■スポンサードリンク


模倣犯



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

模倣犯の評価: 4.01/5点 レビュー 405件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.01pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全405件 141~160 8/21ページ
No.265:
(3pt)

タイトルはなぜ?

下巻をすべて読み終えて、上巻の時抱いていた疑問は大分解消されたが(ピースは小さい頃から人を殺したいと言っていたのになぜ29歳になるまで何もしなかったのかや、ピースが親分なのに栗橋主導で連続殺人が進んでいるようにみえること)
しかしカズや栗橋のようにようにはピースの人物像が確立されていなかった。カズは内気で目が悪く、栗橋は生後まもなく死んだ姉の亡霊にとりつかれていたという描写で一応の納得がいく。ピースは小さい頃から人気者で頭がよく、文章がうまかった。だがそれだけでは自分で脚本を書いて演出までして人を操って殺していく大人になるには飛躍しすぎている。劇場型犯罪に至るまでの経緯が浮かんでこなかった。

ピースがやっている劇場型犯罪は実際には集団ストーカー加害者たちがグルになって、捕まらないように事前に計画を立てて取り囲みターゲットを自殺に追い込むことは何十年も前からやっていることなので、目新しくも何ともない。地域の連絡係(主に町内会長や朝日新聞)のところにすべて情報が集まって、監視をしているので狭い日本で行方不明になること事態が不可能だ。親が子供を殺すことも平気でやっているので、この本に書いてあるような親が子供が死んで悲しむなんてこともない。胡散臭い小説だ。

最後に滋子と警察がピースのアジトをみつけたのに、滋子がテレビで言うまで捕まえなかったのはなぜなのか。作者が滋子に見せ場を作りたかっただけだろう。その時読んで面白いか面白くないかだけで、生きていくうえで何の教訓にも参考にもならない。
自分のことを語れない人たちの小説は何を読んでもつまらない。
タイトルはなんで模倣犯なの?模倣犯じゃないでしょ。「JUST CAUSE」なぜかと言ったらのほうがよかったな。
模倣犯〈下〉Amazon書評・レビュー:模倣犯〈下〉より
4093792658
No.264:
(3pt)

下書き小説

近代は特に下手な小説の見本しか出回っていないので、何を読んでも腹立たしい。著者の経験や現実の世界を一つも書いていないのでただ読み捨てるだけである。
現実の人間関係ってこうじゃないよね。とにかく家族よりも親子であることよりも前に宗教・宗教宗教。生活の場は洗脳の場であり、悪に染まらなければ学校に行くことも仕事につくこともできない。
国のばら撒き地方交付税で工作活動やって一軒家に住んでる人が10人いたら5人はいる。個人ではなく組織で生活が形成され、従わない人間は排他され、表の世界に出ることはない。こういう現実の世界を全部隠して仮想の世界を描いているのでまったくリアル感や人間味がない。

内容については無用なことはこれでもかというほど長ったらしく書いてあるが、肝心のピースと栗橋が二人で組んで連続殺人を行うまでに至った経緯が分からない。二人の力関係はピースが上で、彼は昔から人を殺したいと思っていたのにどうして29歳になるまで何もせず、栗橋の殺人に乗っかるような形でしか殺人を行わなかったのか。そしてなぜ、栗橋が犯した殺人に加担することにこんなに乗り気だったのか。ピースの人物像がいまいちきちんと書かれていないし、作者はイメージし切れていない。ピースくらいプライドの高い人間なら最初から自分で最初から殺人を計画して、栗橋が手伝うというやり方でなければ許さないのではないか。受動的な形で殺人に加担する心情が全く分からない。

栗橋が新宿でマンションを借りるにあたっても親にそんな資金があるとは思えない。殺した明美の仕送りを家賃に当てているようでもない。栗橋が遊び暮らしているなら実家は借金まみれになっているはずだが、どうやらそうでもない。だが生活は厳しいと書いてある。設定の詰めが甘い。
下巻はゴーストライターが書いたのだろうか。カズの人格も上巻と違っているし、走り書きに近い書き方になっている。普通は一回最後まで書いてみて、もう一度矛盾点を修正していくのだが、そういうことを全やらないまま製本された感が否めない。下書き小説である。
模倣犯〈上〉Amazon書評・レビュー:模倣犯〈上〉より
409379264X
No.263:
(5pt)

