■スポンサードリンク
(短編集)
プラナリア
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
プラナリアの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
事情を抱えている無職のがテーマの短編集です。諦めや惰性で、状況を変えない、変えられない人々が描かれています。好転しない終わり方と、自分にも降り掛かりそうは話なのでちょっと怖い感じがします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ウイットのきいた文章で良かったし、 当時の乳がんや病院の在り方など勉強になったけど、 やはり、乳がんだろうが無断欠勤は良くないです。 そういう感想しかもてなかった。若さゆえかもしれないが、読後感は良くなかった。 ただ、文章のリズムは良いと思います。膵臓がんで亡くなられました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
直木賞というのは大抵そうなのだが その作家のそれほどでもない作品に送られる 少なくともベストとはいえない作品が受賞する (ちょっとアカデミー賞に似ている) この作品集もその例にもれず 山本文緒の作品としては出来のよくない部類に入る それでも五つあるうちの最後の二つの話は面白いのだが よりによってこの二つが帯に書かれてある<働かない>女が主人公の話でなく 最後の話に至っては女ですらないのが山本文緒らしいといえばらしい とはいえ、やはり過去作には劣る、というのが正直なところ いわゆる直木賞作家の作品を手にとるときは当該の賞を獲った作品でなく その直前か、それよりさらに2、3ほど遡った作品を読むほうがいいだろう そういう意味において直木賞はとても参考になる賞といえる | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
が秀逸。他はまあまあのレベル。 これで直木賞?などと意地悪なことは書かないでおこう。その水準には達しています。 この後山本さん病気になったんだったっけ? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表題作は病気持ちの人は読まない方がよい感じ。 腹立つからw 病気自慢って、病人同士だと酷く嫌われる。 この手のお話は「全く該当しない」人が、未知の心理を覗く為に読むモンだと思った。 自分なら「切っても切っても増殖するプラナリア」になんかなりたくないなー。増殖し続けてたら痛いや苦しいが増えるだけやん?と真っ先にそう思ったけどねー。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一見ありふれた、でも実は何かに強くとらわれている人の心模様を、同世代の女性の視点で描いた言葉には説得力があり、深く共感させられます。嘘のない生々しい言葉や非常に身近な設定で構成された物語の巧みさは、同時収録の4篇に共通しています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
うーん、なんだろうこれわ(最近こんなのばっか)。 短編集です。 感想としては、 「ちょっと難しいなぁ」 です。 主人公達が置かれている状況、および主人公達そのものが少しひねくれているんですが、それがちょっと分かりにくい。 なんと言うんでしょうか。 簡単に言うと感情移入しにくいです。 ひねくれていると言っても、想像できない、と言うほどではないんですが・・・ 結局主人公達が何で悩んでいるか、良くわかりませんでした。 最後のやつだけわかりやすかったけど。 星三つ。 悪くはない。 でも良くはない。 読了した段階で、全ての短編を思い出せないと言うことは、印象的ではなかったんでしょう。 でも簡単に読み終えることができたと言うことは、悪くはないんでしょう。 理解できなかった理由はなんだろうなぁ。 相性かなぁ。 ちょっと気になるので、もう一冊読んでみる事にします | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人物表現・心理描写ともに秀逸なだけに、主人公に感情移入しすぎてイライラする作品集だった。タイトルになっているプラナリアは、乳がんと向き合わなければいけない女性特有の深い感情が描かれている。単に「病気になりました、辛く苦しいけど周囲に愛されて幸せです」という表向きな表現ではなく、もっと人間の奥底にある汚い部分、苦しい部分、押さえ込めない感情の書き込みは素晴らしい作品だと思った。 点数が低いのは、女性の本質だったり嫌な部分をまざまざと見せ付けられるので、どうしても読み進めることに苦痛を覚えてしまった。それも人間描写が優れていることが引き起こしているというのが皮肉な所でもある。心理状態が良いときに読むには問題ないが、重い作品を避けたいと思っているときにはお勧めできないと私個人は思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
女性が主人公の話は、いったい何が言いたいのかわからなかった。 それでも新しい小説的実験をしているのだろうなあ、くらいは思ったのですが、 さいごの短編で居酒屋を経営する中年男が実に見事に描けていて、素晴らしいと思いました。 今度は長編を読んでみたいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
