事件はなぜ起こったか。殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。

「模倣犯」事件から9年が経った。

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。

クリスマスの朝、雪の校庭に急降下した14歳。彼の死を悼む声は小さかった。

「皆さん、お静かに。動かないでください」。

今多コンツェルン広報室に雇われたアルバイトの原田いずみは、質の悪いトラブルメーカーだった。

一度にひとりずつ、百物語の聞き集めを始めた三島屋伊兵衛の姪・おちか。

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。

父の汚名をそそぎたい。そんな思いを胸に秘めた笙之介は…。

嵐の晩だった。雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京に向かう道すがら、道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。

レベル7まで行ったら戻れない―。謎の言葉を残して失踪した女子高生。

もう会えないなんて言うなよ。あなたは思い出す。

マンションの屋上からの飛び降り、地下鉄への飛び込み、そしてタクシーへの飛び出し。

一九九四年二月二十六日未明、予備校受験のために上京した浪人生の孝史は宿泊中のホテルで火事に遭遇する。

湯治旅の帰途、若夫婦が雨で足止めになった老女との相部屋を引き受けた。

今多コンツェルン広報室の杉村三郎は、事故死した同社の運転手・梶田信夫の娘たちの相談を受ける。

轢き逃げは、じつは惨殺事件だった。被害者は森元隆一。

愛、裏切り、友情、報復。人間の真実を衝くサスペンス傑作。

失恋からコンピュータ犯罪の片棒を担ぐにいたる微妙な女性心理の動きを描く表題作。『火車』の原型ともいえる「裏切らないで」。

離婚した杉村三郎は私立探偵事務所を設立。

四人の若者が廃工場に瀕死の男を運び込んできた。その男を“始末”するために。

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。

東京下町、荒川土手下にある小さな共同ビルの一階に店を構える田辺書店。

加賀様は悪霊だ。丸海に災厄を運んでくる。

ごめんくださいまし──。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。

インターネット上に溢れる情報の中で、法律に抵触するものや犯罪に結びつくものを監視し、調査するサイバー・パトロール会社「クマー」。

念願の新居に引っ越した僕たち家族は、いきなり隣家の犬・ミリーの鳴き声に悩まされることになった。

森崎友理子は小学生。中学生の兄・大樹が、学校で同級生をナイフで刺し、そのまま逃走、行方不明になった。

雅男は、サッカーが好きなごくふつうの中学生。

親子の救済、老人の覚醒、過去の自分との出会い、仲良しロボットとの別れ……淡く美しい希望が灯る。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。

時は元禄、東北の小藩の山村が、一夜にして壊滅した。隣り合い、いがみ合う二藩の思惑が交錯する地で起きた厄災。

雅子、43歳、主婦。弁当工場の夜勤パート。

痒み止めの新薬「王疹膏」を売り出していた瓶屋の主人、新兵衛が斬り殺された。

僕は運命を変える。

犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。

「宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。

近江屋藤兵衛が殺された。下手人は藤兵衛と折り合いの悪かった娘のお美津だという噂が流れたが…。

高校野球界のスーパースターがガソリンを全身にかけられ焼死するというショッキングな事件が起こった。

勤め先の小学校で、ヒロインは「あそぼ」とささやく子供の幻に出会う。そんな折、校内プールに女性の死体が…。

両親の仇を、俺たちは流星に誓い合った--「兄貴、妹（あいつ）は本気だよ。

住宅地で起きた殺人事件。殺された男性はインターネットの掲示板上で「疑似家族」を作っていた。

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。

長峰の一人娘・絵摩の死体が荒川から発見された。花火大会の帰りに、未成年の少年グループによって蹂躪された末の遺棄だった。

湖畔に佇む別荘に8人の男女が集まった。 車で転落死した婚約者を偲ぶ会だったはずが、 そこに逃亡中の銀行強盗が侵入する。

幻の夜を行く男と女。息もつかせぬ傑作長編！ 阪神淡路大震災の直後に、出会った男と女。

中学3年の尾垣真が拾った中世ヨーロッパの古城のデッサン。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

連続する幼女誘拐事件の捜査は行きづまり、捜査一課長は世論と警察内部の批判をうけて懊悩する。

17歳のおちかは、ある事件を境に、ぴたりと他人に心を閉ざした。

妻・夏枝が逢い引きをしている隙に3歳の娘を殺害された辻口は、夏枝への復讐のために、密かに当の殺人犯の娘・陽子を養女にする……。