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凍える森
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凍える森の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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迅速丁寧なお取り引きありがとうございました。また機会がありましたらよろしくお願い致します。 | ||||
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ドイツ(ヨーロッパ)では、とても有名な 農夫の一家全員を殺した、1922年におきた未解決事件。 なんと、当時、ミュンヘン警察は被害者の頭部を切り落として 霊媒術で犯人捜しを試みたとか? この小説は時代を第二次世界大戦後に移して 被害者の村の人々の証言でつづられています。 ミステリーでは城東区とはいえ 最後の犯人の独白! そして、読み終わった後 改めて最初から読むと、作者の丁寧な伏線が見えてきます。 短い小説ですので、ぜひ2度読んでください。 | ||||
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夜中に期待して読んだか、見事に肩透かしだった。作者は効果的だと胸をはるのだろうが、キリストだのマリアだの、許し給え云々のあれあれが話の腰をへし折りまくり。興ざめもの!中盤からやっと怪奇ドキュメンタリっぽくなってきたなあと期待したら、また贖罪、これだもんな。贖罪を全面に押し出すのは、ど下手な演出だ。また、ヒンターカイフェック事件の設定を戦後に変えたのも失敗だった。変なもので本書のはじめの事件の概説、数ページの方が読みごたえありな作品。松本清張さんみたいな方がドイツにはいないのか?『闇を駆ける猟銃』などの方が遥かにビビりますね。霊媒捜査という、ありえないほど狂った捜査をかますドイツの警察事情や、件の六つの生首の顛末に迫った方がよほど怖いし、それこそミステリーではないのか? | ||||
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ドイツ史上最も謎めいた犯罪といわれる「ヒンターカイフェック事件」をモチーフとした小説ということで大いに期待したのだが、何か物足りない感じを受けた。 おどろおどろした雰囲気は結構いいし、こういう書き方もあるのかと感心したのであるが、これは凄いという決定打に欠けている。 ドキュメンタリーとしても推理小説としても分量が短く、そのため内容が薄味というか肉付けが物足りないことから来ているのだろうか。(読みやすいのは事実だが。) 元の題材は充分ミステリアスであるのだから、もう少し丁寧に料理した方が良かった感じ。 映画化されたとのことで非常に興味を持っているが、日本ではまだ公開されていないようです。 | ||||
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実際にあった迷宮入りの殺人事件に新解釈をした小説です。 作者のシェンケルはこの作品で2007年ドイツミステリー大賞を受賞しましたが、それまで専業主婦だったシェンケルのデビュー作が、いきなり大賞を受賞したことで話題になりました。 映画化が決定しているとのこと。 (2008年公開らしい) レビューを見ると平均評価は☆3つ、つまりバラツキがあるということだ。 推理小説としては特に優れているわけではない。 というか、これは推理小説ではないだろう。 あの時代の閉鎖的な農村の生活を、ふつうならば部外者(読者)は知ることがないのだが、この陰惨な事件が起きたことによって、調書という形で村人たちの思いが部外者に漏れてしまう、それがこの小説の面白さである。 猟奇的な事件があった時に、犯人と目星をつけられた人物がマスコミに徹底的にマークされたり、ご近所さんが顔を隠し声を変えて発言するのを、眉をひそめながらも好奇心に駆られて聞き入ってしまう、あの世界に似ていた。 小説はそんなに怖くない。 青くなって眠れない、なんてことはありませんが、映画化されたら相当怖いと思います。 | ||||
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ドイツの有名な未解決事件であるヒンターカイフェック事件を題材にした小説です。といっても、作者の手によるフィクションの割合はあまり大きくなく、時代・登場人物の姓名・地名を変え、未解決のままで終わった事件の真犯人を指名してあるくらいです。その真犯人も、この事件について調べたことがある人間なら、決して突飛な意見とは思わない範囲内です。 ですから、この小説の醍醐味は、真犯人が誰かと言うことよりも、表現手法や語られる内容にあると言えるでしょう。関係者の証言を積み重ねるタイプの叙述からは登場人物の生活感が伝わってきますし、一見平凡な田舎の村に潜んでいた陰惨さといった内容は読む者に何とも言えない薄気味悪さを感じさせます。村人の人間関係や感情を加えることで、単なる無味乾燥な事件記録やドキュメンタリーにとどまらず、小説としての面白さもきちんと表現されていると思います。 ただ、事件の骨子についてあまりにフィクションが少ないので、事件について知った上で全体を小説として見ると拍子抜けの感は否めません。元々の事件の奇怪さに負っている部分が大きいのも気になります。この事件は、日本ではあまり知られておらず英語圏でも認知度は低いようですが、ドイツ本国では60年以上にわたって捜査が行われたくらい有名な事件のはずです。事件を知っている人間からさほど高い評価を受けられるとも思えないのですが、2007年ドイツミステリー大賞を受賞していることからして、表現手法がよほど高く評価されたのでしょうか。あるいは、ドイツでもすでに風化していたのでしょうか。確かに、ドイツで育った人間が事件について知らずに読んだなら、身近で起きた事件として強い印象を受けるとは思うのですが。 面白いことは面白いのですが、小説としては少々中途半端に思え、またドキュメンタリーとしては分量が少なすぎるため、この評価としました。事件について知らない方が読む場合は、楽しめる作品だと思います。その場合、訳者の手によって冒頭に追加されている、事件の概要は読まない方がより楽しめるかもしれません。 | ||||
