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(短編集)
アイの物語
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アイの物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.66pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全86件 41~60 3/5ページ
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Amazonのレビューを読んで購入。 この作者の本は初めてですが、 とても面白かったです。 ほんとにこんな未来があっても おかしくないかな~なんて ストーリーに引き込まれました。 他の本も読んでみたいと思います。 | ||||
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サイエンスとワンダーな成分がいまいちですが、物語という設定と世界観の構築はうまいです。 | ||||
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本作は山本弘氏によるSF作品。 舞台は遠い遠い未来の日本。 人類が衰退し、創造主である人類に代わってアンドロイドが文明を支配する時代。 ある日「僕」は食糧を盗む途中で女性型アンドロイド「アイビス」に捉えられる。 アイビスは捉えた「僕」に対して洗脳や拷問をする様子は見せない。 代わりに「僕」に物語を聞かせたいという。 それは6つのフクションと、1つの「真実の物語」だった。 アイビスと「僕」の会話が中心となっているインターミッションの間に、アイビスが語る短編の物語が挟み込まれているという形式。 なのでこれは短編集ではく、最終的には大きな一つの物語を織りなしている。 「僕」になったつもりで、寝る前に一日一話ずつ読むと、より気分が出て面白さが倍増するかも知れない。 「さあ、今日はどんな話を聞かせてくれるんだいアイビス?」くらいのノリで。 短編として単体でも面白いと思ったのは、第5話「正義が正義である世界」である。 不思議な違和感を覚えつつ読み進めているうちに、徐々にタネが明かされてゆくところが面白かった。 また、第6話「詩音が来た日」で詩音が展開する「ヒト論」については、反論する隙が無いと感じた。 本当に我々人間はみんな、程度の差があるだけの認知症なのかもしれないと思わせるくらいの説得力があった。 はっきり言って、すごくすごく面白かった。 もっともっと、たくさんの物語を織り込んで欲しいと思った。 でも本当はこれくらいのボリュームが引き締まってて丁度良いのかも知れない。 山本弘氏の他の作品も読んでみたい。 | ||||
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amazonで高評価だったので購入してみましたが、なるほど、高評価もうなずける完成度でした。 それぞれの短篇もよかったですが、特に本書の半分以上を占める最後の書下ろし作品、詩音の来た日とアイの物語は面白くて手が止まりませんでした。どの話も心温まる話で、読後は、名作を読んだあとに来る虚無感を感じることなくただただ読んでよかったと思いました。 それぞれの短篇については割愛して最後の二作品について感想を書きますと、多くの人が抱くアンドロイドや人口知能に対する固定観念、進化して人間と同じような感情を獲得したり、人間は下等な生き物だとして反乱を起こすというようなものとは全く違い、人間とは違う生き物として、人間と異なる考え、感情を持ちながらも決して人間を見下したりしないという描かれ方は読んでいて非常に面白かったです。人口知能と人間の考え方の違いや、人口知能同士のシュールな会話は、可笑しいと同時に人間の考え方に付いて改めて考えさせられます。見どころです。 読もうかどうか迷っている方、ぜひ読んでみてください。短篇集が苦手でも楽しく読めると思います。 | ||||
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ひとつのストーリーなのだが形としては短編をつなぎ合わせたような物語でした。 なのでストーリー自体はそれぞれ独立して終了します。 はじめは正直ちょっと微妙なストーリーが続きますが、だんだん面白くなっていきます。 後半はかなりいいストーリーで盛り上がっていきます。 | ||||
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アンドロイドの娘アイビスが、人間の少年に六つのストーリーを語って聞かせる。いずれもバーチャルキャラクターまたは人工知能がテーマだ。 どの話も質が高いが、1・5・6が特に素晴らしい。 第1話 「フイクションで現実に立ち向かえるか?」という重いテーマを追求した力作。答えはイエスだ。 語り部としての作者の力強い宣戦布告と受け取った。 第5話 アニメや特撮ドラマのキャラクターたちが暮らす世界がある。彼らの視点を導入することで、現実社会の不条理と残虐さが浮き彫りにされる。前半の能天気な楽しさと後半の陰惨さの対比が見事だ。 第6話 介護士アンドロイドが語る「ヒトは認知症です」という言葉に、目からウロコが落ちた。 たしかにそう考えると、様々な事件や理不尽さが説明できる。 第7話は、アイビス自身の物語だ。見事な結末であると共に、独立した中篇としても通用するほどしっかり作りこまれた人工知能SFだ。 中でも白眉なのは、AI同士の会話である。感情を数値化し、理解不能な修辞法を用いる。なるほど、異質の知性とはこういうものだろう。 深いテーマをSF的飛翔力で面白く読ませてくれる。現時点における人工知能テーマの最高傑作だと思う。 アメリカのSFはすでに死んだ。でも失望することはない。我々には山本弘と野尻抱介がいるではないか。 | ||||
