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変身
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変身の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全385件 301~320 16/20ページ
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こんな小説があったなんて、衝撃でした。 「ある朝、グレゴール・ザムザがなにか気がかりな夢から目をさますと、自分が寝床の中で一匹の巨大な毒虫に変っているのを発見した。」 という出だし。 出だしだけで衝撃的。 でもおもしろい。 絶対に読むべき傑作です。 | ||||
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シューレアリズムの傑作だが、不条理な世界観は読み手を選んでしまうかもしれない。 しかし、これは紛れもない傑作だ。 読者に対する突き放した設定はそれ自体が強烈なメッセージなのだ。 狂気なる現実とそれに対して普通に暮らし主人公を疎ましく思う家族達。 そこから見いだすモノ… どう考えてもリアルな人間の闇の部分にスポットを当てている。 やはり読み手を選ぶ書なのかなぁ(笑) | ||||
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変身がよいものであるなら、不条理ではない。 自分が評価できないものに変身してしまったら、どのように対処すればよいだろうか。 自分には答えがなく、その場でどう判断するかは分からない。 しかし、この本が呼んであれば、苦境に陥っても、どのような対処方法が可能かを考えるきっかけにできるかもしれない。 そうでなくても、何か得ることが出来る本だと感じている。 | ||||
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シューレアリズムの傑作だが、理解するにはそれ相応の人生経験が必要となる。 故に中高生10代、20代でもついて行ける代物ではない。 残酷なまでの現実感と設定は読む者をひたすら打ちのめす。 これが駄作だというのなら門前払いだ。 あと10〜15年は人生を積んで再びトライすべきだろう。 | ||||
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名作だと聞いてさっそく読んでみた... 苦痛でした... 虫になったことにもっと驚けよ!!つっこめよ!! 当時の情勢、文化や習慣を知らないせいか、物語が進むほど 読んでる私自身が置いてけぼりにされ、全然感情移入できなかった。 ファンの皆さん、ごめんなさい。 | ||||
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カフカの「変身」の噂はよく話に聞いていたので、一度読んでみたいと思っていました。 小説として完成度が高いです。ページ数は90ページぐらい、 両親、妹と暮らすあるセールスマンが、朝起きたら体が毒虫に変身していたという 一風変わった内容です。 ある日突如として起きた異変を素直に受け入れるところがシュールと言えばシュールで この小説の魅力になっています。 かつ、異変が直接的にではなく寓意的に表現されているため、家族の持つ内面の感情という 重いテーマが読みやすくなっているんだと思います。 「毒虫に変身した」という異変を、「重いケガ・病気にかかった」と置き換えると、 現代にも通じる介護の問題とも読み取れます。 本書に含まれるもうひと作品、「ある戦いの描写」は詩的過ぎて、正直肌に合わない というか読むのが難しかったです。意味がわかりませんでした。 | ||||
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う〜ん、スゴイ話しですね。みんなが冒頭だけ知ってる、朝起きたら虫になっていた男の話し。でもほとんどの人が最後まで読んでないのでは?私もこの年まで読んだ事なかったです、恥ずかしい話しですが。 ストーリーはみなさん知っている通り、ある男(独身で老いた両親と妹と生活)が朝早くからの仕事(行商のセールスマン)の為に目覚ましをかけたはずなのに、気が付くと時間を大幅に過ぎている!!しかも自分の身体に大きな異変が!!虫になってる!!!硬い殻をまとい、足は細かく細くてたくさん生えてる!!寝返り打つのも一苦労で、ベッドから降りるのに頭を打つしまつ!!! というパニックから、仕事先の上司や家族を巻き込んだ恐ろしいくも(私には)笑いを感じさせる冷静さで、ストーリーは進みます。著者フランツ・カフカの時代と現代では捕らえ方に違いはあるかもしれませんが、私には不条理な部分を恐くもさせていますが、笑いにも通じるものとして、感じました。最後の最後なんか、ある意味吉田戦車の不条理ギャグです。恐ろしくも可笑しいそんな話しですが、これそんなに名作なのでしょうか?ちょっと疑問は残ります。 乾いた笑いを求めている方に、あるいは古典を再認識して見たい方にオススメ致します。短いし、すぐ読めます。 | ||||
