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双頭の悪魔
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双頭の悪魔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.98pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全91件 1~20 1/5ページ
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大長編、3つの挑戦状、のわりには普通かと。読後感もこれと言って特筆する部分もなく、あまり印象に残らないかな。 | ||||
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細かいところを忘れていて再読。 雰囲気や読みやすさ、驚き、最高。 | ||||
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推理小説やミステリーに関心を持ったのは、ごく最近のことで、読んでいる作品数はそう多くない。 「本格的な読み応えのある名作」を読みたいと思い、そういうサイトで『双頭の悪魔』を知った。 本作は、本文が700ページ近くある大作。内容的には、大雨で孤立した芸術家村とその対岸にある 地帯が、対になり話が進む。話者は、作者と同名の有栖川有栖(大学2年生で)。探偵役は、有栖の 2年先輩の江神二郎。これはシリーズ化されていて共通している。 ユニークなのは、話者・有栖が時折出してくるカルチャー・ネタで、これが世代的に近く、面白く 読める。中森明菜、ケイト・ブッシュ、ピンク・フロイド、アイアン・メイデン、アンドレ・ジッド、 アンドレ・ブルトン、高橋源一郎、シューベルト、グノー、ドビュッシー、黒澤明、「俺たちに明日は ない」などなど。最初の事件が起きるまで200ページ以上あるが、そこが間伸びして感じられない。 だが、殺人事件が起き、それが川を挟んだ両側で連続していくにつれて、興味は衰退していく。本来 なら、そこからミステリー度が上昇していくはずなのに。 それは、非日常的な以上な事件が身近で起きているのに、その切迫感が醸し出されないから(これが 不満が残るミステリー小説に共通する弱点)。目の前で背中にナイフを突き立てられて絶命している 死体があり、その殺人犯が自分の近くにいるのに、登場人物たちはいつもと変わらぬ口調で、事件に 関する情報を交換する。ドフトエフスキーは、たったひとつの殺人事件とその動機だけで、世界文学 『罪と罰』を書き上げた。それに近い読みごたえを、ミステリー作品に望む方が間違っているのかも しれないが、これならただの”謎解きパズル本”でしかない。事実、この本を読み終えた感想はそういう ものにしかならなかった。 そもそも、自分の生き方や作品にこだわり抜いている芸術家たちの個室に「鍵がかからない」という 設定は、あり得ない。その時点でトリックのすべてが破綻している。 関連する2つの場所が連絡が取れないという状況を打破するために、ニュースで殺人の詳しい状況 (細部)を言わせてしまっている。これもあり得ない。普通は、「何らかの事件に巻き込まれた」 「殺人事件として捜査を進めています」などとして、詳しい内容はメディアでは明かさない。 主な登場人物の1人であるマリアは、前作『孤島パズル』で描かれた惨劇で心的外傷に近いダメージを 受け、それが原因で本作の舞台となる芸術家村に身を寄せる。そのはずなのに、妙に軽いところがある。 自分のすぐ近くで連続殺人事件が起き、惨殺死体が転がったままなのに平然としているのは、人物描写 としても心理描写としてもあまりに拙い。それに緻密で複雑な殺人計画を、わずか数日で立案し、完全に 実行してしまうというのも非現実的。それと、ラストで犯人が自死するのを知りながら、それ以上 引き止めたり、犯行の実態を関係者たちに周知するといったことをしなかったのは、自殺の幇助にあたる。 それを行った江神とマリアの方が犯人よりも闇が濃く悪魔的だろう。 この本を読んで、「絶対に外さない名作」リストなどに頼ってはダメだという教訓は得られた。だが、 事件と謎解きが緻密であれば、ミステリー小説の名作にしてしまう評価の基準に、与することはできない。 | ||||
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信者には申し訳ないが今一つツメが甘い感じがする。 動機、犯人の心情、事の運び方、アリバイ等々。 後からとってつけたようなこじつけも、もうひとひねりほしいところ。 序盤の含みをもたせたマリアも活かせていない感じがする。 せめてロマンスぐらい挟めばいいのに。 所々に描かれる長い自己満足風のウンチクも読むのに疲れる。 あとがきを読んで納得がいった。 それらは作者の執筆スタイルに起因するものだと。 | ||||