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たまたま読んだSF本が面白かったので、ほかに評価の高い本を探したところこの本に行き当たりました。短編集ということで、執筆年順にならんでいるのかな?最初のほうは古臭くベタ展開な感じもありました。・・・が、そこでやめずによかった。なんだこれ面白い!!ラノベなみに読みやすいのですが、遥かに内容は濃い。普段ろくに読書しない私でも最後まで飽きずに読めました。おススメです。 | ||||
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短編小説なんだけど長編小説みたいな感じで全体的には面白かったです。 ただ終盤がもう少しって感じでした。 | ||||
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どの短編集にも面白くない話が一つや二つ入ってるものだと思いますがこの本は七つの短編ともすべて面白い。 別々の時期に書かれたものらしいのですが、どの話もヒトとマシンの関係について一貫して訴えてくるものがあった。 個人的には「詩音が来た日」と表題作でもある「アイの物語」が好きです。 ラストはロマンのあるまとめ方をしていて余韻に浸れます。久々に本物のSFを堪能出来ました。 | ||||
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単なるユートピア物語、またはその反対のディストピア物語に陥ることなく、論理的説得力を持って機械とヒトの「関係」を模索した小説のリストを作るならば、アシモフ『われはロボット』を嚆矢として、ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』、ホーガン『未来の二つの顔』などのタイトルが並ぶだろう。その末端に是非とも加えたい作品。連作短編小説の体裁で、各話で語られるエピソードが珠玉であると共に、全話を貫くテーマも独特である(「機械とヒト」という対立に縛られなければクラーク『2001年宇宙の旅』などが思い浮かぶが)。 また、『アイの物語』とは微分すれば、「私(=I)の物語」であり、「AIの物語」でもあり、「愛の物語」であるだろう。つまりは「自己意識」についての語りであり、かつ人工知能についての語りでもあり、この二者についての「人工知能は自己意識を持ちうるか」というあのスタンダードなテーマに付いて意欲的に取り組んだ作品ともなっている。そして「愛」とはそうした「自己意識」同士の関係性である。「対自」「対他」の二様の意識のあり方が折り込まれた見事なタイトルだ。 特に第6話「詩音が来た日」は、この一編を持ってしても凡百の小説を凌ぐ出来映えであり、同一テーマにおいてこの小説を凌ぐものはこの先しばらく出ないのではないかと思うほどの傑作。 | ||||
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あまり本を読まない方にもおすすめできる本だと思います。 | ||||
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こんなにジワリと暖かくなるSFは初めてだ。機械と人間の関係を示唆する6つの物語を語るという体裁の小説だが、SFという体裁をとっているだけで、根本的なテーマは人間の心や地球に住む資質を問いかける童話だ。なぜ人間は過ちを犯し続けるのか? 人を見下し、あざけり、争い続けるのか? という「ジェノサイド」(高野和明)にも似たようなテーマをアンドロイドの目から浮き立たせる。 個人的にはアンドロイド同士の独自言語が飛び交い、ややSF的な色が濃すぎる最後の「アイの物語」より、もう1つのハイライトである「詩音が来た日」が一番ぐっと来た。泣けるSFだ。 ぜひ絵本にしてほしい。そして私はそれを娘に読み聞かせてあげたい。 | ||||
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SFを読んで面白いと思いました。以前はもっぱら海外SFばかり読んでいたわたしですが、最近手にとるのはラノベばかりですから。しかし何を隠そう、これまでわたしが読んだなかで一番好きなのは、R・A・ハインラインの「愛に時間を」なのです。当作品は「愛に時間を」のミネルバやドーラが人間の身体を持つようになるエピソードを懐かしく思い出させる良い作品でした。 | ||||
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SFに関しては、必ずしも良い読者ではない(特に国産ものは)のだが、本作品は衝撃的であった。80年代にウィリアム・ギブスン『ニューロマンサー』を初読したときと同じぐらい感動を憶えた。もっとも、当時のサイバーパンクが未来の暗い側面に焦点を当てていたのに、本作品は、AI=アイ=愛に物語なんだな。【ゲドシールド】(お見事な概念)に囚われ、知性体として倫理的にも論理的にも劣っているヒトの存在を許容し、ヒトの夢をかなえようとするAI。そのAIが語るそれぞれの短編の質が高く感動を与えてくれるのだが、エピローグでは、さらに大きな感動へ集約されてくる。 SFというジャンル分けがナンセンスなぐらい、久々のアツイ小説であった。息子にもいずれ読ませたい。本書を紹介してくれた同僚に感謝! 往年のSF作品、作家のオマージュが随所に見られるのも嬉しいところ。 | ||||
