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女王国の城
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女王国の城の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全45件 1~20 1/3ページ
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僕はミステリをこよなく愛している、と思って生きてきた。しかし最近どうも、ミステリが好きというより、面白い話が読みたいだけなのでは、と思うようになってきた。それがミステリである必要はないのである。 というわけで本書のことも「物語」として楽しんだ。しかし「ミステリ」としては、精密に組まれたロジックにあまり魅了されない自分を再発見し、先のように認識を新たにした。 物語は大学生のアリス(男)とマリア(女)の手記によって綴られる。しかし登場人物の表記が呼び捨てなのに、探偵役の江神だけ「さん」付けなのは変だ。あと、個人的にはヒロインのマリアに好感が持てない。 と、細かい文句はあるけれど、これだけの長編をそれほどの「ダレ場」もなく読ませるのは、作家の力量だと思う。総体としては面白かった。 | ||||
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中古本とは思えないほど綺麗で、びっくりしました。 | ||||
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良かった | ||||
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良かった | ||||
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とんでもないものを読まされてしまった。この作品がどれだけものすごいのかは、相当ミステリを読み慣れていないと理解できないのではないだろうか。 おそらく作者は新興宗教を最初から題材にしようと思ったわけではないだろう。犯人候補を三人にまで絞り込む最後のロジックがまず核としてあり、それを成立させるために殺人事件を組み上げていったら必然的に教団の設定が必要になっただけなのだ。それはちょうど、作中でまず「洞」があり、その上に城が建てられて教団が肥大化していった、という隆盛プロセスとぴたり符合する。 こんな気が遠くなるような構築をしているから、15年に1冊しか出ないわけである。 第5作は完結編とのことだが、生きているうちに読めるだろうか。座して待ちたい。 | ||||
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シリーズ4作目。今回もアリスたちの掛け合いが面白く、推理の内容も楽しめた。上下巻に分かれているのでボリュームがあるように感じるが、読み始めるとあっという間。 | ||||
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久しぶりの江神シリーズを読みました。 また学生アリスやマリアに会えて嬉しいです。 今回は前作のマリアとは逆に江神さんが...と思いきや、案外あっさり?! ネタバレしないため、これ以上は書きません。 | ||||
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下巻からはハリウッドアクションのような脱出劇!? ネタバレしないようにこれ以上は書きませんが、察しの良い方は上巻の段階で凶器の場所や持込経路なんて想像がついていたと思うので、劇中でなかなか指摘されないのだけはモヤモヤしました。 でも、一夜で読み終えたので面白さは保証します。 | ||||
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本書は学生アリスシリーズの4作目です。 あらすじはamazonの商品説明を見て頂くとして。 序盤で語られる過去の密室殺人に、今発生している連続殺人、ネタバレ回避のため詳しくは書きませんが、どこか煮え切らない人たち… 終盤までモヤモヤしながら読み進める形となりますが、そこは有栖川有栖。 解決編で味わうカタルシスは格別です。 学生アリスシリーズの中でも随一のクオリティだと思います。 | ||||
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ネットでの感想でも見かけませんが、アリス視点とマリア視点の切り替わりについていけないことがあります。 2、3行進んでから、視点が変わったことに気づくことがあります。 でも、下巻は展開がダイナミックでいいんですけどね。 | ||||
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江神シリーズの集大成的力作だと思うが、少々気だるい感じもあった。 上下巻合わせて、読み応えのある本でした。 | ||||
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江神シリーズの集大成的力作だと思うが、少々気だるい感じもあった。 上下巻合わせて、読み応えのある本でした。 | ||||
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~の、作品だから読んでみた。映画のワンシーンを思わせるようなスピード感もあって面白い。有栖川作品の長編のネックは登場人物の多さと性格付けの薄さかな。初期の頃より読みやすいが、それでもまだ感じてしまう。まあ、推理小説だから多くの中から犯人を特定する楽しみを考えての事だろうけど・・・・。 | ||||
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無理なく納得できたラスト。宗教団体に閉じ込められたり追いかけられたりを楽しんだあとは、理論然とした謎解き。上手なコース料理を味わったような満足度。 | ||||
