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人形はなぜ殺される
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【この小説が収録されている参考書籍】
人形はなぜ殺されるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 21~40 2/3ページ
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前から読みたいと思っていた作品。 犯人も、メイントリックも、最初の殺人事件の関連物件の所在場所も、半分くらい読んだところで分かってしまった。 この小説が本格探偵小説として極めてフェアなのが、その理由だが、期待が大きかっただけに少し拍子抜けしてしまった。 しかし、必読の古典本格探偵小説のうちの一冊であることは間違いないだろう。 堂々とした巨匠の風格を備えた作品ではある。 | ||||
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面白いミステリ小説をネット調べてたら、本書の評価がとても高かったので即購入。 結論から言うと、まあまあ面白かった・・・という他ありませんでした。 良作な小説を読んだあとに襲い掛かってくる浮遊感や現実離れしたまま日常生活が手に付かなくなるような感覚は まったく起きませんでした。 まずキーポイントとなるのは、本書の舞台や状況の説明がスっと頭に入って明確なイメージが出来るかどうか。 トリックに関わる舞台設定に対して、あまりイメージをカッチリ作れないままストーリーを追っていった場合、 真相の場面で「フーン。なるほど。そいつは気が付かなった・・・・」とアッサリ終わってしまう可能性が大。 イメージがガッチリ構築出来た読者なら「うわー、やられた!!そんなの思いつかないよ!」って興奮できるかも知れません。 いかんせん、時代設定が戦後間もない頃なので、今時の読者にはこの小説の舞台がすぐに頭に入ってこないかも・・・。 本書が出版されたのも1955年、60年も前の作品なので著者の文体は今の人にとって馴染みにくい可能性もあります。 古典的な名作ミステリを愛読している読者なら、すぐに本書の舞台に入っていけるでしょう。 自分にとっては平均的な面白さを届けてくれたミステリ小説なので、星3つ。 | ||||
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「古典」ということであれば、評価するなどというおこがましいことはせず黙って星五つ。しかし、残念ながらそこまでの評価はできない。探偵小説マニアならば読んでも損はないでしょう。しかし、面白い小説ということであれば、紹介するのに躊躇してしまう。そんなレベル。 都合四つの殺人が起こり、最後のひとつはオマケ的に解決編でさらっと触れられる程度。残る三つのうち二番目の事件がメインで、こちらはさすがに良くできている。しかしトリック以前の問題として、多少なりとも推理小説を読んでいる人間ならば、「あっ、コイツが怪しい」と犯人がすぐ判ってしまう。一番目と三番目の事件はかなりお粗末。犯行を可能にしているのは、松下研三や警察組織、関係者が揃いも揃ってボンクラばかりだからだ。神津恭介が優秀すぎて周囲がボンクラに見えてしまう、というなら探偵小説の王道だ。しかし、犯行を可能にするためにボンクラばかり揃えるのは、ご都合主義と言うほかない。 高木彬光の本領は、後の犯罪小説や社会派の影響を受けた諸作にあるような気がする。 | ||||
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高木氏の刺青、能面と並ぶ本格路線の長編の代表作である。 人形による予告連続殺人事件となっており、独特の怪奇的なムードと論理的な読者への挑戦状付き趣向が見事に融合している。 個々のトリック自体は種を明かされれば、あまり突出したものとはいえないが、全体の構成はこれぞ本格推理というべきもので、古典的名作であり、今読んでも十分楽しめる。 | ||||
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高木彬光さんファンで、目下書棚の整理中です。本作品もいくつかのバージョンを所持していますが、角川文庫版は未所持でした。自分では、購入のボタンを押したと思っていなかったのですが、状態が良いので満足してます。 高木ファンの間でも評価が分かれる作品ですが、私は高木彬光作品の中で、Best3に入る作品と思っています。マジックや、騙しのテクニックを好きな方にはたまらない作品です。現実派には不評かもしれません。 | ||||