小説を読む楽しみを充分に・・・・

面白い、宮部みゆきの作品はたしか、2,3冊しか、読んでなくて、火車が、面白かったというぐらいしか記憶がなかった、文庫5冊の大長編だが、少し時間が出来たので本屋で手にとつてみた。最初あまりの長さに読むのをためらったが。読み始めたら止まらない登場人物の一挙一動に、腹を立てたり、喜んだり、悲しんでいる自分がいる。恐らく成るだろう著者最高傑作の長編エンターメント作品
模倣犯1 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.262:
(5pt)

生き生きした描写を評価したい

何故アジトが見付からない?で警察以外の「建築家」や前畑滋子の出番が回ってくる。登場人物が唐突に死んでしまうのは、著者の他の本でも見られる事です。ひとつもの申したいのは、ピースが真の犯人という事を読者が第四巻から知っているので、本文の「筋としての」展開が、やや焦れったく感じる事です。読み方が悪いのかもしれません。文章は文句無しの超プロ級です。迷いますが、満点をつけたいです。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.261:
(5pt)

栗橋浩美という人間の悲しさ

映画が不評だったため、またその長さもあり読まずにいた「模倣犯」ですが、寝不足になりながら一気に読んでしまいました。

とりわけこの三巻は事件の本質を描く重要な巻ですが、特に栗橋浩美という人間の惨めさが繰り返し暴かれています。

ノイローゼの末赤ん坊の「弘美」を殺しておきながら、次に産まれた子供に「浩美」と名付け、自分の罪を否定し、その子に心理的虐待を与える栗橋寿美子。その寿美子との結婚を悔い、浩美の存在そのものを否定するような言動を繰り返す父親。繰り返し現れる少女の幻覚に怯えながら生きる地獄のような人生の中で彼の人格そのものが狂っていく。

愛情のかけらもなく破綻した家庭で、虐げられながら育った浩美。その事で彼に対する同情は涌かないにせよ、そんな家庭にありながらも、弱い人間を庇ってまっすぐに生きようとした幼い頃の浩美の姿を高井和明が語った時、浩美という人物の本当の悲しさを読む側が知る事になります。

高井和明はかつての浩美を覚えているたった一人の人間。まるで「雪の女王」でガラスの破片が目に入ったために変わってしまった少年を取り戻そうとする少女のように、最後まで浩美を信じ、最後の最後で浩美はやっと生きる勇気を取り戻す。生き延びれば前に進めたこの二人に残酷な運命を与えるあたりに、宮部みゆきの怖さを感じました。
模倣犯3 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯3 (新潮文庫)より
4101369267
No.260:
(5pt)

なんだか哲学的になってきました

「人は誰でも、自分の幻想という小さな王国のなかでは、ちっぽけな王冠をかぶり王座に座っている。そういう部分がある事自体は 、けっして邪悪でもなければ罪深くもない。むしろ 、軋轢の多い現実世界を生き抜いてゆくためには、なくてはならないことだ。」第四刊より抜粋。いやいくらなんでも連続殺人は赦される余地がない、とかいって熟読するとページがなかなか進まない。それよりは冤罪になってしまった人とそれによりさらに悲劇に陥る冤罪者の家族が可哀想と感情移入してしまう。あと携帯を捜査の手掛かりにしないのは何故?と突っ込みたくなる。しかしこの作品はそれらの点を鑑みても作者の代表作で読むに価すると思い満点としました。
模倣犯〈4〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯〈4〉 (新潮文庫)より
4101369275
No.259:
(5pt)

芥川龍之介の藪の中のように複数視点から描かれ

ているようで時に登場人物の心理まで宮部さん一流の丁寧な筆致で紡がれていく。たまたま新潮社の「ツァラトストラ」を同時並行で読んでますが、訳注のところが全部丁寧な描写となっているのでややくどいと感じてしまいました。バブル経済破綻、携帯普及少し前の日本ですね。迷いますが満点としました。
模倣犯3 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯3 (新潮文庫)より
4101369267
No.258:
(5pt)

