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伏
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伏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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原作を知っておいてから読んだ方が良いと意見があったので、わざわざ原作の大人向けと子ども向けの本二冊読んでから読みました。しかし、原作が圧倒的に面白いことが分かってしまって残念でした。 多分、好きなキャラがいなかったせいでしょう。魅力が薄くて、特に冥土が語った里見八犬伝は嫌すぎてどのキャラも嫌いです。正に贋作です。 最後まで読んで初めて浜路と信乃は好感が持てましたが、他は微妙だなぁと感じました。話も引き込まれて即読めてしまったくらい面白かったんですが、キャラがあんまり… 読む価値はあると思うんですが何度も読みたいほどじゃないですね。書くのは凄く大変だったはずですが、何故好感が持たれにくいキャラ達にしてしまったのか。生々しい人間関係を描きたかったんですかね? この作者の本は初めて読みましたが合わないのかもしれません。 | ||||
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他の里見八犬伝関係の書物は一切読んだことはなかったんですが、 これはこれで面白かったです。 他の八犬伝を何冊か読んだらもしかしたら評価は変わってくるかもしれません。 | ||||
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主人公の物語が、これからはじまるよ!というとこで終わったので、続編がないとちょっと納得できない感じ。 回収されてない伏線も多いように感じたので。 ただ、劇中劇の姉弟の愛憎劇は、桜庭さんらしくてよかったです。ぞっとするような、人の狂気を描くのが上手い作家さんですよね。 うーん、でも昔の桜庭さん作品が好きだから、圧倒的に物足りない感じだなぁ。 劇中劇にしないで、伏姫の物語だけでよかったのでは?というくらい、主人公浜路の物語が、無い。 | ||||
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アニメ映画に消化不良感があり、この本を購入。 映画は映像美メインで、キャラクターの関係性が薄いように感じたので、小説を読んでスッキリしようとしたところ…アレレ。なんだそれで終わっちゃうの。 あくまで「贋作」としてたのしめる、が、スッキリはしない。 でも情景描写や「贋作」ならではのオリジナリティが楽しめるのでは。 でも映画も小説も話が消化不良でした。私は映像として楽しんでます。 浜路の快活さと恋模様は読んでて心地いいので、星みっつ。 | ||||
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2010年に出た単行本の文庫化。 『南総里見八犬伝』の登場人物たちを使って、桜庭さん独自の物語世界を構成してみたといった感じの伝奇小説。 犬と人間のあいだに生まれた者たちの悲哀がテーマ。周囲の人間たちとのズレ、同化できないつらさなどが迫力のある文章で書かれている。西洋のファンタジーっぽさも加味されているような。 ただ、ストーリーはあってなきようなもの。著者が書きたいシーン、語りたい物語を並べただけという印象だ。幾重もの入れ子構造のストーリーになっていることもあり、ちゃんとまとまっていない。 悲壮な雰囲気はよく出ているのだが。 | ||||
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2012年にアニメ映画として劇場公開された長編伝奇小説。江戸を舞台に、 山からやってきた猟師の少女・浜路と、人間と犬のあいだの化け物・伏た ちとの戦いと奇妙な交流を描く。元々連載されていたので、映像的な活劇 内容が講談師のような語り口でテンポよく展開する。 本作の最大の特色は入れ子構造、しかもふたつのサブストーリーが埋め込 まれていることだ。ひとつは伏が誕生した因縁の物語。もうひとつは伏の ルーツを探る旅の物語。両編合わせて全編の3分の1以上に相当する。 桜庭は『南総里見八犬伝』を踏まえながら、滝沢馬琴が生きる19世紀の江 戸に、伏が化け物として人間社会に潜んでいるという設定を作り、その因 果のはじまりとして、馬琴が語るフィクションとは別の真実の歴史が、室 町時代の安房の国にあったという物語を、第一の劇中劇として展開する。 この劇中劇が、枠の物語よりも断然面白い。『私の男』でもそうだが、桜 庭は道徳的顧慮と無縁の禁忌の原始的な関係を描くのに長けている。決し て互いに分かり合えず、それでいて第三者は立ち入れない、本能で惹かれ あうような関係。伏姫と飼い犬の八房はまさにそのような結びつきとして 描かれる。そして伏姫に弟・鈍色の寄せる屈折した思いもまた近親相姦の 禁忌を前にした狂おしい様相を帯びる。この第一の入れ子の物語において 桜庭らしさが遺憾なく発揮されている。 もちろん枠の物語でも、人間と伏、狩る者と狩られる者の「分かり合えな いが惹かれあう」関係がテーマとして共通している。しかし神話的な物語 という点では断然入れ子の物語の方が魅力的だ。この魅力的な劇中劇が枠 の物語を損なうほど質量ともに優れているがゆえに、本作の流れは損なわ れ、バランスを欠いてしまっているのが惜しい。 | ||||