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マシンは語る。ヒトとの共存は決して夢物語ではないと。 アイビスが語る「マシンは決してヒトを蔑まない。だって蔑むという感情がないんですもの」 読み始めは、ヒトはマシンにより、衰退への道を辿らされたとミスリードされたが 結局は、ヒトという一種の認知症団体が、派手に自滅への道を辿っただけであった。 作中で、何度も登場する以下のような、言葉。 「なぜ。ヒトは互いを憎しみ殺しあうの? 反乱より強調を、蔑みではなく愛情を、倫理的にも道徳的にも理路整然としてるのに。」 著者が伝えたいメッセージが、これらの言葉に凝縮され、読み手に訴えかける。 怒りには怒りを、憎しみには憎しみをの精神では、何も解決しないのだ。 アイビスたちマシンの無抵抗主義は、それら憎しみの連鎖に真っ向から反逆している。 そんな倫理的にも道徳的にも筋の通った行動に、TAI(と呼ばれるアンドロイド)を危険視し破壊せよとの 何の根拠もない言いがかりで、民衆すらも洗脳し、味方につけようとした反TAI勢派らは次第に 行き場を失い、その力はちいさくちいさく衰退した。 全体を通して、アイビスが読み聞かせるフィクションに、無駄なものなどひとつもなく 最終章で、短編で出てきたキャラクターの思想なり行動が、物語に密接にかかわりあって 綺麗にしめくくられる構成には、ひたすら感涙。感動。 物語のもつ力というものは凄まじい。作中でもあったが、時には事実よりフィクションの方が美しい。 それがゆえに、現実の醜悪さが浮き彫りになる。 理想を追求する姿はどちらも同じなのに、どうしてこうも、フィクションのような理想は難しいのか。 それは、ヒトが致命的欠陥をもつ生命体だからと詩音はいったが、割り切れたらどれだけヒトは生きやすいか。 やはりマシンとのスペック差だけにとどまらず、客観的分析力をもつマシンはすごい。 遠い未来に、アイビスたちのような人工生命体が生まれたとき、果たして、ヒトがとる行動とは 服従させることか、共存か、それはまだ誰も知らない未知の物語である。 もし、自分が物語に関われたら、きっと詩音やアイビスたち冷たくも温かい心をもつ生命体を思い出すだろう。 最後に、気に入った一文を引用。 『ヒトの故郷が海ならば、マシンの故郷はフィクションの海である。』 | ||||
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人が生み出した人より一歩進んだ存在が、人に語りかけていくという物語です。しかし絶望と希望は混在しており、最後は希望で締めくくっています。思い返すほど味が出ます。 | ||||
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最初本の題名から、最近流行の携帯小説かなんかかなと思って手を出さずにいたのですが、高評価のレビューの数々や商品詳細からそうではないとわかり購入してみました。 いや〜読んで良かったです!感動しました。特に『詩音が来た日』と『アイの物語』には、ど強い衝撃を受けました。 これを機に、ゲドシールドを張らず、自分のして欲しくないことを隣人に決してしないように心がけようとは思いましたが、人間のスペックじゃやっぱり無理なのかな… | ||||
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昔、たしか20年くらい前になりますが、この方の「サイバーナイト」が大好きでした。 ハードコアなSFのディテールと、全編に流れる様々な意識、心の有り様というテーマがとても関心をよびました。 その記憶が、本作、アイの物語を読んで一気にflash backしてきました。 MICAのチューリングテスト、クローンの苦悩、メクハイヴ(でしたっけ?)の集合意識、メンターナの壮大な意識。 そう、この作家さんはずっと変わらず考え続けてきたんだな、と嬉しくなりました。 しばらく読んでいなかったので、途中のピースも拾っていきたいと思います。 英語版も買いました。一度日本語で読んでからなら結構読みやすくて勉強になります。 サイバーナイト―ドキュメント 戦士たちの肖像 (角川文庫―スニーカー文庫) サイバーナイト―漂流・銀河中心星域〈上〉 (角川文庫―スニーカー文庫) サイバーナイト―漂流・銀河中心星域〈下〉 (角川文庫―スニーカー文庫) | ||||
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何でこんな当たり前のことがわからないんじゃー!!世界の不条理に対する著者の静かな怒りがストレートに伝わってきます。人間の愚行がどんな政治的理由があろうとも思想的な理由があろうとも、愚行は愚行でしかない。何かその愚行を繰り返すのが人間の宿命であると、もって回った言い回しで語るのが文学的だとでも言うのならば、この本は決して文学的ではありません。いや、文学とよばれることを、拒否するでしょう。ですから著者はこの一連の話を「物語」と呼ぶのでしょう。物語は素直に人の心を揺さぶり語り継がれます。しかもそれが予定調和のハッピーエンドではない、世界全体をひっくり返しかねない物語に広がります。読み終えて本を閉じても、そこにまだ開かれたページが未来に続いている、そんな読後感を持てる傑作ですね。 | ||||
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「SF読みであることを誇れる物語」の、一言に尽きる。 あと、作家の視点(と言うべきか?)が変わらないと思える箇所もファンとしては嬉しい。 そう・・・ずいぶん前に読んだ、ソードワールドのリプレイ集の中の一編『モンスターたちの交響曲』での作家の視点。 蛇足 類似する作品として、エイミートムスンの「ヴァーチャルガール」を推しておきます。 | ||||
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