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模倣犯
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模倣犯の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.04pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全411件 401~411 21/21ページ
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| 引き込まれて行く、どんどん引き込まれて行く。不思議な感覚。 最初は、いわゆる「宮部みゆきの新作」「猟奇殺人」などの 先入観で読んだ。しかし、そんな事は徐々に関係無くなって 来る。『被害者の家族』の心情が切々と語られる。 突然、『加害者の家族となった者』についても語られる。 犯罪者、それを追う警察、マスコミ、ライター、上記家族 が織り成す世界。もはや「社会派」「本格派」の分類が無意味 にすら思える程の圧倒的な臨場感を持つ作者渾身の作品。 犯罪を通奏低音とし、様々なメロディーがその上を舞う ち密なオーケストラを聞くような感動をおぼえる。 | ||||
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| これは単なるミステリーではない。登場人物一人一人の人生が見える。そして、前半では断片的に語られる登場人物達の人生が、読み進むにしたがって加速度的に交錯していく。かなり長い作品ではあるが、読み出したら絶対にやめられない。 もう一度言う、これは単なるミステリーではない。人間たちの最高の群像劇だ。 | ||||
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| 変ですね。最後読み進むうちに涙が出てきてしまいました。上巻で話を広げるだけ広げておいて、この話をどうまとめるのかと興味つつで読み進んでいたのですが。本当の犯人がわかった後でも癒されない、被害者の家族、関係者の悲しみ、やるせなさ。ページをめくるたびに涙が出てしまいました。 | ||||
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| 怖いお話でした。ホラーの怖さではなく、人間の恐ろしさが。最後の方で殺人事件の被害者の老人が、真犯人を、「世間を舐めるんじゃねえよ。世の中を甘く見るんじゃねえ。あんたにはそれを教えてくれる大人がいなかったんだな。ガキのころに、しっかりとそれをたたき込んでくる大人がいなかったんだな。だからこんなふうになっちまったんだ。この、人でなしの人殺しめ。私の言いたいことは、それだけだ」としかりつけます。 著者は、他の主要な登場人物についてはその人のバックグラウンドを描き、ある程度 読者の共感を呼び起こすような書き方をしていましたが、真犯人にはそれが最後までありませんでした。でも、この言葉に、著者が本当にやさしい人であることがあらわれていたように思います。それにしてもこの本、上下巻の大冊です。宮部みゆきさんを読んだことのない人が途中で投げ出したら、人間不信に陥らないか心配です。読む人は、絶対に最後まで読んでください。 | ||||
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| 発売当初から気になっていながら、その長さに腰が引けていたのですが、上巻を手にした途端、満員電車の中で時間を忘れて読みふけりました。「殺人事件の被害者の家族の苦悩」の問題、「誰もが加害者になる潜在的可能性」があるゆえに軽んじられがちな加害者の罪の問題、人間の肥大した自尊心や虚栄心が引き起こす猟奇的殺人、これら現代社会の身近で難しいテーマに正面から取り組み、登場人物が傍で息づいているようなリアリティーを持っています。 タイトルの「模倣犯」の意味を最後に謎解きし、犯人を急転直下晴天の下にさらけ出すラスト。「’大衆’なんてものは存在しない。 焼かれたり死んだりしたときは、みんな一人一人の人間だったんだ。本当のことは、どんなに遠くに捨てても必ず帰ってくるのだ」という被害者の遺族の一人が殺人犯に対して吐く言葉の重量感、等等。ミステリーとか純文学といった区分けを完全に凌駕した、これぞ小説といった醍醐味を堪能できること間違いありません。 | ||||