勧められて数年。どれもが1999年から2000年にかけて、雑誌に発表されたものである。そのため、今ならおそらく携帯電話となりそうなところがPHSだったりして、懐かしさを感じた。 自分が傷ついているからと言って、他者を傷つけていいのか。そうではないだろう。それはないだろう。だけど、自分もしたことがないとは言い切れない。そういう醜さを敢えて描き出すような露悪的な短編が収められている。 そこに共感するか、反感を持つかは、読み手しだいであろう。私だったら自分を重ね合わせてしまうとその醜悪さに凹みたくなる。が、自分だけではないと安心を感じる人もいるのだろうか。 5編あるうちの、女性が主人公である4編はそういう心地悪さがどこかしらにあったが、男性が主人公である5編目は少し雰囲気が違って感じて、ちょっとほっとした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「プラナリア」という短編小説はショックでした。非常に短絡的に感じる主人公の心の乱れや、孤独感や憔悴感をまわりに当り散らす感じがスゴイです。自分で消化しなければならないもののぶちまけ方が。不快にもさせますが、そこを狙っているのだと思うと秀逸ともいえます。 その他の短編も上手いし読ませますが、とにかく「プラナリア」はショッキングな内容でした。 ショッキングなものを読んでみたい方にオススメ致します。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この著者の文章は、小気味良くて割と好きだ。出てくる女性も、自分と物すごく重なる部分が多く、苦笑しつつも共感する。 ただ、書かれた時代を極端に反映しているので、今の女性が読んでも、わけのわからないところがあるかもしれない。要するにバブル期の、ちょっと働けばそれ以上の報酬が期待できたころの話が多いわけで、30代のプーのおばさんが2,000万円の貯金を持っていたりする。今はどんなに優秀で頑張ったって、これは無理だろう。 バブルのころってこうだったんだというお勉強にはなるかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
タイトルが気になってずっと読みたかった作品。 さっくりと描かれる作品5編。 女達の弱みを抱えての生活。弱みに漂流する感じ。 『仕事』と言うわけじゃなくて、生活と悩みが一体化している感じの彼女達。 自分の無職から来る弱み、相手の無職に対するやるせなさ、 ある日突然無職でいられなくなった主婦。 惹かれたタイトルのプラナリア。 どこへ続く言葉かと思ったら、【生まれ変わったらプラナリアになりたい】だった。 ちょっと衝撃的な言葉。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
タイトルに?だったが、以前から筆者の作品を一度読んでみようと思っていたので、手っ取り早くこの直木賞受賞作から読んでみた。5つの章に分かれた短編作品集。巷にあふれていそうな平凡?な暮らしの目線から、色々な話が章ごとに生み出されている。つまらなくも面白いと思ったが、どれも共感できない生き方をしている人達だった。でも悲しいかな、ひょっとするとわりと人生を生きるってそんな事なのかも知れない。私はパート主婦のカトリーヌ(加藤)とプー太郎の涼子にエールを送りたい。その後の彼女達の続編がもしも出るのならば、私はそれを是非読みたい。きっと筆者も不器用に生きる側の人なのかも知れない。筆者のリアルだが温かい目線、心に沁みる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まったく、山本文緒という作家は、ムカつく女性を描かせたら天下一品だな!と、改めて思いました。 自分勝手で、ひねくれていて、変に頭が良くて、自意識過剰。 周りにばかり原因を求めて、ちょっと被害妄想入ってる感じの女性たち。 山本文緒の作品に出てくる女性は、みんなよく似ています。 ホント、どーしようもない迷惑な人たちが多いです。 もしこんな人たちが友達だったら、説教のひとつもしてしまいそう(笑)。 ただこの作家は、そういう女性に同情するわけでもなく、励ますわけでもなく、一種客観的に感情を描き出している。 どうしようもない性格の女性たちを、突き放すでもなく、温かく包み込むでもなく、淡々と描いている。 「まったくどうしようもない女だなあ・・・」と、作中の人物にイライラしながらも、自分の中に潜む暗い部分を突きつけられているようで、ちょっとギョッとする。なんとなくバツが悪いような思い。 そんな作者の視点が、なんとなく癖になってしまいます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
収録作品5編の中では「ネイキッド」が一番好きです。 自分に想いを寄せる男の腕の中ではなく、幼い少女を抱きしめながら 泣くラストが印象的。 表題作「プラナリア」は主人公がヤなやつ。(に、見えた) でもそんなひねくれた自分を解っていて、どうしようもない苛立ちが伝わり、 最後まで目が離せません。 全編とおして、やるせなさがあふれていました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
直木賞を狙って書かれただけあって、歴代受賞作水準のレベルになっております(必ずしもハイレベルではないという意味で)。 日常のダルさが辛いってのは現代の成熟飽和社会における一つの帰結であって・・・なんて難しいお説教を垂れるまでもなく、この作品に描かれているような経験している人は多いと思うんですよ。 でも『恋愛中毒』とこの作品が繋がらない気がします。別に作家はいつも同じ感じで書かなければいけないなんてこたぁないんですが、必ずしも成長しているという感じがしないんです。 小説を読みなれている人からすると、「ああ、技術に走ったな」と思ってしまうような、そういうところがあります。乳癌を扱った表題作の『プラナリア』は秀逸なんですが、他は流した感があります。 短編集で全部満足ってのはやっぱり難しいなと再確認。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!