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(短編集)
五つの時計
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五つの時計の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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安心感があります。 | ||||
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Very nice | ||||
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北村薫氏が選択した鮎川氏の昭和30年代に発表された短編本格ものの傑作をまとめている。 倒叙ものや、鬼貫警部もの、星影探偵ものなどの人気キャラクターによる短編がてんこ盛りで、これで鮎川氏の初期傑作短編はシリーズ2作目と合わせてほぼ網羅できるファンは必読の一冊となっている。 | ||||
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10編の短編推理小説集で、今となっては、昭和30年初めごろの舞台設定が、古いと感じてしまうのは致し方ないか。 短編なだけに、物語としての魅力には乏しいが、反面、新しいトリックをひねり出そうという、作者の情熱は十分に感じられる。 10編の小説のうち、「二ノ宮心中」が一番面白かった。犯人の何重にもめぐらしたトリックを、捜査の過程で、絡まった糸を丁寧にほぐしていくような興奮を味わった。「列車がトンネルに入るのを、証人に見られない方法」は、まさに奇想天外なやり方で、馬鹿らしいといえばそうも言えるやり方だが、心中という現場で実際に実行したら、案外有効なトリックではないかと思うと、知的な構成部分と、突拍子もないトリックとの合わせ技という点で、「二ノ宮心中」は印象に残る一編である。 | ||||
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鮎川氏が推理小説専門誌「宝石」に執筆した短編を集めた短編集「時間の檻」(北村薫 編 光文社刊)を再編集した物です。各編毎に乱歩のルーブリック(紹介文)が付されているのがファンには感涙物です。 長い間、鮎川氏と宝石社はトラブルを抱えており(宝石社が鮎川に賞金を払ってなかった)鮎川氏に執筆を依頼する事はなかった。経営悪化に陥った宝石社は経営再建を乱歩に託し、編集長として迎える事となる。そして編集第一号に鮎川氏に執筆を依頼し、鮎川氏も傑作「五つの時計」でそれに応えた。元々乱歩氏は鮎川氏を高く評価しており、「黒いトランク」の入選時にも乱歩氏の強い推薦があったそうだ。 この短編集には10編の作品が収められている。それぞれに例のルーブリックが付され、「薔薇荘殺人事件」では犯人当て企画で回答を寄せた、花森安治氏の回答編までもが収録されている、正に豪華愛蔵版と言ってよい内容となつています。 各篇の詳細は省きますが、いずれの作品も凝った本格物で、若き日の巨匠の足跡を辿るには格好の短編集と言えるでしょう。推理ファン、本格ファンの方々にはぜひとも読んで頂きたいものです。ちょっと暇な時、パラパラとページを括っている内にいつしか没頭している、そんな数少ない短編集の一つです。 | ||||
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引っ越しする際、涙をのんで持っているミステリの90%を古本屋に売ってしまったが、この本だけは抱きしめて離さなかった。『白い密室』の、あまりの完成度の高さと、驚愕のトリック、またそのトリックを完璧に彩る調理法にしびれたのだ。本当に凄いミステリを読んだら、感動で体が震えてくる。『道化師の檻』も大傑作。衆人環視の中、煙のように消えたピエロ。これもトリックがびっくり仰天、涙もの。『五つの時計』なんか、文字通り五つの時計が真犯人のアリバイをしっかりと証明しているのに、こんなに鉄壁なアリバイがあるのに、大逆転します。この作者の手にかかれば、時間も空間も自由自在に操れると感じた。こんな傑作たちに出会えるなんて、なんて幸せなんだ!やっぱりミステリを読むのはやめられそうにありません。 | ||||
