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ラスト・ワルツ
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ラスト・ワルツの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.81pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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D機関のメンバーが活躍するシリーズの4作目である。 ・アジア・エクスプレス D機関のスパイ、瀬戸礼二は、満州鉄道のあじあ号に乗っていた。列車内で、ロシア人のモロゾフから重要情報を受け取ることになっていたが、モロゾフは車内で殺された。瀬戸の協力者2人も前に殺されており、「裏切り」「死」を意味するタロットカードが見つかった。どうやら、ソ連の秘密諜報機関、スメルシュの仕業のようだ。暗殺者は、同じ列車の中にいる……。しかも、次の駅まで2時間は誰も列車から降りられない。ソ連のスパイは、他国のスパイと異なり、共産主義革命を守るためなら平気で人を殺す。そんな相手に、瀬戸はどう立ち向かうのか。D機関の優秀さが実感できる話である。 ・舞踏会の夜 顕子は上流階級の有閑マダムである。15歳の時、夜遊びをしていて愚連隊に襲われそうになり、ある男に助けられた。その時に将来、自分と踊ってほしいとその男に言ったのだ。今でも顕子はその男を心のどこかで待っている。その人物は外国で死んだと思われていたが、その後生きていることが分かった。そして今、舞踏会で彼と再会した顕子だったが……。オチはなかなか複雑である。 ・ワルキューレ 場所はドイツのベルリン。雪村幸一は日本のスパイで、在ベルリン日本大使館の防諜体制を整える任務を遂行していた。その任務には、ドイツ側のスパイは誰なのかを特定し、無力化することも含まれていた。雪村はスパイを見つけられるだろうか。暗号に盗聴器など、これぞスパイ小説といえる短編である。 本当に面白いシリーズだった。もう少し続きが読みたくなる出来映えである。 | ||||
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D機関シリーズ4作目。マンネリ化の声もあるが、自分は引き続き楽しめた。シリーズ最初の「ジョーカーゲーム」から順番に読んでいくと、戦時中の超人的なスパイ集団が活躍する架空世界により浸れるだろう。 | ||||
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Amazonビデオにて視てからハマる。 原作に忠実に作られてたね。 新作を希望します。 | ||||
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映画撮影所や舞踏会、満州鉄道など世界中で諜報戦が繰り広げられる中、D機関のスパイが、相手の裏の裏をかいてミッションをクリアする姿が格好いい。この感想はシリーズ通してのもの。本作品は、D機関のスパイが少し前に出ている感じがある。これくらいの方が自分好みかなあ。相変わらず結城中佐の存在感が大きい。特に何か行動するわけでもないし、ほとんど登場しないのだが、まさに“魔王”のごとく不気味な存在となっている。さて、本作品が4作目で最新なのだが、続編はあるのだろうか。完結するものではなさそうなので、新しいエピソードを読みたい。 | ||||
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今のところの最終巻、です。 今回も読み進めると止まらなくなります。 ただ、戦争がはじまるとスパイの活躍の場所はない、というのはその通りかもしれません。 で、残置諜者としての活躍を描くのかなと思うのですが今のところそこまでは書かないのでしょうか。 北朝鮮とかインドネシアとか陸軍中野学校卒業生が活躍した国は戦後もあるのですが、生々しくなるでしょうし。 | ||||
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このシリーズ大好きです。 | ||||
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好みは分かれるかもですが、楽しめます | ||||