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クラシック音楽におけるピリオド楽器によるオケの演奏は、ほとんどの場合好まない。特にベートヴェンやバッハの多くについては。 訳者は翻訳(これはある意味演奏と同様の行為だ)における「ピリオド奏法」を謳い、実践している。高橋義孝訳、池内紀訳を併読したが、この丘沢訳が一番しっくり来た。といってもドイツ語を解するわけではなし、先行訳にも美点は大いにある。 『変身』は、怖ろしい物語だ。筋だけを辿っていても、この力強さは旧約聖書に匹敵する。こういう真の世界文学の新訳は大歓迎だ。『星の王子様』程度のお子様物語の新訳に躍起になるのはどうかと思うが、『カラマーゾフ』といい、本書といい、意義がある。 そういえば『カラマーゾフ』の訳者・亀山郁夫は『罪と罰』にも取り掛かっているらしい。 光文社古典新訳文庫には大いに期待したい。 | ||||
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簡単な言葉で訳すことで、カフカの天才が出てきた。 養老猛司の言うように、自分は自分のままと思い続けた主人公ザムザは不気味だ。 だが、それ以上に頭に引っかかったことがある。家族はなぜ馬鹿でかい虫をザムザだと思ったのだろう。 馬鹿でかい虫に目がいって、家族の視点で読んでしまいそうになるにこらえて、 ザムザの視点で読み進めていきました。人生は切ない喜劇でした。 | ||||
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読み終えて、胸の中がすこし重くなったような気がしました。 解釈としては色々あるのでしょうが(どういった解釈があるのか調べてないので知りませんが)、私は、後半場面での妹の発言がこの作品の中で一番印象に残りました。 やるだけのことはやったのだから、もういいでしょう。というような言葉です。 なぜかこの言葉を聞いて、各地の貧困であえいでいる人たちの姿が思い浮かびました。 妹は、虫になにをしたのか。 虫だけでなく、妹の行動、発言に注目してみるのも面白いと思います。 | ||||
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判決、変身、アカデミーで報告する、掟の前で、の4編を収録。 カフカの作品といえば、面白くないという印象がある。 作品の内容は、わけの分からない状況に置かれた主人公が右往左往するのを淡々と描くだけなので、読んでいるこちらも訳が分からす、それが延々と続くので、ただ退屈なだけ。 評論家はとそれを不条理とかなんとか難しいことを言って高く評価しているけれど、やっぱりだた退屈なだけ。 あまり読みたくない作家だ。 しかし、そういうカフカ像を産むに至ったのは、どうやら原典の編集段階に問題があったらしく、また、日本訳にもいろいろ問題があったらしい。 史的批判版」に基づく本書は、カフカのそんなイメージを覆す。 なによりも読んでいて面白い。退屈で無味乾燥なカフカではなく、筒井康隆のある種の作品に近い感じ。いやもっと近いのは、やはり吾妻ひでおのマンガだな。 考えてみれば、不条理というのは、主人公がヘンな目に遭わされて困っているということだから、「笑い」とかなり近いところにいるはずだ。不条理作品を読んで笑いが出てくるのは、だから、そんなにおかしなことではない。というよりもむしろその方が自然なのではないか。 最後の「掟の前で」は、いかにもいろいろな解釈をしたくなるような結末だが、「なんだこれ?」、という感想だけでも十分ではないか。 カフカを楽しめる一冊である。 | ||||
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規則正しい労働に嫌気が差したザムザはむしになった 巨大な醜い虫になった 家族はその汚らわしい虫に元のザムザの人間性を見出さずに部屋に閉じ込めた しかしザムザは部屋の中のちょっとしたことや妹のヴァイオリンにまで感動するのである。 労働にとらわれた家族 感動するザムザ。 真の人間らしさとは何なのだろう、カフカは家族とザムザのどちらに人間らしさを見出したのだろうか・・・ | ||||
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ある日目が覚めたら虫になっていた 巨大な汚い虫・・・・・ 会社のマネージャー、家族の反応と対応で1冊終わっていまう 「なんじゃこりゃ」 解説によると不完全な作品とか、マルクス主義や聖書に置き換えて読めとか何とか・・・有名だけど不完全・・・不思議だ とりあえず「海辺のカフカ」でも読みますか 違うかな? | ||||
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突然巨大な虫になってしまう主人公。家族は驚き、彼を部屋に封印して苦悩する。 主人公は分かってほしいものだと思いながらも自分がどうしようもない迷惑をかけていることを考え、どうすることもできず不条理と排除を受容してしまう。あるいはそれが主人公の最後の優しさだったのか。この不思議な優しさと、主人公の死によって苦悩から厳かに開放される家族の対比がなんともいえない読後感を醸し出している。 | ||||