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★★★★★ | ||||
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おもしろくなかったです。読むのが苦痛でした。スピード感がないし、学生たちの会話も不自然。有栖川さんの最高傑作とお聞きして購入しましたが、期待外れでした。細かいところをつっこみたくなる人には本作は向いていないと思います。 | ||||
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状態は日焼けして非常に悪かった。 ただ読めればいいと注文したので別に問題なし! | ||||
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「月光ゲーム」「孤島パズル」に続いて江神シリーズ3作目を読んだ流れです。 シリーズ通して読むほどには登場人物や著者に好意を抱いていますし、読んでて「どういう事だ?」とか「なんだって!」など思う箇所がいくつもあり、楽しく読めました。 醍醐味である「読者への挑戦」が来ると一旦本を閉じ、誰が犯人なのか黙考したものです。 それ故に、真相が明らかになった時に「本当にそれで犯人特定できるか?」「別の可能性あるくない?」など負け惜しみかも知れませんが、「確かにこの人しかありえないわ!」という完全に腑に落ちるまでは納得しきれなかったのが正直な所でした。 犯行に及ぶまでの経緯とかも少しご都合主義に思う節もあり、シリーズ最高傑作と言われているようですが私の中では孤島パズルの方が面白かったですね。 | ||||
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ミステリなのでネタバレのないよう レビューします 著者の代表作、と言われる作品で このミス Best of Best でも 10周年版、20周年版ともにランクインしてました。 推理小説として面白いです。 シリーズ3作目ですが、この作品から読んでも 大丈夫ですし、面白さや登場人物の理解しやすさから 考えると本作から入るのがベストかもしれません。 というのも、1作目は登場人物が多すぎて 誰が犯人かを考える以前に、誰が誰だかわからないです。 本作では、主人公側のレギュラーメンバーが しっかり分かる形で語られているし、容疑者となる 登場人物も、わかりやすい形で描かれているので すんなり読めるかと思います。 個人的にちょっと・・と思った 私の感想としては2つあります。 1つ目は、これは1作目からなのですが 語り部である主人公(有栖川有栖)が、好きになれない点です。 著者としては大学生の青臭く、ちょっと生意気に描こうとしたのかもしれませんが 読んでて不快になります。 読者が、”この主人公はいい奴だ”といった好意を抱くような行動がない。 一方、話しているときは先輩にさん付けするのに、 心のなかでは(=地の文では)呼び捨てするとか。 *江神さん、以外 今作ではないのですが、前作では発言もKYだったりするので 相変わらず好きになれませんでした。 2つ目は、今作からもうひとりの語り部となったヒロイン(マリア)の 理解し難い行動です。これは他のレビュアの方も書いてましたが、 なぜ芸術家村への滞在を望んだのか、そして許されたのかは語られません。 これは、「本作の最後に事件の謎と関連して明かされるのかな?」と期待してたのですが そういうわけでもなかったです。 期待して読むと肩透かしになるので、事前に心したほうが良いかと思います。 このヒロインは全般的に、表面的には良い子なのですが、根本的なところで わがままぶりがひどいです。一応、前作の事件と関連してそうな言及がありますが 前作知ってても、納得できるほどではないです。 まあ、このことを良心的に解釈すると ”作者がこのヒロインを物語の舞台に引き込むための方便”なのかと思いますが、 もうちょっとマシな理由を考えてあげないと 「表面的にはぶりっ子だけど、すごくわがまま」という最悪なヒロインに思えてしまいます。 おまけにこのヒロインも 話しているときは相手にさん付けするのに、 心のなかでは(=地の文では)呼び捨てする。 *江神さん、以外 著者が意図した演出だとしたら 読者が感情移入して読む、この二人の語り手を好きにはなれないし 読んでいて不快感がずっとあった。 そんなわけで、私は 主人公およびヒロインのどちらも好きになれなかったので 二人の淡い青春描写などは心惹かれるものではありませんでした。 | ||||
