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もう年はとれない
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もう年はとれないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.54pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全39件 1~20 1/2ページ
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スゴ腕の警官としてかつてブイブイ言わせていたバック・シャッツ。しかし、腕を鳴らしていたのも遠い昔、退職した今は現役時代のような動きのキレもすっかりなく妻と近くに住む孫と余生を過ごす毎日。そんなバックの元にある日、旧友が死の間際に最後の願いを口にします。その依頼とは、かつての大戦の際に収容所で2人を凄惨な目に合わせたナチスの将校の行方を突き止め、大戦終了時に持ち出したという金塊を手に入れて欲しいと言うものでした。最期の依頼を託した旧友はほどなく息を引き取り、バックは弱った足腰に鞭打って、宿敵ともいえる件の人物を追跡を決意します。しかし、お宝の噂をどこから聞きつけたのか、金塊を狙う複数の人間達が現れ、バックの調査はいきなり困難を極めることになりました。 主人公のかつての宿敵に対する因縁と200ポンドの金塊という財宝を追跡するという、ある意味分かりやすい王道のストーリーですが、本書を際立たせている設定は、『加齢』 すなわち、タイトルの「もう年はとれないDon’t Ever Get Old」という年を取る事への恐怖にあります。中年や初老を主役に据えた作品はいくつかありますが、今作の主人公のバックは第2次大戦のナチスの収容所を生き延びた(主人公はユダヤ人、宿敵はナチスの将校という設定)なんと87歳。後期高齢者どころかもうすぐ米寿のお祝いです。老いの恐怖をコミカルに描くという意味では、ジョン・スコルジーのSF「老人と宇宙」と共通する印象がある感じです。 とにかく、いまやすっかり足腰の弱った主人公は事あるごとに身体機能の低下を訴えつつ、ダーティーハリーはクリントイーストウッドばり活躍をする本書は、ユーモラスなミステリーでありながら、バックの老いていく恐怖を説得力を持って表現している点で、本当に楽しくも魅力あるストーリーでした。 惜しむらくは中盤に入ってからの展開。主人公を付け狙う関係者の連続殺人が発生し、こっちの捜査に軸足が移ります。「罪を犯す手段と同期を持っている人間が何人もいるにも関わらず、一人も殺人者として直感的にしっくりこないことだ」 のセリフ通り、終盤まで全く予想できないフーダニットとして良い出来ではあるのですが、老いの恐怖という本作の魅力が隠れてしまう感じがして、個人的には微妙なところではあります。 | ||||
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映画やTVドラマもそうだが、翻訳された海外の作品は舞台となる国や人種、習慣などの違いということだけではなく、情景の描写や感情の表現等々、日本の作品とは明らかに味わいが異なる。この作品にも何十年も前に読み漁った翻訳本と同じ空気感があり、新しい作品なのになんとなく”懐かしさ”も感じながら読んだ。着想の面白さもあるが、やはり主人公の人としての魅力が大きく、楽しめた。 | ||||
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歳をとってくると、自分のヒーローの年齢を越えてしまうのだ。伊達邦彦、西城秀夫(ちょっと字が怪しい)、ジャックライアンよりも年寄りになってしまった。最近の私のヒーローは、ボブ・リー・スワガ―なのだが、作者の気まぐれでいつの間にか私の方が年上になってしまう心配が常にあるのだ。 その点、バック・シャッツは、しばらく安心である。どうか、百歳まで活躍して頂きたい。 | ||||
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87歳とかになればもう人間というより仙人みたいに恬淡としているべき?という常識をぶったぎる。 身体が衰えれば当然その一部の脳だって衰えるけれど、精神だけは変わらないという二元論。 アメリカ南部の歴史、宗教の重さ。 老人は弱者なんだけど、それに甘んじないのは自分自身を信じる力だけだ。 とにかく、痛快じゃ。 | ||||
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私は喫煙者ですが、こういうふざけたやつが現実にもいるからタバコを吸えるところがどんどんなくなっていくんです。そして2020年4月1日吸えるのは自分の家だけになっちゃった。 | ||||
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主人公の老人がとにかく不愉快で困った。彼は全方位的に人が嫌いである。心の傷のせいで人間不信というのはあり得るし、彼にはその資格もある。なにしろユダヤ人収容所の生き残りである。しかし、その場合も、心の奥底では人間の善性を信じていること、信じたいと思っている必要があると、個人的に思う。少なくとも娯楽小説には、そうあって欲しい。 ところが、この主人公にはそれがない。 始めのうちは、口が悪いのも人間嫌いも、ブラックユーモアだろうと思っていた。そのうち、いい話もでてくるさと楽観していた。なのに、終始口汚く、年齢的に無理だが、可能なら暴力もいとわず、元警察官なのに警察の正義すら信じていない。もちろん同朋?であるユダヤ人のことも。 ここまで不愉快な主人公は、はじめてだ。 そして推理小説としても、いろいろ疑問符がつく。 本の紹介には早くも映画化の話がすすんでいるとあったが、まず無理ではないか。 星3つにしたのは、ある種のアメリカ人の本音が垣間見えて面白かったことと、高齢者の恐怖、目がかすむ、身体が思うように動かない等についての描写が優れていた点による。 総じて興味深かったが、二度と読みたくない小説である。 | ||||