読み応えがあって、面白かった。

宮部作品は、初めて読んだのですが、とても面白かったです。
はじめは「めんどくさいな」と買ったことを後悔しながら、
読んでいたのですが、途中から作品に引き込まれました。

でも、最後の「アレ」で、崩れてゆくのが、ちょっと納得がいかなかったです。
せっかく引っ張った「模倣犯」というタイトルが、「アレ」であっさり崩れるかな、
こんなに頭のいい模倣犯が……と、思いました。
模倣犯〈下〉Amazon書評・レビュー:模倣犯〈下〉より
4093792658
No.257:
(5pt)

長い分、満足感も強い

こんなに長い作品なのに、飽きることなく読み進められた。読むスピードが遅いにもかかわらず。

映画が原作を踏みにじるような酷さだったので、映画だけ観てこの作品に興味を無くした人がもしいたらすごく残念。
原作は内容も濃いし意味不明な描写も無いし、映画とは全な優れもの。
模倣犯1 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.256:
(5pt)

模倣犯(1)

個人読書履歴。一般文学通算287作品目の読書完。2006/01/01
模倣犯1 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.255:
(5pt)

模倣犯(2)

個人読書履歴。一般文学通算287作品目の読書完。2006/01/15
模倣犯2 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯2 (新潮文庫)より
4101369259
No.254:
(5pt)

模倣犯(3)

個人読書履歴。一般文学通算287作品目の読書完。2006.02/01
模倣犯3 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯3 (新潮文庫)より
4101369267
No.253:
(5pt)

模倣犯(4)

個人読書履歴。一般文学通算287作品目の読書完。2006/02/15
模倣犯〈4〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯〈4〉 (新潮文庫)より
4101369275
No.252:
(5pt)

模倣犯(5)

個人読書履歴。一般文学通算287作品目の読書完。2006/03/01
模倣犯〈5〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.251:
(5pt)

長い!けど飽きさせない


これだけの長い物語で、
たくさんの登場人物がいて、
まあ、よくこれだけ丁寧にそれぞれの人物像を描いたものだと感心します。

あたり前だけど作者は一人なんだから、
描く人物が自分に近いものになってしまいそうなものだけど、
それを全く感じさせないで、
登場人物全員をまるで「見てきたか!?」のように表現しているところは、
さすが宮部みゆきの真骨頂‥ではないでしょうか。
模倣犯〈上〉Amazon書評・レビュー:模倣犯〈上〉より
409379264X
No.250:
(3pt)

まぁまぁ面白いけど、、帯にあった『現代ミステリの金字塔』ではない。

上下巻分かれているので、感想をまとめてこちらに書きます。

上巻はぐいぐい引き込まれて読んだ分、下巻のクライマックスが残念な展開でした。
世間を震撼させた連続殺人魔が普段は一見とても善良な市民で周りの評判もすこぶる良い好青年!ってのは映画や小説だけにかからわらず実際の犯罪史でも珍しい事ではないので、この設定自体に斬新さを感じないし、クライマックスで「模倣犯です」って言われプライドを傷つけられ自ら自供してしまう展開にもあまり面白さを感じませんでした。
でも前半、豆腐屋の老人が犯人にオモチャにされ振り回される様子や被害者家族としての苦悩、そして意外に犯人を心理的に追い込む洞察力の素晴らしさは興味深かったです。

あとは、、、話をもう少し短くコンパクトで出来ませんかね?
上下巻合わせたらきっと六法全書より分厚いですよ。
話の展開と全く関係もなければ伏線にもなってない登場人物の人間関係とか心理描写をタラタラ描き過ぎのような気がします。それによって全体的なテンポが損なわれている気がして残念。
模倣犯〈上〉Amazon書評・レビュー:模倣犯〈上〉より
409379264X
No.249:
(5pt)