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| 久々の超大作。そして、眠い目をこすりながらも、重い本を抱えながらも、一気に読み終えた。それほど、ストーリ自体は、展開方法も面白くまたある間隔を置いて読者をあきさせない構成に出来上がった秀作と思うけど・・・しかし、読み終えた翌日、じっくり振り返ると「火サス」程度のTVドラマ的な面白さかなあというのが正直なところ。映画「セブン」や懐かしいところでは、「スティング」のような、最終局面での「大どんでんがえし」を期待しすぎていたのかもしれない。犯人は、上巻の途中でわかってしまうので、その後の、犯人にまつわる人間関係や、警察の捜査、また、真犯人があばかれるという、最終局面での盛り上がりがいまひとつだった。 理由はなんだろうか? 犯罪そのものに対する、憎悪や、愛するものをなくしたものの悲しみなど精神面での捉え方は非常にうまくできているのだが・・・ それは、きっと、犯罪者の背景は普通の家庭環境とは異なる、特殊なものに設定されてしまったからなのではないか?もっと、普通の環境で育った人間がもつ、内部に潜む凶悪性を見たかった。 途中から犯人がわかってしまっているだけに、このストーリーをどのように終わらせるか、著者は悩んだと思う。 しかし、結局、ハッピーエンド(とはいいきれないまでも)で、読者に平静さを与えてしまった感がある。現代人の普通の生活者の心の中に潜む凶悪性、暴力性があらわせることができたら、後味はわるかったかもしれないが、非常に心に残るミステリーに仕上がったのではないか? 非常に期待している作家だけに、多くの時間を費やして読んだモノとして、今後のもっともっと大胆なストーリーを期待したい。 | ||||
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| 後悔をした事の無い人間はいないはずだ。 上巻では登場人物たちが平凡な幸せを奪われる経緯が鮮明に語られている。彼らのもしもあの時…と言う後悔が読者の心に住みついていく。上巻を読み終える頃、読者は完全に被害者の家族になっていることだろう! これ以上の悲劇を起こさないで!と叫びながら、読者は下巻へと巻き込まれていく。 | ||||
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| ”理由”から久々ですが、”火車”を読んだ時の興奮をおもいだしました。なんて時代をキャッチした小説でしょう。サスペンスでありながらちゃんと人間に訴えるメッセージを持っている作品です。電車で読んだのですが最初の方で主人公の彼に引き取ってくれたおばさんが彼の憎むべき犯人に対する気持ちを訴えるシーンと作品のラストのどこにでもいる母親が願いを語るシーンでは目をウルウルさせてしまいました。(そして人物配置のうまいこと!) 教科書にのせてみんなに読んでほしい。みんな愛する人がいて、守りたいと思っている、それが一番大切なんだと・・・ | ||||
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| 「理由」で失望した人、「蒲生邸」で離れた人、宮部みゆきはやはりすごかった。巧みなストーリー構成はそのままに、厚みや凄み、深みまで増した宮部みゆき。とにかく上巻を読んで、下巻に急げ。 | ||||
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| 軽い文庫本10冊分くらいの分量で、読み終わるまで一苦労だけど、それだけの値打ちはあります。とりわけ高井兄妹の切ない運命など、ここまで書き込んだからこそ「やっと受け入れられた」ような気がします。一口で言えば、作家的膂力を感じさせる大作、大作にもかかわらず とても”引き”の強い 愛すべき物語です。 犯罪者、被害者、犯罪者の家族、被害者の家族、ジャーナリスト、社会の空気、警察までが書き込まれ、様々に対決し、波紋を広げていくミステリなんて今まで あったかしら?しかも信じがたいことに、このお話はきれいに収束する。ラスト近くに、犯罪者の娘と被害者の息子が対峙して、息子の方が「俺は、おまえのこと、やっぱり許せない」「‥だから、誰かほかに、おまえを助けてくれる人を探しなよ」というあたり背筋が逆立ちました。言葉にすると「殺人に取り返しなどつかない。だがお前は生きろ」という息子の赦しの言葉なんですけど、作者には、この超大作に取り掛かったとき、このエンディングが見えていたのかしら?そうね~、あえて欠点を挙げると、このお話を お説教くさく感じる人、さすがに長すぎると感じる人はいると思う。けれども、読まずに語ることなかれ、本作は10年に一度の傑作かもしれない。「火車」に引き続き2度までも、このレベルの傑作を物した作者は賞賛に値する。 | ||||
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| 宮部みゆき久しぶりの現代ミステリー。でも待っただけのことはある。上下巻合わせてかなりのボリュームだが、ラストが近づくにつれ「あ~もう終わっちゃうよ~」と叫びたくなるほどの宮部ワールドが広がっている。宮部ファンはもちろん、そうでない人にも絶対オススメ! | ||||
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