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ヨハン・テオリンのエーランド島シリーズの登場人物イェルロフは老人ホームに暮らしており、耳も遠く歩くのも大変。だが、知力と観察眼で謎を解いて行く。このシリーズが単に謎解きだけでなく人間ドラマとしても素晴らしかったので、高齢者が主人公の本書「もう年はとれない」にも興味がわいた。 しかし、評判はよかったものの私にはまったく面白くなかった。 まず、その人物設定でアウト! あまりにもステロタイプなタフガイヒーロー。 所構わずタバコを吸うのだが、80歳を超えているというのに、まるで反抗期の子どもみたいにそういうことをするというのはいかがなものか。規則を守らないのがカッコいいとでも? マグナムにしがみついているところも救いようがない感じ。そして暴力を正当化しているようにも読める部分がいただけない。 次に安易なご都合主義のストーリー。 深みがなく、登場人物を巻き散らかしただけにしか見えない。 そこに派手にショーアップされた殺人現場が描かれるが、サイコキラーかマフィアの手口みたいなことをしでかす意味がわからない。 ツメの甘いことも破綻しているところもお構いなしのストーリー展開だ。 とどめが翻訳。 もとの英語がスラング満載で翻訳しにくかったのかもしれないが、リズムと言葉の順序がよくないように感じた。それと、なぜ平仮名表記にしたのかわからない言葉もある。 ナチスのホロコーストを伝えることにも成功していないし、老人問題を考えさせているようで現実感はまったくない。 痛快アクション小説としても一流とはおおよそ言い難い。 よほどほかに読むべきものがない限り、続編は読まないと思う。 | ||||
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タイトルと、その邦訳の妙に惹かれて購入。ストーリー自体はどちらかというと王道ですが、それゆえに手堅い面白さ。ハードボイルドをかたどったエンタメに終始している印象です(ですのでハードボイルド的な掘り下げが苦手な女性でも楽しめます)。超高齢主人公の設定も面白い(お葬式が日常になることとか、最新ネット機器が使えないこと、それから、当然宿敵も高齢者になっています笑)。でも、個人的に一番楽しめたのはバックのとどまることをしらないキツすぎる皮肉の数々でした!どれも最高にクールでインテリジェント、そしてちょっぴり自虐的。これらを楽しめたのは、ひとえに翻訳者の野口さんの訳のうまさかと思います。とっても、おすすめです。 | ||||
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歳をとった元刑事が活躍するという設定はいいのに、残念な内容だった。 主人公やその孫が普通の感覚を持っておらず、行動も突飛すぎ、しかもその主人公が第一人称「わたし」として書かれているため、全く感情移入できない。ストーリー展開も、はあ?という感じで、最後には、「殺人犯を殺すことは全く問題なし」「銃規制反対」のような考えに発展する感じになり、ついていけない。 | ||||
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超高齢者の元刑事。皮肉屋で心身の衰えに不安と恐怖を感じつつ、 衰えを否定する。世間の様々についていけず、ネットもわからず、どこでも喫煙したがる。 主人公の設定はいい。とてもいい。 でもセリフが浮いてる。ストーリーが都合良く進みすぎる。 昔と今の違い、それに乗り切れなくて(謎に向かって)後退と前進を繰り返す。その試みはいいんだけどな。 こんなにすぐに見つかるなら、他のお宝を狙っている人たちはどうして見つけられなかった? あと最後の方のYouTubeのあたりからビルオライリーのあたりは、やりすぎかなと。 この小説の世界観からするとアリなんでしょうけど、イマイチ乗り切れないまま読んだ私としてちょっと引きましたね。 次作は、どうなんでしょうね。読むの迷ってます。 | ||||
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バック・シャッツ。35年前に引退した元メンフイス署の殺人課刑事。今も伝説のように語り継がれる凄腕の刑事。だがもう87歳。身体も言うことは聞いてくれない。 息子は昔に死んだが、NYで学ぶ孫がいる。昔からハードボイルドで生きている年寄りらしい頑迷さと、本質をつきながらも皮肉で包まれた言葉の数々。彼がそ う親しくもなかった戦友の死に立ち会ったことで事件に巻き込まれていく。このシャッツ、身体が言うことを聞かないとか、何かの言動に認知症の前兆が現れて いないかと恐れながらも、さすが昔の経験と勘で難事件に挑むことになる。非常に魅力的なキャラクターだ。こういうハードボイルドな役では史上最年長ではない か。ウイングフイールドのフロスト警部が吐き出す言葉も毒気とユーモアに溢れて、私のお気に入りだが、このシャッツも自分にこれから起きる事件は自分が死ぬことし かないと信じている、その怖いもの知らずの言葉もかなり面白い。それだけでこの本は読む価値があると言ってもいいくらいだ。彼が巻き込まれる事件は、 自分が昔殺されかけた元ナチの軍人の運び出した金塊をめぐる連続殺人事件。そう複雑なストーリー展開ではないが、プロットはきちっと謎を包含して読者を惹き つける。最後まで読ませる。そして、このシャッツ死にかけても、タフだ。次回作も出てるし、映画化もされるらしい。楽しみだ。 | ||||