数々の描写に学ぶことがある

長い作品だからこそ、たくさんの感想を持ちましたので箇条書きで。
※若干ネタバレを含みます。

◆滋子について

同世代の仕事をしている女なので、共感して読みました。
彼女の仕事に打ち込むひたむきさと、世に放つ文章への責任感に頭が下がる。

昭二と離婚する危機のエピソードは、いかに仕事に理解があると言っても
結局は自分の生活がうまく行っているときは「応援する」立場の男が
自分の生活がイレギュラーになった途端に、仕事をしている妻がとてもできないことを
望んで、専業主婦ではない女性を選んだことを忘れて
自分の生活を全面的にサポートできないことをを責めるあたりが非常に現実的。

◆ピースについて

ずっと、物語の中で「伝説のすごいやつ」という役割だった時は
記号のように「ピース」と呼ばれていた彼が、小説内でフルネームを与えられた
あたりから、実体を持っていろんな動きを始めるという趣向が面白い。

ただ、ヒロミと一緒の時はパソコンのフリーズ状態になるピースの描写があったものの、
本来頭が良いはずなのに、なぜか後先考えずに滋子の挑発に乗って
真実を暴露してしまう、というところにはいささか疑問が残る。
こんなカッとなりやすい性格という伏線ありましたっけ?
(貴志祐介氏の『悪の経典』のハスミンに似ている・・・)

まぁ、捕まらないことより芝居として世に残すことが彼の最大の目的だったから、
と考えれば道理は通るといえば通るのですが・・・

◆その他ストーリーについて

樋口めぐみのことをあんなに蔑んでいた彼女が、いざ実兄が被疑者となった際に
事件に関係のない人間からするととても容認できないような暴挙に出たことに皮肉を感じる。

読者からするととても良い青年のカズだけど、本当にこういう人が身近にいたら
やはり愚鈍だとバカにしてしまうのかもしれない・・・ヒロミのことをバカにできない。

ヒロミは自尊心肥大症のひどいバージョンのような気がするが、
仕事をしない、やりたいことが見つからない という若い世代は
多かれ少なかれこういうところがあるのかも、と思った。

有馬さんの生き方、考え方が素晴らしく「老いる」ことの意味を見た気がした。

最後、主婦が小さな女の子を抱きしめるシーンで思わず涙が出た。
実際の世界で、鞠子のような不幸な女性が現れないことを祈る。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.248:
(3pt)

全巻読んで

一巻目は秀逸です。ミステリー小説でこんなに面白いのはなかなかない、と思いました。
ただ二巻〜はだらだらしすぎというか、一巻目にあったテンポの良さは影をひそめ、
別の作品のようになってしまいます。読んでいて途中で飽きました。
一巻目は事件のあらまし、二巻と三巻は犯人側の目線、四巻と五巻は犯人逮捕まで
ですが、つじつま合わせのために強引な箇所があります。
もう少しまとまっていてもよかったのは、と思いました。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.247:
(5pt)

こんな内容ばかり書いていたら宮部みゆきとはいえ、気が病んでしまうでしょうね。

読後感はよくはありません。
宮部みゆき作品の長編です。
ここまで長い話しでも最後まで読めるのは筆者の文才でしょう。
非常に現代社会の病んだ部分を現しています。

直接ストーリーとは関係ありませんが、
登場人物のような人たちがどうして社会にでてくるのか。
最後までその疑問が残る読後感でした。
高度成長期に物質的には豊かになって先進国となった日本。
でも何か大きな代償を払ってきたのでしょう。
人生において幸福とはなんなのか?を考えさせられた本でした。
そういう意味においてはよくできたストーリーで自分の頭に訴えるものがあり
充実して読み終えました。

この作品の後の楽園を最後に犯罪を内容とした作品から遠ざかっているでは!?
こんな内容ばかり書いていたら宮部みゆきとはいえ、気が病んでしまうでしょうね。
模倣犯1 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.246:
(5pt)

読了後に迫り来る恐怖

「現代ミステリの金字塔」と謳われているが、私としては「現代エンターテイメントの金字塔」
の方がしっくりくる。
こういう悲惨な作品をエンターテイメントと称するのはお門違いなのかもしれないが、
2500頁を飽きることなく楽しませてくれた要因は加害者側と被害者側、警察とマスコミ、
そして殆ど事件に関わっていない人からの目線からも描かれる、壮大な網川浩一の
劇に魅了されたからだ。
模倣犯1 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!