わない人間は排他され、表の世界に出ることはない。こういう現実の世界を全部隠して仮想の世界を描いているのでまったくリアル感や人間味がない。 内容については無用なことはこれでもかというほど長ったらしく書いてあるが、肝心のピースと栗橋が二人で組んで連続殺人を行うまでに至った経緯が分からない。二人の力関係はピースが上で、彼は昔から人を殺したいと思っていたのにどうして29歳になるまで何もせず、栗橋の殺人に乗っかるような形でしか殺人を行わなかったのか。そしてなぜ、栗橋が犯した殺人に加担することにこんなに乗り気だったのか。ピースの人物像がいまいちきちんと書かれていないし、作者はイメージし切れていない。ピースくらいプライドの高い人間なら最初から自分で最初から殺人を計画して、栗橋が手伝うというやり方でなければ許さないのではないか。受動的な形で殺人に加担する心情が全く分からない。 栗橋が新宿でマンションを借りるにあたっても親にそんな資金があるとは思えない。殺した明美の仕送りを家賃に当てているようでもない。栗橋が遊び暮らしているなら実家は借金まみれになっているはずだが、どうやらそうでもない。だが生活は厳しいと書いてある。設定の詰めが甘い。 下巻はゴーストライターが書いたのだろうか。カズの人格も上巻と違っているし、走り書きに近い書き方になっている。普通は一回最後まで書いてみて、もう一度矛盾点を修正していくのだが、そういうことを全やらないまま製本された感が否めない。下書き小説である。 | ||||
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| 面白い、宮部みゆきの作品はたしか、2,3冊しか、読んでなくて、火車が、面白かったというぐらいしか記憶がなかった、文庫5冊の大長編だが、少し時間が出来たので本屋で手にとつてみた。最初あまりの長さに読むのをためらったが。読み始めたら止まらない登場人物の一挙一動に、腹を立てたり、喜んだり、悲しんでいる自分がいる。恐らく成るだろう著者最高傑作の長編エンターメント作品 | ||||
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| 何故アジトが見付からない?で警察以外の「建築家」や前畑滋子の出番が回ってくる。登場人物が唐突に死んでしまうのは、著者の他の本でも見られる事です。ひとつもの申したいのは、ピースが真の犯人という事を読者が第四巻から知っているので、本文の「筋としての」展開が、やや焦れったく感じる事です。読み方が悪いのかもしれません。文章は文句無しの超プロ級です。迷いますが、満点をつけたいです。 | ||||
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| 映画が不評だったため、またその長さもあり読まずにいた「模倣犯」ですが、寝不足になりながら一気に読んでしまいました。 とりわけこの三巻は事件の本質を描く重要な巻ですが、特に栗橋浩美という人間の惨めさが繰り返し暴かれています。 ノイローゼの末赤ん坊の「弘美」を殺しておきながら、次に産まれた子供に「浩美」と名付け、自分の罪を否定し、その子に心理的虐待を与える栗橋寿美子。その寿美子との結婚を悔い、浩美の存在そのものを否定するような言動を繰り返す父親。繰り返し現れる少女の幻覚に怯えながら生きる地獄のような人生の中で彼の人格そのものが狂っていく。 愛情のかけらもなく破綻した家庭で、虐げられながら育った浩美。その事で彼に対する同情は涌かないにせよ、そんな家庭にありながらも、弱い人間を庇ってまっすぐに生きようとした幼い頃の浩美の姿を高井和明が語った時、浩美という人物の本当の悲しさを読む側が知る事になります。 高井和明はかつての浩美を覚えているたった一人の人間。まるで「雪の女王」でガラスの破片が目に入ったために変わってしまった少年を取り戻そうとする少女のように、最後まで浩美を信じ、最後の最後で浩美はやっと生きる勇気を取り戻す。生き延びれば前に進めたこの二人に残酷な運命を与えるあたりに、宮部みゆきの怖さを感じました。 | ||||
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| 「人は誰でも、自分の幻想という小さな王国のなかでは、ちっぽけな王冠をかぶり王座に座っている。そういう部分がある事自体は 、けっして邪悪でもなければ罪深くもない。むしろ 、軋轢の多い現実世界を生き抜いてゆくためには、なくてはならないことだ。」第四刊より抜粋。いやいくらなんでも連続殺人は赦される余地がない、とかいって熟読するとページがなかなか進まない。それよりは冤罪になってしまった人とそれによりさらに悲劇に陥る冤罪者の家族が可哀想と感情移入してしまう。あと携帯を捜査の手掛かりにしないのは何故?と突っ込みたくなる。しかしこの作品はそれらの点を鑑みても作者の代表作で読むに価すると思い満点としました。 | ||||
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| ているようで時に登場人物の心理まで宮部さん一流の丁寧な筆致で紡がれていく。たまたま新潮社の「ツァラトストラ」を同時並行で読んでますが、訳注のところが全部丁寧な描写となっているのでややくどいと感じてしまいました。バブル経済破綻、携帯普及少し前の日本ですね。迷いますが満点としました。 | ||||
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| 宮部作品は、初めて読んだのですが、とても面白かったです。 はじめは「めんどくさいな」と買ったことを後悔しながら、 読んでいたのですが、途中から作品に引き込まれました。 でも、最後の「アレ」で、崩れてゆくのが、ちょっと納得がいかなかったです。 せっかく引っ張った「模倣犯」というタイトルが、「アレ」であっさり崩れるかな、 こんなに頭のいい模倣犯が……と、思いました。 | ||||
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| こんなに長い作品なのに、飽きることなく読み進められた。読むスピードが遅いにもかかわらず。 映画が原作を踏みにじるような酷さだったので、映画だけ観てこの作品に興味を無くした人がもしいたらすごく残念。 原作は内容も濃いし意味不明な描写も無いし、映画とは全な優れもの。 | ||||
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| 個人読書履歴。一般文学通算287作品目の読書完。2006/01/01 | ||||
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