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他の方が感想を述べていらっしゃるので 私は読者への挑戦状が入っているミステリとして評価 させていただきます。 まず時代を考えても第1の殺人のトリックはアンフェアと言わざるを得ません。 第3の事件でも被害者は警戒しなかったのかなと思います。 人形の意味と第2の殺人のトリックはなかなか秀逸だったために非常に 残念と言わざるを得ません。 動機についてもいまいちピンと来ない点もマイナスです。 読者への挑戦状目当てで挑戦される方は 以上の点を目安に購入のご検討をされるのが良いと思います。 | ||||
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怪しげな登場人物、過剰なまでの演出、おどろおどろしい文章、そして単純で秀逸なトリックと意外な犯人。 これぞ探偵小説だ!といった濃厚なテイストが味わえます。 刺青殺人事件とならぶ高木彬光の最高傑作だと思います。 ただし、このトリックは結構有名で、自分は知っていました。 トリックを知っていて読むと、濃密な探偵小説テイストが滑稽に思える節があります。 星が-1なのはそのためです。 乱歩・正史に始まり、島田荘司や綾辻行人へと続く、日本本格ミステリの本流にある小説だと思います。 | ||||
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「人形はなぜ殺される」は、このタイトル自体がとても挑戦的だ。実際著者は序詞の中で「この題名はそのまま、…読者諸君への挑戦の言葉」であることを示し、そしてその意味・理由がわかった時、全ての真相が明らかになる。さらにこの作品では、魔術・奇術・降霊術などの要素が絡んでおり、ジョン・ディクスン・カーのような怪奇趣味の雰囲気を味わうこともできる。この光文社文庫版では「彬光とカー」というタイトルで二階堂黎人氏が一筆寄せているが、そこでは高木彬光もカーを愛読し翻訳さえしたと紹介している。確か「刺青殺人事件」は密室ものだったから、著者とカーの思いには似たところがあったのだろう。そして本格ものを扱ったという意味では「読者への挑戦」が二度もなされていることから、この作品は著者にとって自信作であったに違いない。私自身は限定された怪しい人物達の中で作者のミスディレクションにまんまとひっかかり、犯人を特定することはできなかったが、「意外な犯人」、それを示す伏線など推理小説の醍醐味を感じることのできる、存分に楽しめるストーリーだった。 | ||||
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江戸川乱歩をおもわせるような怪しい登場人物達 斜陽華族の屋敷、降霊術、小人、首無し死体、 人形をからめた殺人予告、SLを想像させる夜行 列車・・・などなど。 まさに絵に描いたような「探偵小説」の舞台設定。 本書はそうした雰囲気を楽しむ読み方がいいでし ょう。トリックは正直しょぼくて、今やありえな くて唖然としただけ。 多分、もう二度とよまない。 | ||||
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初めて著者の作品になります。 1990年代なので、トリックは単純ですが完成度が高く、今でも読み続けられる作品だと思う。 全てに驚きの連続で正統派の推理小説です。 意味のないどんでん返しもなく、文章中に提示された証拠と証言で見事事件が解決されます。 悪魔的な要素と緻密なトリックを組み合わせた作品、著者の他の作品も読んでみたいと思います。 | ||||
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トリックの奇抜さ、犯人の奇抜さが優れた作品。 横溝正史やカー風のおどろおどろしさも見られ、刺青殺人事件よりも怖い。 ひひひひひと笑う杉浦氏や首部分が人形の頭にすり変わってる死体、オールドブラックマジックと言われる悪魔の儀式。 マニアなら必読です。 | ||||
