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赤い博物館
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赤い博物館の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 21~26 2/2ページ
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事件の様々な証拠品や資料などを所轄署から受け取って保管する警視庁付属犯罪資料館、通称《赤い博物館》。基本的なミスで捜査一課から《赤い博物館》に左遷された寺田聡と、キャリアでありながら《赤い博物館》館長として八年も勤務している緋色冴子のコンビが未解決事件を再捜査し真相を暴く。本格ミステリーとしては楽しめたし、設定も良いけれど、それで二人が報われることはないというのがなんともモヤモヤ。守衛の大塚や清掃員の中川のおばさんなど、もっと生かせそうなキャラクターの存在感が薄かったのも残念。 | ||||
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「パンの身代金」、「復讐日記」、「死が共犯者を別つまで」、「炎」及び「死に至る問い」の5つの作品から構成される連作ミステリ短編集。「赤い博物館」という名称の警察の資料保管庫の天才変人キャリア館長と助手の捜査員(TVドラマ「相棒」を強く想起させる)が、ほぼ迷宮入りした過去の事件を、資料に基づいて解決するという設定。 「密室蒐集家」を読んだ際も感じたのだが、"不可能状況"(あるいは"不可解状況")を創造したいという作者の腐心は良く伝わって来るのだが、どうも欠点の方が先に目についてしまう。 (1) "不可能状況"が、犯人や被害者の言動によって偶々成立したという偶然性が高過ぎる。ミステリを読んでいると言うよりは、"こじつけ"小説を読んでいる感が否めない。 (2) 警察の鑑識や捜査活動を甘く見過ぎている。本作の館長が思い付いた様な事柄が通常の捜査員に見過ごされる筈はない(例えば、エアコンだけで犯行時刻を数日誤魔化せるのか!)し、そもそも、上述の通りの偶然性が高過ぎる(ワキが甘くて可能性があり過ぎる)事件の真相に辿り着くという設定に現実味が乏し過ぎる。過去の資料に基づいて捜査するという設定上、止むを得ない面もあるのだが、本作の解決(館長の直観推理)以外に幾らでも解があるのではないか(あるいは、館長の直観推理の土台となる糸が細過ぎる)。 (3) 多くのミステリにも言えるが、人物造形が人工的過ぎて、物語としての読み応えが乏しい。 それでも、本作では<交換殺人>や突飛な動機なども扱っていて、「密室蒐集家」より進歩の跡が見られる。本格を志す数少ないミステリ作家だけに、より論理性及び人間性を重視した作品の発表を期待したい。 | ||||
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時効を迎えた事件の資料・現場の物件などが赤い博物館こと、「警視庁付属犯罪資料館」 に運び込まれる。 うっかりミスをしてしまい、そこに左遷扱いとなった決して無能ではない寺田聡は、 そこの館長である警視緋色冴子とラベル貼りを行う傍ら、緋色冴子が運び込まれた過去の 事件の再捜査を行うのがおおまかなストーリー。 寺田聡が過去の関係者に再聞き取りを行い、緋色冴子はその結果から天才的な洞察・分析 ・推理力を発揮し、鮮やかに解決する。 大山先生はデビュー作「アルファベット・パズラーズ」から一貫していかにして読者を欺くか、 いかに見事な逆転の構図を作るかに腐心しておられ、まるで愚直な修行僧のようです。 実際、真相が分かった瞬間、その素晴らしさには溜息が出るばかりで、ミステリーを読んでいて 良かった、と思わせてくれる現代随一の手練れと思います。 その分、横山秀夫の様な重厚な人間ドラマは今までできるだけそぎ落とされていましたが、 この作品を読んで少しずついい方向に変わってきたように思います。 特に「復讐日記」「炎」にその変化が出てきて良い感じです。 「パンの身代金」「死が共犯者を別つまで」は隠された構図に本当に感心しました。 「死に至る問い」は石持浅見テイストのトンデモ動機に驚かされます。 この極上のミステリー短編集、強くお勧め致します。 | ||||
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このミスで見つけて読んでみました。 面白いです。 ミステリー好きは好きになると思います。 おすすめです。 | ||||
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連作短編集の本格ミステリーです。 非常に引き締まった内容で、退屈するところはありません。 最後まで楽しんで、ミステリー好きは、読めます。 他の作品も読みたくなりました。 この次回作も期待しています。 | ||||
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大山氏による連作短編本格ミステリー集。 タイトルからはあまりイメージできないが、過去の犯罪の資料を保管する警視庁の部署に所属する二人が、過去の解決されたと思われている事件を再度資料から考察し、真相を暴いていくという、多重解決と安楽椅子探偵もののパターンのバリエーションと言えることができるだろう。 いずれもどんでん返しが見事に決まる小気味良い短編本格ミステリーの醍醐味が味わえる上出来の作品揃いだ。 特に2話目の復讐日記はトリックと動機が見事に絡み合い、東野圭吾あたりなら長編作として出しそうなくらいのいい題材をこうして惜しげもなく短編レベルで披露する作者の本格スピリットが感じられる。 本格ミステリー読者は必続の短編集である。 | ||||
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