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ドイツでおこった、一家惨殺事件を、作者なりの解釈で作品にしたものらしい。 どこまでが事実を反映しているかわからないが、殺されたのは被害者らの行為が原因であるかのような、言い回しは名誉毀損になるのではないだろうか。 文書構成も特に目新しいものでもないし、何の変哲もない落ちである。 これで迷宮入りなら、ドイツの警察は無能だろう。 なぜ、ベストセラーなのか、ドイツ人の品格を疑いたくなる作品。 | ||||
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この本は、1922年に南ドイツで実際にあった「一家皆殺し事件」を 題材にしたミステリー小説。本書の大部分は、村人たちの証言で 成り立っている。被害者の農夫に関する評判や噂、被害者一家の 秘密など、さまざまな証言が列挙されている。さらに証言の合間には、 犯人とおぼしき人物の行動や視点を現した文がところどころに 挿入されており、事件の真相に迫るヒントを与えてくれる。 しかし、本書の読みどころは「推理」以外の部分にありそうだ。 というのも、数々の証言によって浮き彫りにされてゆくのは、事件の 犯人ではなく、村の人たちの素顔である。被害者に同情する振りを しながら悪口を言ったり、口さがない噂話をしたり、事件とは無関係と 思われる人物を罵ったり。 村人たちの偽善的な姿や、小さなコミュニティの中で暮らす人々の 閉塞感が描き出され、残酷な殺人と相まって、なんとも重苦しい 気持ちにさせられる。 証言者も含め登場人物全員の心の暗闇をあぶりだした 短編ミステリーの秀作。ただし、結末が好ましいものでは なかったので、星をひとつ減らしました。 | ||||
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被害者の周辺の人物の生の証言を積み重ね、事件の本質を徐々にあぶり出すという手法が斬新であると、大変な評価を受けた作品であるということが解説に書かれているが、それは「ドイツでは」ということなのだろうか?特に目新しさは感じない。 動機や犯人の設定など、ミステリとしてはそれほど秀逸とは言えないが、ダークな雰囲気、核心に迫るスピードの緩急のバランスなど、飽きさせない。 薄い本でさっと読めるのはありがたい。 | ||||
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専業主婦から転身したシェンケルの処女作にして2007年度ドイツ・ミステリー大賞受賞作。2005年に出版された本書は、1922年にドイツで実際に起きた農家の一家6人惨殺事件をモデルにしており、2007年8月に出たばかりの第2作も1930年代のナチ時代にあった事件を基に書かれているとの事で、彼女は当面ドキュメンタリー作家としての道を歩む様です。この作品はドイツ本国でミステリーの収穫として大きな評価を得ているらしく、日本で言えば『このミス』の首位独走といった所でしょう。国によってミステリーの基準や形も違って当然で、私の読んだ印象はトリッキーな日本式パズラーでは無く、ややホラー寄りのドメステック・サスペンスといった感じです。ミステリーですから内容は詳しくは書きませんが、どうして夫・妻・娘・幼い孫2人・使用人の女中が同時に惨たらしく殺されたのか?これが物語の焦点になります。名探偵は登場しません。手掛りは村人たちの噂話や証言によって提示され、間奏曲のように挿まれる‘神への祈り’が迫力を持って読者に訴えかけます。2008年には映画化が予定されているそうで、オカルト的な映像世界がイメージされて期待が膨らみます。 近年のドイツ・ミステリー事情はわかりませんが、本作は恐らく懐古的な世界が評価されているように思えます。情緒は違いますが日本で言えば、横溝正史が好んで描いたような雰囲気を感じます。ユーモアは無くて終局までひたすら陰鬱な展開が続いて行きますので、人によって評価が分かれるとは思いますが、古くて新しい情念と気迫のこもった本書の一読をお勧めします。 | ||||
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ドイツ犯罪史上最もミステリアスといわれた、1922年に実際に起きた一家惨殺の迷宮入り事件をモチーフに、そのまま時代を’50年代に持ってきた、’07年ドイツミステリー大賞受賞作。 本書の特長は、なんといっても、ひとつはそのスタイルだろう。友人や教師、郵便配達人、近所の農夫、神父など、犠牲者一家を知る者の証言がメインの構成で、私たち読者は、いわば新聞記者や刑事のような立場で彼らと向き合い、そして、ちょうど薄皮が一枚ずつむかれて行くように、次第に、惨殺された一家の真の姿と真犯人があぶりだされてゆく過程を味わうのだ。 この趣向に前例がないわけではないが、本書の場合コンパクトにまとめられていて、内容も簡潔で要点をついておりとても読みやすい。扇情的でない静かな筆致で事件の核心に迫り、まさに出色の出来である。作品全体で見ても、大作の多いミステリー界においては、文庫200ページ足らずというのは珍しいのではないだろうか。 もうひとつの特長は、一見極めて平和でのどかに見える村社会の底に潜む暗部である。本書が最も訴えたいのはまさにそこ、つまり村人を縛る「因習」であり、彼らが感じる「閉塞感」、そして「神への信仰」という偽善なのである。 | ||||
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