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約35年振りの再読である。ストーリーは大体覚えていたものの、肝心のトリックを忘れていた為大変に楽しめた。殺人の予告として殺される人形、魔術クラブの怪しい面々、黒ミサ等、当時の本格物には欠かせない怪奇趣味も雰囲気を盛り上げている。 高木彰光と言えば「刺青殺人事件」が一番有名、代表作と言われているが、最高傑作はこちらではないだろうか?題名と言い、作中の読者への挑戦状と言い、正に自身満々である。 メイントリックは現代では実行不可能であろう。しかし、それを知った時には頭の中に衝撃が走った。よくこんなトリックを考えだしたものだと関心していたら、解説で作者からのネタばらしがされており思わず笑ってしまった。 しかし、トリックは見破れなくても犯人は解ってしまうだろう。作者は明らかにやりすぎてしまっている。これがなければこの作品はもっと評価を上げていたかもしれない。 戦後、横溝、鮎川等と共に、本格を支えてきた高木氏の傑作です。時代背景を楽しみつつ読んでいただきたいと思います。 | ||||
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いまさらながらの感想だけど、やっぱり良いね。好き嫌いの幅か大きい作品みたいだけど、適度な完成度と適度な破綻は著者の持ち味だし、何よりあのトリックだ。山村正夫「トリックゲーム」他のトリックばらし本でばらされたのが残念だけど、ほどよい怪奇性とあいまったあのトリックには、あっと言ったものだ。 さすがにデビューしてからいくつかの事件を解決してきた神津だから、本作ではあまりにも神がかり的な存在ではなくなっている。それが写実性を狙ったためかどうかは分からないが、この犯人とこのトリックに対しては、デビューの頃の神津で良かったんじゃないかな、という気がする。 本作がすばらしいのは、まずそのタイトルであり、そしてタイトルが示す“あの場面”である。島田荘司ならもっとヴィジュアルに描写するだろうが、そこは高木氏のこと、適度にあっさりと描写されている。何度か二時間ドラマにもなっているが、中川信夫調のおどろおどろしさでドラマ化してもらいたいものである。私はトリック至上主義者ではないつもりだが、実は本作のストーリーはあまり記憶に残っていない。多分、本作は、高木氏が思いついたトリックのための作品なのであろう。でもそれでも良いのである、本作の場合は。本格テイスト丸出しなのだから。 まちがいなく、本格ミステリである。高木氏の志した、ある意味では完成型のひとつであろう。私的には傑作である。ぜひ、本格に淫した著者の熱い文章を読んでほしい。 | ||||
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高木彬光初期の作品(神津恭介が登場する作品)はオカルティシズムに満ち、また数々の不可能トリックを用いていることから、(横溝正史ではなく)作者こそが日本におけるディクスン・カーの後継第一人者であり、作者の本格推理作品としての最高傑作は『刺青殺人事件』だと思っていたが(社会派推理の『破戒裁判』や『誘拐』などを別として)、本書を読んでその評を改めた。 本書こそがその本領を発揮した、作者本格推理作品中の最高傑作である。 全編に漂う魔術や黒ミサによる怪しげな雰囲気、各殺人の前に起きる「人形殺人」、「ひひひひひ」と不気味に笑う男、そして『人形はなぜ殺される』という表題。どれをとってもムード満点で、さらにそこで行なわれる不可能トリック。 とくに圧巻は、寝台急行「月光」に轢き殺させる第2の殺人と、その前に通過する寝台急行「銀河」による人形の轢断であろう。 人形はなぜ殺される? この謎が解ければ、おのずと犯人もわかるのだが...。 本書の欠点は、神津恭介の無能ぶり(連続殺人を阻止できないばかりか、謎解きに関しても2人の登場人物に先を越されている)を別に措くとしても、作者の「やり過ぎ」により犯人が露呈してしまうことである。 誰でも気づくことかどうかはわからないが、犯人の変装道具が見つかった時点で私には犯人が誰なのかがわかってしまい、そのお陰で第2の殺人のトリックの半分と人形が殺される理由もわかってしまった。 あと、第1の殺人がちょっとインチキ臭い(アンフェアすれすれではないか)とも思われるが、本格推理ファンなら絶対読むべき傑作である。 | ||||