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女性が主人公の話だと、どんどん内面的になっていく。たくさんの事案を抱えているはずのD機関の魔王は、そんな昔の女学生の趣味や心理まで考慮できるものだろうか。まあ、出来るのだという事で別にいいんだが。話が最後の方に来てしまっているので、だんだん書くことがなくなってくるのか、D機関の人かなと思わせて別の機関が動いていたり、引っかかるだろうと仕掛けてきている感じがする。毎回、採用試験の場面が冒頭に出てくるのが、一冊の本で読んでいると疲れる。 | ||||
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「ジョーカー・ゲーム」「ダブル・ジョーカー」をとても面白く読み、「パラダイス・ロスト」も発売直後に読んだのだが「ちょっとマンネリかな」と思ってしまった。 それで「ラスト・ワルツ」にはしばらく手を出さなかったのだが「やっぱりシリーズ物だし、ちゃんと全部読んでおこう」と思って数年ぶりに本シリーズの最新刊である本書を読んだが、マンネリだけど面白かったかな。 スーパーマン集団であるⅮ機関のスパイたちが世界各国で活躍するという設定は毎度おなじみで、事件が解決した後で、全てⅮ機関のスパイによって仕組まれて他の人物達はコントロールされていたというのが読書に伝わるというのはマンネリというかこのシリーズの定番。 しかし、マンネリだと言ってもⅮ機関のスパイ達の手法は毎回鮮やかで心地よく読めた。 わかってても面白いんだよ。 このシリーズの新刊出ればマンネリでも僕は読むよ。 | ||||
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文庫サイズのほうは入手できるのですが、単行本(新品)は他所では売り切れで、探していたら見かけたので迷わず購入しました。 好きな作品なので手に入れられて満足です。ジョーカーゲームを読んで、久々に続きが読みたくなる作品に出合えました。 アニメのほうも面白いですが、原作も面白いです。アニメのほうしか知らない人にもぜひ読んでほしい作品です。 | ||||
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スパイ組織D機関シリーズ4作目。 今作は少しトリックや登場人物の相関関係などが、少し難しかった。 ただ、内容は相変わらずスパイ小説で面白い。 ただ個人的には初期の頃の作品の方が好きだなぁ。 分かりやすかったし、ハラハラ感もあった。 ちょっと慣れてきてしまったのかもしれない…。 | ||||
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物語の舞台や主要な人物を含め、『映画』というキーワードのもと話が進みます。 映画『ジョーカー・ゲーム』のために書き下ろされたものでしょう。 今までこの『ジョーカー・ゲーム』シリーズを読んできた身としては、最初からその物語はその人の活躍を描いているものと思い込んで読み進めていたために、最後のどんでん返しはやられた!と思いましたね。(笑) 話はガラリと変わりますが、この物語の中で 本物のスパイは…とスパイとはどういう存在なのかというのを語り、 『目立たない人物が、目立たない行動をしている様子を映画化しても仕方ない。』とあります。加え、だから映画で描くスパイは華があるというようなニュアンスなことを語っています。 これは実際映画『ジョーカー・ゲーム』を観る客に対してなのかなと思ってしまいました。原作に忠実に再現するのでは面白味もない。ということなのでしょうかね。 だから映画は映画で楽しんでほしいと。 さらには、『スパイは魅力的であってほしいと望む』 ということ。 これは世間一般の人だけでなく、映画の製作者に対して?と思っちゃいますよね。 誰もがスパイ=007のイメージを思い浮かべてしまうように。 | ||||
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シリーズ4作目の文庫化です。今回読み直しましたが、まだまだ面白いですよ。 確かに1作目のインパクトが強烈で、2、3作目と続いての本作なので(しかも短編集なので)ややもすれば刺激は弱まっている印象かもしれませんが、それでも表題作や文庫のみ収録の”パンドラ”はかなりとよく出来ていると感心させられます。(話の設定に派手さや緊迫感が薄いため地味な印象ですが) ぜひ今後も続いていって欲しいシリーズです。文庫なのでお値段も手軽、お薦めです。 | ||||