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週刊誌に書評があったので購入したが、まあまあといったところ。 | ||||
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久しぶりに、このジャンルの小説を読みました。 面白い構成になっています。 是非ご一読をお薦めします。 | ||||
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翻訳が良いセンスなので、ストレスを感じることなく最後まで一気に読んでしまいました。 | ||||
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本書のあとがきで訳者の野口百合子さんが、作者のダニエル・フリードマンを紹介していたが、なるほどと思ったので・・・内に転載したい。 ・・・作者ダニエル・フリードマンはメンフィスで育ち、ニューヨーク大学ロースクールを卒業した。現在はニューヨークで弁護士として働いている。バックのモデルは、第二次世界大戦に従軍し、2013年に97歳で亡くなった彼の祖父だそうだ。作者のツイッターで写真を見ると、World War Ⅱ Veteran のキャップをかぶった、渋い矍鑠としたおじいさんである。そして、やはり弁護士だったフリードマンの父親は、2001年にメンフィスの駐車場で離婚訴訟の結果に怒り狂った男によって撃ち殺されている。本書にはこの体験が投影されており、弁護士志望のバックの孫は、作者自身となっている部分が多いのだろう。・・・ この作者紹介を読み、主人公バックが87歳という老人の身体の衰えを、フィクションながらリアリティを感ずるように描写できたのかという疑問が解けたのである。 主人公のバックと孫のテキーラとの会話は、作者が祖父と交わした記憶を辿りながら、フィクションながらリアリティを感ずるように本書で生かされているのだろう。 きっと作者のお祖父さんも、本書に登場するバックのようなシニカルな毒舌家だったのだろうと想像してしまったのである。 87歳という老人の身体の衰えを補うのが、皮肉たっぷりな年季が入った毒舌だけなのだが、これで相手をなで斬りにする姿はなかなかなものである。 本書を楽しめたのは、上手い野口百合子さんの翻訳に負うところ大であったことも追記しておきたい。 「しのごのいうな!」とバック爺さんが言ったところなど、原書でなんて書いてあるのかしらと、興味津々で読んでしまったのである。 タイトルに惹かれて本書を読むことにしたのであるが、老いの戸惑いなどリアルな作者の描写は、他人事じゃ~ないなあ~と、思いながらも楽しく読み終えることができた一冊でした。 | ||||
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他の方のレビューを信じて読んでみました。 著者のデビュー作とのことで、ひねりが深くなりきれないというのか、ところどころの ストーリーに若干粗さがあるといった印象でした。 最後も若干バタバタとしかしもたついた感がありましたが、いちいち発する余計な一言 や、それとは反して終盤にかけてますます露呈する肉体的衰弱。 。 2日程度に分けて、結構楽しめて読めました。 話は大きいのですが、主人公の年が年なんで、あまり激しい展開には持って行きにくい のだと思いますが、星5つにはもう一歩ということで。 続編もあるみたいですが、セール等になった際に手を伸ばしてみようかなと思う。 | ||||
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ストーリー展開もさることながら場面場面でかわされる会話がシニカルな掛け合い漫才のようで楽しめます。爺さんと孫が互いにちょっと反発しながらも補完しあう絶妙な間合いが魅力です。 | ||||
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まったくリアリティのない単なる思いつきレベルのプロット、気を利かせたつもりの過剰で安っぽいユーモアの連発、いくらデビュー作とはいえ素人以下、中学生の作文レベル。稚拙としかいいようがない。 | ||||
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あまり楽しめませんでした。設定も面白く、プロットもそれなりに興味深いです。しかし、何故か楽しめない・・・・ 理由がよくわからないのですが、緊張感、ドキドキ感みたいなものが感じられなかったからかもしれません。客観的にみて秀作であることは、否定しませんが、私には合わなかったようです。 | ||||
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とっても楽しみながら、一気に読んでしまった! 87歳の老人が、大昔の友人を見舞うことから始まるとんでもない事件。 孫息子との会話も楽しいし、年寄りならではの憎まれ口も最高。 年をとるのもまんざらではないかもしれない。 | ||||
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