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学生アリスシリーズ三冊目。前作よりボリュームも読後の満足感もアップ。 橋の落下により分断された江神たち・アリスたちがそれぞれ殺人事件に巻きこまれていく。 〜以下、ネタバレを含む〜 読者への挑戦状が複数回はさまるという贅沢な造りになっているのもいい。このタイトルがまた秀逸だ。 こんなことを書くと野暮になってしまうが、人間関係・血縁関係が絡みあっている田舎の狭い地域では交換殺人がそもそも成立しないような気もした(本来の交換殺人は全く接点のない人同士でおこなうものでは?)。 | ||||
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新本格ミステリにおいて、有栖川有栖は押しも押されもせぬ人気作家だ。僕もこれまでに30冊は読んでいると思う。しかし面白く読んだ記憶が残っている作品は、思いのほか少ない。『46番目の密室』『マジックミラー』『スウェーデン館の謎』『マレー鉄道の謎』『鍵の掛かった男』ぐらいだろうか。 では、なぜ有栖川有栖を読むのか? それは、この人のミステリに向ける眼差しに、好ましさを覚えずにはいられないからだ。だから作品的にはいまいちでも(すみません)、まあいいかと大目に見たくなってしまうのである(でもさすがに最近は食傷気味で、もうそろそろいいかなと思っているところ…)。 本作『双頭の悪魔』は、長らく積読にしていたのをやっと読もうという気になって読了した。学生アリスシリーズと呼ばれる作品群のひとつであり、1992年に発表された初期の代表作である。内容からするとちょっと仰々しい題名だが、青春ミステリとしても読ませるし、ラストの犯人との対決シーンもなかなかよかった。 本来なら★4つ! といきたいところだけれど、1カ所小さな記述ミスを発見。以下、正誤として挙げておこう。 【P531 終わりから2~1行目】 ×「手紙を書いたものの、その相手にばったり出くわしたので手渡し、そのままポケットに入れて持っていたのかもしれない」 ○「手紙を書いたものの、その相手にばったり出くわしたので手渡す必要がなくなり、そのままポケットに入れて持っていたのかもしれない」 実は、有栖川作品にはこの手のうっかりミスがちょくちょくある。しかも、どういうわけか重版の際に訂正されずそのまま、というケースが多い。本作でも、僕が読んだ第7版では直っていなかった。ロジックを売り物にしている以上、こんな小さなミスでも読者にストレスを与えると思う。その後の版では直されていることを願う。 追記 後日、書店で立ち読みした最新の第20版では「手渡さず」というふうに、ちゃんと直っていました。 | ||||
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作者とはほぼ同年代。クイーン好きというのも同感。偉そうな物言いになって申し訳ありませんが、真面目に推理小説に取り組む姿勢のようなものも充分感じます。しかし、今回あるきっかけで本作を再読してみたのですが、やはり「弱い」。あのクイーン全盛時作品の、終盤、頁をめくるのが勿体ない、でも次読みたい、一旦本を伏せて落ち着こう、ハアハア、感がないのです。全体を通して、仮にも人を殺す動機としては不確実過ぎる気がしますし、洞窟もあれで追えるの?、空気も動いているし人間の感覚は麻痺するものだし、と思いました。無駄に長いのに加え、どうにも登場人物の関西弁口語体は好きになれません。ミステリ評論の才覚は抜群にあると思いますので、そちらを活かされては如何でしょうか。 | ||||
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ミステリー好きの評判がいいので読んでみたが、長いわりにトリックがそれだけ?って拍子抜け。(小ネタをか重ねている印象) 登場人物も多すぎて、いらんところが多すぎる。 もっと説明しなあかんやろってところもあるのに。 期待外れ。 | ||||
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口コミが良かったので月光〜孤島〜双頭、3冊同時購入。 順序通り通しで読みました。 この作品が、中でもよくできているとは思いますが マリアが別人のような感じがするのと、マリア、アリス 各人の語りの中で、同じようなくだけた、ギャグ言うような 語りグチが、かぶって気になる部分でした。 大勢の方が書かれているように3冊の特徴が登場人物の多さをカバーできていなく 誰の会話かが分かりづらい箇所があることと、似ている感じの人が多いのも 少々手間取る部分でした。 と言うわけで、有栖川作品はこれで卒業になりそうです。 | ||||
