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凍える森
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凍える森の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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ドイツ史上最も謎めいた犯罪といわれる「ヒンターカイフェック事件」をモチーフとした小説ということで大いに期待したのだが、何か物足りない感じを受けた。 おどろおどろした雰囲気は結構いいし、こういう書き方もあるのかと感心したのであるが、これは凄いという決定打に欠けている。 ドキュメンタリーとしても推理小説としても分量が短く、そのため内容が薄味というか肉付けが物足りないことから来ているのだろうか。(読みやすいのは事実だが。) 元の題材は充分ミステリアスであるのだから、もう少し丁寧に料理した方が良かった感じ。 映画化されたとのことで非常に興味を持っているが、日本ではまだ公開されていないようです。 | ||||
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ドイツの有名な未解決事件であるヒンターカイフェック事件を題材にした小説です。といっても、作者の手によるフィクションの割合はあまり大きくなく、時代・登場人物の姓名・地名を変え、未解決のままで終わった事件の真犯人を指名してあるくらいです。その真犯人も、この事件について調べたことがある人間なら、決して突飛な意見とは思わない範囲内です。 ですから、この小説の醍醐味は、真犯人が誰かと言うことよりも、表現手法や語られる内容にあると言えるでしょう。関係者の証言を積み重ねるタイプの叙述からは登場人物の生活感が伝わってきますし、一見平凡な田舎の村に潜んでいた陰惨さといった内容は読む者に何とも言えない薄気味悪さを感じさせます。村人の人間関係や感情を加えることで、単なる無味乾燥な事件記録やドキュメンタリーにとどまらず、小説としての面白さもきちんと表現されていると思います。 ただ、事件の骨子についてあまりにフィクションが少ないので、事件について知った上で全体を小説として見ると拍子抜けの感は否めません。元々の事件の奇怪さに負っている部分が大きいのも気になります。この事件は、日本ではあまり知られておらず英語圏でも認知度は低いようですが、ドイツ本国では60年以上にわたって捜査が行われたくらい有名な事件のはずです。事件を知っている人間からさほど高い評価を受けられるとも思えないのですが、2007年ドイツミステリー大賞を受賞していることからして、表現手法がよほど高く評価されたのでしょうか。あるいは、ドイツでもすでに風化していたのでしょうか。確かに、ドイツで育った人間が事件について知らずに読んだなら、身近で起きた事件として強い印象を受けるとは思うのですが。 面白いことは面白いのですが、小説としては少々中途半端に思え、またドキュメンタリーとしては分量が少なすぎるため、この評価としました。事件について知らない方が読む場合は、楽しめる作品だと思います。その場合、訳者の手によって冒頭に追加されている、事件の概要は読まない方がより楽しめるかもしれません。 | ||||
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被害者の周辺の人物の生の証言を積み重ね、事件の本質を徐々にあぶり出すという手法が斬新であると、大変な評価を受けた作品であるということが解説に書かれているが、それは「ドイツでは」ということなのだろうか?特に目新しさは感じない。 動機や犯人の設定など、ミステリとしてはそれほど秀逸とは言えないが、ダークな雰囲気、核心に迫るスピードの緩急のバランスなど、飽きさせない。 薄い本でさっと読めるのはありがたい。 | ||||
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