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「ジョーカー・ゲーム」シリーズの最新作となる本作 ”魔王”結城中佐が作り上げた異能の諜報機関、通称D機関 スパイとは冷酷非情であり、目的の遂行を至上命題とする そして、その死は敗北を意味する 帝国陸軍にあって異端とされるスパイ達の活躍を描く完成度の高さは本作でも健在です 映画やドラマでよく謳われるような非現実的なスパイはこの小説の中には存在しない 彼らが徹するのは派手なアクションでも大規模な陰謀でもなく 大衆の中にあって暗躍する究極の頭脳戦です 大戦中という特殊状況において発揮される彼らの技術は 決して露見されることなく、情報を武器として自国に有利な状況を作りだしていきます 誰が、どのタイミングで何を仕掛けたのか 狙った獲物と真意を悟らせない構成力の高さはミステリー小説の中でも突出しています そして一遍的な報道や感情論に流されている現在の日本を省みる機会を与えてくれる 良書だと思います | ||||
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映画が本当に゛D機関゛のスパイ映画としてはありえないシナリオだったので、この新刊を読んで本当に溜飲が下がりました。 やはり底知れぬスパイたちの暗躍が魅力です。 前作パラダイスロストでは、最後にやらかしてしまった結末にビックリでした。 これから日本は敗北に向かいますが、出来れば終戦までのD機関が読みたいです!! | ||||
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ジョーカーゲームとダブルジョーカーも読みましたがラストワルツもなかなかの出来です。 短編2編と中編1編の構成ですが短編2編のほうが本来のD機関の凄さがよく出ていました。 ジョーカーゲームから順に読んでいけば結城中佐の作り上げた組織の深遠が垣間見え、陸軍中野学校(旧大映の作品)のモノクロの世界に一気に踏み込んだ気分になります。 ただこれでシリーズが終わりになるのは惜しい。 もっとストーリーを練り上げれば更に上級のストーリーができると思います。 自作も期待!! | ||||
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シリーズ4冊目には、3作が収録。雑誌掲載時期また本書発行時期をみれば、映画版「ジョーカー・ゲーム」公開に合わせたわけです。 出来で云えば、いつもながらのウェルメイドですが、映画化に合わせて読み始めた方を多分に意識していて、D機関の成り立ちや特徴を丁寧に紹介したり、戦前の歴史を素人レベルで書いているのは、珍しいこと。(日本とドイツは”世界大戦”で敵味方だったって、書いてあっても、そもそも、ドイツと日本が同盟国なの?敵は誰なの?なんて人がいっぱいいるわけですから) 「アジア・エクスプレス」は満鉄自慢でのちの新幹線のプロトタイプでもある特急「アジア」を舞台にしたスパイ同士の対決に全編を費やしているのだけど、派手な対決ではないので、これは元々のジョーカー・ゲームに一番近い作品です。1冊目あたりと比べて長めなので、主人公の心理描写や成長がしっかり描かれているのがいいです。 標題ともなっている「ラスト・ワルツ」は、結城中佐の意外なエピソードになっているのだけど、ラストのオチがですね・・・主人公の女性がD機関の仕掛けを読み解いちゃっているわけで・・・それってすごくない?とちょっと驚かされました。全編が彼女の一人称描写なので、致し方ないとはいえねぇ・・・ で「ワルキューレ」。冒頭から、日独スパイが派手なバトルをやらかして、挙句にD機関でご法度の「仲間を救うために自爆特攻」という描写があって唖然とさせられますが、これは映画のお話ですよと描写してから面白い一言があります。映画のスパイは現実と違って格好良いと言って「それは、観客の皆様がそうあってほしいと望むからです。そう、映画はあなたたちの物なのです。みなさん、ありがとうございました」と言ってしまうわけで、作中では「あなたたち」は映画の観客で、それに対して主演俳優が云うセリフですが、これを作者が映画製作者に向けていると読むとクスリと笑えます。