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作者の小説を初めて読みました。 勝手に著者名でファンタジー小説なのだと勘違いして、 ミステリー作家だとは思っていませんでした・・・。 自分の思い込みにあきれるやら、笑えるやらで情けない気持ちです・・・。 知り合いから「これ面白いよ」っていただいた本がこちらです。 面白く、読みやすく、あっという間に引き込まれて行くストーリーに もっと早くから知り合っていればよかったと思わずにはいられませんでした。 所々に過去の事件が小説の中に描かれておりますので、気になる方は 先に前作を読まれる方が良いかと思いますが、私は気にせず楽しく 読ませていただきました。 ただし、この本を読んでしまうと、前作を読みたくなること請け合いです。 ってことで、 楽しみが1つ増えました。 | ||||
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『お勧めミステリー』なんてミーハーなワードで検索して、この「双頭の悪魔」を知りました。 兎に角本格なのだ、トリックが凄いのだ、必見だ、と賛美されていたので、 これを読むために「月光ゲーム」から購入し「孤島パズル」を読み終え、ついに!と読み始める事にしました。 私にとって有栖川有栖さんの文章は、決して読みやすいわけではありませんでした。 どちらかと言えばくどく感じる部分もありました。 それでも前2作品を読み終えた時には、探偵役の江神、ワトソン役のアリスに愛着が湧いていて、3作品目もいけると踏んでいたのですが…今作において主人公的な立ち位置で登場するのが、2作品目から登場したマリアで、私はこのキャラと波長が合わなかったのです。 うーん?と首をひねってしまいたくなるような行動理念や周囲の彼女への接し方が先にあり、そんな彼女が中心となるパートは、その内心描写がふんだんに盛り込まれていて読むのが苦痛になり、斜めに読み飛ばしてしまったところもあります。 「空前絶後のトリック」や「大ドンデン返し」とは思いませんでしたが、 本格推理ミステリーとして、2時間ドラマ化されてもおかしくない丁寧な内容であったと思います。 キャラクターにもっとのめり込めたら、大満足できたであろう、と思えた作品でした。 | ||||
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警察介入させないで捜査してるのにもたもたしすぎだ。江神とマリア、犯人の一人についての大事な密談を不用意に誰かに聞かれちゃいましたーテヘペロwww緊迫感なさすぎでもう酷い。このおかげで重要参考人があっさり命を落とすはめに…… ラストもあっさり誰かさん亡くなるというか放置プレイするし……こんなにモタモタして裁判できるのか?捕まった人以外の2人か…無罪になるであろう。 | ||||
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芸術家達の村は閉鎖的で,川向うの村とも交流は乏しかった. 大雨で氾濫した川の両側で起きた3件の殺人の真相は? 行き来できないどこか,互いに連絡すらとれない川の両側で生じた殺人事件という不可能殺人が この作品のテーマである. 必要なヒントを示し,読者に挑戦するというスタイルは古き良き時代のミステリーの味わいがある. とはいえ,この不可能殺人を可能にさせた真相は,今の感覚で読むで少々弱い. パズルを解く面白さよりも意外性を求める読者にはお薦めできない. | ||||
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本書は「学生アリス」シリーズの三作目です。 ”読者への挑戦”が3つ出てきますが、そのどれもが読み返せば納得できる物で、流石の安定感と言った所ですね。 また、名探偵である江神の居ない所でアリスが事件に遭遇し、どう解決するのかとワクワクしました。 680ページ程の大ボリュームですが、読み進める手が鈍ることは殆ど無く、個人的には作家力の向上を感じました。 | ||||
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探偵江神&学生アリスのシリーズ第3作。 お約束の、クローズドサークル。閉ざされた山奥の村。 山奥の閉鎖された芸術家の木更村と、川を挟んだ手前の夏森村、2つの村の出来事が並行する。木更村へは、夏森村からかかる唯一の橋を渡らないといけない。 マリアを連れ戻しに、英都大学推理研のメンバーが夏森村へ行き、木更村への潜入を試みるくだりが好きだ。 橋が落ちて、木更村の江神とマリア、夏森村のアリス達が、それぞれ事件に遭遇する。 犯人、動機ともに読みごたえがありました。やっぱり江神さんがいいですね。 アリスとマリアの距離感がいい。マリアがアリスの書いた「犯罪心理学者の出てくる小説」を読ませてもらった時の夢を見たが、これが学生アリスが作家アリスの話を書いているという事なんですね。 | ||||
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