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北村薫編の鮎川先生の短編集です。それにしても、まあコノ贅沢さでコノ値段! 収録作品凡てため息が出るほど良く出来てますが、『五つの時計』、『道化師の檻』、『薔薇 荘殺人事件』などは特筆モノでしょう。でも個人的に一番愛読してるのは『急行出雲』なんで す。鉄道トリックの考案に関しては鮎川先生の右に出るものはいないと云っても過言ではない でしょうが、その中でも、この一品は最高級の鉄道パズルでしょう。〈アリバイ崩し〉ではな くて〈アリバイ消し〉、、、優れた知識の裏打ちによる巧緻さが最高。鬼貫(おにつら)警部 と丹那(たんな)刑事のコンビも大好きなんだなあ。 さて何はともあれ未読のあなたは読まなきゃ損!愉しく組み立ててみてください! | ||||
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純粋な推理作品で、物語は、犯人を暴くという一点に向かって、緻密に突進する。 つまり、物語は単純であるが、トリックは非常に手が込んでいて、推理ファンは唸らされる。 物語が、推理内容以外の、脇道にそれたりはしない。 著者は、時間差トリック、鉄道トリック、密室殺人などを、得意とする。 各作品の冒頭に、江戸川乱歩氏の前口上が配されているが、この部分も大変面白い。 巻末に収められている、著名推理作家による対談も、興味深い。 収録されている作品は、ほとんどが、昭和三十年代前半に発表されたものだ。 この時代の雰囲気のもと、作品は、親しみやすい文章で綴られる。 ただ、少々マニアックでもある。 読者は相当な推理ファンという前提で書かれている。 読者は、内外の著名な推理作品は、既に読んでいるのが前提であるかの様だ。 もちろん、そうでなくても、十分に楽しむ事は出来るが、推理マニア好みでもある。 純粋な推理ファンにとっては、珠玉の作品群だ。 | ||||
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10本の短編が収められている。 厳選されたものであり、いずれのトリックも際立っている。 素晴らしいアイディアが惜しみなくつぎ込まれている。 「これぞ短編ミステリ」と思った。 しかし、瑕疵もある。 まず、物語としての魅力に乏しいこと。 登場人物にも筋立てにも生気が感じられないのだ。 そして古くさいこと。 悪い意味で執筆当時の「世相」が出てしまっているように感じた。 | ||||
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鮎川哲也が『宝石』に発表した短編を10編集めた短編集です。当時の『宝石』の編集長は江戸川乱歩であり、彼による紹介文が全作品に付けられているのも魅力となっています。その点もさることながら本編の充実度には目を見張るばかり。500ページ以上ある厚い本なのですが、読了後もまだまだ読み足りないという感覚がずいぶん後まで残りました。 鮎川と言えば時刻表トリックであり、この作品集でも時刻表トリックを使ったものがいくつかありますが、そればかりではありません。密室やら王道のフーダニットやら、個性豊かな作品群が並んでいます。彼の長編を読むと一徹な作風に付いていくのにやや疲れを感じたりもするのですが、短編だと読み手の集中力も持続するのでちょうどいい読み心地を与えてくれます。 | ||||
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北村薫氏編鮎川哲也の第一短編傑作選。 各短編毎に江戸川乱歩のコメント、巻末には鮎川哲也の作品ノート、解説2名、鼎談・有栖川有栖+北村薫+山口雅也までついた豪華版である(●^o^●)。いかに鮎川哲也が重鎮かつ愛されているか解る。鮎川哲也はある意味外国作家と同じテーマに基づき自分なりのものを作り上げて挑戦したり、江戸川乱歩の依頼に基づき短期間で秀逸な短編を連続して発表したりと常に厳しい条件を突きつけられる名探偵のような立場にあったのが感じられる。しかもそれを鮎川哲也はものの見事にこなしてしまうのである。それらがこの傑作短編集である。 この第一短編傑作選では有名な『五つの時計』もよいがむしろ江戸川乱歩の依頼に基づき3ヶ月連続で書いた『白い密室』・『早春に死す』・『愛に朽ちなん』が好みだ。(●^o^●)いずれも文体鮮やか。そこが外国翻訳ものにはない魅力だと再確認出来る。 | ||||
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細部まで練り込まれたプロット。 「構成美」という言葉がこれほど相応しい小説を、他に読んだことがありません。 読みやすさと簡潔さを合わせ持った稀有な文章にも感動しました。 純粋にミステリ小説の知的興奮を楽しめます。 北村薫、有栖川有栖、山口雅也ら人気作家三人による、巻末のミステリ談義もまた楽しい。 鮎川哲也氏と推理小説への愛を感じます。 | ||||
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