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以前ハルキ文庫で出ていたけれどもすぐに品切れになってしまって手に入れられなかった作品が、光文社文庫から再刊されてようやく入手することができました。殺人を犯す前に必ず人形を被害者に見立てて破壊し、その通りに殺人を実行するという不可解な犯人。人形の破壊が殺人の予告になってしまうので、一見するとリスクを高めるばかりに思えるこの行為に合理的理由はあるのか?っていうのがメインの謎です。殺人現場にわざわざ能面を残しておくのはなぜかっていう『能面殺人事件』と趣向は似ています。 真相にはあっと驚かされました。なるほど、こんな方法があったのですね。神津恭介よりも前に真相に気づいている人が二人もいるのが不自然だとか、ラストに向かって一直線に盛り上がるわけではなく中だるみがあるなど、欠点はあれこれ指摘できるのですが、メイントリックの鮮やかさの前には脱帽するしかありません。 | ||||
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「人形はなぜ殺される」という題名がそのまま読者への挑戦になっている作者の自信作であり、代表作。前半は、奇術趣味の連続殺人が起こり、その度に何故か人形が"殺される"。この不可思議さと作品を覆う不気味なムードで読者を惹き付ける。 しかし、中盤を過ぎたあたりで起こるある事象で、何故それまで人形が"殺されて"いたか分かってしまい、自動的に犯人も分かってしまう。この辺、もう少し工夫して書けなかったものか。人形が"殺される"理由は最後に明かして欲しかった。 犯人が変節して犯行計画を途中で変えてしまうのも興醒め。謎の設定と前半の展開は素晴らしいのだが、後半ダレてしまう。全体の構成を整えれば更に傑作になったかと思うと惜しい作品。 | ||||
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「人形はなぜ殺される」という題名がそのまま読者への挑戦になっている作者の自信作であり、代表作。前半は、奇術趣味の連続殺人が起こり、その度に何故か人形が"殺される"。この不可思議さと作品を覆う不気味なムードで読者を惹き付ける。 しかし、中盤を過ぎたあたりで起こるある事象で、何故それまで人形が"殺されて"いたか分かってしまい、自動的に犯人も分かってしまう。この辺、もう少し工夫して書けなかったものか。人形が"殺される"理由は最後に明かして欲しかった。 犯人が変節して犯行計画を途中で変えてしまうのも興醒め。謎の設定と前半の展開は素晴らしいのだが、後半ダレてしまう。全体の構成を整えれば更に傑作になったかと思うと惜しい作品。 | ||||
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「犯人当て」を挑むだけあって著者自信の一冊であり、高木氏のキャリアの中でもトップクラスの出来。 マジックやマネキン人形などが持ち出されカー的要素の演出かと思いきや、そこは流石、本当によく考えられています。 とても半世紀前に発表された作品とは思えない出来。 何故K書店さんが復刻しないのか疑問です。 もっと読み継がれてしかるべき作品ですし、これを期に著者をもっと知って頂きたい。 高木氏、神津モノの最初の一冊としても最適です。 | ||||
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「犯人当て」を挑むだけあって著者自信の一冊であり、高木氏のキャリアの中でもトップクラスの出来。マジックやマネキン人形などが持ち出されカー的要素の演出かと思いきや、そこは流石、本当によく考えられています。とても半世紀前に発表された作品とは思えない出来。何故K書店さんが復刻しないのか疑問です。もっと読み継がれてしかるべき作品ですし、これを期に著者をもっと知って頂きたい。高木氏、神津モノの最初の一冊としても最適です。 | ||||
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最近の「本格」というと、笑えないギャグであったり、サギにあったような気がしたり・・・。本格ミステリーを読みたいけれど、駄作に当たった時の落胆は嫌だなぁ、と疑心暗鬼になっている人にオススメです。真正面から本格に向き合った、正真正銘のミステリーです。氏の名作「刺青殺人事件」でおなじみの「神津恭介シリーズ」です。中核をなすのは、第2の事件。見事なトリックです!多分真犯人を予測できる方は、そういないのでは?かく言う私も全くの暗中模索の内に最後を迎えました。第3の殺人は納得できないものの(重箱の隅をつつくような批評は置いておいて)、お決まりの(?)ドンデン返しも見事に決まって、正に古典的名作の名に恥じない作品です。 | ||||
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