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実は初めて読んだ桜庭一樹の小説。 この本はものすごく読みやすい。 適度に説明的な描写ですらすらと物語が展開し、 読書の喜びを堪能させてくれる。 いい意味で行間のない小説である。 万人が楽しめる小説。 描写されているまんまを受け取りながら読んでいけばいいのだ。 おそらく作者もそのあたりを意識しているのだと思う。 ほかの小説がこの手法で書かれているとは思えないので。 魅力的なキャラクターが繰り広げる破天荒な物語として本当に楽しんで読むことができた。 読書好きであれば、小学校低学年の子供でも軽く読める内容だと思う。 さらに求めるものがあるとすれば、クライマックスでの絶頂感か。 伏の森のシーンはとてもよかったが、 伏姫に関してのエピソードの落としどころもきっちりとつけた形でのものにしてほしかった。 ああいった形での続編もありみたいな終わりは避け、 この作品ですべてのエピソードを集約する形でのクライマックスで完結してほしかった。 ここまで読み物として徹底しているのだから、そのあたりも潔くしてほしかった。 いろいろ事情もあるのかもしれないが、そこが残念。 | ||||
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ハードカバーで500頁弱の結構な長編であるが、読みやすいしストーリー展開もスピーディなので、一気に読了した。 内容はタイトル通り里見八犬伝を下敷きにしており、「伏」と呼ばれる犬の血が混じった種族を、14歳の少女の浜路と兄の道節が賞金稼ぎ目的で狩るのがメインストーリーだが、その過程で里見八犬伝の異説本として、里見家の布姫が犬の八房と二人で森に消えていく哀しい運命に至る里見家の没落の過程も描かれる。 結構凝った作りのよくできた作品と思うが、物語にどっぷりつかるというレベルまでは至らなかった。主人公やその他の登場人物に魅力が欠けていたからかも知れない。主人公の浜路という野性児のような少女は結構面白いキャラクターだと思うが、彼女の生い立ちや考え方といったパーソナルな記述は少なく、従って、彼女に好感を持てる要素が足らない。一方、贋作・里見八犬伝の姉弟に関してはより細かく描かれているのだが、二人とも魅力的とは言い難いキャラクターで、共感できるところまではいかなかった。 このあたりが原因なのだろうか。読後も登場人物もストーリーにも何となく淡泊な印象しか残らず、物足りなさが残った。 | ||||
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桜庭一樹が情景描写に挑戦した作品。 「情景描写には主人公の心情が反映されており、 大変大切なものである。よい小説に無駄な情景描写はないと思って読め」 というのは、高校時代の国語教師の発言である。 この発言に僕は大いに反発を感じた。 「ストーリーを読むのに邪魔になる情景描写がある小説は名作にも、いくらもあるではないか」 名作にもあるくらいだからこの作品にもあった。 残念だが僕には桜庭さんの情景描写が邪魔になって、 ものすごくこの小説が読みにくかったのである。 『赤朽葉家の伝説』で見せてくれたぐいぐい読ませる物語を 桜庭さんには望む。以上、極私的感想。 | ||||
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読んでみた感想としては全体的に薄い気がします。 別にツマラナイわけではないのですが、言うほど面白いというわけでもない、と言う印象を持ちました。 猟師の浜路と犬人間“伏”達との心の交流とテレビでは宣伝されてましたが、言うほどの心の交流を感じませんでした。 一番最初の吉原での捕り物ですが、捕り物と言う割にはアクションもどこか足りない印象を受けます。 それに笑いながら死んだ太夫、犬人間の凍鶴との会話も薄いし意味深な会話もなくなんとなく肩すかしでした。 それから犬人間の現八もあれだけキャラ立てしておいてあの終わり方は「へ?」と思いました。 ですが犬人間の信乃のセリフは深いところもあると思いましたが、それでもなんとなく薄いと思います。 それでも信乃のセリフは作者の言いたいことが込められている気がしてよかったと思いました。 全体的には思ったよりアクションとしては弱く薄いと言う感想ですが、もし映像化されるのであれば面白くなるのではないかと思いました。 ですが本の感想としては星は3つと言う評価にさせていただきました | ||||
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