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有栖川有栖さんの作品を初めて読みました。これを手に取った理由はあらすじを読んで面白そうだと思ったという単純な理由です。わたしは探偵小説といえば横溝正史や京極夏彦などを愛読しておりますが、有栖川有栖は全くの初心者で、どのような話を書くのか全く知りませんでした。先述の御二人の作品が好きな理由は時代設定にあります。どちらも戦後復興に向かい出した昭和40年ごろの話になっており、”探偵”の存在が必要とされている世界です。というのも、近年の事件解決の手段は警察による科学捜査によって立証された物的証拠に支えられており、探偵のしゃしゃり出る幕は一切なく、そんな風潮の中、犯人を前にして悠長に自説を語り出すタイプの推理劇はいかにも都合のいい物語だなぁと感じてしまうからです。指紋、頭髪、遺留品などが見つかったら科学捜査の結果を待てばいいじゃんという考えがどうしても頭をよぎってしまうわけです。つまり、現代において探偵が必要とされる状況というのは警察が機能していない世界だと思うわけですが、この「女王国の城」は登場人物をそういった状況下に持ちこむことに成功しており、科学捜査によらない、状況証拠をもって真犯人を推理していきます。実に見事な物語を構築できていると感じました。 | ||||
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山奥の宗教団体の聖地で起こったさつじんじけん。でも、絶海の孤島や、土砂崩れで寸断された山中の村が舞台となる殺人事件で、警察が来ないあいだに探偵がしたり顔で推理…というパターンではないところに好感をもちました。江神部長やアリスは、懸命に警察を呼ぼうとし、それをガンとして拒む団体。その意味も最後にはきちんと納得でき、アリスたちが脱出しようとするところは心から応援しました。動機の部分には、あ、そうなんや…という感が否めなかったので星4つですが、部長に関するもうひとつのエピソードも描かれていて、本当に最後は納得しました。 | ||||
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「女王国の城」(上・下)江神二郎シリーズは、火村シリーズには無い、アクションシーンが売り物である。この作品でも、「城」からの大脱走シーンが秀逸。マクリーンやイネス級(?)の冒険小説になっている。もちろん謎解きは、最後に関係者を一堂に集めて、犯人を指名すると言う「本格的」なもの。少し「密室物」も取り入れて、Who done it の傑作となっている。ただ最後の章は、伏線がささやか過ぎて、やや唐突の感が否めない。謎解きの本筋には、あまり関係が無いのだから、途中で少しネタを割っても良かったと思うが、いずれにしても、二巻一気に読んで十分満足できる作品。 | ||||
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著者の江神シリーズが青春小説でもあることは、いろいろなところで指摘されている。主人公アリスの仄かな思いや行動、その仲間達との友情などなど、青春小説のガジェットが確かに満載だ。だから、多分、著者との年齢的な乖離が大きくなってきたためだと思うが、ほんシリーズはあと一作で終了するらしい。 本作も、その青春的雰囲気は十分なのだが、かつての「月光ゲーム」や「孤島パズル」の頃より、著者に無理がみえるようになっている。自然体でできたことが、段々と自然体では出来なくなっていく、というのが成長なのか衰えなのか。著者の他の作品を見れば、ミステリ作家として円熟していることは間違いない。ここまでの、いくつかの紆余曲折の過程を越えてである。それが、著者に本シリーズの執筆を難しくしている一因なのであれば、経験を積むことで失われてしまうものの、なんと儚く美しいことだろう。 だからこそ、私は本シリーズを偏愛したい。甘酸っぱい感情表現、驚愕するほどではないトリック、でも、本作にはロジックがあり、なにより若さの雰囲気に溢れているからである。 相変わらずのクローズド・サークルには、微笑ましい。アリスとその仲間が活躍するのも、終焉が近いと思うと、何故だかとても愛おしい。 | ||||
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新興宗教集団「人類協会」の本部内で発生した連続殺人、その中で軟禁状態に置かれたアリスたち。果たして犯人は誰か、また警察を呼ばずに自分たちで犯人を突き止めようという「人類協会」の背後に隠された秘密は何か。そしてそもそも、江神部長は何のために「人類協会」を訪れたのか。 江神部長シリーズ、あるいは学生アリスシリーズの第4作である本書、前・後編合わせて800ページ強という大長編だが、読んでて長さが苦にならない。前半はゆったりとした展開だが退屈せず読み続けられた。それも作者の語り口の上手さ所以か。 本書は、3つの「読者への挑戦状」を差し挟んだ前作「双頭の悪魔」の凄さや、その前の「孤島パズル」の論理の精緻さと比べると、やや劣ると思う。例えば、11年前の密室殺人の謎解きは謎解きと言うには苦しいと思うし、3つの殺人のうち第1の殺人だけなら、江神部長の推理とは別の論理的な解決を考えることもできた。(ただ、その場合その犯人は後の2つの殺人ではアリバイがあり、共犯者がいない限り成り立たない推理ではあったが) しかし、本書には上記に掲げた他にも盛りだくさんな謎がちりばめられ、それらが完全に論理の道筋の中に当てはめられていくのが面白い。 私はとくに、事件解決後にそれまで未解決だった謎が明かされるエピローグが面白いと思った。 | ||||
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江神次郎シリーズ(学生アリスシリーズともいう)の第4弾である。文庫で上下巻の2分冊。このシリーズの長編は前作発表から10年以上たっていて、なかなかスゴイ状態ではある。 時代はバブル崩壊前夜ごろ。岐阜の山奥の新興宗教本拠地にそびえる「城」を巡って、謎また謎の連打、殺人につぐ殺人が巻き起こるのを、江神さんがばっさり!と解き明かすのだ。 物語のかなり冒頭から、とある事情で警察が事件に介入できない状況が発生、やむを得ず江神さんほかミステリ研の面々が謎に挑むのだが、、、と、この設定自体について当初、ありゃりゃそんな安直な「嵐の孤島」状況ですかぁ、と思ってしまった私は相当浅はかでした。うぅ、そんな伏線でしたかー、完全にやられました。そういわれれば確かに○○の言動とか、やたらめったら不自然なんですよねー。 バブル崩壊前夜という時代設定も巧みだ。作中でもチラッと触れられるが、そう、アレが普及してしまっているとこの話はほとんど成り立たないのだ。(言い方を変えると、その時代を経験したことのない若い読者だと、この作品の世界に没入できないかも知れない。それはそれである意味不幸なのかも。) そもそもミステリ研が事件に絡むきっかけとなった江神さんの謎の行動についても、最後にはその理由が明らかになる。有栖川(の長編)作品は、徹底してロジックを埋めてくるので、読んでいてとても安心だ。作中に大量にちりばめられた謎の数々が、最後の最後にすべて綺麗にクリアーになる、という構成自体、ミステリの王道とも言えるでしょう。あー読んでよかった・・・と心から思える出来ですね。 | ||||
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