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いやな夢の後、体が虫じゃん! その点で人間かなりっつうかありえないんで、現実逃避したりなんだりで、もう死にたくなりますわな。 でもなんか主人公、出勤しようとするし(現実逃避後、つうかこれ自体現実逃避か?逆に現実的すぎ?)、 家族と上司に自分の体みてもらおーとするし、鍵あけてね。部屋の。(出勤の過程かな?) まあ話は暗い方向に向かうかんじなんですがね。(つうか結局死ぬんだけどね) わたしにはこのはなし、コントにしか思えなくって。もう。 なんていうかとかげのおっさんみたいな(?) とにかく面白くって、読んだ後、また読んでしまい、それからまた読んでしまいました。 人それぞれ感想ありますけど、私の感想はシリアスなコントを延々観てるってかんじでした。 棺桶に入る前にぜひ読んでください! 興ざめするので、興味のある方は以下を読んでください。 ・もし無脊椎動物、甲殻類、陸上で生きる「虫」そのものを数倍(ドラえもんの道具みたいなので)にしたら、 虫は生きていけません。大気圧+自重(殻の重さ)に、内圧(肉)が耐えられず、存在してまもなく死にますねぇ。 ぐしゃり!べこっ! | ||||
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収録作品は『判決』『変身』『アカデミーで報告する』『掟の前で』です。 クラシック音楽でピリオド奏法が受け入れられていることを受け、 翻訳するに当たって丘沢氏は「相手の流儀をまず尊重」(168頁)するとしています。 そのため本書は史的批判版カフカ全集を底本としています。 この版は、現在のところ、カフカの書いたものが 最もそのまま提示されているとされます(164頁)。 全体として一文一文は短く区切って訳されていて、リズムカルです。 しかし、本書の魅力はこれまでの翻訳でカットされていた箇所 がしっかり掲載されている点です。 例えば、「訳者あとがき」(178頁)によると『判決』(23頁)の 今までカットされていた「答えが質問に衝突したのだ」 という一文が掲載されています。 このように、これまで削り取られていた箇所を掲載したことで 読者の側に時間的な余裕が生まれ、他方で登場人物の心情の変化が 今まで以上に分かるようになったと思います。 | ||||
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池内版の後に訳すというのはかなりの根性ですが、 訳者は原文の「犬」として訳すという後書きにある態度を徹底することで、 カフカの異様さをすくい上げてます。 ある意味、翻訳ソフトの訳のような異様さ(けなし言葉ではありません)。 「判決」のあまりにも有名な最後の一文の新訳を見るだけでも価値があります。 カフカは意図的に時制を混乱させている、ことがはっきりします。 名訳。池内版に敬意を払いつつこれも是非。 | ||||
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と、作者のフランツ・カフカ自身語っている『変身』。 物語のあらすじはあまりに有名で、また既に多数の方が書かれているので割愛させて頂く。 ある日突然、自分がまったく知らぬ何かになってしまう恐怖。 そして、そのことを他の人間すべてに看破されてしまう戦慄。 作中グレーゴルの感情がどんどん最初の性格からかけ離れてしまっていっているように、私には感じられた。 自分でもコントロールできない方向に自身がある日突然変わる事への恐怖、とも言えるかもしれない。これは変身願望の一方で誰しもが抱える不安ではないか。(心理的・身体的ともに) 不条理の中にこそ、リアルな深層心理が表現できるのではないかとさえ感じてしまえる作品。 | ||||
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ある日、目を覚ますと主人公は虫になっているという奇怪なお話。 この作品には実に様々な解釈の仕方があると思うのでそこらへんを読み進めながら色々と考えると面白いと思います。 解説にもありましたが本作には不可解なことがあります。 一、人間が虫に変身してしまうこと。(現実には起こりえない) 二、それを誰も不審に思わないこと。 三、なぜ変身してしまったのか語られぬこと。 これらを踏まえながら「ここはこうなのではないか」などと考えていくと楽しめると思います。 家族の変化の仕方が少し残酷ではありますが、現実的な感じもします。 考えるのが楽しくなる一冊です。 | ||||
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とても奇妙で哀しい、またどこかユニークでもある物語なのでですが、この虫に変わってしまった主人公とその家族の関わり(その変化)を通して伝わってくるものは、見えない本質に繋がるとも言える本当にリアルなものでした。これは主人公はもちろんですが、家族の「変身」の物語でもあります。「人間」と「その社会」の現実を、とても真摯的に、また冷静且つ丁寧に描き出していると思います。 個人とは?他者とは?家族とは?人間関係とは?本来の自分と社会の中の自分。容姿(社会的要素)において築かれているもの。 様々な解釈や想像を自分の中に呼び寄せて広げてくれる、考えさせてくれる、またそうする事の価値を強く感じさせてくれる、本当に深い含蓄を持ったメタファーです。虫を例えば病気、身体的障害の象徴と思うだけでも自分の世界にグッと近づきますし、そうして主人公や家族に自分を重ねる事で見えてくるものは様々に広がります。 またこの短い一種の寓話?童話?の中にこれだけのパワーと信用性を感じられる事に驚きもありました。今更自分が言うのもおこがましいですが、本当にぜひ読んで欲しい素晴らしい作品です。 あと、作者は本の扉絵の理想が「両親と妹が明るい部屋にいて、暗い隣室へのドアが開いているところ」だったそうです。作中にあるそういったシーンの描写もなんとも言えない印象深いものでした。 | ||||
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