なにせ、この作品は、舞台や小道具に映画が多数用いられ、ゲストにゲベルスやリーフェンシュタールが登場したり、フリッツ・ラングのネタがあったりと、ジョーカー・ゲームらしからぬ趣向が多いのは、本作が一種のセルフパロディだからだろう。ただ、出来自体は悪くない。(ちなみに、本作に盛り込まれた歴史や映画のネタは、分からなくてもストーリーには影響がないようになっている。ただ一つ言えば、ゲベルスはゲシュタポを動かせないはず。それは別の組織だから) ちなみにというか、「ワルキューレ」で登場する日本大使って、別の話ではもっと茶化されていた気が・・・ドイツフェチでいいようにナチスドイツに利用されてた大島浩閣下のバカぶりは軍人が政治・外交に口出した最悪の事例であって、著者は軍人のバカっぷりを何度か揶揄してもいる。 それと、逸見は、田宮二郎がモデルでしょうね。ばたくさい二枚目で多数の浮名と金にルーズ、なにより役名がゼンで本名が五郎。これも珍しいネタふりだったなぁ。 | ||||
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大戦への戦雲が垂れ込める中、日本陸軍の結城中佐が作り上げた諜報組織「D機関」の諜報員が暗躍を描くスパイ・ストーリです。シリーズ3作目となりますが、「ラスト・ワルツ」と、まるでシリーズの終焉を示唆するかのようなタイトルですが、この作品シリーズがまだまだずっと続くことを願っています。 本書は短編2話、中編1話で作られています。 それぞれの作品について、D機関の諜報員の暗躍を描きながらも、作品舞台、プロットの組み方、また、キャラクター設定が多彩であり、どのストーリもとても堪能することができました。 一話目「アジア・エクスプレス」 疾走する大陸鉄道の車中という、閉ざされた場所での、D機関の諜報員・瀬戸とソ連の暗殺者との一対一の肉弾戦。襲うか、襲われるかの緊迫感。D機関では、相手への攻撃は最終手段にせよと訓戒されているものの、車中でD機関の協力者が暗殺され、諜報員・瀬戸も追い詰められていく、非常に緊迫感に満ちた展開です。一撃必殺の反撃が繰り出せるかどうか、読んでいて息苦しくなってくるほどの緊張感に包まれます。 二話目「舞踏会の夜」 本書のタイトル「ラスト・ワルツ」は本作にちなんだものと思います。 本作の舞台は東京。この作品には、結城中佐自身が登場します。そして、ほんのわずかばかりの言葉を発します。心憎いのは「結城中佐」という文字が作品中では用いられず、この人物が結城中佐であることを間接的に表現することで、結城中佐の存在に巧みにベールをかけています。 物語は、華族出の貴婦人で、陸軍幹部を夫にもつ加賀美顕子の観点で展開します。かつて、顕子のピンチを救った男性への思慕と、組織間の内部紛争ともいえる諜報戦の絡ませ方が絶妙です。 また、昭和初期の開戦前の日本の状況の記述は大変趣き深かったと思います。 三話目「ワルキューレ」 日独防共協定を締結したにも関わらず、その直後には、日本にとっての不測の、独ソ不可侵条約の締結。日本とナチスドイツが協定を結びつつも、猜疑に満ちた不穏な関係であった時代のベルリンが舞台です。この当時のナチスドイツの扇動的な広報面、文化面での政策と、そして、ナチスドイツ支配下におけるドイツ国内の映画の製作現場とが、作品の背景として、リアルに描かれています。 スパイ映画のプロローグのような、冒頭のアクションシーンからグっと引き込まれました。 主な登場人物は、映画制作に情熱を傾けつつも、浮つき、派手に振舞う日本人映画スター・逸見。狡猾で横暴なナチス高官のゲッペル。そして、存在感を消しながら隠密裏、沈着に活動するD機関の諜報員・雪村。この3者が三すくみの状態でストーリーが展開していきますが、クライマックスに向かっての、諜報員・雪村の出し抜きぶりが痛快です。また、情報交換のためのスパイ同士の隠密ルールや、秘密道具の使い方がリアルに記されており、スパイにとって情報の入手がいかに巧妙、緻密に行われているか、スリリングに伝わってきます。 本作の最後に明かされる事実は驚愕の一言です。中編ならではの急展開として堪能できたような、あるいは、この背景をもっと詳細に書き込んで、長編として読んでみたいような、さらには続編を期待したいような、多様な思いをもちながらも、大きな満足感をもって読み終えました。 このシリーズの一作目「ジョーカー・ゲーム」が今年の5月に映画化されるとのことで、これもまた、大変楽しみです。 | ||||
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